ポケットモンスターもう一つのサン&ムーン   作:パラドファン

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ブイズ使いさんとのコラボ回になります。
最初の語りの文はブイズ使いさんから許可を得てから使用しています。

ブイズ使いさんのシンジ君とリーリエの事を上手く書けている事を祈るだけです……

今までで一番長いです。


外伝
コラボ企画 ポケットモンスターもう一つのサン&ムーン×ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~


ポケットモンスター、縮めてポケモン。この世界に住む不思議な不思議な生き物。

 

空に、森に、山に、海に、そして街にさえも存在し、この世界のいたるところでその姿を確認することが出来る。

 

人とポケモンは互いに助け合い、共に暮らしている。時にはポケモンを悪用しようとするものもいるだろう。しかし、人にとってポケモンはなくてはならない存在であり、ポケモンにとってもまた人はいなくてはならない存在である。

 

だがこの世界にも様々な可能性が含まれている。それが並行世界と呼ばれる世界……可能性そのものを体現した世界だ。

 

いつもと違う自分、いつもと違う友人、いつもと違う大切な人、いつもと違うパートナー。そんな存在ともし出会うことがあればどのような物語が紡がれるのだろうか?

 

この話は、もしそんな世界と交じり合ったら?と言う可能性の物語である……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここはアローラ地方のメレメレ島、ポケモンスクールが休みの日コウヤは相棒のニンフィアとラランテスと一緒に森を歩いていた。

 

「たまには、森の中を歩くのもいいな……」

 

『フィ~ア♪』

 

『ララーン』

 

コウヤの呟きに賛同するニンフィアとラランテス、先日のアーカラ島での大試練で活躍しカリキリから進化しさらにキズナ現象を発現させたラランテス。メレメレ島に戻ってからコウヤとずっと特訓を続けていたが久し振りに特訓を休んでいる。

 

「ラランテス…僕達は、まだサトシとゲッコウガの様にはなれないでも、何時か必ず越えよう!」

 

『ラッラーン!』

 

サトシとゲッコウガのような高みを目指す事を思い互いに誓うコウヤとラランテス、しばらくあるいると見覚えのある場所にたどり着く。

 

「此所は…大試練の時の……」

 

コウヤ達はいつの間にかカプ・コケコを奉る戦いの遺跡にたどりついておりその中央には

 

『コーケー!!』

 

雄叫びが響き渡るコウヤ達の目の前にメレメレ島の守り神カプ・コケコがたたずんでいる。

 

「カプ・コケコ!?」

 

突如目の前に現れたカプ・コケコに驚きを隠せないコウヤ達を他所にカプ・コケコは辺り一帯にエレキフィールドを作り上げラランテスの前に立ちラランテスを指差す。

 

「ラランテスとバトルを…?」

 

コウヤを言葉に頷くカプ・コケコ。そしてコウヤは戦いの遺跡の前にある開けた空間に立ち

 

「よし! この前のリベンジだ! 行くよ。ラランテス!」

 

『ララーン!』

 

コウヤとラランテスもやる気充分、前回のリベンジと燃えている。

 

「ラランテス、はっぱカッター!」

 

ラランテスは鋭い葉を周りに生み出しカプ・コケコへと向けて放つ。

 

『コォー!』

 

対するカプ・コケコはほうでんを放ちはっぱカッターを焼き付くし塵とかす。

 

「まだだ! リーフブレード!」

 

『ラッラァー!』

 

コウヤとラランテスはカプ・コケコに対して途切れることなくことなく攻撃を続ける。対するカプ・コケコはワイルドボルトで受けてたつラランテスのリーフブレードとカプ・コケコのワイルドボルトは拮抗するが次第にラランテスが押し負け後退する。

 

「やっぱり強い…カプ・コケコは……」

 

進化して力を上げたラランテスでもまだ互角に戦えないカプ・コケコの実力にコウヤは臆することはない、むしろ楽しんでいる。

 

『コォー!』

 

「シザークロスで防御だ!」

 

続いてしぜんのいかりを放つカプ・コケコに対してラランテスはかまを交差させてしぜんのいかりを受け止める。

 

「よし!そのままリーフブレード!」

 

『ラッ!』

 

受け止めたその勢いを利用したリーフブレードがカプ・コケコに決まりそのダメージに少し怯んだようだがすぐさまワイルドボルトで先程とは比べられない電気をまとい始めカプ・コケコも本気のようだ。

 

「ラランテス、僕たちの最大の技だ! ソーラーブレード!」

 

ラランテスは片方のかまを頭上に掲げそのかまが輝き出し始めカプ・コケコは今までの比ではない程の電気を纏ったワイルドボルトでラランテスに向かって突撃する。

 

『ラッラーン!』

 

カプ・コケコがワイルドボルトでラランテスに向かい、ラランテスは溜めを終えたソーラーブレードを降り下ろし迎え撃つその二つの技の衝突は激しく衝撃が周辺に響き渡る。

 

「くっ……!!」

 

『フィッ……!!』

 

カプ・コケコのワイルドボルトとラランテスのソーラーブレードの激しい衝突はコウヤとニンフィアも立ってはいられない程の衝撃が届く。そして変化が起きる……

 

「っ!? 何だ!?」

 

ワイルドボルトとソーラーブレードが衝突している上の空間にひびが入り始める。眩い光を放っていひびは徐々に広がり

 

「うわぁぁぁぁ!!?」

 

光と衝撃がコウヤ達を包み込み、その衝撃と光が消えたときコウヤ達の姿は無くカプ・コケコのみが静かに浮いていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「此所は…何処でしょう?」

 

森の中で一人の少女が立ち止まり辺りを見回しながら呟いた。

 

「迷子…ですよね……」

 

少女は方向音痴でよく迷子になることが多く自他共に認めるほどのレベルでだ。

 

「大丈夫でしょうか……?」

 

少女は不安げに呟いた。このままこの森の中で迷子になっていては目的の場所に間に合わなくなってしまうからだ。それにこの森で最近違法な手段でポケモンを拐っている人がいると聞いたからだ。

 

すると突如凄まじい轟音と閃光が起き辺り一帯に響き渡る。

 

