天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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シリアスが匂ってますが気にしない気にしない、考察とかしなきゃへーきへーき(震え声

……実際問題織斑夫妻の事をガチで考察すると私の頭じゃどうやってもクズにしかならないんですよねぇ。

仮にクズじゃなかったとしても始末されてるって結論になる訳で……どうやってもシリアスが回避出来ない(白目

ま、まぁ、匂わす程度に止めときますんで。

……ラブコメなのになぁ。

追記

すみませんが明日は恐らく更新出来ません。


小学二年生 14

––––2Bの鉛筆を握りながら俺は画用紙に線を書き込んで行く。

 

5限目の授業が図工の授業で二人組を作って相手の顔を書くって奴だったから、俺は織斑と向かい合いながら絵を描いて居た。

 

普段なら俺も色々喋ってるんだけど、絵を描くのは好きだし織斑の顔はきれーだから見てて嫌にならないんだよなぁ。

 

織斑も真面目に描いてるし、チラチラと俺の顔を見ては描いてるからこっちも集中して絵を描く事にしたんだけど、ちょくちょく目が合うからやり辛い。

 

けど授業だし織斑も気にしてないみたいだし、俺ももっと真剣に考えて絵を描こう。

 

 

そんな訳で今日は自分でも珍しく無駄口を叩かなかったんだけど、なんか途中から織斑が目を合わせてくれなくなった、何故に?

 

「なーししょー?」

 

「な、なんだ?」

 

「さっきから目が合うたんびに逸らされてんのは俺の気のせいか?」

 

「き、気のせいじゃないか? 現に私はこうしてお前と話してるだろ?」

 

「うーん、それもそーか」

 

 

若干織斑の顔が赤い気がしないでも無いけど、気のせいならそれでいーや。

 

その後も目が合う度に若干目が泳いでたりしてる様な気がしたんだけど、とりあえず時間内には描き終わった。

 

「……はぁ、普段べらべら喋る男が真面目に作業をするとこうも印象が変わるのか」

 

「んー? なんか言った?」

 

「いや、何でもない。それよりもお前は思いの外絵が上手なんだな、少し意外だ」

 

「ふふん、そーだろそーだろ!! なんならもっと褒めてもいいんだぜ?」

 

 

勉強には自信ねーけと絵とか楽器にゃちょっと自信があるんだよねー、去年は篠ノ之にそれ言っても信じて貰えなかったし、織斑なら褒めてくれるだろ。

 

踏ん反り返りながら織斑の褒め言葉を受け取ってたけど、そーいや肝心の織斑の絵ってどーなんだろ? せっかくだし見せて貰おうかな?

 

「なーししょー、お前も俺を描いてくれたんだろー? ちょっと見せてくれよ」

 

「ん? ああ良いぞ、是非見てくれ」

 

「どれどれ…………?」

 

「どうだ自信作だぞ? 褒めても構わない」

 

「…………これが、俺、なのか?」

 

 

なんだろ、言葉に出来ないくらいショッキングな絵なんだけど? あれ、織斑って勉強もスポーツもできるのに不器用なのか? いやでも小豆を箸で摘める程度には手先器用だったよな? ならなんでこんな表現できねぇ絵になってんの? 絵が下手ってレベルじゃねーぞ!?

 

前に篠ノ之とロボットの話して盛り上がった時にアイツすっげぇ絵が上手だったから、てっきりコイツも上手なんだろとか思ってたけど全然そんな事無かったわ、やった初めて織斑に勝てた。

 

……けどなんだろ、全然嬉しくねぇ。

 

「どうだ? 中々の出来だろう? 今日は何時もより上手く描けたんだ」

 

 

どーしよ、織斑がやりきった笑顔してるからなんにも言えねーぞ? 俺なんて言えばいいんだよ、篠ノ之と無駄話してる時よりコメントに困るぞ。

 

「なぁししょー? クマの絵って描いてみてくんね? 時間もまだ15分くらいあるし」

 

「それは……構わないが?」

 

取り敢えず俺の絵のコメントは後回しにしよう、篠ノ之が居たら絶対『都合の悪い事を先延ばしにする典型的日本人の発想だね』とか言われてる気がするけど、先延ばし最高じゃん? もしかしたら人の似顔絵が苦手なだけかもしれねーし。

 

一人で頷きながら織斑の絵が完成するのを待ってたんだけど、俺のそんな淡い希望は見事に打ち砕かれた。

 

『出来たぞ』と満足気に差し出して来た絵にはクマを描いてくれって言ったのに、薬屋さんの前に置いてあるようなカエルが描かれてた。

 

いや、多分クマなんだろう。 少なくとも俺はクマを注文した筈だし、織斑もそれに納得してたからこれはクマなんだな? 単純に耳の塗り潰しが目に見えるだけでクマでいい筈。

 

…………輪郭がぐっちゃぐちゃだけど。

 

「どうだ? 耳の辺りなんか良く出来てるだろう? 目も特徴的に描けたからな、今日はなんだか調子が良い」

 

「そ、ソウダネ」

 

 

耳? 何処が? てかどれが? 目ってこの鼻の穴みたいな点? ど、どうしよう、褒められる所が一個も無いぞ。

 

織斑は俺の顔を『褒め言葉を期待してるぞ!!』的な顔で見てるし、なんとか褒めねーと……。

 

「えっと……そう!! この絵はししょーにしか書けないオレンジティーがあるから最高じゃん!! 俺の絵なんか誰にでも描けるし?」

 

「それを言うならオリジナリティーじゃないのか?」

 

「それそれ!! そのオリなんたら!!」

 

 

良し何とか褒められたぞ!! とりあえずこれで誤魔化せたかな?

 

俺の褒め言葉に満足そうな顔をする織斑を眺めながらほっとしつつ、無駄にどっと疲れた5限目だった。

 

 

……今日は帰ったら部屋でアニメ見て漫画読んでよっと。

 




主人公は絵や音楽と言った芸術方面が得意な傾向にあります、そしてこの作品のちーちゃんは芸術方面は大体全滅(白目

主人公もその道で食べて行けるような天才と言うほどではなく、クラスに一人は居るような『上手い奴』程度の才能です、あくまで普通の範囲での上手って奴ですね。

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
  • オーバーラップ

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