天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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アークザラッドの新作が発表されると聞いてハイテンションになった瞬間にスマートフォン向けの一文を発見して急にクールダウンした状態だったので投下、この流れは私の創作意欲的な意味であまりよろしく無い流れ、下手したらアークザラッドで書きかねない(震え声




小学三年生 14

俺は何時も思うんだけどさ、ちびっこ二人と割と仲良くやってるはずなんだよ? ちょくちょく遊びに行ってるし、折り紙とかお絵描きとかも一緒にやってる筈なんだ。

 

「なーのになんで未だに箒ちゃんは俺の事を馬鹿呼ばわりするんですかねー」

 

「ばーか、ばーか!!」

 

「箒ちゃんあのね? 俺は馬鹿って名前じゃないんだよ? せめておにーちゃんって呼んでくんないかな?」

 

「は? お前箒ちゃんにお兄ちゃん呼びしてもらう気かよ? そんな仲良しさん的な事私が許すわけ無いだろ、箒ちゃんに馬鹿が移ったらどうするんだよ」

 

「お前俺が箒ちゃんに会いに来ると毎回それ言ってるよな? 人の事ばい菌扱いしてね?」

 

 

面と向かって便所コオロギ呼ばわりされてた事に比べたらまだマシ……うん、まだマシだけどさぁ、絶対に箒ちゃんがそれを見て真似っこするでしょ? そしたら俺は二倍なじられる訳じゃん? 確かに篠ノ之とかにボロクソ言われてる時にたまーに変なゾクゾク感があって良い感じになる時あるよ? でも俺だって限度ってのがあるんだ。

 

今日だって俺の顔見た箒ちゃんが笑顔でこっちに来たから段々仲良くなれてるんだなーって思ってたんだよ? これなら馬鹿呼ばわりも無くなるかなーとか考えてたらさ、そのまんま笑顔で『ばーか』って言われた瞬間のなんとも言えない感覚ときたら……。

 

しかも悪気が無いから余計に効く、どう考えても篠ノ之の影響だろ? このまんま大きくなったら篠ノ之二号になるんじゃね?

 

 

「話をしよう、話をしようぜさんぼー!! このまんまだと絶対箒ちゃんはお前みてーになるって!!」

 

「えっ? それって最高でしょ? 私みたいに頭が良くって可愛い子になったら将来安泰じゃん?」

 

「いや、そうだけどさ!! そうなんだけどさ!! そこじゃねーんだよ!! 人を便所コオロギ呼ばわりするような子になったらどーすんのさ!!」

 

「いや、あれは、ほら、ね? 君があんまりにもしつこかったからで、別に今はその……」

 

俺がそんな風に篠ノ之に言ったらなんか目を逸らしてごにょごにょ言ってたから、ほっぺたに手を添えてこっちを向かせてから目を合わせる。

 

「おいコラ、目逸らすなってば」

 

「いやだって、ほら、君は一回目合わせるとこっちが目を逸らさないとずっと目合わせてくるし……なんかその、ね?」

 

「えっ? 何? 目合わせちゃ駄目なの? 俺母さんから目逸らしたら負けだって言われてんだけど? あ、後目を逸らす奴は嘘つきだー悪い事考えてるんだーって」

 

 

親父がその癖を持ってるから実際その通りだと思う、嘘ついてる時にじーっと見てるとサッと目逸らすからね。

 

だから俺は正直者アピールも含めて相手の目を見る様にしてるんだけど、ダメなのかな? うーん、まぁいいか、考えても仕方ないしとりあえず逸れた話を元に戻そう……ってまーた篠ノ之の奴目を逸らしやがった。

 

「だから話してる時に顔逸らすなってば、箒ちゃんも真似するかもしんないだろ?」

 

「わ、わかったから、てかさっきから顔近いの!! 少し離れてよ!!」

 

「お、おう、分かった」

 

 

気が付けば確かにかなり顔を近づけてた、息が当たるほどって距離じゃないけどそれでも十分近い距離、女の子にあんまり近寄りすぎると嫌がられる事があるしそれとおんなじ感じなんだろうな。

 

そんな感じで納得した俺は一旦距離を離してから改めて座り直して篠ノ之の顔を見たんだけど、俺と篠ノ之の間に箒ちゃんがちょこんと座ってこっちを見てる、若干怒った感じで。

 

ぷくーっとふくれっ面してるから多分俺が篠ノ之をいじめてる様に見えたのかもしんない、いじめられてるの俺なんだけどね?

 

「えっとね、さんぼーさんや」

 

「こほん、一体なんだい?」

 

「このままだとね? その内俺が泣いちゃうから、普段箒ちゃんと何話してるか知らないけど、もーすこし俺をバカにすんのやめてほしいなーって」

 

「う、うん、善処はするね?」

 

「本当だな? 約束だぞ? なんなら指切りもセットにするぞ?」

 

「指切りって……まぁいいよ、それで良いならさ」

 

 

そう言って篠ノ之はぷいっと顔を背けちゃったけど、一応指切りをする事は出来たし多分これから箒ちゃんにバカ呼ばわりされる事は無い……と思う。

 

 

……さーてと、後はまだ少し警戒してる箒ちゃんのご機嫌とりのターンだぞー。

 

せっかく仲良くなったのになぁ、はぁ。




束さんが異性を感じ始め恋愛感情がちょっと+されました、そういう事を感じる時期に入ったと考えて貰って結構です。

箒ちゃんはお姉ちゃんっ子、幼いながらも束さんに迫る主人公がいじめてる様に見えたので涙目とふくれっ面でじっと見る攻撃に入りました。


尚束さんの思い描く未来の箒ちゃんは『優しい・賢い・スタイル抜群・料理上手』と言った感じ、無論暴力なんて振るわない(震え声

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
  • オーバーラップ

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