「っ!? い、今のは!?」

 

少女は突然の出来事に驚きながらも轟音と閃光が起きた方角を見ると、其処には先程の轟音と閃光が起きたからか爆煙が舞っている。

 

『コォー!』

 

いったい何がと少女そう思い考え付くのよりも早く少女の目の前を何かが通過し行った。

 

「今のは…カプ・コケコさん…?」

 

少女の前を通過して行ったのはメレメレ島の守り神であるカプ・コケコだった。さっきの出来事はカプ・コケコが起こしたことならばいったい何があったのだろうのかと少女はカプ・コケコが通ってきた方角へと向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ララ、ラーン!』

 

『フィッ、フィアー!』

 

「う……」

 

ラランテスとニンフィアは気を失っているコウヤ呼び掛けておりコウヤの目が覚める。

 

「あれ?……何で寝てたんだ…?」

 

頭を押さえながら起き上がり辺りを見回し何をしていたか思い返すコウヤ

 

(確か…森を散歩してて、そしたらカプ・コケコが現れてバトルを……)

 

何をしていたのか思い出したコウヤは慌てて辺りを見回すが付近にはカプ・コケコの姿は無くなっている。

 

「いなくなっている…せっかくのリベンジだと思ったのになぁ……」

 

コウヤは溜め息をつき落ち込む。せっかくのカプ・コケコとのバトルで自分とラランテスの全力を出せずにいつの間にか気を失っている間に何処かに去っていったようだ。そんな落ち込みのなかコウヤはあることに気付く

 

「ん…? カプ・コケコとバトルしてた戦いの遺跡じゃない……」

 

コウヤがカプ・コケコとバトルしてしていたのは戦いの遺跡であったはずだが今コウヤがいる場所は森の中の樹木に囲まれていた。

 

「此所は…何処だ……?」

 

コウヤは辺りを見回していったい何がどうなっているかと考え始めると突如爆発音が響き渡る。

 

「っ!? 今のは!」

 

音の大きさからしてけして遠くからではないと感じコウヤは爆発音の聞こえた方向へと走り出す。

 

草木を掻き分けて進みしばらくすると、其処にはアローラのロコンの進化系のアローラのキュウコンの姿とそのキュウコンを攻撃するハッサムの姿があった。ただのバトルかと思うコウヤだがハッサムの男のトレーナーの後ろにはポケモン達が檻に容れられトラックの荷台に乗せられており男が違法なポケモンハンターであること物語っている。

 

(っ!? 酷い事を…! 絶対に許さない!!)

 

コウヤはポケモンを檻に容れている男に怒りを覚え飛び出そうとすると……

 

「シロン! 大丈夫ですか!?」

 

聞き覚えのある声が聞こえて声の聞こえた方を見ると此処にはポケモンスクールのクラスメイトであるリーリエの姿があった。

 

(リーリエ!? いや、服装と髪型が違う…それにシロンはキュウコンに進化していない……いったい何が……?)

 

コウヤはリーリエとそっくりな少女を見て驚愕する。そしてシロンと呼ばれているキュウコンを見ていったい何が起きているのかと考え始めるがハッサムがシロンと呼ばれているキュウコンに攻撃をいれようとしているのを見て

 

(とにかく、今は助けないと!)

 

「ニンフィアとラランテスは隙を見てあのポケモン達を助けるんだ!」

 

『フィアッ!』

 

『ララッ!』

 

ニンフィアとラランテスが捕まっているポケモン達を助けるために動き出したのを確認しコウヤはポケモンボールを手に取り飛び出す。

 

「ニャビー! ハッサムにほのおのキバ!」

 

『ニャービッ!』

 

モンスターを投げると同時に指示をだしキュウコンを助ける。むし・はがねタイプのハッサムにほのおタイプの技は効果抜群そのダメージ後に吹き飛ぶ

 

「大丈夫ですか!?」

 

コウヤはキュウコンの前に立ちリーリエにそっくりな少女に問い掛ける。

 

「えっ……? だ、大丈夫です!」

 

少女は戸惑いながらも答え自身のパートナーのキュウコンに駆け寄る。

 

「僕たちに任せて!」

 

コウヤは少女にそう言って目の前相手に意識を集中する。

 

「ガキが、いきなり邪魔しやがって!」

 

ポケモンハンターの男は突然現れて邪魔してきたコウヤに対して怒り剥き出しで叫ぶ。

 

「僕は…! ポケモンを傷つけるような人を絶対に許さない!!」

 

「ガキが…お前のポケモンも頂いてやる! ハッサム! ラスターカノン!」

 

「ニャビー! かわして地面にひのこ!」

 

ニャビーはラスターカノンに向かって走り出すギリギリで回避しそのまま地面にひのこを放ち視界を奪う。

 

「ほのおのキバ!」

 

『ニャービッ!』

 

『ハッサッ…!』

 

むしとはがねタイプを持つハッサムには効果抜群のタイプほのおダメージは大きく大きく体を揺らす。

 

「ハッサム! くっ…!ガキが捕まっているポケモンがどうなっても……」

 

檻に容れられているポケモンを指すがポケモンハンターは檻を見て唖然とする。ポケモン達が閉じ込められた檻は破壊されており捕られていたポケモンたちの姿なくっていた。

 

「なっ…いつも間に……!?」

 

「よし今だ! ニャビー!」

 

『ニャー!!』

 

コウヤとニャビーはポケモンハンターが唖然としている隙を見逃さず構える。両手を交差させ両手で舞いを決めるかのように掲げ右手を降り下ろし左手で抑えるように掴む。そして光がコウヤとニャビーを包む。

 

「僕達の限界を越えていく全力! ダイナミックフルフレイム!!」

 

『ニャービッィ!!』

 

ニャビーの口元から巨大な炎の塊がハッサムに向けて放たれ凄まじい爆発と爆風がが発生しハッサムは吹き飛ばされポケモンハンターにぶつかり空高くへと翔んでいった。

 

「よし、これで一件落着っと」

 

『フィーア!』

 

『ララーン!』

 

『ニャッビ』

 

ポケモンハンターが空に翔んでいったのを確認し一息つくコウヤのもとへニンフィア達が集まる。

 

「お疲れさま。皆よく頑張ったね。」

 

それぞれ頭を撫でながら優しく言いポケモン達をモンスターボールへと戻し終え少女のへ声を掛ける。

 

「大丈夫、怪我はない?」

 

「だ、大丈夫です。それより、た…助けてありがとうございます!」

 

少女はコウヤに向けて頭を下げ続けてお礼を言い続けて

 

「私はリーリエです。 よろしくお願いします。」

 

「えっ……よ…よろしくね。 リーリエ…」

 

自己紹介されてコウヤ一瞬驚くが即座に冷静に返す。

 

(いったいどうなってるんだ!? 本当にリーリエなの!? 服装に髪型も違うし口調も違うし僕の事が知らないのか!? それにシロンがキュウコンに進化してるいったい何がどうなってるだ!? これはあれか!? 平行世界か!!?)

