『アンチゲーマー』と『正義の味方』のヒーローアカデミア   作:消しゴムくん

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第三話

「貴様!一体誰だ!!」

「誰でもない。月よりの使者、正義の味方、月光仮面だ!」

 

何処からか声がしたと思えば、上から白づくめの覆面男が降りてきた。その男は月光仮面と名乗った。

その後、警察に住人から「チンピラ達が暴れている」と電話が入った。その電話で伝えられた現場に向かうと、誰かと争ったのかチンピラ三人組が壁に寄り掛かって気絶している状態で発見された。そのそばには今までの盗品が詰められた袋があり、そこに貼り紙がされており、

 

《この者達、ひったくりの常習犯なり。願わくば警察の方々に丁寧にお引き取りされたし 月光仮面》

 

と書いてあった。

 

これ以来敵による犯罪が発生すると謎の人物による敵襲撃事件が次々と起こり、その数は日に日に増えていった。警察はこの一連の事件はすべて月光仮面と名乗るものが起こしたのではないかと判断された。ヒーローらしい活躍はしているものの当然彼は登録されているヒーローではない為、無断でヒーロー活動を行っている自警団(ヴィジランテ)ということになっている。

そしてこの話題はニュースになり世間に伝わると、謎多きヒーローと慕われ月光仮面の名はあっという間に日本中に知れ渡っていった。警察を含め誰もその姿を見たことが無い為、月光仮面を名乗った別のヒーローであるとか、ただのヒーローごっこであるとか、色んな噂が広まっていった…。

 

それから数年後、暖かな日差しがさしこむ朝早くからパソコンとにらみ合いながらキーボードを打ち続ける一人の少年がいた。

 

「よし…ついに!ついに出来たぞ!この私の作品が!!」

「やったねパパ!これでまた家族が増えたね!」

「あぁ。これで更に私の才能が世に知れるというものさ!」

 

高らかな笑い声をあげるこの少年祝黎斗はこの数年の間に十二歳の若さで小さなゲーム会社を立ち上げ、『マイティアクションX』を始めとするさまざまなゲームソフトを開発。これが大ヒットし売り上げは右肩上がり、関連グッズも飛ぶように売れていった。

 

「もう!黎斗朝っぱらからうるさいよ!」

 

そう言ってきたのはこの会社の秘書的存在であり、黎斗のお目付け役でもある仮野明日那(かりのあすな)。…というのは彼女の仮の姿にすぎない。

 

「すまない。そう怒るな、ポッピー。」

「ハーイ!って、この姿のときは明日那って呼んで。」

 

その正体はゲーム『ドレミファビート』のヒロインであり、進行やダンスも務めるキャラクターを元にしたバグスター、ポッピーピポパポである。

 

「ごめんごめん。さっき新しいゲームが遂に完成したから嬉しくてね。」

「なになに…『ジェットコンバット』?これはどんなにゲームなの?」

「このゲームはね…」「パパ~もう学校の時間だよ~。」

「おっと、もうこんな時間か。悪いけどポッピーこの話は後でね。今日も対応(れん)と二人で頼むね。」

「だからこの姿のときは明日那で呼んでって!しかもあの人私苦手なんだよ~…。あっ、そういえばさっきヘドロらしき"個性"を持った強盗が逃げ回っているみたいだから、気を付けてね!」

「気を付けるさ。それに月光仮面が助けてくれるしね。」

「そうだったね!でも、月光仮面って一体誰なんだろうね?」

「何、ただの正義の味方さ。それじゃいってきます。」

「うん。いってらっしゃ~い!」

 

~中学校での授業時間~

「え~、皆さんに聞きます。今年のヒーロー科志望はどなたでしょうか?」

「はい」(僕一人だけ)

クラス全員「……」

「はい。それじゃ、受験頑張ってください。それでは今日の授業はこれで終わります。」

「待ってください三沢先生。」

「何でしょうか祝君。」

「進路希望のプリントはどこに出しておけばいいですか?」

「あ~、普通に前に置いてくれたらいいです。それから君はこの学校今年の唯一のヒーロー科志望なので、頑張ってくださいね。」

「お~、ヒーロー科頑張れよ~。」

「私も応援してる~。」

「はい。それでは解散です。」

 

特に何も無く終わった今日の授業。クラスメートの反応が思ったよりあっさりしているが、ここ桃ヶ丘中学校では普通のことだ。ここではヒーローに対しての興味が極端に薄く、特に"個性"で競ったり羨ましいと思うことはあまり無いらしい。この超人社会の中珍しいものだ。

その後、僕は先に書き上げて下校の準備をしていた。

その時…

 

BOOOOOOMB!!!

