魔法先生ネギま project in TOHO 作:水崎雨月
「神鳴流奥義 斬岩剣」
岩を真っ二つにする京都神鳴流の奥義。それを萃香は軽々とよける。
「当たらないよ!」
萃香は拳を振るってくる。刹那は刀で防ぐとあまりの威力で後ろに吹き飛ばされる。
「ぐっ」
「休んでいる暇なんて与えないよ。戸隠山投げ」
萃香が右腕をぐるぐると回すと、岩が集まって塊になる。そして、それを刹那に向かって投げつける。
「斬岩剣」
飛んでくる岩を真っ二つにして防ぐ。が、その岩の陰から萃香が飛び出してくる。
「しまっ」
「頭が固いねー」
刹那はギリギリ左の拳を回避するが、空いている右手で胸元をつかまれる。
「もっと柔軟に考えな! 天手力男投げ」
刹那の胸元をつかんだまま高々とジャンプして、ぐるぐると腕を回すと先ほどと同じように岩が集まってきて刹那の体に張り付いていく。そして、そのまま投げつける。
岩が張り付いているため受け身を取れず地面にたたきつけられる。水によってある程度の衝撃はなくなったが、ある程度のダメージをくらう。
「ん?」
追撃をかけようとした萃香は何かに気づいたのか立ち止まる。
「ゴホッゴホッ」
刹那が岩をはがしながら立ち上がる。
「刹那って言ったっけ。嬢ちゃん」
腰に手を当てて刹那を見る萃香。
「刹那。気か魔力、どっちか止めな。気と魔力の同時使用は相反するよ。どこかの素人が気と魔力両方使えば2倍とか言い出したんだろうねー。そう考える気持ちはわからなくはないが……」
刹那はやはりそうだったのか。と考えると、ネギからの魔力の供給を気を使って遮断する。
「気と魔力だけじゃなく、妖力や霊力も同じだ。4つの力はどれを合わせようとしても相反して消し去ってしまう。感化法っていう例外もあるけどね」
まるで教師のように語る萃香。
そして腕をぐるぐる回す。
「さぁさぁ。まだまだ踊れるよね」
萃香は岩を投げる。
刹那はそれを今度は斬らずに飛んで避けるが、そこにもう一つ岩が飛んでくる。
「動きが読みやすい。安直すぎるよ」
「斬岩剣」
空中で回避できないため斬る。その陰から再び同じ軌道で岩が飛んでくる。
刹那はそれがわかっていたかのように刃を返して同じように斬る。
「そう! そうだ! 私が何をするのか考えるんだ。私の一挙手一投足を見るんだ」
萃香の体が大きくなり先程の半分、5メートルほどの大きさになると、右拳をハンマーのように振り下ろす。
「雷光剣」
その拳を刹那は剣で受け止めるが、刃に通っていた電気エネルギーが爆散することで、萃香の右拳を弾く。
「おおっ」
拳が無理やり上に上げられたため体のバランスを崩して後ろに倒れる萃香。倒れたショックからか、萃香の意思がわからないが、体がもとのサイズへと戻っていく。
「トドメ! 雷鳴剣」
高々とジャンプして萃香めがけて雷をまとった剣を振り下ろす。が、
その剣を倒れたまま、両手の平で挟んで防ぐ。
「ぐっ」
「いいね、いいね!」
倒れたまま足で刹那を蹴り飛ばす。圧倒的に鬼のほうが力が強いため、手のひらに挟まれた刀は動かず、刹那はそのまま刀を手放してしまい、水面を転がっていく。
萃香は立ち上がると、手にある刀を右手だけで、ちゃんと柄の方を持って刃を見る。
「良い刀だ。名のある刀匠が打ったんだろうね。銘は?」
「夕凪」
刹那は立ち上がって武器無しで構える。
神鳴流は武器を選ばない。徒手空拳の技もある。それはもちろん萃香も知っているが、
「うん。良い銘だ」
そう言って刀を上に放り投げる。
クルクルと回転しながら落ちて、刹那の目の前に落ちて、地面に突き刺さる。
「くそっ」
舐められている。刹那はそう感じる。
萃香にとって、この戦いは遊び、いや、遊びですらなく、戦い方を教える場でしかない。刹那はそう感じて自分の不甲斐なさに苛つき出す。
「鬼という種族はね」
それを感じ取ったのか動かずひょうたんの中を飲む萃香。
「大好きなものが2つある。1つは酒。そしてもう一つが、戦いさ」
刹那は自分の愛刀を手に取る。
「この戦いもすごく楽しいよ。敵に教えられているって思ってるのかもしれないけど。その若さでその強さは素晴らしいよ。君はもっと上に行ける。もっと強くなった君と戦いたい。だから自分の弱さを嘆く必要はないよ」
