天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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精神年齢が高すぎる問題が発生してるのに力量不足でソレを修正出来ない悲しみを背負って居ましたが、感想で束千冬以外のキャラのセリフを一部ひらがなにしては? と言うアドバイスを頂きましたのでその修正をします。

なので今日は一話だけ。


小学一年生 15

 日曜日になったから俺は今篠ノ之達と一緒に遊ぶ日なんだけど、ちょっと困ってる。

 

 はじめはゲーセンにでも行こうかと考えてたんだけど、篠ノ之が人の多いところを嫌ったもんだから流れで俺ん家に行く事になった。

 

 この間篠ノ之ん家に行ったからそのお返しに家に招くってのはありなんだけど、部屋散らかってるんだよなぁ……。

 

  漫画とかゲームとかさ、片付けるつもりだったんだけど結局忘れてたからぐっちゃぐちゃになってて足の踏み場が無い。

 

 かと言って他に人気の無い場所って言ったら海とか山になるんだろうけど遠いんだよね。

 

「本気で俺ん家でいいの? お前らのきょーみがありそうなもんはねぇと思うんだけど……」

 

「は? 誘ったのは君だろ? 普段私の事を友達扱いしてる癖になんでまた今日は渋るんだよ?」

 

「いやほら、部屋が散らかってるからさー」

 

「ならまずは片付けか、三人でやれば直ぐに片付くさ」

 

「マジで? 手伝ってくれんの?」

 それなら話は別だ、三人でやれば直ぐに片付くし母さんにも叱られないし。片付け忘れたら小遣いを100円減らすぞとか言う鬼みたいな圧力を跳ね除けられる!!

 

「さぁ行こう、やれ行こう!! 磯野は回るだ!!」

 

「……急がば回れだろ?」

 

「そーとも言うー」

 

「急にテンションが上がったな」

 

 

 俺は二人の手を掴んで自分の家まで走る、その時に篠ノ之が一瞬身構えた様な気がしたけど、振り払われる事は無かったから構わずに家まで一直線。

 

「さあ着いたぞ、此処が俺ん家だ!!」

 

 二階建ての一軒家、自転車が無いから母さんは買い出しに行ってるし、車が無いから親父も昔のアニメやゲームを買いに出かけてるので家には誰も居ない。

 

「つまりどんだけさわいでもあばれても問題無し!!」

 

「問題……無い、のか?」

 

「……なんでもいいけど、着いたなら手、離してよ」

 

「ん? ああ悪りぃ悪りぃ」

 

 普段遊びに行く事は多いけど、遊びに来られる事は少なかったから思わず張り切って連れてきちゃったから、篠ノ之と織斑の手を握りっぱなしだった。

 その事に気が付いたのでとりあえずポケットの中から家の鍵を取り出して中に入ったんだけど、中々篠ノ之が入って来ない。

 

「どーしたんだよさんぼー? 入って来いって」

 

「う、うん……」

 

「束は緊張してるのさ、何せ初めて私以外の友達にお呼ばれされたんだからな」

 

「ち、ちーちゃん!?」

 

「なるへそ、ならえんりょしてねーで早く来いよ」

 

「あっ……」

 

 

 俺は玄関前で立ち止まってる篠ノ之の手を握ってそのまま中に引き入れる、そして玄関の鍵をしっかりと施錠して自分の部屋に案内した。

 

 部屋を開けると散らかってた筈の部屋が何故か綺麗さっぱり整理されてたので首を傾げたんだけど、よく見たら机の上にひらがなで書かれた手紙が置かれてる。

 

 三人で覗き込んだらデカデカと『こんげつはこづかいなし!!』と、母上様から書かれていた。

 

「お、鬼!! 悪魔!! 母さんは俺の事を分かっちゃ居ない!! 後でやろうと思ってたのに!!」

 

「……なんだろう、この上なく信用出来ないセリフだよそれ」

 

「……そもそも私達が片付けを手伝うからやる気を出したんじゃ無かったか?」

 

 すっごい呆れられた視線がぶっ刺さってるけど気にするものか、だって息子を信用しない母さんが悪い、うん。

 

 とりあえず文句は母さんに言うとして、ジュースくらいは持ってった方が良いよな? 後はチョコレートがあった筈だし、それも一緒に持ってこう。

 

「んじゃ二人とも待っててくれー、ジュースとチョコ持ってくっから」

 

 ひらひらと手を振ってから台所に行って冷蔵庫を物色すると、なんちゃらペッパーとか言うコーラみたいなのと、ミックスジュースがあったからそれを両手で持ち、口にチョコの袋を咥えて部屋に帰った。

 

 ウチの親父はたまーに変なチョイスのもんを買って来るんだよなー、俺の部屋にも『宇宙人です!!』って書かれたシャツが掛かってるし、今日も親父のシャツには『重量過多』とか書かれてたし、あの人変だわ。

 

 

 部屋に帰ったら織斑も篠ノ之も本棚に置かれた漫画を読んでた、前にやった傘を使った必殺技の元を読んでる感じだったけど。

 

 邪魔すんのわりーかなと思ったんだけど、篠ノ之が俺に気が付いたのか顔を上げながら漫画を閉じた。

 

「それで、何して遊ぶのさ?」

 

「うーん、ゲームでもやる? 三人でやれる奴」

 

 

 と思ったけど織斑は例の牙突が出て来る漫画を真剣に読んでるのでまだちょっと気が引けるし、二人でやれるテトリスでもやるか。

 

 くっくっく、篠ノ之!! 親父直伝のテトリスの腕を見せてやるぞ!!

 

 

 ……そう意気込んでたら腕の差を見せ付けられたのは俺の方でした、篠ノ之の奴強すぎる。

 




ちーちゃん少年漫画に目覚める。

それと以前の束さんなら手は振り払ってました、少なくともその程度には気を許してます。

後、友達って言葉を否定してませんね、肯定もしてませんが(白目

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
  • オーバーラップ

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