今日は家庭科の授業で調理実習が有ったんだけど、俺の班は織斑と篠ノ之が一緒だった。
正直織斑はともかく篠ノ之は頼りになるだろーなって思ってました、はい。
てのもさ、分量とかはきっちり測ってるんだけどとにかく材料の切り方とか混ぜ方とかが雑、明らかにやる気がねー。
今日は栗きんとんとスイートポテトを作るから最終的には潰すけどさぁ……。
しかも包丁の握り方も危ない感じだし、意外とコイツもハラハラする。
「なぁさんぼー、包丁使う時は猫の手だって」
「はぁ? 別にいいじゃん、指切らないようにするだけでしょ?」
「指切ったら痛いんだぞ!? だいたいそーやって気を抜いてる時に怪我すんだからさ!!」
「はいはい、分かったから……」
俺の説得に仕方ないと言った顔で包丁の握り方を直す篠ノ之を見てほっとしてると、横でさつまいもを切ってた織斑が『あっ』という声を上げた。
「えっどーかしたかししょー?」
「いや大した事じゃない、切りにくいから猫の手をやめたら指を切っただけだ」
「大した事だろ!? お前なんでそんな冷静なの!? だから猫の手で切れって言ったんだよ!! せんせーばんそーこー!!」
てかなんで指切った本人じゃなくて俺がこんな焦ってんの!? 普通織斑が焦るもんだろ、少なくともスパッと切れてて血が出てるんだからさ!!
とりあえず貰った消毒液使ってから織斑の指に絆創膏巻いたんだけど、その間も全然織斑は泣かなかったしあまり痛がりもしてなかった。
「ほいおっけー、しっかしよく泣かなかったなぁ」
「ん? 痛いには痛いが泣くほどでも無いだろう?」
「つえーなー、俺なんか指切ったらいっつも泣いてんのに」
そんな事を言いながらも一応織斑が平気そうだったから料理を再開しようとしたんだけど、俺たちが騒いでいる間にある程度篠ノ之が下拵えをやっちゃったらしい。
今は切ったさつまいもをそれぞれ用に茹でたりレンチンしてるらしくてやる事が無かった。
「まったくもう、後は君がやってよね」
「いやーわりーわりー、ほら織斑が指切っちゃったから……」
「ちーちゃんが? 鬼の霍乱……じゃないよね? 弘法も筆の誤り?」
「束、私だってこういう時もあるさ」
「ふーん、まぁちーちゃんって料理しない系女子っぽいしね?」
「……束、私はからかわれるのが嫌いだ」
「待ってちーちゃん!? 包丁が側にあるからアイアンクローはやめよ? ね? ね? ね?」
「安心しろ束、他にもアームロックやチョークスリーパーなども最近覚えたからレパートリーは豊富だぞ?」
「ぜんぜん嬉しくないよ!?」
ジリジリと距離を詰める織斑にビビったのか、そう言った篠ノ之は俺の事を盾にするような感じで間に挟んで来た、ハハッこのやろう人の事巻き込みやがって、織斑からガン飛ばされる身にもなってみろよコラ。
取り敢えず俺は織斑からの『後ろに隠れてる馬鹿をこっちに渡せ』的な視線が怖かったので、人の事を盾にしながら織斑をからかい続けてる篠ノ之の肩に手を回すと、そのまま抱き寄せる様にホールドする。
「へっ!? な、何すんのさこの馬鹿!! 気安く触んなって何時も言ってるでしょ!?」
「なぁさんぼー、よーく考えてみ? コレでお前は逃げらんねーよな?」
「…………ま、まさか友達を売るなんて事しない、よね?」
「何言ってんださんぼー、ししょーも俺の友達だから問題ねーだろ?」
てな訳でそのまま身体を捻る様にして織斑にパス、んでこめかみをぐりぐりされてる篠ノ之に満足した後、火が通ったさつまいもを織斑と一緒に潰してたんだけど、途中からやっぱ暇になったのか篠ノ之も加わって何事も無く無事に二品とも上手に出来た。
初めての料理だったからか、織斑は若干嬉しそうな顔でスイートポテトと栗きんとんを眺めてる、割と織斑って家事苦手だからなぁ。
篠ノ之の方は食べ合わせについてぶつぶつ言ってる、『さつまいもとさつまいもでダブってんじゃん』とかなんとかね。
味はまぁ普通だった、個人的にはもーすこし砂糖を多くしても良かったかな? でも材料入れる時にレシピ通りの分量きっちりに篠ノ之が入れちゃったからなぁ。
そんな事を思いながら俺は出来上がった料理を平らげるのだった。
現状ではちーちゃんは料理出来ない系女子、束さんはレシピ通り(0.1グラム単位で)にしか作れない系女子です(白目
まぁコレから主人公と関わって行く中でその辺は改善されるかもしれませんが、二人ともレシピの『〜少々』とか『〜を適量』とかの加減が分からない系だから道のりは長い(震え声
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