諭すように言う萃香。しかし刹那の目を見て、ふー、と息を吐く。
「ここが潮時か。悪いけど、刹那には気絶してもらおうか。この敗北を糧に強くなればいい」
これ以上やっても手加減されている、遊ばれている、という意識が付いてしまうと考えた萃香は刹那を見限ってアスナのほうに興味を移そうとしている。
「まだだ。お嬢様が戻るまで、負けるわけにはいかない」
「その気持ちは大事だから、忘れちゃだめだよ」
右足を少し上げると踏み抜くかのように思いっきり地面を踏む。
「さて、次は退魔のお嬢ちゃんだが」
萃香が視線だけアスナに向けると、ハリセンをもつ右手首を捕まれ、上に持ち上げられて宙に浮くアスナの姿が見える。
「あーあ。やりすぎだよ、鵜族め。あれじゃあ私が鍛えるの無理じゃないか」
「アスナさん!」
自分の戦いで目を向けられなかったアスナが捕まっていることに気づいて名を叫ぶ。
直後、遠くで光の柱が現れる。
「な、なんだ!?」
「ほほーう。こりゃ見物やなぁ」
人も妖怪も光の柱を見る。そして、
「どーもー、センパイ。大変そうやなー。あの可愛らしい魔法使いは間に合わへんかったんやろかー。まぁ、ウチには関係ありまへんけどなー」
そこに現れるのは初日と同じ格好の月詠。
「くっ」
月詠のほうへと意識を向けてしまう刹那。
そこに、
「よそ見しちゃダメだろ」
萃香が声をかけ、
「これは勇儀の得意技なんだけど。私も使えるんだよ」
同じ山の四天王の鬼の名前を出して、構える萃香。
「四天王奥義」
萃香は一歩で刹那との距離の三分の一を詰める。
「一歩」
再び同じ距離を1歩で詰める。
「二歩」
月詠へと向けてしまった意識を戻して刀で防ごうとするが、間に合わない。
そのまた一歩で刹那の眼前に行く萃香。
「三歩必殺」
あらゆるものを破壊する鬼の拳が刹那に振るわれる。
四天王奥義「三歩必殺」
山の四天王の一人、力の勇儀の得意技。
一歩進むごとにその力を高め、三歩目で足元から練られた力が拳にたまりあらゆるものを粉砕する最強の拳となる。
刹那は迫りくる死の恐怖から反射的に目を閉じてしまった。
剣士として恥じる失態。だが、いつまでたっても死を呼ぶ拳はやってこない。目を開くと、拳が刹那の目の前で止まっている。青白いかすかな光の壁が拳を止めていた。
「?」
萃香もわからない。刹那はなにかする暇はなかったはず。そう考えて、判断が遅れた。
まるでテレポートしたかのように人影が現れ、萃香の頭をサッカーボールのように蹴飛ばした。
水を切りながら水面を転がる萃香。そして、
「ぐおっ。ぬかったー」
同時に、アスナの右手首を握り上に持ち上げていた鵜族の頭が煙となり吹き飛ぶ。
アスナは手放され地面に落ちるが、何が起こったのかわからずあたりを見渡す。
鬼の棍棒の上のほうが砕け、萃香に投げ飛ばされたのと別の個体の狐面の妖怪は肩を射抜かれる。
「これは、術を施された弾丸! なにやつ!」
木陰から出てくるのは二人の少女。
「随分と苦戦しているようじゃないか、刹那」
「あいやー、化物がたくさんアルね」
一人はライフルを持った龍宮。もう一人は
そして、萃香を蹴った人影は……、
萃香は水面に浮かび考える。
普通に近づいてきたのならば、どんなに素早くても萃香は気づいた。だが、何も気づくことなく蹴られた。そして三歩必殺を防いだもの。
「あはははは」
笑う。誰かわかったから。
「久しぶりだなー。れ〜い〜む〜」
起き上がる萃香は刹那の近くで立つ霊夢を見る。いつもと違う巫女服ではない服装に一瞬戸惑うが、顔を見ていつもの霊夢だと思うとニヤッと笑う。
「霊夢、珍しい格好してるな〜。似合うぞ!」
親指を立てて、手の形をサムズアップにして言う萃香。
「あら、ありがとう」
霊夢の服装は何か意味不明のアルファベットが白字で胸元に書かれた赤いTシャツに、白いショートパンツ。頭にはいつもと同じリボンで髪を縛っている。
服装を褒められていい気になったのか笑顔の霊夢。それを疑惑の目で見る刹那。
酒呑童子と知り合いとはどういうことだ?