 

だが実際は物凄く混乱しており冷静でいられる状況ではなく思考は既にある仮説に達していた。元々コウヤの出身のシンオウ地方には時と空間を操りし神と言われしポケモンであるディアルガとパルキアの伝承がある。そしてギラティナの存在するもう一つの世界があることを、シロナさんの研究の手伝いで行く遺跡など知った事がこの非常事態でこの仮説にたどり着いたのだ。

 

(もし平行世界だとしたら目の前のリーリエは僕を知らない……)

 

「あの……どうかなされました?」

 

「い…いや、何でもないよ……僕はコウヤ、よろしくね。」

 

まだこの状況を呑み込めないがなんとか落ちつかせ切り替えて返事をし自己紹介をするコウヤ。

 

「あの…そのZリングは…もしかしてですがコウヤさんは……島巡りをなさっているのですか?」

 

「ああ…うんカプ・コケコからZリングを貰ってそれで…」

 

「カプ・コケコさんからですか!?」

 

質問に答え途中でコウヤがカプ・コケコからZリングを貰ったことに驚きの表情でコウヤのZリングを見つめる。

 

「うん……アローラに来た日にね。 カプ・コケコから渡されたんだ。」

 

「シンジさんと一緒です……」

 

「シンジさんって?」

 

コウヤは目の前のリーリエが言ったシンジという名前に疑問を浮かべる。

 

「シンジさんはこのアローラ地方のチャンピオンですよ。」

 

「アローラ地方のチャンピオン!?」

 

コウヤはリーリエの言うシンジという人物がアローラ地方のチャンピオンと聞き驚きを隠せず叫ぶ。

 

「あなたは、そのことを知らずに島巡りをしているんですか?」

 

「えっと…僕は……」

 

 

コウヤは自分がこの世界の人間ではなくおそらく別の世界の人間であることを隠すことなく全てを目の前のリーリエに話した。

 

 

 

 

「信じられないと思うけど…そう言うことなんだ……」

 

「私……コウヤさんの事を信じます!」

 

リーリエは突然言われ少し動揺したようだったがコウヤをまっすぐに見て言った。

 

「信じてくれるの…? 僕の事を……」

 

「はい! コウヤさんは、私とシロンを助けてくれました。そんなコウヤが嘘をつくなんて思えません!」

 

リーリエはコウヤをまっすぐに見つめて言う。そのリーリエの目には一切の疑いの目は無いことがコウヤに見てとれる。

 

「ありがとうリーリエ、僕の事を信じてくれて」

 

「いえそんな……あっ!」

 

リーリエは突然声を上げて慌てて回りを見舞わし始め何だか慌ただしい様子になる。

 

「ど、どどうしましょう! ここままだと……!」

 

「あの…どうかしたの?」

 

「今日の午後からハウオリシティで大会が開催されるその大会にシンジさんも来るんですが、このままだと間に合わなくて!」

 

リーリエは慌て早口で説明でしだいぶ焦っているのが伝わってくる。

 

「なら僕に任せて、出てきてチルタリス!」

 

モンスターボールを投げ出てきたのは通常の水色と違う金色をした色違いのチルタリスだ。そしてコウヤのライドポケモンでもある。

 

「そのチルタリスさん……色違いですか!?」

 

「うん。僕のチルタリスは色違いだよ。それよりハウオリシティに行くならチルタリスに乗って飛んで向かった方がいいから乗って」

 

「いいんですか……?」

 

「うん。」

 

「ありがとうございます。コウヤさん!」

 

「困ったときはお互い様だよ。」

 

お礼を言うリーリエにコウヤは笑顔で返しリーリエの手を取りチルタリスに乗る。

 

「じゃあ、チルタリス頼んだよ」

 

『チルッ!』

 

チルタリスは羽を羽ばたかせコウヤとリーリエを乗せて飛び上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハウオリシティのショッピングセンターの近くの会場ではポケモンバトルの大会が開かれるため大勢のトレーナー達が集まっておりそして大会に出場するためにエントリーを行うトレーナーも多くいた。

 

「彼処が大会の会場です!」

 

「了解。チルタリス、彼処で降りるよ。」

 

コウヤはチルタリスに声をかけて人の少ない場所で降りるように指示しチルタリスは地面に着陸する。

 

「ありがとうございました。チルタリスさん」

 

「お疲れ様。ゆっくり休んでいて」

 

『チル~!』

 

リーリエはチルタリスにお礼を言った後、コウヤは労いの言葉をかけてチルタリスをモンスターボールに戻す。

 

「そう言えばリーリエは、この大会にシンジって人が来るって言っていたけどその彼も大会に参加するの?」

 

コウヤは、この大会にシンジが来るとリーリエが言っていたことを思いだし問う。

 

「いえ、この大会で優勝するとシンジさんとバトル出来るので、優勝してシンジさんに今の私の全力を見せたいんです!」

 

リーリエはコウヤの質問に意気込みながら答える。

 

「そっか、リーリエ頑張ってね!」

 

「はい! コウヤさんも参加しますか?」

 

「え?」

 

「何だかコウヤはシンジさんに少し似ている気がしてコウヤさんとポケモンバトルをしてみたいんです。」

 

