天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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戦闘描写描きたい病が少々収まったので久々に投下。




小学五年生 13

昨日の昼休みに俺は体育館で隣のクラスの奴らとバスケをしながら雑談してたんだけど、その時に六年生の知り合い同士が付き合ってると言う話になった。

 

 

「へぇー、あの二人が付き合ってるのかー」

 

「そうそう、僕直接聞いたから間違いないって」

 

「そーいや、委員長って篠ノ之さんと織斑さんのどっちと付き合ってんの?」

 

「えっ? 俺? 別に束とも千冬とも付き合ってないよ?」

 

 

突然妙な事を聞かれたからか、シュートしたボールがポストを外れてしまった。

 

五年生になってから結構この手の話題を振られる事があるんだけど、普通に接してるだけなのにみんなの目にはどー映ってんだろ?

 

それに束が俺や千冬以外の人と話してるのを見ただけで『篠ノ之さん変わったよなぁ』とか『織斑さんも笑う様になったよね』とか、まるで俺が何かした見たいにみんな言ってくる事もある。

 

特に何かした気はしないし、感動バラエティ番組みたいに良いこと言ったとかも無い。

 

そもそもみんなは変わったとか優しくなったとか言うけど、元々二人共優しかったし、取っ付きにくさは単に人との距離が分からなかったというだけで、誰だって仲良くなれたと思うんだよなぁ。

 

ただコレを言うとほぼ全員から『それはお前だけだよ……』的な事言われるし、当の本人の筈の束達からも似た様な事を言われるから釈然としない。

 

そんな訳でその日はすっきりしないまま学校が終わったんだけど、束達と一緒にご飯を食べてたらその事を思い出したので、何となく俺の事をどう思ってるか聞いてみる事にした。

 

 

「なー束、ちょっと聞きたい事があるんだけどさぁ」

 

「なに? また欧州だか欧米だかの本でも読んだの?」

 

「いやそうじゃなくて、お前俺の事好き?」

 

 

そう聞いた瞬間、紙パックのお茶を飲んでた束は予想外過ぎたのか思いっきりお茶を吹き出し、横でご飯を食べようとしてた千冬も思わず箸を落としてしまった。

 

「お、おまっ、お前は!? どーいう意味でき、聞いてるんだよ!!」

 

「待て束、落ち着け!! きっと何時ものパターンだ。主語が足りなくて勘違い発言になってるだけで––––」

 

「いや勘違いも何も、そのまんまの意味だけど?」

 

 

俺はもう長い付き合い友達だから二人の事大好きだけど、最近は誰と誰が好き合ってるとか、誰々が告白したとかって話を妙に盛り上げるのが流行ってて、割と迷惑してる人が多い。

 

特に噂話だから勝手に話が進んでたりする事もあって、俺も下級生から告白されたとか、他校に彼女が居るとかって言う噂が流れた事がある。

 

その辺は誤解を解いたし、そう言った人の迷惑になりそうな噂は出来る限り訂正してるんだけど、もしかしたら二人もその手の噂を流されてるかもしれない、というより俺と付き合ってるって話が出てる辺りもう大分流れてるかもしれない。

 

こう言うのを……火の無いところに煙は立たない、だっけ? 取り敢えずそれの可能性があるから、友達として好きなのを誤解されて無いか確かめる為に好きかどうかを聞いたんだけど、完全に束の目が泳いでる。

 

 

「なーなー、結局どうなのさ束?」

 

「…………き、嫌いじゃ……ない」

 

「えっ!? じゃあ好きでも無いの!?」

 

「そ、そうは言ってないでしょ!?」

 

「じゃあ好きなんだな!!」

 

「だ、だから!! 嫌いじゃないって言ってるでしょ!! す、すすす好きだなんて一言も束さんは言ってないから!! そ、そもそも君はどうなのさ!! 私の事どう思ってんの!?」

 

「大好きだけど?」

 

 