刹那はそう考えて疑惑の目を向ける。
「萃香。あんたこんなところで何してるのよ」
「いやー。こんな大規模召喚魔法なんて久しいからさ。つい飛び込んじゃった」
「飛び込んじゃった、じゃないわよ」
自分の頭をコツンっと叩くような仕草をする萃香にため息つきたそうに言う霊夢。
「でさ、萃香。見てわかると思うけど。私、こっち側なのよね」
刹那を指差す霊夢。
「そうだよねー。わかってるよー」
腕をぐるぐる回す萃香。
「霊夢。ここは幻想郷じゃない。つまり、弾幕ごっこじゃないよ!」
ぐるぐる回す右手に岩が集まる。
「そんなもの。わかってるわよ」
どこからともなく札を手に取る霊夢。
「龍宮! そっち任せていい?」
「あぁ。そっちは頼んだ」
銃を構える龍宮を見ずに言う霊夢にすぐに答える龍宮。
「合図は?」
「もうすぐ鳴るわよ」
龍宮のもつライフルの銃声が鳴り響く。その瞬間に萃香と霊夢は動き出す。
まず投げられる岩を霊夢は上に飛んで避けて、そのまま空中から近付こうとする。
が、その身体に鎖がまとまりつく。
「施餓鬼縛りの術」
霊夢は鎖を無視して飛ぶ。すると、その身体が消える。
霊夢が無意識に
その場で高くジャンプをする。
直後、その足元を狩るように、水を掻き分ける霊夢のスライディングが通り抜ける。
「ちっ」
萃香の頭上に巨大な火の玉ができる。
「まずっ」
それを見た霊夢は右手を伸ばす。
「『二重結界』」
「『超高密度燐禍術』」
結界と火の玉がぶつかり合う。
「おりゃ」
結界で火の玉を防ぐことに意識が向いている霊夢に近づき、殴り飛ばす。
「楽しいねー、霊夢」
笑顔で無邪気に楽しそうに言う萃香。だが、その光景を見ていた刹那からすると、気が気ではない。鬼の力で殴られた。先ほどの四天王奥義ほどではないにせよ、力の強い鬼に殴られたのだ。
霊夢は水面を跳ね、森の中へと転がっていく。
「まだまだこんなものじゃないよね」
ひょうたんの中身を飲む萃香。そこに、
「夢想妙珠」
霊夢の声とともに森の中から3色の輝く玉が7つ、萃香めがけて飛んでくる。
萃香それを軽々と避けると、
「ミッシングパープルパワー」
巨大化する。そこに森の上から霊夢が飛んできた。見たところ傷らしきものは見当たらない。その霊夢に萃香が拳を振るう。
「封魔陣」
赤と青の結界が互い違いに広がり、萃香の拳を弾く。
そして、胸元に入ると、手の平に霊力の塊ができ、
「陰陽鬼神玉」
胸元にそれをぶつける。すると、どんどん玉が大きくなり、萃香の体を巻き込んで吹っ飛んでいく。
巨大化した萃香が吹き飛ばされたため、あたりに地響きが鳴り響き、地面が揺れる。
「博麗、そして幻想郷。まさか、博麗の巫女か!? 実在したのか」
「はくれいのみこ? なにそれ、刹那さん」
アスナが戦いを見ていて動かない刹那を心配して近づいてきた。
動かないといっても月詠も闘いを見ていて動く気配がないのは気づいていた。月詠は人外の闘いを見て笑顔で楽しんでみている。
「私も噂でしか聞いたことがないのですが、幻想郷という妖怪の楽園が存在し、そこに住むとされる妖怪退治の専門家です」
「妖怪の楽園なのに妖怪退治?」
萃香の倒れた体が小さくなっていく。霊夢はそれを一瞥すると、刹那の隣に着地する。