リーリエからの提案にコウヤは少し驚いたがそれは別の感情が込み上げてきた。それはこの世界のリーリエそしてアローラ地方のチャンピオンであるシンジと戦ってみたらとても楽しいだろうなと言う興味だ。

 

コウヤの答えは一つ大会に出場しリーリエそして自分の世界にはいないアローラ地方のチャンピオンシンジに挑むために大会に参加し優勝を目指すそれだけだ。

 

「僕も参加するよ!」

 

「では、一緒にエントリーに向かいましょう!」

 

コウヤとリーリエは会場へと向かいエントリーを済ませる。その時物陰から隠れてコウヤを見える姿があったことを二人は気付いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が経過し遂に会場には大勢の観客その中央には参加するトレーナー達が集まり遂に大会が始まろうとしていた。

 

 

「これよりハウオリシティポケモンバトル大会を始めます! 今大会はトーナメント方式で行い優勝したトレーナーはアローラチャンピオンのシンジさんとバトルを行うことが出来ます!」

 

大会の主催者の開催のの言葉に参加するトレーナー達は歓声をあげる。アローラ地方の頂点であるチャンピオンとバトルすることは滅多にない。だからこそトレーナー達は歓喜しているのだ。

 

「それでは今大会の組み合わせの発表です!」

 

「僕は第一試合か」

 

「私は最後ですね…」

 

そしてスクリーンに対戦の組み合わせが発表され出場トレーナーは合計で32人全部で一回戦の組み合わせはコウヤは第一試合リーリエは第十六試合コウヤとリーリエが当たるなら決勝戦まで互いに勝ち進めなければならない。

 

「リーリエとバトルするには決勝まで勝ち進むしかないか」

 

「コウヤさんとバトルしたいですから、絶対に決勝に勝ち進んでみせます!」

 

「受けてたつよ。」

 

コウヤとリーリエは互いに決勝でのバトルを誓う。

 

そして遂に大会が始まる。

 

「さぁ! ポケモンバトル大会一回戦第一試合の選手入場です!」

 

コウヤはバトルフィールドに立つその向かい側には対戦相手のトレーナーが立っている。

 

「これより一回戦第一試合。 コウヤ選手対ユウ選手のポケモンバトルを始めます! 両者ポケモンを!」

 

審判の宣誓を聞き終えると両者互いにモンスターボールを取りポケモン名を呼び叫ぶ。

 

「行け! サンドパン!」

 

「ラランテス! 頼んだよ!」

 

コウヤはラランテスをそして相手のユウのポケモンはアローラのサンドパンこおり・はがねタイプでくさタイプのラランテスは厳しい相手だ。

 

「それではバトル始め!」

 

審判の合図と同時にコウヤとユウは同時に動き出す。

 

「サンドパン! メタルクロー!」

 

「ラランテス! リーフブレード!」

 

ラランテスのかまによるリーフブレードとサンドパンの爪によるメタルクローが切り合うように衝突し徐々にラランテスが押しサンドパンが大きく吹き飛ぶ。

 

『ララッァ!』

 

『サン…』

 

「サンドパン! 大丈夫か!?」

 

「あのラランテスさん…凄いです…」

 

サンドパンとラランテスタイプ相性はラランテスの方が不利だがサンドパンはこうかいまひとつのリーフブレードにダメージを受けている。それほどまでのラランテスの実力にリーリエやバトルを見ている者は驚いていていた。

 

「畳み掛けろ! はっぱカッター!」

 

「まるくなるで防御だ!」

 

まるくなるで防御をあげてはっぱカッターを防ぐサンドパンだがそれで終わりではない。

 

「そのままアイスボールだ!」

 

『サザァ!』

 

まるまった状態のまま勢いよくころがるサンドパン。アイスボールはころがる同様にまるくなるを行ってから使うと威力が上昇する技。サンドパンの勢いは凄まじくラランテスに迫る。

 

「ラランテス! シザークロスで防御だ!」

 

『ララーン!』

 

両手のかまを交差させ正面からサンドパンをその勢い押されながらも弾き返すラランテス

 

「サンドパン! もう一度だ!」

 

『サザ!』

 

「ラランテス、迎え撃つぞ! ソーラーブレード!」

 

『ラァー』

 

ラランテスはかまを頭上より高く掲げそのかまが輝き出し始める。だがサンドパンはソーラーブレードが振り下ろされるよりも早くラランテスにサンドパンのアイスボールが決まり砂煙が舞う。

 

「よし、いいぞ! サンドパン!」

 

『サザァ!』

 

ユウとサンドパンは決まったと思い喜ぶが、ぶつかった衝撃で起きた砂煙晴れると其処には効果抜群のこおりタイプの技をまともに受けてた筈のラランテスは倒れることなくソーラーブレードの待機体制で立っておりその事でユウとサンドパンは驚愕し動けない。

 

「今だ! ソーラーブレードォ!」

 

『ララッーン!』

 

「っ!? サンドパン! かわすんだ!」

 

『サザッ!?』

 

ユウの指示を聞き回避しようするサンドパンだったが回避できずにラランテスのソーラーブレードを受け吹き飛びユウの前で目を回して倒れた。

 

「サンドパン戦闘不能! ラランテスの勝ち! 第一試合勝者はコウヤ選手!」

 

第一回戦を征したのはコウヤとラランテス。タイプの相性の悪さを物ともしない勝利に会場は喚声に包まれる。

 

「ラランテス、お疲れさま」

 

コウヤはラランテスを労いモンスターボールを戻しバトルフィールドを後にする。

 

 

「コウヤさん…強いです。 シンジさんと同じくらい……」

 

リーリエはコウヤとラランテスがシンジに匹敵するほどの実力を持つことに呆然する。

 

「あの人は強い。 バトルしたら楽しそうだ。」

 

そしてコウヤのバトルを見ていた中の一人のトレーナーはそう言いコウヤを見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コウヤは二回戦と三回戦も勝利していき遂に優勝を賭けた決勝戦へと駒を進めた。そして決勝の相手は……

 

 

「これより決勝戦 コウヤ選手対リーリエ選手のポケモンバトルを開始します。 両選手バトルフィールドへ!」

 

「コウヤさん! 全力でいきます!」

 

