ガーベラに寄り添うネリネ   作:勿忘草

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今回で瀞霊廷侵入が始まります。
そして原作死亡キャラが生存して今回の話に出ています。


『出発 - Tour Start-』

「さて……」

 

薙刀を入れた袋を担いだ。

遺書も残しておいた。

最悪お隣さんか警察が開けるだろう。

そういう事情も説明はしておいた。

 

「一番乗りみたいですね」

 

『浦原商店』の前に着く。

既に店前にいた浦原さんに頭を下げる。

顔は真剣そのものだ。

 

「えぇ、地下の勉強部屋で待っていてほしいっす」

 

そう言われて地下に行く。

数分後、皆が揃う。

想像通り、石田も来た。

よく見ると黒猫がいるが、あれは誰かが化けた姿だ。

ただの化け猫の霊圧とそうでない霊圧ぐらいは見抜ける。

 

「行く前に僕からの忠告はあります」

 

一体何なのだろう。

接触しない方が良い相手とかかな。

もしくは協力を取り付けた方が良い『死神』かな。

 

「斑鳩という名前の死神とは敵対しないでください」

 

思い出すだけで恐ろしい相手なのか。

冷や汗をかいている。

 

「彼が相手になったならば、皆さん手も足も出ません」

 

『朽木ルキア奪還作戦』は頓挫必至。

生きては帰ってこれないだろうと呟いていた。

 

「そんなに強いんですか?」

 

その言葉に頷く。

そして次にいった言葉に衝撃を皆が受けた。

 

「君に勝った朽木白哉の倍は優にあるっすよ」

 

つまりとんでもない相手。

それに目を付けられれば確かに作戦も意味をなさない。

 

「味方にしてしまえばいいんっすよ」

 

交渉次第なりすれば力は貸してもらえる。

優しい人ではあるので。

そう言うと門の準備を始める。

 

「絶対に振り向かずに走り抜けてください」

 

どうやら追いかけてくるものがあるらしい。

それにやられるとお終いという事だ。

こういう時の言葉に嘘はない。

信じ切っていくまでだ。

 

「皆さん……頼みましたよ」

 

その言葉を合図に黒崎と黒猫が先陣を切る。

それに続くのが茶渡、井上さん。

俺が入って石田が行く。

 

「確かに嫌な雰囲気が漂うな……」

 

風が後ろから来る。

纏わりつくような感覚だけではない。

速く駆け抜けないと霊子の自分たちの肉体が持たない。

 

「思ったよりも速いな」

 

此方の速度との差から考えてもかなり速い。

追い越されないようにはできるが、それでもかなり危ないだろう。

全員が必死になって後ろの気配に追い抜かれないようにする。

すると目の前から光が漂ってきた。

 

「…んっ?」

 

目の前から来る蝶が腕に着いたらいきなり音は無くなり、景色も変わった。

列車が何処かへ行ったのだろう。

気配そのものが無くなっている。

 

「これは『地獄蝶』じゃな」

 

安全にいける手段が有ったんですね。

きっと向こうにしかなくて取り寄せられなかったんだと思うけど。

其れか悪戯心で渡さなかったかもな。

 

「相手側が現世に来る時に着けるものじゃ、それをこっちに送ってきたという事は……」

 

黒猫。

名前を夜一さんというらしい。

夜一さんが渋い顔をして言葉を続けてくれた。

 

「来ることはその相手には既にバレバレってことですね」

 

その言葉に夜一さんが頷く。

しかしそれに乗らない手はない。

間違いなく利益はある。

列車の速度に気を付けることなくいけるのだから。

 

 

.

.

 

「さ……これで良いだろ」

 

そう言ってある男の場所へと向かう。

事情を聴いた時、すぐに動くつもりであった。

そして協力してくれる奴といえば脳裏に浮かぶのは一人。

 

「浮竹隊長、お元気ですか?」

 

十三番隊の隊舎に俺はいく。

珍しく四番隊に居ないのか。

 

「今日はまだいい方だ」

 

柔和な笑みを向けてくる。

しかしすぐに真剣な目を向ける。

 

「朽木の事か?」

 

その言葉に頷く。

それを見て微笑んでいた。

 

「そうだな、君ならば動くと思っていた」

 

目当ての人物はいるよ。

そう告げられたので『副官室』に向かう。

扉を叩いて反応を確認する。

 

「……入ってください」

 

相当苛ついているな。

気持ちが分からないでもない。

 

「私だ」

 

声で分かったのか。

扉を開けて迎え入れてくれる。

どうやらうまく出し抜くための策を考えているようだな。

 

「わざわざ別の隊から来て何の用ですか?」

 

視線に気づいたのか苦い顔をする。

密告されたらすぐに終わるからだ。

抵抗しようともこちらも副隊長。

一筋縄ではいかないと分かっているだろうけどな。

 

「なんの用って……一つしかないだろう?」

 

だがその警戒心は何も意味をなさない。

悪戯を思いついたような顔をする。

その顔を見てこっちの意図を察した瞬間、目を見開く。

確かに反発を堂々としようという奴は少ないからな。

 

「朽木ルキアの救出に力を貸してくれ、『志波海燕』副隊長」

 

目の前の命を取りこぼすわけにはいかない。

並々ならぬ決意をその胸に秘めたまま。

俺は頭を下げて頼み込んでいた。




今回、地獄蝶を送ったのは斑鳩です。
因みに前回の八月一日で気配が有った死神も斑鳩です。
理由は『猿柿ひよ里』の誕生日だからです。

原作では死んでいた海燕が存命。
単純に原作では志波都を殺した虚がそれより前に斑鳩に討伐されたからです。
討伐理由は『珍しそうな虚だったから』です。

何か指摘などが有りましたらお願いします。

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