まずは藍染やバンビエッタ達の処遇の部分を書いています。
恋次やルキアも結婚してるの考えたらそこらへんも書く準備しといた方が良いかなとは思います。
霊王宮の廊下に降りていく。
戦いが終わった直後、皆の傷を癒して戦死者を悼む。
今回の戦いにおける被害は甚大なもので護廷十三隊を半壊させられてしまった。
その結果、特例等も山ほど盛り込んで再建しなくてはいけない。
「とりあえず、あいつの亡骸を和尚に渡しに行くか」
和尚や二枚屋さん達も傷を癒していた。
徐々に崩壊していくが皆平然としている。
「おんし、それは……」
ユーハバッハの亡骸を抱えてきた俺を見て和尚は口角をあげる。
俺の考えている事が分かったからだろう。
『一文字』で塗りつぶして『白ふで一文字』で『霊王』とでも書き込めばいい。
抵抗する事も出来ないし、意思もない。
お誂え向きの存在だ。
意思があるがゆえに先代の霊王を不憫に思った藍染もこれには賛成だった。
「では、やるか」
そう言ってから和尚の動きは速かった。
瞬く間にユーハバッハの亡骸を変質させていく。
そして楔が新たに生まれて三界は守られてゆく。
「こっちも大変だが下の再建も考えると悩ませる」
俺は首を回してそう言って下へと向かう。
曳舟さん達も下に降りていく俺達を見送る。
これで一応は全て戦いは終わった。
そして世界の秩序への問題は何とか留める事が出来た。
しかしこの後の方が厳しい現実がある。
「防衛、ご苦労さん」
東仙や狛村達に声をかける。
痣城も汗を拭うほどには消耗したらしい。
真央霊術院の崩壊は無し。
隊舎の崩壊についても大小ある。
一番酷いのは一番隊隊舎のようだ。
「とりあえずは急ごしらえで会議本部を作らないとね」
京楽さんがそう言うので怪我をした体に鞭を打って動き始める。
瓦礫を押しのけていく。
そんな事をしている間にも無事だった隊士たちが集まる。
無事だった面子が想定以上に多い事に安堵して、復興に力を入れていくのであった。
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そのまま毎日のように動いていく。
かつての縁から沢山の人員を割く事が出来たのは好都合。
また、金銭面でも大きく働いた。
復興費を伊勢副隊長や雛森副隊長に渡して経理をしてもらう。
そこから必要な物資等を判別してもらい、無駄のない動きを実現していた。
その結果、わずか一ヶ月余りで護廷十三隊自体は機能を取り戻した。
瀞霊廷の居住等はまだまだで安全網を引いてすらいないが。
「試算した結果、十年はかかると言われていたものが上方修正されたらしいがな」
今までマユリや俺達が敷いたものも無くされてしまった。
全く持って忌々しい。
復興してある区域に俺は赴いていた。
そこにはかつての敵である四名の女性と二人の男性がいた。
皆、居場所がなくなった為仕方なく手伝っているという有り様だ。
「いつになったらこれ終わるんだよ!!」
俺の姿を見るや否や、バズビーが叫んでこっちへやってくる。
ハッシュヴァルトによって絶命しようとしていたところ、キャンディス・キャントニップが電気で心臓に刺激を与えたらしい。
そのお陰で何とか一命をとりとめる事が出来たようだ。
「手術で操り人形にされるところをここに配属する形で回避させたんだから文句を言うな」
マユリは滅却師の骸部隊を作成しようとしていた。
流石にそれはやめてもらおうというので収めてもらった。
復興には人手が必要でそれが例え的だった場合においてもすぐに参加させたい。
その方が大事だというのを述べてしぶしぶ折れて貰ったのだ。
もし、俺が扱えないなどと零したらそれこそあっという間に研究室いきだろう。
「お前らが暴れた結果でもあるんだからある意味自業自得だろ」
壊れた瓦礫を『黒棺』で消し飛ばす。
更地にならない程度に調節をしながら行うのも苦労する。
「とにかく時間がかかるんだから諦めろ、脱走も出来ないからな」
あっちに居る女性陣を見ろよ。
そう、指で指し示す。
「借りは返したけど、貸し作ったらあんたはちゃんと返しそうだからよ」
バンビエッタ・バスターバインが地面をならしている。
