魔法先生ネギま project in TOHO 作:水崎雨月
トーナメント表が発表され、対戦相手が格上と決まった面々は勝てそうにないなー、という意味を込めて相手の名前をつぶやいたりしていた。
「よろしく」
「お手柔らかにお願いするでござるよ」
霊夢と楓はそれだけ話すとお互いに離れた。
そして、初日の打ち上げということでコーヒーショップ前に移動。すでに委員長や運動部4人、チアガール3人もいて、それぞれがネギの手助けのおかげで大盛況だったー。とテンション高めに言う。
更に他のクラスメイトも部活の出し物に来てくれてありがとう、とそれぞれが礼を言う。そして、なぜか千雨だけが今日のことは誰にも言うな、と念を押すように小言でネギに迫る。
ただ、ネギには何を言っているのか全くわからない。しかし、状況から何が起きたのかは察しがつく。
「なんの話だろうね、カモくん」
「さあな。だが、これは間違いなく……」
カモとネギが小声でそんな話をしていると、タカミチが声をかけてくる。
「いやー、ネギ君。格闘大会だけじゃなく、生徒たちを回るのも忘れないなんて、さすがだねー、ネギ君。教師の鏡だよ」
ネギは全く身に覚えのないことのため、間違いなく、
そして、時は遡り、ネギは小太郎とともにクラスのお化け屋敷の手伝いから各クラスメイトたちの出し物等を見て回る。
霊夢が龍宮やネギ、小太郎と仕事をしているころ。
「うまいうまい」
魔理沙はたこ焼きを食べている。
一人で学園祭を楽しんでいた。
「んー、魔力が若干濃いな……。なんでだ?」
魔理沙はいつもよりも空気中に存在する魔力量が多いことに首をかしげながらも屋台を食べ歩く。
「あら、魔理沙じゃない」
「え?」
後ろから知った声が聞こえたので振り向くと、そこにいるのは眠たそうな眼をしたパチュリーと疲れた表情をしているアリスがいた。
「パチュリーにアリス!? なんでここに」
「旧友に会いに来たの」
「その付き添いよ」
「そうだ。パチュリー、どうなってるんだ」
「なにがよ」
魔理沙がパチュリーに詰め寄る。
「ネギの父親の仲間だったって話だ」
「またその話? さっき霊夢にも聞かれたんだけど」
「そりゃ聞かれるでしょ。私だって寝耳に水だったんだもの」
すごいめんどくさそうな顔をするパチュリー。
「まぁ、話してあげるから、人探すの手伝いなさいよ」
「旧友に会いにって言ってたな。誰だぜ?」
「タカミチ」
「そんなわけで大戦中、ナギ、ネギ君の父親と一緒に行動して戦ってたのよ」
3人は空を飛び、上空から探すことにした。そこでパチュリーはナギたちと共に戦争に参加していたことを話す。
「なんだ。つまり、成り行きだったのか」
「そうね。ちょくちょく偶然会うようになって共闘してたりしてたら気が付いたら一緒に行動してたわ」
「ほんと、何度聞いてもびっくりするわね」
「全くだな。図書室に引きこもっている今の姿からは想像できないぜ」
「うるさいわねぇ。昔の話よ」
学園を見下ろしながらそんな話を続ける魔女3人。
「見つからないわねー」
汗をぬぐいながらパチュリーがそんなこと言う。
「そもそもこんな広いところで1人の人間探すっていうのが無謀なのよ」
「全くだぜ」
魔理沙が携帯を取り出すとどこかに電話をしだす。
「ちょっと聞きたいんだが。高畑先生ってどこにいるかわかるか?」
『私は便利屋じゃないヨ、魔理沙サン』
電話の相手は
『ふーむ。ちょっと待つネ。学園内の監視カメラにアクセスして探してみるヨ。ちなみに、どうして高畑先生を?』
「ああ。ちょっと知り合いが探していてな。さすがに探すのが無謀でな」
『ふむふむ。ハカセ、どうネ。もう見つけた? さすがネ」
『では、またネ』
「ああ」
「ふぅー」
休憩中なのか、紫煙を吐くタカミチ・T・高畑。
「やれやれ。あの可愛らしい少年だったタカミチ少年が今ではタバコを吸うおじさんか。時の流れとは悲しいものね」
そこに、上空から3人の魔女が下りてくる。
「これはこれは。お久しぶりです。パチュリー」
「ええ。本当に、久しぶりね。タカミチ」
対面する紫の魔法使いと白スーツのおじさん。
「彼が?」
「ああ」
アリスが魔理沙に小声で聞くと、魔理沙がうなづく。
「おや? そちらの方は初めましてかな。初めまして、タカミチ・T・高畑です」
「アリス・マーガトロイドよ」
タカミチがアリスに気づき、挨拶をすると、アリスも笑顔で返す。
「悪いけど、2人で話させてくれない?」
パチュリーの言葉に魔理沙とアリスは仕方がない、と世界樹前の広場に集合として、魔理沙の案内でアリスは学園祭を回ることをした。
「本当にお久しぶりです、パチュリー」
「ええ」
2人は近くのベンチに座る。お互いの顔は見ずに、正面を見ている。
「修学旅行の写真を見たわ。姫子ちゃん、ずいぶんといい笑顔をするようになったわね」
「ええ、まぁ」
「これも、あなたとガトウのおかげなのよね。頑張ったわね」
「いえいえ。僕だけの力ではありませんよ。友達の存在が大きかったでしょう」
タバコを吸うタカミチ。
「……。あの子、タバコ嫌いだったでしょ。それなのに吸うなんてね」
「あの子に吸って、と言われたんです。僕も最初は断っていたんですがね。一度吸ったらやめられず」
「ただのニコチン中毒じゃないのよ」
「……師匠に言われた通り、師匠の記憶を念入りに消したんですが、落ち着くから吸ってくれ、と。タバコから師匠のことを感じ取っていたんでしょうね」
「私の方でももう一度やっておく?」
「いえいえ、大丈夫ですよ。無理やり思い出させようとしたり、オスティアに行くようなことがなければ大丈夫でしょう」
「オスティアに行くようなことがあれば思い出したほうがよさそうね」
「そんなことないほうが良いのですが」
パチュリーは分厚い本を取り出し開き始める。
「彼の生死、いや、行方は?」
「……知るわけがないでしょう」
本から顔を上げずにパチュリーはそんなことを言う。
「……あなたのパクティオーカードを見ればわかるのでは?」
「ちっ。忘れてなかったか」
パチュリーは自身の絵柄が書かれたパクティオーカードを取り出す。それはナギとの契約の証。
「私のカードは生きているからおそらく生きてはいるわよ。どこにいるかまではわからないけど」
「そうですか。ネギ君は正しかったわけだ」
「どういうこと?」
パチュリーの問いに、タカミチはネギの村で合った事件とナギが助けに来た、というネギの話をする。
「ふーん、なるほどね」
パチュリーはそれですべてを理解。裏側にいるであろう存在も。
「まぁ、ネギ君からすればうれしいのかしら。父親が生きていたのだから」
「そうですね」
そこで携帯の音が鳴り響いた。
「はい。はい、わかりました」
タカミチが電話に出ると、そういって通話を切る。
「すみません、仕事ができまして」
「いいわよ。仕事頑張りなさい」
そう言ってタカミチを送るパチュリー。
姿が見えなくなると、パチュリーも立ち上がる。
「ごめんなさいね、タカミチ。さすがに彼の場所までは教える訳にはいかないのよ」
パチュリーはそれだけつぶやくと、その場を離れる。