「僕も全力で受けて立つ!」

 

コウヤの決勝戦の相手はリーリエ大会が始まる前にしたバトルをしようという約束ははたされたがバトルするからには互いに全力で受けて立つ。

 

「決勝戦は三対三のバトルどちらかのポケモンが全て戦闘不能になったらバトル終了です! 両者ポケモンを」

 

「お願いします! フシギソウさん!」

 

「ニンフィア! 君の出番だ!」

 

コウヤのポケモンはフェアリータイプのニンフィア対するリーリエのポケモンはくさ・どくタイプのフシギソウ。タイプ相性はニンフィアが不利でリーリエが有利かと思われる。

 

(タイプ相性はこちらが有利でも油断できません……)

 

リーリエはコウヤのバトルを見て相性が有利でも油断はできないと警戒している。

 

「それではバトル始め!」

 

「ニンフィア! でんこうせっか!」

 

「フシギソウさん! とっしんです!」

 

ニンフィアとフシギソウ走りだし、ニンフィアのでんこうせっかとフシギソウのとっしんがフィールドの中央でぶつかり互いその衝撃で互いに後退する。

 

「はっぱカッターです!」

 

『フーソッウ!』

 

「ハイパーボイスで撃ち落とせ!」

 

『フィーアー!』

 

迫るはっぱカッターをハイパーボイスによる音の振動で撃ち落としハイパーボイスの音がフシギソウに届き怯ませる。

 

「もう一度でんこうせっか!」

 

『フィア!』

 

ハイパーボイスによって怯んでいるフシギソウにでんこうせっかが炸裂し吹き飛ぶフシギソウ

 

「フシギソウさん! 大丈夫ですか!?」

 

『ソウッ……』

 

でんこうせっかによるダメージでふらつくフシギソウだが頭を振って体勢を建て直しリーリエに答える。

 

「フシギソウさん! はっぱカッターです!」

 

「まもるで防ぐんだ!」

 

フシギソウが放つはっぱカッターによる鋭い葉がニンフィアへと迫るがまもるによる壁に防ぐニンフィア。

 

「エナジーボールです!」

 

「ムーンフォースだ!」

 

フィールドの中央で放たれたムーンフォースとエナジーボールが衝突し爆発が発生し爆風と共に砂煙が舞う。

 

「フシギソウさん今です! つるのムチ!」

 

『ソウッ!』

 

『フィッ……!』

 

煙でなにも見えない状態のニンフィアにフシギソウのつるのムチが命中する。

 

「ニンフィア!?」

 

「とっしんで畳み掛けてください!」

 

「ニンフィア! まもるだ!」

 

コニンフィアまもるによりとっしんを防せぐ、しかしリーリエとフシギソウは防がれた反動を利用し、追撃を行う。

 

「今です! エナジーボール!」

 

フシギソウは弾かれた反動から体勢を整え、そのまエナジーボールの構えに入り力を溜めて放つ。ニンフィアは咄嗟の出来事によけることが出来ずエナジーボールの直撃を受けてしまいフィールドの端まで吹き飛んでしまった。

 

「ニンフィア!」

 

『フィ……フィア…』

 

『ニンフィア戦闘不能! フシギソウの勝ち!』

 

最初のバトルを征したのはリーリエとフシギソウ、コウヤはニンフィアをモンスターボールへと戻す。

 

「お疲れさま、よく頑張ったね。」

 

「まずは一勝です!」

 

コウヤはバトルで倒れたニンフィアを労い、リーリエはリードしたことに喜んでいるがけして油断していなかった。

 

「やるね。リーリエでも、僕達は負けないよ!」

 

「私達も負けません!」

 

コウヤはニッと笑って言いモンスターボールを構え投げポケモンの名を叫ぶ。

 

「ニャビー! 君の出番だ!」

 

『ニャビッ!』

 

「フシギソウさん! このままお願いします!」

 

『ソウッ!』

 

コウヤが選んだのはほのおタイプのニャビーでくさタイプをもつフシギソウに有利だ。だがリーリエはこのままフシギソウで挑む。

 

「フシギソウさん! はっぱカッターです!」

 

『フッソウ!』

 

「ひのこで撃ち消すんだ!」

 

『ニャービッ!』

 

迫るはっぱカッターの葉をひのこで燃や消しニャビーはフシギソウに向かって走り出す。

 

「そのままひっかくだ!」

 

「とっしんで向かい撃ってください!」

 

ニャビーはフシギソウに力負けし大きく後退する。

 

「つるのムチで追撃です!」

 

「かわすんだ!」

 

リーリエは途切れることなくフシギソウに追撃の指示しニャビーを追い詰めようとするがニャビーはつるのムチを回避してフシギソウに近付く。

 

「今だニャビー! ほのおのキバ!」

 

『ニャビッ!』

 

背中に力を溜めてキバに炎を纏わせフシギソウに向かいほのおのキバが決まる。

 

『ソ…ソウッ……』

 

ほのおのキバを受けてフシギソウは吹き飛び目を回して倒れた。

 

「フシギソウ戦闘不能! ニャビーの勝ち!」

 

フシギソウは連戦で体力を消耗していたようでニャビーが勝利を納めこれでコウヤとリーリエのポケモンは2体ずつだ。

 

「フシギソウさん、ゆっくり休んでください。」

 

リーリエはフシギソウをモンスターボールへと戻し新にモンスターボールを構えポケモンの名を叫ぶ。

 

「お願いします! マリルさん!」

 

リーリエの2体目はみず・フェアリータイプのマリル。

 

「ニャビー! ひのこ」

 

「マリルさん! バブルこうせんです!」

 

ひのことバブルこうせんが衝突しひのこが撃ち破られニャビーに炸裂し後ろに後退する。

 

「ニャビー、大丈夫か!?」

 

『ニャビッ!』

 

振り向きニャビーはまだ戦えるコウヤに答える。

 

「よし! ひっかくだ!」

 

「ころがるで向かい撃ってください!」

 

ニャビーの爪は回転するマリルに弾かれ吹き飛ばされてしまうが体勢を立て直し着地する。

 

「マリルさん! 連続でアクアテールです!」

 