重い瓦礫はミミーニャ・マカロンが持ち運ぶ。
素早くしなければいけない場所はキャンディス・キャントニップ。
リルトット・ランパードも大口開けて咀嚼している。
『聖文字』の力はまだ残っているらしい。
「この地域の安全網の復旧が終わったら便宜図ってやるよ」
現世で生きるか。
或いは私設の軍団みたいな感じでこっちでの住民権を手に入れるか。
いずれかは選ばせてやる。
そんな感じで半月もの間、従事してもらう。
何故半月なのかといえば復旧が終わった事による、人事の再考が有ったが故だ。
「四番隊の隊長任命は急務でね……」
京楽さんからの次の隊長職の選択が必要だったとのこと。
虎徹副隊長からの順次引き上げではなく俺を選択。
これは実力等を踏まえた結果であろう。
「あの人の後釜として謹んで受けさせていただきます」
百年近くぶりの四番隊復帰。
其れも隊長とは。
こんな形でなく譲り受けられたならば最高だったというのに。
そして八番隊の隊長も決まったらしい。
卍解が出来てなおかつ京楽さんの信頼ともなれば一目瞭然であった。
矢胴丸さんが復帰と言う事。
しかし八番隊は副隊長が不在。
誰を選ぶのだろうか。
「とりあえず彼ら、残党たちはどうするんだい?」
バズビーやナナナ・ナジャクープ。
バンビエッタ・バスターバインやキャンディス・キャントニップ達。
総勢6名は現世での生活を行うらしい。
喜助の伝手を使ってそう言った準備等の面倒は見ておいたが大丈夫なのだろうか。
「別にこっちに居ても戦なんざどっちも悪なんだから償いとか無いのに」
肩を竦めてこっちの居住する道を選ばなかったことを言う。
あっちにも誇りがあったのかもしれない。
被害を出した所で針の筵になるのも勘弁だっただろう。
「そう言えば四十六室が戻ったみたいだから、愛染君たちの再判決してもらうんでしょ?」
四番隊の話の後はあいつらの話に。
今回の貢献度合いははっきり言って護廷十三隊の従来の隊長格以上の働きと献身であった。
これらを評価してもらえれば減刑は十二分にある。
「これで理解しなかったらそれこそ終わりです」
あいつらは不要な存在。
それを揺るぎないものにしてしまうだろう。
ただでさえ首の皮一枚だというのに。
「じゃあ行ってきますね」
そう言って藍染たちを連れて四十六室へ。
力づくで無罪にできるという荒業もある。
しかも確実に終わらせるだけの力を持って。
「で……今回のユーハバッハ討伐および崩壊時の被害を緩めたこの四名の刑について再考願いたい」
期待はないがあえて聞く。
流石にこれだけの事をしたのだから無罪でもいいのではないかと思う。
「無罪は流石に飛躍しすぎである、罪人なのだから減刑も無しでよいのでは?」
やはりこう来たか。
こっちの条件も無視しているのはもはや救いようがない。
こいつらが代わりに有能な隊士の代わりに死んでしまえば良かったのに。
「しかし、それを言い始めると今回について全く貢献をしなかった貴方達はどうなるのでしょうか?」
何もできない奴らが今権力を振りかざそうと意味は無し。
戦い、傷付き護った者が正義。
「ただ、自分たちは安全圏に居て罪人の判決だけすればいいのですか?」
皆殺しにされてからの補充した人材がこれとは……。
呆れてものも言えない。
初めの頃はまだましだったのだろうが。
時の流れで腐敗してしまったのだろう。
「そんな奴らに護廷十三隊を上から押さえつけられたくはない」
即座に解体するべきだ。
或いはその権利を護廷十三隊へ移譲。
今は亡き山本総隊長が一時的に取った措置である。
あれは全滅というとんでもない事態が起こったからなのだが。
「判決が悪化してもいいのかね?」
脅迫ときたものだ。
貴族というのならば立ち居振る舞いには常に気を付けるべきだ。
五大貴族ともなればそう言った事はきちんとしている。
うわべだけで中身は違うかもしれないが。
「命が惜しくないのならやってみろ」
やるべき事をやって反故にされそうになった。
その体質に苦言を吐けば脅迫。
本当に存在価値はない。
一度この濁りを完全にろ過した方が良い。
俺と東仙、藍染と市丸そして痣城が構える。