「妖怪というのは人の恐怖心から生まれるものだから、妖怪だけの場所というのは無理なのよ。だから、人も住む。そして、人は妖怪を退治する。妖怪は人を襲う。そういった関係性が必要なの」
なんの話をしていたのか聞いていたため刹那が言う前に答える霊夢。
「え、えぇ!? 人を襲うのはだめでしょ」
「だから、食物連鎖のような関係性がないと世界を維持できないのよ、ってそんなことバカレンジャーに言っても意味ないか」
「なんてすってー!」
呆れたようなジト目で怒るアスナを見る霊夢。
「あとで詳しく図でも使って説明してあげるから、今はこれをどうにかするわよ」
近づいてきた妖怪を見ないで裏拳で殴り飛ばす霊夢。
「特に桜咲。あなた神鳴流の剣士なら妖怪退治屋でしょ。仕事しなさい」
「はい。すみません」
刹那は立ち上がると刀を構える。
そこに3匹の妖怪が襲ってくる。
刹那が1匹を刀で防ぐと、すぐさま刀を返し、
「神鳴流奥義 斬岩剣」
かっぱのような妖怪を真っ二つに斬る。
アスナは狐面の妖怪のトンファーのような武器をかわすと、ハリセンで叩いて煙にする。
「夢想封印」
霊夢から虹色に輝く玉がいくつも出て鬼の妖怪に当たると爆発していき、吹き飛ばしていく。そして、その姿が消える。
「おいおい。手出しするなって言ったろー。お前らじゃあ霊夢にかなわないんだから」
吹き飛ばされていた萃香が元のサイズで出てくる。
「あれだけの技を喰らって無傷なのか」
「無傷、ではなさそうだけど……」
服がところどころ破けているが、怪我のようなものは見当たらない。
「さて、行くよ」
ジャンプする。それだけで一瞬で霊夢たちの目の前に来る萃香。
「四天王奥義『三歩壊廃』」
「まずい」
技名を聞いて霊夢は刹那を平手で押し、アスナを蹴飛ばして2人ともその場から離すと急いで結界を張る。
ギリギリ拳を防ぐことができるが、萃香の体が大きくなり再び殴る。
それも先ほど張った結界で防げたが、ヒビのようなものができてしまい、次で砕けることは誰でも予測できる状態となってしまった。
萃香の体がまたも大きくなって三度、拳を振り下ろす。結界の貼り直しは間に合わない。霊夢はそう判断して、
「龍宮!」
霊夢の声に反応して、他の妖怪と戦ってた龍宮が右手のハンドガンを萃香の頭をめがけて撃つ。
しかし、萃香はそれを頭を上げることで避けてしまう。が、
目線から外れた霊夢は飛ぶ。拳を避けて再び無意識の
「お、おおぉぅ」
萃香が背中から倒れて、足元の水があたりに飛び散り、雨のように降ってくる。
霊夢は龍宮の後ろに着地して背中合わせになる。
「助かったわ」
「気にするな」
光の柱に巨人の姿が映り始める。
霊夢は間に合わなかったのね。と考え、
「ありゃあ、両面宿儺じゃないか。よくあんなもん召喚しよう考えるなー」
光の柱の巨人を見て萃香がつぶやく。
「行け! 刹那。あの可愛らしい先生を助けに」
「しかし」
「大丈夫だ。仕事料ははずんでもらうがな」
「え? そんなものもらえるの? じゃあ私もほしい」
「わかった。すまない真名」
刹那とアスナが巨人の元へと向かう。
「せんぱーい、逃げるんですかー?」
刹那を追いかけるように月詠も走るが、龍宮が銃を放つ。すると、器用に刀で弾丸を弾く。
