天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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 久しぶりに書きたくなったので約1年ぶりに投下。時勢だからか生存確認が飛んで来てたのでお詫び込みです(白目

 真面目な話、趣味に割ける時間が殆ど無いので今後も更新は期待しないで下せぇ(土下座

 ps.ドシリアス「やぁ」


小学六年生 1

 

 

 桜並木を歩きながらふと思う。そーいえば束と千冬に出会ってもう六年経つんだなぁって。

 

 いやそれがどうしたって訳じゃないんだけどさ、なんだかんだでよく遊ぶから毎年毎年なんとなくそう感じちゃうんだよねー。

 

千冬にマシンガントークをしてる束をチラッと見るとコイツも良く笑う様になったなぁと実感する。ただ、こうやって見てるとふっつーに俺の視線に気がつくんだよなぁ。やっぱ達人だわコイツら。

 

 

「何? さっきからチラチラ見て、私達になんか付いてるの?」

 

「ふむ……見たところそんな様子は無いが……強いて言えばさくらの花びらくらいか?」

 

 

案の定チラ見してるだけなのにあっさりバレた。いや別にバレてもいいんけどさ? 何時もの事だし。

 

 けど何か付いてるかって言われても千冬が言ってた通り、束の髪に花びらが絡まってるくらいだしなぁ。そもそもチラ見してたのだって何となくだし、うーん。

 

 取り敢えず目に見えた花びらを取る為に束の髪の中に手を入れてそこから一枚取ってみる、それぐらいしか思いつかないし。

 

 

 「ん? 何? わざわざ花びらくらい言ってくれたらいいのに?」

 

 「いや別になんも考えて無かったし……強いて言えば目に付いたのが花びらだったから?」

 

「お前の頭は空っぽなのかよ……」

 

 

そう言って大きなため息を吐く束を見つつ、今度は千冬の後ろ髪に絡まってる花びらを取ってみる。

 

 二人とも髪が長いからこうやって花びらを取ろうとすると髪を触る事になるんだけど、何というかこう、不思議な感じ。

 

 千冬も髪が伸びたから結構触りごたえ?みたいなのがあるんだけど、なんだろう? 髪質が違うのかな? 束と千冬の髪の触り比べを何となくしてみるんだけど、段々と自分でも何がしたいのか分からなくなってきた。ただ何故か千冬は髪を触ってる間は緊張した様な感じだった。なんでだろ? 何時もの事なのに。

 

 そんな風に考えながら暫くずっと髪をさわさわしてると、猛烈な衝撃が脇腹に突き刺さり、思わず膝を突いてしまった。

 

 何が起きたのかは言わなくても分かる、千冬は絶対こんな事しないし、なんならずっと髪を触らせてくれるからさ。

 

 

「は、犯人は、お前だ束……」

 

「いつまで人の髪触ってんだよ」

 

「まだ十分くらいだろ!?」

 

「なんで“まだ”なんだよ!? もう十分も触ってんだよ!? いい加減通行人から妙な目で見られてるのに気付け馬鹿!!」

 

 そう言われて周りを見るとなんとなく注目を集めてる様な気がする。たしかに言われてみれば右手で千冬、左手で束の髪を触りながら十分も歩いてたら……うん。まぁ変な奴だ。

 

 謝りながら立ち上がった俺は、脇腹をさすりつつジト目で睨んでくる束の視線から目を逸らす。

 

 

 「まったくもう。六年生なんだよ? もーすこし脳味噌使って生活したらどうなのさ。君には落ち着きが足りないんだよ落ち着きが」

 

「えっ? 俺興奮してないよ?」

 

「そーいう意味の落ち着きじゃないっての!! 大体お前はさぁ!!」

 

 

ガーッと怒りながら俺への文句を言う束、聞き流すと更に怒るからちゃんと聞いてたんだけど、その時にふと気が付いた。

 

 普段ならこのやり取りの合間に千冬が仲裁に入ってくれるんだけど、今日は何故かそれが無い。別に助けて欲しい訳じゃ無いんだけど、千冬の仲裁も含めてお決まりのパターンになってたから何となくチラッと千冬の方を見ると、なんかわたわたしてるのが見えた。

 

 多分仲裁に入ろうとしてるんだろうけど、なんでかそれを躊躇ってるっていうか…………なんだろ?

 

 

 「えっと、千冬? なんでそんな妙な動きしてんの?」

 

 「何でもない、はずなんだが……」

 

 

千冬にしては歯切れが悪い返事。普段からこういう反応をする時は大体自分の事で戸惑ったり、分からない事があったりする時だから何か悩んでるのかな?

 

 流石に束も様子がおかしい事に気が付いたのか俺への説教をやめて千冬の方を向いている。

 

 

 「どうしたのちーちゃん? 何か悩み事?」

 

 「悩みは無い。……はずだ」

 

 「うーん、でも悩みがないって顔じゃないよ? 俺で良かったら力になるけど、なんか困ってたら相談してよ」

 

 

そう言って近付いた瞬間、千冬は何故か一歩下がった。

 

 

 「えっ? 俺なんかした?」

 

 「い、いや、何もしていない」

 

 「……………キミの肩に毛虫乗ってるからじゃない?」

 

「うぇっ!? まじで!?」

 

 

思わずシャツの袖を引っ張ったら本当に毛虫が乗ってたのかポロッと俺の肩から毛虫が地面に落ちる。

 

 踏まれちゃかわいそうだからそこら辺の枝を拾って安全な場所に移してあげてたら、千冬の耳元で束が何かを話してた。

 

 なんか内緒話みたいな感じで喋ってるし、俺が聞いたりしない方がいいのかな? 束の顔が凄く真剣な顔してるし、変なことしない方が良いかも。

 

 そんな風に思いながら、俺は暫く毛虫君の動きを観察するのだった。

 

 

 ––––そーいやさっき膝付いた時も手を出そうとして引っ込めてたよなぁ、何でだろ?

 

 

 

原作時代に入ってからの視点についてのアンケート。

  • 主人公視点(一夏は幕間)
  • 影響された一夏視点(主人公の出番は減る)
  • ①を完結させた上で両方(章分け)
  • ①を完結させた上で両方(作品分け)
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