何を当たり前な事を聞いてるんだろうと疑問に思いながらそう答えた瞬間、束は体ごとそっぽを向いてしまい、完全に黙ってしまった。

 

何をそんなに恥ずかしがってるのかな? 首を傾げながらとりあえず千冬の方にも聞こうと思って横を振り向いたら、少し拗ねた様子の千冬に両頬を引っ張られる。

 

 

いひゃいっひぇ、ひひゅふ(痛いって、千冬)

 

「好きなのは束だけか?」

 

「いてて……なんでそんな事聞くのか分かんないけど、俺は千冬も大好きだけど?」

 

「…………ああそう言う意味か。確認するが当然『友達』として好きと言う意味だな?」

 

「それ以外になにかあるの?」

 

別に二人ともそう言う対象として俺を見てないだろうし、特に束は昔俺の事をカマドウマ呼ばわりしてたから友達くらいならともかく、それより先の関係にはなんないだろ。

 

そんな事を思いながら千冬の問い掛けに答えたんだけど、その瞬間に空になった弁当箱が俺の後頭部に飛んで来た。

 

…………地味に痛いぞこれ。

 

 

「どーせそんなこったろうとは思ってたよ!!」

 

「そんな事ってなんだよ!! てか空箱投げやがったな!?」

 

「ハッ!! 投げて悪い? 乙女心を弄んだ罰だから当たり前でしょ?」

 

「俺がいつ弄んだんだよ!?」

 

「数分前の発言をよーく思い出して見たら? まぁそれで分からなかったとしても君が私に口喧嘩で勝てるとは思えないけど」

 

「ぐぬぬぬ、上手い返しが思い付かない!!」

 

「慣れない喧嘩をしようとするからだ……」

 

確かに他人と喧嘩するなんて殆ど無いからなぁ……けど弁当箱を投げ付けられたし、どうにかして束を言い負かしたい。

 

無い知恵を振り絞って色々考えてたら、弁当を食べてたのが屋上だった事もあって、風が俺の頬を撫でて行った。

 

この風で少しだけ落ち着いた瞬間、頭の中に名案が浮かんだ俺はそのまま屋上の柵の近くまで行くと、校庭や中庭に居る人達に向かって『束が大好きだぁぁぁあ!!』と大声で叫ぶ。

 

正面から好きだとか大好きだとか言われてあれだけ照れたんだからこれは効果抜群だろと思った瞬間、後ろから束にチョークスリーパーをかけられた。

 

 

「こ、こここ、この大馬鹿ッ!! そんな事言ったら変な噂が流れるだろ!? ただでさえ私やちーちゃんがお前と付き合ってるって噂されてんだよ!? 自分から燃料投下してどうするんだよ!!」

 

「はっ!? しまった、つい忘れてた!!」

 

「はぁ……お前と言う奴は……」

 

 

千冬の呆れた声と束の焦った声を聞きながら、俺は自分から噂を広めるような真似をした事を後悔するのだった。

 





『俺の事好き?』を平然と聞いてくる主人公(白目

そして後半のちょっとした口喧嘩は彼らしくない様に感じるかもしれませんが、逆に言えば喧嘩しても関係が悪化しない相手と主人公から太鼓判を押されてる証拠です。


それと一つ質問なのですが、ISは原作7巻まではMF文庫Jにて発刊されていましたが、以降はオーバーラップに移籍して続巻が出ています。

現在私は全巻オーバーラップ版なのですが、ブルー・ティアーズを筆頭にISのデザインがアニメ・漫画版と違っている場合が多い為、今後の描写次第ではMF版とオーバーラップ版で差異が出る可能性が高い為、皆様がお持ちの原作七巻までがMF版かそうでないかのアンケートを取らせてもらいたいと思います。

追記

どうにもアンケは二つ同時に表示されないようなので、最新話一個手前に戻って頂けるとありがたいです。囧rz

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
  • オーバーラップ
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