以前に言っていたAC×ISのネタを活動報告に上げたところ、死神の逆位置さんが代筆して下さいました。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。
「……ふぅ、偶にはこんな日もいいだろう」
私は自分の部屋で最近買ったばかりの漫画を手にしながらついそう呟いてしまった。
今日は剣術の稽古も無ければ彼も他の友人達と遊んでるし、束は箒ちゃんフィーバーが再発して突撃してくる事も無い。
つまり誰にも邪魔される事なく思う存分好きな漫画を読み、好きなアニメのDVDを見る事が出来ると言う訳だ。
以前彼に剣客系の漫画を借りて以来、私も息抜き程度には漫画を買っている。
無論小遣いの範囲でなのであまり種類は多くないんだがそれでも息抜きには十分、定期的に彼の持ってる漫画やDVDも借りてる事だしな。
さて今回も彼からDVDボックスを借りたんだ、原作を片手に映像で動く都会のスイーパーを一日中見て過ごしてもバチは当たらないだろう。
「ふふっ、さぁてDVDも一巻から見直すとするか」
「えー、束さん的にはそっちのTVSP版の方が見たいかなー」
「む? そうか、ならそっちに––––」
『そっちにするか』と口にしかけたところで聞き覚えのある声が私の後ろにある窓の外から聞こえて来たことに気付いた。
振り向いてみたら窓枠に肘を付きながら私の方を見つめる束が居た。窓を開けていた私の不注意とは言え用があるならせめて玄関から入って来たら良いものを……。
「何の用だ束、お前は箒ちゃんフィーバーで忙しかったんじゃないのか?」
「よいしょっと、箒ちゃんが寝ちゃったからねー、寝顔ずっと見てても良かったんだけどこの前それで起こしちゃったから遊びに来たんだよ?」
束がナチュラルに靴を脱いで部屋に上がって来たので多分今日は此処に居座る気なんだろう、休みの日まで疲れたく無かったんだがなぁ。
溜息を吐きそうになるのを堪えながらも私はTVSPのDVDを再生したんだが、それと同時に束が思い出したかの様に服の中から圧縮された袋に入った何かを取り出した。
「あ、そうだちーちゃんにプレゼント持って来たんだった」
「プレゼント? 一体何を––––」
「はい100tハンマー。頑張ってスポンジで作ったんだよー?」
そう言って束は袋の端を切り、中からスポンジで出来た100tと書かれたハンマーを私に手渡して来たが、何故こんな物を態々?
そんな疑問が顔にでも浮かんでいたのだろう、束は私の顔を見ると笑顔でサムズアップして寄越した。
「だってちーちゃんこの前一人でごっこ遊びしてたから必要かなーって」
「なっ!? 何処で見てたんだ!?」
「窓の外からかなぁ? 箒ちゃんフィーバー中に町の中走り回ってたら銃のプラモ構えて遊んでるちーちゃんが見えたからつい、ね?」
「…………違う、違うんだ束、アレは違うんだ」
「エンディングソングもノリノリで歌ってたでしょ? 口の動きで分かったよ、良かったね窓閉めてて」
普段ならアイアンクローでも食らわせていただろう。しかし今の私はエンディングソングを歌いながらの一人ごっこ遊びを見られた羞恥心でとてもじゃないがそんな真似が出来なかった。
むしろ羞恥に染まった顔を見られたくないからと頭から布団を被ってバタバタと悶えてしまう始末、仕方ないだろ!? 見られてると思わなかったんだから!!
いや待て織斑千冬!! まだ束にバレただけだ、口止めさえすればまだコイツは黙ってくれる。
そんな風に考えながら布団から顔を出したら窓の外に彼が居るのが見えた。
…………友達と遊んでるんじゃなかったのか? 思わず顔を引っ込めてしまったぞ。
「あーっと、さんぼー? この状況なに?」
「ちーちゃんに聞いたら? てか君は別の友達と遊んでるんじゃ無かったのかよ」
「昼飯の時間になったから解散したんだよ、そしたらなんかさんぼーがししょーの部屋に居るし、なんか布団に丸まってるし、気になったから声かけたんだけど」
……そういえば私もお昼ご飯を食べたばかりだ、時間的に一旦解散しててもおかしくないか。
しかしそれなら尚更顔を出せん。いや出したところで問題は無いかもしれないがあの馬鹿は私の赤面した顔を見て風邪か何かかと絶対に勘違いする、そうなったらまた何かされるに決まってる。
ここは居留守だ!! 彼が帰るまで布団の中に籠城してやる!!
「よっと、ししょーなのかあれ?」
「入るなら玄関から入れよ、ちーちゃんが困るだろ?」
「直ぐに帰るからいーっていーって」
(良くない!! 早く帰れ!!)
「おーいししょー? 大丈夫かー?」
私のささやかな帰れコールは届かず、籠城していた布団を捲られた。
「よっ!! 大丈夫か? ししょ……う?」
「な、なんだ? 何故言い澱んだんだ?」
「いや、シャツ捲れてんぞ?」
慌てて布団に入って悶えたからか、シャツが思いっきり捲れて背中が丸出しになっていたようだ。
幸い前の方は大丈夫だったが、それでも捲り上がった背中を見られた事に変わりない。
「ししょーってやっぱきれーな肌してるよなぁ」
そしてそんなタイミングで投げかけられたこの言葉で私の羞恥心は限界を越えた、というか顔が更に赤くなるのが自覚できたから早くどうにかしたい。
なので私は束が持って来たスポンジのハンマーで彼の顔を叩き、それに彼が怯んだ瞬間に布団から飛び出すと一足先に逃げようとした束ごとまとめて外へ投げ捨ててやった。
……はぁ、彼にもう少しデリカシーがあればなぁ。
一人ごっこ遊びとEDをノリノリで歌ってたちーちゃん、当たり前の様に兎さんに見られてます(白目
そして軽めのラッキースケベをされるちーちゃん、四つん這い状態だったから背中は丸見えでしたが、前の方は大丈夫……では無く実はシャツの襟からチラリズムしてました(震え声
幸い主人公は気が付かずに肌を褒めたんですが、結局つまみ出されてます(白目
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