天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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小学五年生 10

 

 

––––二、三日前に親父の大学時代の友達と会ったんだけど、その時に面白い話を聞いた。

 

その名も昆虫はエイリアン説!! なんでも虫の起源ってなんなのかイマイチ分かってないらしくって、ある時期から一気に増えたんだってさ。

 

んでその話を束にしに行ったんだけど、意外な事に昆虫エイリアン説よりも親父の友達の方に興味があったみたい、やっぱ宇宙に情熱燃やしてる同士で気になるのかな?

 

 

「けど知らなかったなぁ、虫がこんなに意味不明な生き物だったなんてさ」

 

「虫は他の生き物みたいに進化途中の化石が発見されてないからね、体の構造も特異だし地球外生物説は良い線行ってるんじゃない?」

 

「おおー!! じゃあ虫はUFOで地球に来たって事になんのか!?」

「あのね……昆虫の地球外生物説だって有力な一説ってだけだから、仮に進化途中の昆虫の化石が発見されたら直ぐに覆されちゃうし、他にも甲殻類……カニとかエビが陸に上がって虫になったって説も有力だからね?」

 

「そーいや、セミも揚げたら川のエビ見たいな味してたしなぁ……」

 

「そーそー、バッタとかもそんな味がするって言われてるし、私としてはこっちの説を––––って今なに食ったって?」

 

「え? セミだけど?」

 

結構昔に親父と一緒に行ったキャンプのイベントで昆虫食?って奴を体験した事がある。

 

セミはその時に食べたんだけど、その前にも岐阜で蜂の子とかイナゴの佃煮とか食べた事があるし、あんまり抵抗は無かったんだよなぁ。

 

流石にその辺のバッタを捕まえて唐揚げにしようと思うほどじゃなかったけど。

 

「……道端で捕まえた虫、食べようとか考えないでよね」

 

「いやいや、いくら俺でもそんな真似しないってば」

 

「どーだか。文字通りに道草食べてたのはどこの誰だっけ?」

 

「あ、あはは、それはほらアレだから、な?」

 

「何がアレなんだよ……で? 話はこれだけ?」

 

「ん? まぁな、虫が宇宙人って話がしたかっただけだし、結構満足したけど」

 

 

話したい事も話したからこのまんま帰るのもありっちゃありなんだけど、今帰っても家着くのは四時前だからなぁ。

 

稽古日じゃ無いけど道場で師範に稽古してもらおうかな? あぁでも扇子は持って来てるけど、道着とか二刀流用の竹刀持って来てなかったや。

 

「……ねぇ、ちょっと聞きたいんだけどさ?」

 

「お? 束が俺に質問とか珍しいなー、何でも答えるよー?」

 

俺がこの後何するか悩んでると意外な事に束から質問が飛んで来たんで、束のお母さんが持って来てくれた濃い目のカルピスを飲みながら姿勢を直しながら向き合う様に坐り直す。

 

「さっきの虫の学説の話だけど、おじさんの友達に聞いたって言ってたよね? そんなにしょっちゅう会う人なの?」

 

「うん。大学の時からの友達らしいけど、割と定期的に土産とか持って遊びに来るよ? 前に束が見せて貰ってた隕石もその人が研究の為に頼んだもんらしいし」

 

「ふーん……そうなんだ」

 

 

何か納得した様な、知りたかった事を知れたって顔をしながら束はそう言って、少し無言になった。多分俺には分からない事を色々考えてるんだと思う。

 

普段なら話しかけても返事してくれるけど、かなり真剣に考え事をしてるっぽいから話しかけたら迷惑だよな?

そんな風に考えて俺も黙ってたら、暫くしてまた束が口を開いた。

 

 

「……あの、あのさ?」

 

「うん? どったの?」

 

「その、おじさんの友達ってさ? 優しい人?」

 

 

妙に緊張した様な雰囲気で束はそう聞いて来た。

 

表情と聞き方から考えると多分親父に紹介して貰って宇宙談義か何かをしたいんだと思う、そうじゃ無かったらこんなに不安そうな顔しないし。

 

俺は人見知りしないから知らない人と話すのは苦手じゃないけど、束は人付き合いが苦手だから話したくてもあんまりその勇気が出ないんだろう。

 

最近はクラスの子とも本当に少しだけ話す様にはなってるけど、自分から話しかけてる姿は見た事ないし、どうやって話のきっかけを作ったらいいのか分からないのかな?

 

うーん、でも完全に初めて会う相手とかならともかく、あの人には会った時に偶に束の事話してるし、束にも時々逆の事してるから会ったら普通に話し合うと思うけどなぁ。

 

まぁでも優しい人なのは間違いないし、束の事にも興味あるっぽいからそんなに心配する事は無いと思う。

 

 

「てな訳でさ、あの人は別に子供相手に怒るような人じゃないから心配しなくても平気だよ」

 

「……君の人を見る目だけは認めてるから、信じてあげる」

 

「おっ? 褒められた?」

 

「私は君ほどコミュニケーション能力高くないからね、そこだけは勝てないし」

 

「ふふん、そーだろーそーだろー!! なんならもっと褒めても良いんだぜ?」

 

 

珍しく束に褒められた俺は思わずそんな風にドヤ顔しながら胸を張ってたんだけど、途中から『ちょっと褒めたくらいで調子に乗んな』と言って頭を軽く叩かれた。

 

 

とまぁそんな話をしたら束も聞きたい事が無くなったのか、パソコンの前に座ったので俺も帰る事にしたんだけど、その時にチラッと何かの設計図みたいなのが見えた気がする。

 

盗み見する気は無いからそのまま帰ったんだけど、その内聞いてみようかな?

 





原作以降の事で少し聞きたい事があり、アンケート機能を少し使ってみましたので、良かったらそちらのアンケートも回答をお願い致します。

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

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