天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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今週は私用があるので更新が穴開きになります。




小学三年生 6

 

蝉の鳴き声が聞こえる夏、流石の俺も暑さに負けて外で遊ぶのを控える時がある季節なんだけど、そのかわり夏にしか出来ない遊びもあるから嫌いになれない。

 

そう、今日は夏にしかやらないプールの授業の日!!

 

そんなにしょっちゅうやる授業じゃないから毎年の楽しみなんだよなぁ、準備体操がめんどっちいけど。

 

 

「てな訳でひゃっほう!! プールだプールだ!! 水つめてー!!」

 

「テンション高いな、そんなにプールの授業が嬉しいのか?」

 

「私プールきらーい、だって人がゴミゴミしてて鬱陶しいし」

 

「お前らテンションひっくいなー、夏にしかねー授業なんだぜ? もーすこし楽しもうぜ?」

 

 

プールサイドで俺の事を眺める織斑と篠ノ之の二人、せっかくの特別授業なのにもう少しはしゃいでもいいと思うんだけどな。

 

まぁコイツらのローテンションは毎年の事だし気にしても仕方ねーんだけどさぁ……。

 

そんな風に二人を眺めてたんだけど、気を取り直して授業内容の背泳ぎをしながら冷たい水を堪能する。

 

うーん気持ちいい、けどこの気持ち良さも休憩の時間だからそろそろ終わりなんだよなぁ。

 

もっと浸かってたかったけど先生に怒られるし、渋々プールサイドに上がって身体をタイルの上に大の字で仰向けになる。

 

男女に分かれて泳いでるから次は女子のターンなんだけど、その前に二人に言いたい事が出来た。

 

「なぁ二人共、ちょっと言いたい事があるんだ」

 

「ん? どうしたんだ?」

 

「どーせ下らない事でしょ? 次は束さん達の番だから早く言ってよ」

 

「……こうやって横たわってると、フライパンで焼かれる食べ物の気分にならね?」

 

「さ、行こうちーちゃん、予想通り何の意味も無い話だったからね」

 

 

そう言って篠ノ之はジトっとした視線を俺に向け、織斑の背中を押してプールへと入って言った、出来るなら織斑のツッコミも欲しかったんだけどなぁ。

 

そんな事を思いながら仰向けの状態で頭を動かしながら二人の泳ぎを見る。

 

体育とかの授業で毎度毎度思うんだけど、織斑って綺麗な動きしてるんだよなぁ。

 

本人だけの時だとあんま気にならねーんだけど、こうやって誰かと並んで体動かしてるとそれがよく分かる、良くバトル系の漫画で言うじゃん? 身体の軸がうんたらかんたらって、あんまり詳しくねーけど多分それなんだろうな、見るからに動きがちげーもん。

 

そうそう、動きが違うって言ったら篠ノ之もなんだよ、アイツの場合はなんつーの? 織斑よりも動きが綺麗なんだよ、うまく違いが説明できねーけど。

 

なんかこう……織斑より自然っぽい? うーん違うか、何処がどうってのが説明できねーけど二人が並んで同じ事やってると何となく篠ノ之の方がちょっとだけ上手に見えるんだよな。

 

このなんとも言えない気分に説明を付けたくて、同じようにプールのタイルに寝転がってる奴に聞いてみたんだけど『んな細けー違いなんてわかんねーよ』って言われて結局分かんなかった。

 

そうやって考え事してたら二人が折り返し地点から来たんで、声が届く距離になった時にうつ伏せになって話しかけて考えるのを辞める、そもそも人と人を比べちゃダメだしね。

 

「てな訳で二人ともー、両面焼きー」

 

「……いや、そんな『どうよ?』みたいな顔をされてもリアクションに困るんだが」

 

「むー、ししょーには理解出来ない高度なギャグだったか……さんぼーなら理解出来るだろ?」

 

「そんなド低脳なギャグ理解出来ると思う? 理解できるとしても私がそんな低レベルな事を理解すると思う?」

 

 

水面から顔を覗かせる二人のコメントに満足した俺は、そのまま両面焼きの状態で偶々目が合った織斑を見つめながら、次の番がこねーかなーってぼーっとしてた。

 

「な、なんだ? まだ私に何か用があるのか?」

 

「えっ? 何が?」

 

「いや、その、さっきからずっと私を見つめてるじゃないか」

 

「そーだけど……ダメなの? 織斑って綺麗だし別にいーじゃん」

 

「だ、ダメって事は無いが、その……」

 

 

何時も言ってるけど、織斑って綺麗だから眺めてても全然平気なんだよなー、まぁ俺は普段からあんま人から目逸らさねーんだけど、そんなかでも特別目を合わせてて疲れない。

 

「…………ちーちゃん、この馬鹿は猫と一緒だからコッチが目を逸らさないと」

 

「あ、あぁ、そうだったな」

 

 

そう言って織斑は俺から目を逸らしてそっぽを向く、何となくその横顔を見てるとちょっとだけ勝った気分になるんだよなぁ。

 

……とか思ってたら篠ノ之に水を掛けられた、何故に?

 

「さんぼーさんや、なんで俺は水かけられたんだ?」

 

「ふんだ、しーらない」

 

 

篠ノ之はそう言うと舌を出してべーってした後、織斑と一緒に二往復目を泳いで行った。

 

……なんで俺、べーってされたのよ?

 





今回も闇は無い(表面上は)ですが、将来的に修羅場が見える(震え声

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
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