ポケットモンスターもう一つのサン&ムーン   作:パラドファン

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今年最後です。来年もコウヤ君をよろしくお願いします。


第三十四話 黄昏の奇跡

大試練を終えたサトシとコウヤ達は、翌日メレメレ島へと帰るためグッスリ眠っていたがそんな中イワンコだけが眠らずにいた。

 

イワンコは大試練で、モクローを攻撃してしまったことに思い悩んでいるようで眠れないようだ。

 

イワンコは立ち上がりジャンプし扉を開け外へと出て行ってしまう。

 

『ピ…ピカ……』

 

『フィ…ア……』

 

その扉を開けた音に気付くピカチュウとニンフィア、辺りを見回しイワンコの姿が見えないことに気付きピカチュウは眠るサトシの元へ、ニンフィアはコウヤの元へ向かう。

 

『ピカピカ!』

 

『フィア!』

 

「ん……どうしたピカチュウ」

 

「まだ夜だよ……」

 

サトシは目を開くがコウヤはまだ眠いと寝返りをうつ。

 

『ピーカ』

 

「イワンコが!?」

 

ピカチュウはイワンコがいた場所を指差しサトシはイワンコが居ないことに気付き辺りを見回して扉が空いている事に気付き慌てて着替えてイワンコを探すため外に飛び出す。

 

『フィッア!』

 

一方コウヤはと言うと…ニンフィアが起こそうと体をゆさっているが中々起きようしなかった。

 

『フィー!』

 

ニンフィアも流石に怒ったり強行手段でリボンを重ね併せてコウヤの頬をひっぱたく

 

「痛っ!?」

 

バチーン!!と言う音が響き渡り、これには流石に目が覚めるコウヤ、ひっぱたく音が大きかったのかラランテスも目を覚ます。

 

『フィ、フィア!』

 

「サトシとピカチュウ、イワンコが居ない!?」

 

ニンフィアはリボンでサトシが寝ていたベットとイワンコのいた場所を指しコウヤ、はニンフィアにひっぱたかれた頬を押さえながら確認する。

 

「とにかく、探さないと……ニンフィア、ラランテス行くよ。」

 

コウヤもサトシより少し遅れて外に出ようとするが……

 

「あっ…ニンフィアは此処で待ってて、もしイワンコを見つけれず朝になったら皆に説明をお願い」

 

コウヤはペンと紙を取り《サトシ達を探しに行く》と書きニンフィアに預ける。

 

「僕達も朝には戻るけど遅くなるかもだから、その時は頼むよ。」

 

『フィア!』

 

コウヤとラランテスもサトシとイワンコを探しに向かい始めた。

 

その時夜空に舞うように飛ぶ一体のポケモンの姿があることにコウヤとラランテスが気付くことはなかった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

イワンコは一人特訓をしているようで目の前の岩壁にいわおとしをぶつけていた。そしてその様子を見つけて近付くポケモンが一体……

 

『テテ~?』

 

イワンコに近付いてきたポケモンの正体はアーカラ島の守り神カプ・テテフだ。

 

『テテ~!』

 

カプ・テテフは両手を上に広げるすると辺り一帯に薄い紫色をしたオーラが広がり辺り一帯サイコフィールドによって包まれる。

 

イワンコはカプ・テテフに立ち向かうが守り神であるカプ・テテフに圧倒されてしまう。

 

『テテー!』

 

倒れているイワンコにしぜんのいかりで追撃を決めようと構えるカプ・テテフ

 

「イワンコー!どこだー!」

 

そこへイワンコを探すサトシの声を聞きカプ・テテフはサイコフィールドを解除して去っていった。

 

「イワンコ! 大丈夫か!?」

 

倒れるイワンコを見つけて駆け寄るサトシ、周囲に光る粉舞っており傷だらけで倒れるイワンコを抱き抱える。

 

「これは…?いったい何が……」

 

傷だらけのイワンコを見つめ何があったのか考え始めるサトシ、すると意識を取り戻したが、興奮しているのか腕の中のイワンコが暴れだす。

 

「落ち着けって、痛っ!」

 

暴れイワンコそのままサトシの腕に噛みつくしばらくするとハッとしたのかサトシに気付き噛みついた腕を放す。モクローの時と同じように、自分のした事に信じらえなく驚愕の表情をしている。