「かわすんだ!」

 

マリルは尻尾に水を纏わせニャビー目掛けて振るう、そしてニャビーは回避し続ける。だが避け続けていたらいつかはアクアテールを受けてしまい勝つことは出来ない。

 

「ニャビー! ひっかくで土を巻き上げろ!」

 

『ニャビッ!』

 

ニャビーは爪で土を巻き上げる。その土はマリルの尻尾に当たりアクアテールを封じる。

 

『ルリッ!?』

 

「えっ!? マリルさん!」

 

アクアテールを封じられたマリルとリーリエは驚愕し動揺する。そしてコウヤとニャビーはその隙を見逃さない。

 

「今だ! ほのおのキバ!」

 

『ニャーッビ!』

 

ニャビーのほのおのキバがマリルに決まるがこうかはいまひとつのためダメージを受けても平気そうなマリル。

 

「マリルさん! まだ戦えますか?」

 

『リッル!』

 

マリルはリーリエに元気よく応えニャビーへと向かう。

 

「マリルさん! アクアテールです!」

 

「ニャビー! ほのおキバ!」

 

マリルは尻尾に水を纏わせ、ニャビーはキバにほのおを纏わせ向かう。そして衝突し爆発が発生しニャビーは目を回して倒れる。

 

『ニャ…ニャビ……』

 

「ニャビー戦闘不能! マリルの勝ち!」

 

タイプの相性上やはり相手が悪くマリルの勝利でコウヤの使用ポケモンは残り1体となってしまう。

 

「お疲れ。ニャビーゆっくり休んでくれ。」

 

ニャビーを労いモンスターボールに戻し最後の1体のポケモンのモンスターボールを手に取るコウヤ

 

「リーリエ! 僕達が押されてるけど負けないよ!」

 

「私だって負けません!」

 

リーリエへ、負けないと宣言しコウヤは最後のポケモンの名を叫ぶ。

 

「遂に君の出番だ! チルタリス!」

 

『チル~!』

 

コウヤの最後のポケモンはドラゴン・ひこうタイプのチルタリスだ。

 

 

 

 

 

「チルタリス! 久々のバトルだ楽しんでいくよ!」

 

「マリルさん! 気を付けてください!」

 

リーリエはチルタリスからただ者ではない強さを感じ警戒する。

 

「チルタリス! ハイパーボイス!」

 

「かわしてください!」

 

リーリエの支持で間一髪でハイパーボイスをかわすマリル。

 

「マリルさん! ころがるです!」

 

「はがねのつばさで向かい打て!」

 

マリルのころがるとチルタリスのはがねのつばさが衝突しマリルはフィールドの端まで吹き飛ばされ目を回して倒れる。

 

「マリル戦闘不能! チルタリスの勝ち!」

 

「マリルさん!?」

 

マリルはチルタリスのはがねのつばさの一撃で倒れてしまったことに驚くリーリエ。連戦とは言えマリルが一撃で倒されるとは思ってもいなかったのだろう。

 

「マリルさんゆっくり休んでください。」

 

マリルをモンスターボールへと戻すリーリエ。そして圧倒的な実力差を持つチルタリス相手に最後のポケモンをだす。

 

「シロン! お願いします!」

 

『コォン!』

 

リーリエの最後のポケモンはシロン…アローラのキュウコン。ドラゴン・ひこうタイプのチルタリスに対して相性は有利なこおり・フェアリータイプだが先程の圧倒的な実力を見ていると勝てるかわからない。

 

「シロン! れいとうビームです!」

 

「チルタリス! りゅうのはどう!」

 

チルタリスのりゅうのはどうとシロンのれいとうビームがぶつかり相殺され爆発が発生する。

 

「こなゆきです!」

 

「ハイパーボイスで打ち消せ!」

 

シロンのこなゆきはチルタリスのハイパーボイスと衝突した瞬間粉々に砕け散りシロンに炸裂する。

 

「シロン! 大丈夫です!?」

 

『コ…コォン!』

 

頭を振り大丈夫とリーリエに応えるシロン。

 

「シロン! ムーンフォースです!」

 

「はがねのつばさで防御だ!」

 

シロンの放ったムーンフォースはチルタリスに向かう。そしてチルタリスは翼を光らせ受け止める。

 

チルタリスのいた場所には爆煙が漂っており姿が確認できないがリーリエ消して油断していない。

 

「シロン! 続けてれいとうビームです!」

 

シロンとリーリエのどとうの連続攻撃がチルタリスに炸裂する。技の衝撃により辺りに爆煙が舞っている。ドラゴン・ひこうタイプのチルタリスに攻撃抜群のフェアリータイプのムーンフォースにこおりタイプのれいとうビームの二つを受けて無事ではない誰もがそう思っただろう。だが爆煙が晴れたときそこにはシロンの技を耐え抜いたチルタリスの姿があった。

 

「そんなっ!?」

 

「やるね。リーリエでもここからが本番だ!」

 

『チルッ!』

 

攻撃を耐え抜いたチルタリスに驚くリーリエだがそれは序章に過ぎなかった。

 

コウヤは左腕に着けている腕時計をスライドさせるすると腕時計の中には内部に遺伝子螺旋模様が球状をした石キーストーンが組み込まれておりコウヤの手が触れる。

 

「今、新たな力を解き放て! メガシンカ!」

 

『チ~ルッ!』

 

チルタリスの首元の羽毛からメガストーンが現れる。そして互いのキーストーンとメガストーンが共鳴し強く光だし光が繋がり光がチルタリスを包む。そして光から解き放たれたチルタリスの姿は変化する。

 

「僕達の本気だ! ハイパーボイス!」

 

「!? 避けてください!」

 

シロンに先程までとは比べ物にならない威力の音の衝撃波が迫り、リーリエはシロンに避けるように指示する。

 

『コ…コォンッ!』

 

「シロン!?」

 

直撃は避けることは出来たが完全に避けきれずにハイパーボイスを受けてしまったシロン少なからずダメージは受けてしまった。

 

「シロン!……まだ戦えますか?」

 

『コォン!』

 

「シロン! ムーンフォースです!」

 

「チルタリス! 決めるぞ! はかいこうせん!」

 

