ハイスクールD×Dエクリプスゼロ   作:ゼロS

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5月8日分の投稿です


第8話人間、やめました。7

盛(も)り上がる松田、元浜。

夕麻ちゃんの件(けん)はこのさい保留(ほりゅう)にする。

たまには息を抜(ぬ)く!今日ぐらいは鬱(うつ)な気分を抜け出して、年頃(としごろ)の男子としていきてやる!

そんなふうに三人の結束を新たにしたときだった。

俺の視界に紅(くれない)が映(うつ)る。

鮮(あざ)やかな紅。

教室の窓(まど)から見える校庭。一人の女子の通学風景が俺の瞳(ひとみ)を釘付(くぎづ)けにする。

真紅(しんく)の紙(かみ)をした少女。人間離(にんげんばな)れした美貌(びぼう)を持った我(わ)が高校のアイドル。スラリとした身体は、日本人のそれではない。

当然だ。彼女は日本人ではない。北欧(ほくおう)の出身だと聞く。

父親の仕事の都合で日本の高校に通っているそうだ。

誰もが彼女の美しさに目を奪(うば)われ、一瞬(いっしゅん)で心をもとらわれる。

リアス・グレモリー。

この学園の三年生。俺の先輩(せんぱい)にあたる。

気づけば、俺以外の者たちも男女問わずして彼女に釘付(くぎづ)けだ。松田、元浜も。

これは毎朝のことだ。彼女の通学を、歩く姿(すがた)を多くの学生が見つめる。ある者は歩を止めて、ある者はおしゃべりを止(や)めて。誰もが振(ふ)り向いてしまう。

だがカイト、ドラグーン、ゼットはあまりに興味なかった。

全校生徒の視線極一部は集まらない。彼女は優雅(ゆうが)に紅の髪を風に揺(ゆ)らす。

腰(こし)まである真紅の長髪(ちょうはつ)は風に流れると、さらに一層(いっそう)紅を周囲の風景に映(は)えさせる。

雪のように白い肌(はだ)が対照的だった。

美しい。

彼女の存在(ぞんざい)を一言で表すならそれだ。それ以外の言葉はいらないだろう。

俺もその美貌と高貴(こうき)な雰囲気(ふんいき)に夢中(むちゅう)だった。

その姿を見かけるたびにそのときしていた行動を止めてまで彼女に見入っていた。

だけど、この頃、その感覚に変化が生じていたんだ。

確(たし)かに美しい。彼女は美しすぎる。

しかし、その美貌を少しだけ怖(こわ)く感じるようになり、いつしか心の隅(すみ)で畏怖(いふ)していた。

なぜ、そんなふうに思うようになったかはわからない。だが、そう思うようになった時期は夕麻ちゃんの存在が消えた日からだ。

そのとき、彼女の視線が動く。透(す)き通るような碧眼(へきがん)が、俺を捉(とら)えていた。

っ。

 

 

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