 

「あ、イワンコ!」

 

噛みついたことで驚きサトシの声を聞こえないのか、イワンコは森の奥へと再び姿を消してしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「もうそろそろ日が上るし、一旦戻って説明しよう」

 

サトシとイワンコを探すコウヤは一旦ポケモンセンターに戻り博士達に事情を説明しようと歩き出すが……

 

『…ッ? ラッ!』

 

「何か見つけたのか?」

 

ラランテスが何かを感じたのか立ち止まりコウヤも辺りを見回す辺りは暗く良くは見えないだがラランテスは何かを感じたようで警戒を解かない。

 

『テテーフフ!』

 

「カプ・テテフ!?」

 

突如、目の前に現れた守り神カプ・テテフに驚くコウヤとラランテスそんな二人を気にすることなく二人の回り飛び回るカプ・テテフ

 

『テテッ! ウフフー!』

 

突如笑うように鳴き辺りにサイコフィールドを作り出す。

 

「これは? カプ・コケコと同じ……!?」

 

ハッとし前を見るコウヤ、目の前ではカプ・テテフが戦闘体勢に入っておりエネルギーをためている。

 

「やるしかない…! ラランテス! はっぱカッター!」

 

『ラーラッ!』

 

『テーテテ!』

 

ラランテスが放つ鋭い葉はカプ・テテフに向かっていくいがカプ・テテフの放つムーンフォースは簡単にはっぱカッターを打ち破りてそのままラランテスに命中する。

 

「ラランテス!? 大丈夫か!?」

 

『ラッララ!』

 

ラランテスは立ち上がり応える。

 

「ラランテス! リーフブレード!」

 

カマにエネルギーを溜め緑色の光を纏い向かうラランテス、カプ・テテフもしぜんのいかりによる光を纏いラランテスに向かう

 

そして両者共に正面からぶつかり合い辺りに衝撃が響き渡る。拮抗する両者だがそれはカプ・テテフによって破られるしぜんのいかりのパワーにラランテスは敵わず弾き飛ばされてしまい地面に叩きつけられる。

 

「ラランテス!?」

 

『ラッ……』

 

まだ立ち上がれラランテス、カプ・テテフは追撃とムーンフォースの体勢に入る。

 

『ラッ!ラァー!!』

 

「僕達は負けない!」

 

互いに諦めず強く叫ぶコウヤとラランテスその二人の思いが重なり変化を呼ぶ。

 

『テテー!』

 

カプ・テテフはムーンフォースをラランテス目掛けて放ちラランテスは真っ直ぐに立つ。

 

「僕達は今を越えて強く! 行くぞ!」

 

『ラ、ララーン!』

 

ラランテスの周りに風が巻くように木葉が渦を巻きラランテスを包むその姿は大試練で目覚めたコウヤとラランテス二人だけの姿だ。

 

「はっぱカッター!」

 

『ラーララッ!』

 

コウヤとラランテス二人同時に右手を振り払い放たれたはっぱカッターは最初に放った時より、強く光輝きカプ・テテフのムーンフォースを打ち破った。

 

カプ・テテフに命中しダメージを与える。最初より格段にパワーが上がっている。

 

『テテ? テテーウフフ!』

 

攻撃を受けても尚余裕とばかりに楽しそうに笑うカプ・テテフはラランテスを見つめる。

 

『テテー!』

 

カプ・テテフは突如サイコフィールドを解除しラランテスの真上から光る鱗粉を蒔くと何処かへ消えていった。

 

「いったい何がしたかったんだ…?」

 

カプ・テテフの目的は考えても解らない。木葉による周りの渦が消えラランテスの姿が元に戻るするとキズナ現象による疲労感によりコウヤとラランテスは同時に地面に座り込む。

 

「ほんの少しでも……結構疲れるな…」

 

『ララー……』

 

キズナ現象にまだ目覚めたばかりでまだ詳しいことは解らないがサトシから聞いた話で知っていたつもりだったが予想以上の疲労感に地面に腰を下ろす。

 

「ラランテスはボールに戻って休んでいて」

 

ラランテスをモンスターボールに戻し立ち上がりポケモンセンターへと戻る。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時間が過ぎポケモンセンターの前ではククイ博士達が立っていた。朝起きるとサトシとコウヤ達の姿がなくコウヤのニンフィアから渡された《サトシ達を探しに行く》と書かれた紙を見て待っているのだ。