シロンとチルタリス互いの最大の威力の技が放たれフィールドの中央で衝突するしかしシロンのムーンフォースはチルタリスのはかいこうせんになす統べなく撃ち破られシロンに直撃する。

 

「シ、シロン!?」

 

ノーマルタイプ最大の技であるはかいこうせん……それをメガチルタリスの特性フェアリースキンによって強化されておりその威力にシロンは目を回して倒れている。

 

「キュウコン! 戦闘不能! チルタリスの勝ち!よって優勝はコウヤ選手!」

 

審判の声が響き渡り歓声が会場に広がる。ハウオリシティポケモンバトル大会はコウヤの優勝となり、そしてコウヤにはアローラ地方のチャンピオンシンジとポケモンバトルが待っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アローラ地方チャンピオンのシンジとのバトル開始まではまでしばらく休憩時間がありコウヤは控え室にいた。

 

「相手はアローラ地方チャンピオン……」

 

コウヤはこれから始まるバトルに様々な感情を抱き待っていた。

 

「相手はチャンピオン…戦うのはシロナさん以来だな……」

 

コウヤがチャンピオンとバトルしたのはシンオウ地方のポケモンリーグでシロナだけでありコウヤにとって今回のバトルは今の自分がシンオウ地方の次期チャンピオンになってからどれだけ成長したかを試せる場だ。

 

「今の僕達の全力をぶつけよう…」

 

バトルで共に戦うポケモンのモンスターボールを見つめながら言うその表情はとても真剣でありながらもどこか楽しみでもある様子だ。

 

「コウヤさん、少しよろしいですか?」

 

「どうしたの?」

 

リーリエが控え室のドアコンコンとノックし訪ねコウヤはドアを開けるするとリーリエと青のポロシャツに黒のクロップドバンツを身に付けてた自分より少し年上らしき少年の姿があった。

 

「リーリエ、その人は?」

 

「紹介します! アローラ地方チャンピオンのシンジさんです!」

 

「初めまして、シンジです。リーリエから君の事は聞いているよ。」

 

「こちらこそ初めまして、コウヤです。あなたが、アローラ地方チャンピオンのシンジさんですね。」

 

リーリエと一緒にいたのは話で聞いていたアローラ地方チャンピオンのシンジにコウヤも挨拶を行う。

 

「さんはいらないよ。シンジでいいよ」

 

「じゃあ、そう呼ばせてもらいます。シンジは何で此処に来たの?」

 

コウヤはシンジが何故これからバトルを行う相手である自分のもとに来たのかが気になり問いかける。

 

「リーリエから助けてもらったって聞いてお礼が言いたくてね。リーリエを助けてくれてありがとう」

 

「困った人を助けるのは当たり前だし、お礼なんていいよ。」

 

「それと君に言いたいことがあってね」

 

「僕に?」

 

「コウヤのバトルを見ていて僕と同じくらい強いと感じたんだ。だからお互いに全力で戦おう!」

 

シンジがコウヤに言いたかったことそれはチャンピオンとしてではなく一人のトレーナーとしてコウヤと戦いたいそう言うことだったのだろ。コウヤはその期待に応えなければならない。

      

「なら僕も今の僕達の全力をシンジにぶつけるよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂に最後のバトルが始まる……

 

 

「これより、アローラチャンピオンシンジとコウヤ選手のポケモンバトルをおこないます! 両者使用ポケモンは1体 どちらかのポケモンが戦闘不能になった場合バトル終了とします! 両者ポケモンを!」

 

 

遂に始まったコウヤとシンジのバトルチャンピオン同士のバトルになるがそれを知っているの

 

「お願い! ニンフィア!」

 

「ラランテス! 君の出番だ!」

 

シンジが出したポケモンのコウヤの相棒でもあるフェアリータイプのニンフィアだ。コウヤのニンフィアとの違いは色違いではなく普通の色と言うところだがコウヤはシンジとニンフィアがとても強い信頼関係であることに気づく。

 

 

対してコウヤが出したポケモンはくさタイプのラランテス。シンジはコウヤ同様にとラランテスとコウヤの強い信頼関係を感じる。

 

そして互いに思う。

 

((このバトル! 絶対に負けられない!))

 

「それでは始め!」

 

審判の掛け声が響き遂にコウヤとシンジのバトルが始まった。

 

「ニンフィア! でんこうせっか!」

 

『フィアッ!』

 

「ラランテス! リーフブレード!」

 

『ララッ!』

 

始まると同時に指示を出すコウヤとシンジ、ニンフィアはでんこうせっかでラランテスはリーフブレードで正面からフィールドの中央で衝突し辺りに衝撃が響き渡る。

 

ニンフィアとラランテスのぶつかり合いは拮抗し互いに一旦後退し距離をとる。

 

「ようせいのかぜ!」

 

「はっぱカッター!」

 

続いてようせいのかぜとはっぱカッターの衝突で爆発し衝撃で砂煙が舞う。

 

「ラランテス! ソーラーブレード待機!」

 

『ララーン!』

 

ソーラーブレードは大技だが、溜めが必要なためラランテスは片方のかまを頭上に掲げそのかまが輝き出し始める。

 

「ニンフィア! ムーンフォースだ!」

 

『フィア!』

 

大技であるソーラーブレードを止めようと即座にニンフィアに攻撃指示をいれるシンジ

 

ソーラーブレードのエネルギーの溜めを行っているラランテスはニンフィアのムーンフォースの直撃を受けてしまうがラランテスはけして体勢を崩さずに立っておりシンジとニンフィアは動揺する。

 

「今だ! 降り下ろせ!」

 

『ラッラーン!』

 

コウヤとラランテスは動揺した隙を逃さずかまに宿した輝き巨大な光の刃をニンフィアへと振り落とす。

 

「っ!? ニンフィア!」

 

ニンフィアはソーラーブレードの直撃を受けフィールドの端まで吹き飛ぶが体勢を建て直しなが後退する。

 

「ニンフィア、まだ戦える?」

 

『フィア!』

 

「ラランテス、油断するなよ」

 

『ララッン!』

 