 

外から大きな音がして窓を覗いてみたら、街の方から大きな火と煙がたっていた。

 

「…まさか…」

 

――――――――――

 

「私二車線以上じゃなきゃムリ〜!」

「爆炎系は我の苦手とするところ…!今回は他に譲ってやろう!」

「そりゃサンキュー消火で手一杯だよ!状況どーなってんの!?」

 

一方街では中心で一人の中学生がヘドロヴィランに呑み込まれそうになっていた。中学校がヴィランに対して必死にもがいている中、ヒーロー達は手を出せずにいた。

 

「すみません!通してください!通して!」

 

しばらくして黎斗が現場にかけつけてこの悲惨な状況をみて驚愕した。

 

「これは酷い…。ヒーロー達は市民の救助や避難で精一杯という感じか。オールマイトもまだ来ていないみたいだし、こうなったら…」

 

そう言うと黎斗はその場を後にした。

 

「!?馬鹿ヤロー!!止まれ!!止まれ!!!」

「あのガキ!!死ににいく気かよ!?」

 

突然群衆の中から出久が飛び出して来た。そしてヘドロヴィランに向かって自分が背負っていたカバンを投げつけた。

 

「ぬ゛っ!」

「デク!!何で!!てめェが!!」

「何でって…わかんないけど!!!君が…助けを求める顔してた…!」

「くそガキが!!ジャマするなぁ!!」

 

出久がヘドロヴィランにぶっ飛ばされそうになったその時!

 

バキュン!バキューン!

 

「ぐっ!?」

「とおっ!」

 

突然銃声が鳴り響き、ヴィランの腕が粉々に飛び散った。そして目の前に一人の男が現れた。

 

「キサマ…一体誰だ!」

「誰でもない。月よりの使者。正義の味方。月光仮面だ!」

 

月光仮面の名前を聞いた瞬間、一部の市民が声を上げた。

 

「月光仮面が来たわ!」

「あれが正義の味方月光仮面か!」

「最近話題になっていたけど、初めて見たぜ!月光仮面〜!!応援してるぜ〜!!」

「ボクも〜!!」「ワタシも〜!!」

 

周りがどんどん盛り上がっていき、月光仮面のコールまで出てくるようになった。

 

「お前のようなヒーローが俺を止めようってかぁ?笑わせやがって!」

「悪いがヒーローを自称した覚えはない。ただの正義の味方だ。」

「けっ!てめェもジャマすんじゃねぇ!」

 

ヴィランが攻撃態勢をとり始める。

 

「憎むな、殺すな、赦しましょう」

「うるせぇ!!」

 

ヘドロヴィランが横から張り手をかましてきたが、月光仮面はそれを後ろにひいて避ける。

 

「君は下がっているんだ。」

「で、でもかっちゃんが!!」

「私が何とかする。だから下がりなさい。」

 

そう言われて出久は、すぐその場から離れた。

 

『さて…このままでは私も呑み込まれてしまうかもしれない。ここは銃で牽制しつつ彼を助ける。』

 

月光仮面はヘドロヴィランの攻撃をかわしつつ、手足やギリギリの所を撃ちつつタイミングを伺う。

 

「この野郎!ちょこまかと逃げ回りやがって!!」

『このタイミングで使うべきだな。今だ!』

 

月光仮面はどこからかメダルらしきものを取り出す。そのメダルが月光仮面の体に取り込まれると、とてつもない速さで接近し、無事に彼を奪い返した。

 

「彼を返してもらうぞ。」

「ソイツを…俺によこせぇ!!」

 

奪い返さられたことにキレたヘドロヴィランは月光仮面に襲いかかろうとしたその時。

 

DETROIT SMASH!!(デトロイト スマッシュ)

 

突然のオールマイトの強烈なパンチによりヘドロヴィランは四方八方に飛び散った。そしてその風圧は上昇気流を生み雨を降らせた。

 

「おいおいおいおいおい…!右手一本で天気が変わっちまった!!!」

「すげえええええこれが…オールマイト!!!」

 

この後―――散ったヘドロヴィランはヒーロー達に回収され、無事警察に引き取られた。出久はヒーロー達にこっぴどく怒られ、かっちゃんはぎゃくにヒーローから称賛された。

月光仮面は説教されている出久に近づき、立ちあがらせた。

 

「説教中申し訳ないが、この子を家まで送らせてもらうよ。」

「待て!その子にはまだ話が…」

「説教は充分のはずた。それに彼が起こした行動は確かに危険ではあったが、恐いながらも先に体を動かして助けようとした。それは褒めるべきだろう。」

「それはそうだが…」

「更に彼は心身ともに疲労がたまっているだろう。だから早く家で休ませたい。」

 

月光仮面はそう言うと出久をお姫様抱っこした。

 

「うえっ!?いやあのちょっと!?」

「おい待てっ!お前にも話が…」

「悪いが私には時間が無い。失礼。」

 

月光仮面は出久を抱えたまま跳び上がると、一瞬で離れた場所に停めてあった白塗りのバイクの側に移動した。

 

「さ、後ろに乗ってくれ。」

「は、はい!」

 

出久は月光仮面からヘルメットを受け取った後、後ろに乗りその現場を後にした。

 

―――――――――

 

日は暮れここは街の住宅街。

 

 

「ここまでよかったかな?」

「は、はい!ありがとうございます…。」

「私は礼を言われるまでのことはしていないよ。」

「い、いやでも…!」

 

出久が何か言いかけた時…

 

「私が来た!!」

「わ!?」

 

オールマイトが角から飛び出してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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