 

「サトシ、コウヤ……いったい何処に行ったんだ…?」

 

ククイ博士は二人が何故夜中に何も言わずに出ていったのか考え皆不安な表情を浮かべていた。

 

『フィア!』

 

ニンフィアが何かに気づき走り出す其処には疲れきったサトシを肩で担ぐコウヤの姿が見えた。

 

「サトシ! コウヤ!」

 

「ごめんなさい……遅くなって」

 

「コウヤはともかく夜中に何も言わずに出ていく奴があるか!」

 

「ごめんなさい…ククイ博士」

 

「わかればいい、それより何故夜中に外に出たんだ?」

 

珍しく怒るククイ博士だがサトシにも何かあったのかもしれないと何故外に出たのか事情を聞く

 

「イワンコが部屋から出て行って探しに行ったんだ。見つけたんだけど、すぐ逃げちゃって進化に関係あるのかな?」

 

心配そうなサトシの前に立ち、ライチがルガルガンの頭を撫でながら語りかける。

 

「この子もね、進化の前にフラッとどこかに行って、そしてルガルガンに進化して戻ってきたわ。」

 

「でもイワンコ怪我をしていて」

 

皆の表情に不安が浮かび上がる進化のためいなくなったとしても怪我していることは危ないからだ。

 

「皆でイワンコを探そう!」

 

「俺はリザードンで空から探す!」

 

「僕もチルタリスと一緒に空から探す!」

 

「私達も手分けして探しましょう!」

 

皆すぐさまイワンコを見つけるため行動を取り探し向かいサトシはライチさんとククイ博士と一緒に探し向かい。いつの間にか、ルガルガンがどこかへ消えていたことに、誰も気づけなかった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

時間が過ぎ日が沈みかけ、空の色が変わり赤みが掛かって来はじめる。

 

「何処にいるんだ……イワンコ…」

 

サトシ達はイワンコを続けているが全く手掛かりが掴めずいた。そこへチルタリスに乗って空から探していたコウヤが合流する。

 

「サトシ! イワンコは見つかった?」

 

「まだ……コウヤはどうだった?」

 

「こっちも手掛かりすら無いよ……」

 

互いにイワンコの足取りを掴めずに暗くなる前に見つけないと思い始めると、少し光る鱗粉のようなものが宙に舞っているに気づく

 

「これは……あの時の…」

 

サトシがイワンコを最後に見た時、そしてコウヤはカプ・テテフとのバトル後に見たものだ。

 

「この鱗粉、カプ・テテフのですよね?」

 

コウヤが鱗粉を指差しライチさんに尋ねる。

 

「あら?そうよ。これはカプ・テテフの傷を癒す鱗粉ね。これがどうしたの?」

 

「イワンコを見た時、同じのがあったんですけど、もしかしたら…イワンコ、カプ・テテフとバトルしていたのかも……」

 

「カプ・テテフと!?」

 

心配げな表情で顔を見合わせるライチさんとククイ博士。その様子にサトシとコウヤが首をかしげると、ライチさんが深刻そうに話し始める。

 

「カプ・テテフはね、不思議な鱗粉で傷を治してくれけど、同時にとても無邪気な面を持っているの」

 

「そう言えば僕がサトシ達を探してるときにカプ・テテフにバトルを挑まれました」

 

「そう、カプ・テテフもカプ・コケコみたいにバトルをすることを好むの。でも、強さの制御がうまくできないことが多くて相手のポケモンが実力不足だと、瀕死状態まで追い詰めてしまうの」

 

「そんな!」

 

もイワンコがカプ・テテフとバトルしていたとして、追いかけて行ってもう一度カプ・テテフにバトルを挑みに行っていたとしたら。

 

「早く見つけないとっ!」

 

サトシはイワンコの心配し走り出す、そしてコウヤも慌てて後を追うしばらくするとバトルがおこなわれているのか何か響く音が聞こえ始める。

 

「イワンコ!」

 

もしかしたらイワンコがいるかもしれないと必死に走るサトシ。辿り着いた場所は大試練を行った命の遺跡のバトルフィールド其処には真昼の姿と真夜中の姿、二体のルガルガンが立っている。ルガルガン達と対峙するのはカプ・テテフ。そしてフィールドの反対側に横たわるイワンコの姿が見える。

