仕事が忙しく中々投下できずに申し訳ありませんでした。
落ち着くまでは不定期or私の休日の更新になるかと思います。
箒ちゃんにバカ呼ばわりされたあの日から一週間ちょっと、俺はクレヨンとスケッチブックを持って織斑ん家に遊びに来ていた。
一夏くんにまでバカ呼ばわりをされない為にももっと仲良くなる必要がある、てか織斑も家で俺の事を馬鹿呼ばわりしてたら当分は凹む自信がある。
「つー訳でししょー、遊びに来たぞー」
「今日は珍しく玄関から……なんだその画板とスケッチブックは?」
「ほら、一夏くんってあんまりお絵描きとかやった事ねーだろ? だから一緒に遊ぶにはちょうどいいんじゃねーかなってさ」
他にも小麦粉ねんども持って来てるからお絵描きに飽きたらこっちで遊ぶ事もできるし、スケッチブックとかなら置いてっても使ってくれるだろ。
そもそも織斑ん家ってあんまりおもちゃがねーんだよなぁ、織斑自身があんま部屋に物置かねーし昔使ってたおもちゃとかも無いらしいし、家の事情って奴なのかな?
あんまり気にするのは失礼だと思うからそんなには考えない様にしてるけど……ちょっと寂しいよなぁ。
らしくない事を考えてたけど、織斑の部屋に入った俺を見つけたのかよちよち歩きしながら近づいてくる一夏くんを見てたらどうでもよくなった、そもそも俺は考えるのが苦手だしね。
「にーに!! にーに!!」
「はろろーん一夏くん!! 元気してたかーい? 今日はお兄さんがいいもの持って来たよーん!!」
「なんだそのテンションは……」
あり? なんか一夏くんがきょとんとしてるぞ? 箒ちゃんだと喜んでくれるのになぁ? まぁいーや、取り敢えずお絵描きだお絵かき!!
「ほらほらークレヨンあるよー? スケッチブックもあるよー? お絵かきしよーねー? ほら、ぼーっとしてねーで織斑も一緒に描こうぜ?」
「あ、あぁ、そうだな」
どうしたらいいのかわからないって感じでぼーっとしてた織斑の手にクレヨンを握らせた後、俺たちは一緒になってお絵描きをしたんだけど……まぁ織斑は相変わらずのあれだ、うん。
「って、一夏くんそこ床だよ!? 描くのはこっちの紙だって!!」
「ん? 一夏がどうし……まて一夏、それは態々お前に読み聞かせる為に持って来てくれた絵本だ!! 画用紙じゃない!! それとそこはカーペットだ!!」
「ゆ、床に描いたり、絵本に落書きしたり……すっかりやんちゃになったなぁ」
「そんな事言ってる場合か!! と、取り敢えずティッシュ!! ティッシュでだな!!」
「まてししょー!! 水拭きが先だろ!? 常識的に考えて!!」
「なるほど確かにそうだな、良し水を汲んでくる!!」
これでなんとかなった、そう思ってた時期が俺にもありました、ハイ。
クレヨンってさ……確か油だったよね? 水じゃ全然落ちねーんだけど、どーしよ?
「……ししょー、どーするよ?」
「……水の量が少ないのかと思ってバケツ一杯汲んできたんだがな、全然落ちないな寧ろ部屋がびちゃびちゃになっただけだ」
「……いやいや、ちょっとは落ちてるって、拭き方が悪いからか伸びて広がってる気がするけど」
「……束に聞くか」
「……そーだね、さんぼーならきっと解決してくれるはずだ、あいつ頭いいし」
考えたら俺は掃除が苦手だし、織斑はクレヨンの汚れなんて落とした事がないから下手な事せずに初めからこうすりゃ良かった。
てな訳で電話を借りて篠ノ之ん家に掛ける、時間的にまだ出るだろうし。
織斑には一夏くんを見てもらってる、自分で持って来といてなんだけど彼を野放しにしたら被害が増える、織斑はお姉さんだしビシッと止めてくれるだろ。
「てな訳でさんぼー、クレヨンの汚れってどーやったら落ちんの?」
『……背景が見えないけどとりあえずクレヨンから色々察したよ、まぁ場所によって使う物が違うからねぇ』
「床とーカーペットとー、あと壁?」
『フルコンボじゃん、どーせ自分もお絵描きに夢中になってたんでしょ? 馬鹿だね』
何も言い返せないから取り敢えずちくちくとした篠ノ之の言葉の棘を堪能した後、なんとかクレヨンの落とし方を聞き出した俺は織斑の部屋に戻るのだった。
……其処には弟のやんちゃを止められずわたわたと慌てる織斑が居るとも知らずに。
クレヨン×幼児=参事。
最近は水で落ちるクレヨンもあるらしいですが、残念ながら普通のクレヨンです(白目
そして相変わらずの織斑家(ボソッ
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