言葉の脅迫と武力の脅迫。
果たしてどちらが有意義かその身をもって知るべしだ。
「あんたらの命があるのも俺達の手柄でもあるってこと忘れちゃいけない」
見捨てる選択肢も存在していた。
其れよりも未来ある者たちを生かす道を。
しかし、両立できる余裕があったからそれをしただけ。
どちらかであれば未来を選ぶところである。
「そう言った恩も忘れて約束も破るお前らは虚にも劣る」
そう言うと怒りを剥き出しにする奴ら。
だって本当の事だもん。
あいつらは恩があれば協力してくれる。
ましてや今回の敵だった滅却師ですらそれが出来たというのに。
「たかが一死神風情がどこまで我らを侮辱するのか!!」
怒りに身を任せた四十六名の詠唱が聞こえる。
これは『卍禁』だ。
俺達は顔を見合わせて鼻で笑う。
俺一人が袖をまくって対峙してやる。
「拘束されろ!!」
そう言って迫る鬼道。
腕を上から降ろしていく。
それに伴って重力がかかり壊されていく相手の縛道。
「なっ!?」
無詠唱の破道に破られてしまうとは予想外だったのだろう。
元々お前らの実力なんて副隊長にも劣るだろ。
いや、そうでないにしてもこの結果はふがいない。
六連続で放った俺も大人げないが。
「先に手を出しているが挑発したこっちにも非が有るな」
とは言っても沸点が低すぎる。
それにきちんとした判決や公正さが有ればあんなこと言わないんだけどな。
「で、再判決してくださいよ、貢献度合いとか全部公正に考えて」
刀を鞘に収めて欠伸をする。
武力で見ても頭脳で見ても勝てない状況。
今でこそ貴族の権利を振りかざしているが、人選の権利がこちらに有れば放逐される奴ら。
「お前らを推薦したりしている貴族は元気なのかな?」
そう言ってほくそ笑むと一瞬固まる。
権力が高いからそれ相応の振る舞い有と見定めて推薦した貴族の中には、俺の知り合いもいる。
しかもそれは百年前の隊長時代から続く縁で有り、そいつらの信用を失えば台頭されることになる。
怒らせたらどうなるのかわかるだろうに、本当に頭が悪い。
「ぐぬ……」
元は無罪放免となってもおかしくはないほどの貢献。
そしてもはや悪事を働く気も全くないという証明ともなった。
「藍染惣右介、市丸ギン、東仙要、痣城双也の四名の懲役および罪状の撤回を行うものとする……」
苦虫をかみつぶした表情で判決を言い渡す。
無罪放免となった四名。
そして俺も霊力の永久剥奪等もなくなった。
それらの言質は取ったという事で俺達は満足だ。
ただ、やり残しが有るので告げておく。
「貴族らしい振る舞いが出来ないのにこれほどの権利を持つのはよろしくない」
お前らの中で適切にあらざる者全員すげ替えるからな。
首をさすって震えて眠れ。
そう言って高笑いをして裁判場から出ていく。
「本当にあの宣言通りにできるのですか?」
藍染が聞いてくる。
その問いに俺は頷いて返す。
出来ない事を言うほど無粋ではない。
腐りきった場所はあっても意味はない。
本来の正しい姿に戻していく。
これだけの危機を迎えたが故にできた事だ。
「とりあえず人事が待っているからな」
自分達がどう身を振るかは考えておいた方が良いぞ。
それだけ言って去って行く。
行きつく場所は四番隊隊舎の裏側。
隊舎の裏には花畑や大きな木がある。
十番隊隊舎の裏は寒桜。
十一番隊隊舎の裏は向日葵と言ったように。
『ハナニラ』の花が咲き誇っていた。
それを見ると今の己の心を表すようで胸が痛い。
そしてそこに立った一輪咲く花。
それは少し逞しくも見えるほどに存在感があった。
その『ワスレナグサ』は痛々しいほど真っ直ぐに訴えていた。
目頭が熱くなり、溢れ出しそうなものを堪えた。
そして震える声を絞り出して呟いていた。。
「……絶対に忘れませんからね」
風が吹くとその言葉を聞いていたように大きく揺れ動いていた。
斑鳩が四番隊復帰の路線も初めの時に考えた要素です。
因みに最後の花畑に関しては『花言葉』を意識しています。
他の隊舎の裏に関しては全く意識していません。
次回は小説部分に重なったりとかも考えて書いていきます。
指摘等ありましたらお願いいたします。