「あーん。邪魔してー。神鳴流に飛び道具は効かへんえー」
「知ってるよ」
霊夢が月詠の近くまで飛ぶと、札を大量にばら撒く。すると、札が右手に集まりだし、刀の形となる。
「ふっ」
空中で札の刀を振るう。が、それを小刀で防がれる。
「おもちゃみたいな刀やなー」
右手の刀を振るってくる。それを自分の周りに結界を張って防ぐ。
「あらー。なら」
つばぜり合いようになっていた小刀と札の刀が弾かれる。そして、霊夢は札の刀で月詠を突こうとするが、
「斬岩剣 弐の太刀」
結界が張られたままで通じないはずなのに刀を振るう。すると、結界をすり抜けて、札の刀の刃に当たる部分が真っ二つに斬られる。
「なっ」
すり抜けるのは予想外で霊夢も驚く。
「封魔陣」
とっさに術を発動。赤と青の結界が互い違いに広がっていき、月詠を弾き飛ばす。
霊夢は龍宮と並ぶところまで下がる。
「あー。桜咲行っちゃったわね。今のやつの詳細聞きたいのに」
妖夢呼びたい。
霊夢はそんな無理なことを考え出す。
「おいおい、れーいーむー。こっちで遊ぼうよー」
立ち上がった萃香がゆっくりと歩いてくる。
「あのちっちゃいの強いアル。戦いたいアル」
「あのねー。あれ、鬼よ。しかも鬼の親玉クラス。さすがに
「とはいえ、あの神鳴流剣士もどうにかしないといけないが、あれを
「龍宮は?」
「正直、神鳴流相手に拳銃は相性が悪いな」
「こっちもまさか、結界すり抜けるなんて想定外よ」
「となると、この場にいる人間、全員が神鳴流と相性が悪いことになるな」
「最悪ね。魔理沙こっちに連れてくればよかったわ」
寝ていた魔理沙に行くことを書いたメモを残しておいた。魔理沙のことだから膨大な魔力につられて向こうに行っただろう、というある一種の信頼による考え。
「いない
「その場その場で状況に合わせるしかないわね。まず私が萃香を――」
「話し合いはそこまでにしようかー」
萃香が走って迫ってくる。
そこに
「おぉ!」
萃香が感動の声を上げる。一度離れる。そして、
「お嬢ちゃん。いいね! すごくいい! 名前は?」
「
「私は伊吹萃香。その名前、そして先ほどからの体術。大陸のほうの出身かな」
「うむ」
それを聞いた萃香が笑う。
「ハハハ。いやー。素晴らしい! だが、気の練りこみが足らないな。おそらく、鍛錬によって自然と気に目覚めたタイプだね。この時代にそんなのがいるなんてすばらしい!」
「バカにされているアルか?」
「バカに? 違う、誉めているのさ。素晴らしい!」
ひょうたんの中身を飲む萃香。
「気の練りこみについての練習が必要だね。あとは実践あるのみ。さぁ、やろう!」
そこに銃弾が撃たれ、萃香はそれを軽々と回避する。
「
龍宮が古菲の前に立つ。
「むぅ」
不満そうな顔をするが、仕方がなく鬼やら鵜族の群れのほうへと駆ける。
「銃使いのお嬢ちゃんも素晴らしいよ。実戦経験が多いんだろうね。名前は?」
「龍宮真名」
「私は伊吹萃香。鬼をしているよ」
萃香は霊夢のほうを見ると、札でできた刀を2本作って二刀流にして、空中での移動を加えた三次元の攻撃で月詠と戦っている。
「霊夢は忙しそうだね。じゃあ真名、勝負といこうか」
龍宮が両手の拳銃を構えて、頭めがけて撃つ。