ニンフィアはシンジの声に応え叫ぶ。そこ様子を見てコウヤとラランテスはけして油断することなく前を見る。二人の一歩も譲らない激しいバトルに観ているって観客、そして戦っていたトレーナー達、リーリエは目が離せない。

 

「シャドーボール!」

 

「シザークロスで切り裂け!」

 

ニンフィアのシャドーボールをかまを交差させて容易に切り裂くラランテス。そしてシンジとニンフィアはけして攻撃を緩めない。

 

「でんこうせっか!」

 

『フィア!』

 

切り裂かれたシャドーボールの背後からニンフィアが現れラランテスにでんこうせっかが決まる。完全な隙を突いた攻撃にラランテスはダメージを受けている。

 

「ラランテス!?」

 

『ララッ! ラーン!』

 

コウヤの叫びにラランテスはまだ戦えると応え真っ直ぐにシンジとニンフィアを見る。

 

(強い……これがアローラ地方最強のトレーナー…チャンピオンのシンジ達の力…!)

 

コウヤとラランテスは目の前にいるシンジとニンフィアとのバトルを楽しんでいる自分達の全力をぶつけることのできる相手…そう思いコウヤとラランテスは目をあわせ頷く

 

「今の僕達の全力をぶつける! いくぞ!」

 

『ララーン!』

 

コウヤとラランテス二人の思いは一つ目の前にいるシンジとニンフィアに勝ちたい。その意思を込めて共に強く叫び、変化が現れる。

 

ラランテスの周りに風が巻くように木葉が渦を巻くように現れる。その姿は木葉によってよく見えないが通常のラランテスと違うと言うことだけが分かる。

 

「これは!? メガシンカいや…キーストーンやメガストーンを使っていない……」

 

メガシンカではないコウヤとラランテスだけの力キズナ現象。それを見たこともないラランテスの姿にシンジは驚愕する。そしてバトルを観ている者はラランテスの謎の姿に言葉を失ってしまっている。

 

「シンジ! これが僕達の全力だ! リーフブレード!」

 

『ララーン!』

 

『フィ!? フィアッ!』

 

「っ!? ニンフィア!」

 

先程とは比べ物にならない速度でニンフィアに近付きリーフブレードを決めるラランテス。

 

「ニンフィア! ようせいのかぜ!」

 

リーフブレードを受け吹き飛びながらもようせいのかぜをラランテスに向けて放つニンフィア。ようせいのかぜはラランテスへと命中し怯ませることに成功する。

 

「ラランテス! うっ…!?」

 

コウヤはキズナ現象によるシンクロの反動で顔を歪めながらも前を見る。

 

「ニンフィア! いくよ!」

 

『フィア!』

 

シンジのZリングのZクリスタルが強く輝きは腕を交差させポーズを決めていく

 

「ラランテス! 今の僕達の最大の全力だ! ソーラーブレードだ!」

 

『ララーン!』

 

ラランテスはかまをかまを頭上に掲げる。何時ものソーラーブレードとは違い両方のかまを掲げその大きさは輝き共に凄まじいソーラーブレードとなる。

 

「ウルトラダッシュアタック!!」

 

「ソーラーブレードォォ!!」

 

ニンフィアのウルトラダッシュアタックとラランテスのソーラーブレードが正面から衝突による爆発によって辺り一帯に凄まじい衝撃と砂煙が広がる。

 

砂煙が晴れたバトルフィールドにはふらつきながらも立つニンフィアの姿ともとの姿に戻り倒れたラランテスの姿があった。

 

「ラランテス! 戦闘不能! ニンフィアの勝ち! よって勝者はアローラ地方チャンピオンシンジ!」

 

審判の声が響き渡り勝敗が決まった。結果はシンジとニンフィアの勝利だ。激しいバトルだったがコウヤは後一歩及ばなかった。

 

「負けたか……うっ!?」

 

ラランテスをモンスターボールへと戻すと苦痛により顔を歪める。コウヤの両腕は赤く腫れており先程のシンクロの反動が大きすぎたのだ。

 

ラランテスのソーラーブレードはキズナ現象により溜め無しで放てるようになりさらに強化されていたがそれを両方のかまで同時に放つことに反動が多くなっておりその反動ラランテスとコウヤ自身が耐えれることが出来なかったのだ。

 

「コウヤ! 大丈……って! その腕は!?」

 

シンジはコウヤの異変にいち早く気付き駆け寄り赤く腫れるコウヤの両腕を見て驚愕する。

 

「ちょっと……無茶しすぎてね…」

 

シンクロによる疲労と反動によるダメージによりコウヤの意識はそこで途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…此処は……?」

 

コウヤが目が覚めました場所は今朝カプ・コケコと戦っていた戦いの遺跡……そして空はすでに紅くなって来ていた。

 

「戦いの遺跡…? っ!?」

 

立ち上がろうと両腕を地面につけると痛みが走り顔を歪める。コウヤの両手には包帯が巻かれ治療された後が残っている。

 

「この怪我は…まさか」

 

『コォーーー!!』

 

突然雄叫びが響き渡り聞こえた方角を見るとそこにはカプ・コケコの姿がありコウヤのこと待っていたかのように見ておりコウヤは気付く。

 

「カプ・コケコ……まさか君が…」

 

カプ・コケコはコウヤの問い掛けに頷くと何処かへ飛んでいってしまった。しばらくコウヤは自分の空を見上げて

 

「あれは、夢じゃない……いつかまた会おう…」

 

もしかしたら、同じ空を見ているかもしれない人物に向けて言いコウヤはその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ブイズ使いさんのコラボ回もよろしくお願いします。

コウヤの対戦相手(ユウ)はたぶん本編では出てこないかもしれません。


今回初のコラボということで(消してしまった別作品を除いて)かなり緊張しましたが楽しめて書けたかなと思いますまたコラボする機会があればしたいなと思います。次はもっと早く仕上げないと……とにかく本編を再開し一気に進めようと思いますのでこれからもポケットモンスターもう一つのサン&ムーンをよろしくお願いします。


自分の好きなポケモンランキングは

1位 ラランテス

2位 ゲッコウガ

3位 ニンフィア

ってところです。


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