この作品では束さんはクラス割の操作はしてません(今の時代はまだ)
二次創作だしこのくらいの改変はね?(震え声
––––春になって新しいクラスになった。
今年も篠ノ之と一緒のクラスならいいなーとか考えてたんだけど、残念ながら別々のクラスで少し悲しい。
まーでも同じ学校の生徒だし休み時間にも会いに行けるからいいか、それよりも重要な事がある。
「よー織斑ー、今年はお前と一緒かー」
「そうだな、私も知り合いが同じクラスに居てホッとしたよ」
––––そう、あの篠ノ之が大好きな織斑が同じクラスだって事だ。
別に何が悪いって事じゃないんだけど、次に会いに行った時にヘソ曲げられるかもしれねーんだよなぁ。
…………まいっか、この機会にそれよりも織斑とも友達になろう、うん。
「つー訳で織斑や、友達になろーぜ?」
「別に構わないが……前にも言わなかったか?」
「んー覚えてねーから改めてなー、って良いの!?」
「あ、ああ、束と違って断る理由が無いからな」
思わず食い気味に織斑に迫っちゃったけど、織斑とはあっさりと友達になれた。
てっきり罵倒されたり、ボール蹴り付けられたりされると思ってたからすっごい肩透かし感がある。
「なー織斑ー」
「どうした? 何か私に話でも––––」
「ちょっと罵倒してくんない?」
「………………は?」
うっわ、織斑がすっごく困ってる、普段クールビューティなコイツが反応出来てないとか凄くレアな光景じゃね?
いや、俺も自分で訳わかんねー事言ってる気するんだけどさー、朝一の冷めた目とか一言多い嫌味とかが無いのが物足りねーんだよなぁ。
篠ノ之に会いに行こうにもクラス一個一個見てくのは時間かかるし、それならいっそ織斑に頼んじまおうってすんぽーよ。
「待て待て、何故私がお前を罵倒しなきゃならないんだ!?」
「いやなんとなく物足りないんだよ、だから織斑頼む!! このとーり!!」
「頭を下げるほどの事なのか!?」
「だって毎日毎日さんぼーと口喧嘩してたんだぜ? いきなり別のクラスになったからってハイそーですかってやめられないだろ!!」
つい身を乗り出しながら織斑の方に顔を近付いてたんだけど、その時背中の方からすっごい低い声が聞こえて来た。
「––––おい、何ちーちゃんに迫ってんだよ」
聞き馴染みのある声、つか最近まで毎朝聞いた篠ノ之の声だ、いつの間に後ろに?
「ふっさんぼー、俺の背後を取るとは流石だな」
「お前に気付かれたら私はショックで寝込む自信があるね、んな事よりちーちゃんから離れろよ、ちーちゃんに馬鹿が移るだろ」
「くっ……なら織斑、俺と一緒に馬鹿しよーぜ!!」
篠ノ之の罵倒でエンジンが掛かった俺はそのまま織斑の肩に腕を回し、笑顔で親指を立てる。
その瞬間篠ノ之が『あー!!』とか叫びながら俺と織斑を引き離し、織斑に抱きつきながら倒れた俺を踏みやがった、じょーだんじゃんかよ。
「この馬鹿!! 変態!! 何ナチュラルにちーちゃんに触ってんだよ!!」
「お、おい束? 私は大丈夫だから踏みにじるのはやめてやれ」
「ちーちゃん!! この馬鹿にそんな優しさ要らないから!!」
「ひ、酷くね? 俺はただ織斑と仲良くしたかっただけなのに……」
仲の良い奴って肩組んだりするし、そう考えるとアダ名と一緒のレベルで仲良しアピールになるんじゃね?
そう考えて肩組んだんだけど、篠ノ之の反応を見た感じだと全然違うらしい、一個勉強になったわ。
何時も以上の罵倒を受けていた俺は予鈴のチャイムで解放されてから、やっとこさ椅子に座れた。
「うへー、篠ノ之の奴今日は一段ときっちぃなぁ」
「お前は何時も束とあんなやりとりをしてたのか?」
「おー、何時もどーりだぞー」
「……ある意味すごい奴だな、お前は」
おろ? なんか織斑から感心されたけどなんかやったか俺? でも織斑が俺を見る目がなんかこう……テレビで見た珍獣ハンターみたいな、変わった生物を見るような目な気がするんだけど気の所為だよね?
「前々から気になってたが、お前は良くあの束と付き合えるな……私が言うのもなんだが変わった奴だな」
「よーく言われるよーそれ、でもほらふつーより変わってる方がいーじゃん?」
「いや、まぁ、それはそうかもしれないが……なぁ?」
「気にしな〜い気にしな〜い」
俺の親父も『普通の人生よりも変わった人生を歩めよ』って良く言ってるし、人とズレてるってのは俺にとっては褒め言葉よ!!
篠ノ之も毎日変人変人って褒めてくれたし、俺は親父の教えの通りに生きてるぜ!!
…………そんな事を織斑に言ったらすっごい困った顔された、なんでだろ?
と、言う訳で千冬さん編になります。
ただし、彼女は兎さんと違って初期の好感度はマイナスじゃないので……。
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