 

 

立ち上がろうとする真昼と真夜中の二体のルガルガンをよそに、カプ・テテフがギガインパクトで倒れているイワンコに迫る。動けないイワンコはそれを避けることができない。ルガルガンたちが吠えるもカプ・テテフは目もくれない。

 

「やめろーー!!」

 

サトシは走りだし庇うようにイワンコを守る。その様子を首をかしげて見るカプ・テテフ。すると突然笑顔を浮かべなり、真夜中の姿のルガルガンにキスをする。突如に倒れるルガルガン。真昼の姿のルガルガンもキスをされ倒れる。

 

「何をっ!?」

 

カプ・テテフは戸惑うサトシにもキスをして、イワンコを抱き締めるように倒れる。

 

「サトシッ!」

 

遅れて追い付いたコウヤはこの状況を見てサトシを助けようとモンスターボールを掴むが

 

「待って!カプ・テテフはイワンコを助けようとしてるのよ!」

 

ライチさんがモンスターボールを構えるコウヤを止める。コウヤはカプ・テテフを見つめるとカプ・テテフはイワンコの真上で止まり光る鱗粉と美しい光がイワンコに注がれ傷が治り始める。

 

「そうか、さっきの技はドレインキスだ!サトシ達から吸収したエネルギーを使って、イワンコの傷を治しているのか!」

 

イワンコの目が開き立ち上がる。イワンコがサトシの体を揺らしゆっくりとサトシの目が開き始める。

 

「イワンコ…?」

 

『クゥーン…』

 

「良かった…無事だったんだな……」

 

サトシは起き上がりイワンコの頭を撫でる。真夜中と真昼のルガルガン二匹も立ち上がっておる。空を見上げると、カプ・テテフが笑いながらサトシたちを見下ろしている。

 

「イワンコの傷を治してくれてありがとうな~!」

 

カプ・テテフにお礼を言うサトシ。カプ・テテフは楽しそうに笑いながら海に向かって飛んでいき。夕日がどんどん沈んでいく中、イワンコがカプ・テテフを追いかけるように、海に一番近い位置に立ち夕日を見詰める。

 

と、突然あたりが眩い翆色の光に包まれる。沈む夕日が、イワンコが何かを感じ取ったのか、翆色の光を放つ夕日に向かって吠え始める。

 

すると、イワンコの体が光に包まれ始め徐々に変化していく

 

「これは……」

 

「進化の光だ」

 

「イワンコが、進化……」

 

イワンコの隣に真昼と真夜中の二つの姿のルガルガンが並び立ち見守る中、イワンコを包む光が弾け新しい姿があらわれる。四足歩行で体の色はオレンジ、顔の周りがタテガミのような毛に覆われておりその目は先程の夕日の光と同じ美しい翆色のしている。真昼でもなく、真夜中でもない見たことのない新しい姿のルガルガンが、夕日に向かって雄叫びをあげる。

 

『ビビッ!?データ無し!データ無し!真昼の姿でも、真中の姿でもないロト!』

 

見たことのないルガルガンにロトムが驚愕の声をあげる。

 

「見たことのない…ルガルガン」

 

「これはもしかしたら、グリーンフラッシュの影響かもな」

 

「グリーンフラッシュ……?」

 

「日没や日の出の時に、ホンの一瞬程しか起こらない、とても珍しい現象だ」

 

「め、めっだに見られない現象だがら……この島ではグリーンフラッシュを見た者は……幸ぜが来ると言われでるの」

 

ライチさんはマジで泣いており、あまりの出来事に感動し過ぎてうまく喋れずに聞き取りにくくなってしまっている。

 

「名前は、そうだな。黄昏時に進化したから、ルガルガン、黄昏の姿だな」

 

「黄昏の姿か……やったな、ルガルガン!」

 

サトシはルガルガンの頭を撫で、ルガルガンは嬉しそうな顔を浮かべる。

 

 

 

《新たな姿へと進化したサトシのルガルガン、そしてコウヤのラランテス……このアーカラ島での出来事は二人にとって忘れられない出来事となっただろう……続く》

 

 

 

 

 




サトシが十万ボルトで起こされるなら、コウヤはニンフィアのリボンによるビンタで起こされる。


皆さんもよいお年を
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