天災二人と馬鹿一人   作:ACS

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やっと更新できました、約二週間ぶりになりますね(遠い目

更新して早々ですが、実は毎年受けているとある資格試験が九月にありまして八月の更新は丸々出来そうにありません。

仕事的にもそろそろ受かっとかないとキツイので申し訳ありませんが9月の一週目までは軽い休載になります。



小学三年生 15

 

今日は10月31日、カボチャランタンのハロウィンだ。

 

むかーし親父にハロウィンの豆知識を聞いた様な気がするんだけど、ちっちゃい頃だったから覚えてねーんだよなぁ。

 

篠ノ之辺りに聞けば色々教えてくれるとは思うけど、今日は仮装を見せる日だし別にいいや。

 

 

「ってな訳でししょー、トリックオアトリートメント!!」

 

「……何かおかしくないか?」

 

厚紙で作ったなんとかランタンのお面を付けてピンポン鳴らしたら、出てきた織斑に困った顔でそう言われた。

 

まーいつもの事だから気にしない気にしない、それより俺は真面目な織斑にも偶にはこういう日を楽しんで貰おうと

ある物を持って来てる。

 

「ほいプレゼント、紙袋の中見てみ?」

 

「動物の耳と……尻尾か?」

 

「うん、狼の耳と尻尾のオモチャだね、この前親父と買い物に行ったら売っててさー、ハロウィンと言ったらオオカミ男、折角だからプレゼントって訳よ」

 

「ほう、オオカミ男なぁ? それはつまり私が男に見えると、そう言いたい訳か? ん?」

 

 

おおっと? 織斑の目がすげぇ怖ぇぞ? なんか誤解させたかな? 織斑に凄まれた事無かったから若干背中に汗が……と、とりあえず誤解を解こう。

 

「いやいや、お前が男だったら世の中から女の子居なくなるって、それぐらい美人さん」

 

「………………そ、そうか」

素直にそんな事言ったらそっぽ向かれた、照れてんのかな?

 

ま、そんな訳で俺は持ってきた狼の耳が付いたカチューシャを織斑の頭に付けて、尻尾のクリップを織斑の腰のあたりに付けようとしたんだけど、硬くて上手く付けられなかった。

 

だからお尻を抑えてクリップを付けようとしたら腹に蹴りを食らった、痛いとか通り越して吐き気がする。

 

「ば、馬鹿!! ひ、人のお尻を鷲掴みにする奴があるか!!」

 

「お、俺の腹に穴空けてない? ねぇ大丈夫? めっちゃ痛くて泣きそうなんだけど?」

 

「わ、悪い、つい反射的に足が出たんだ」

 

「う、うん、分かってるから、次からは触るときは言うな?」

 

「ああ、是非そうしてくれ…………ん? 何かおかしくないか?」

 

 

そんな事を織斑は言いながらも織斑はわたわたしながら俺に膝枕してくれた、玄関の床硬かったから有り難かったけど、立つのにちょっと時間が掛かったからちょっと織斑に悪かったなぁ。

 

とにかく復活した俺は今度はちゃんと『織斑に触るぞ?』と言って四つん這いになった織斑のお尻を抑えようとしたら、急にハッとした顔をしながら膝立ちになって手首を掴まれた。

 

 

「待て待ておかしい、危うく流される所だったが違うそうじゃない!!」

 

「何が? ちゃんと触るよーって言ったじゃん?」

 

「そうなんだが違うんだ、私が言ってるのはそう言う意味じゃない、と言うよりもそもそも私はお尻を触る事を許可していない!!」

 

「えっ? 触っちゃダメなの? でも尻尾つけらんないよ?」

 

「自分で付ける!! だから大丈夫だ!!」

 

織斑は顔を赤くしながら俺の手から尻尾をひったくるとそのまま奥の部屋に走って行った。

 

うーん、篠ノ之もそうだし他の女友達もそうだけど、最近手とか握ると恥ずかしがられる事が多いんだよなぁ。

 

男友達の何人かも同じ様な体験してるらしいし、あんまりこういうのやらない方が良いのかな?

 

けど今まで似たような事してもあんまり気にしてなかったし、うーんなんでだろ?

 

珍しくそんな風に考え込んでたけど、よくよく自分のやった事を振り返っておんなじ事を篠ノ之にやったらどうなるかを考えてみたら、想像の中の俺がサンドバッグになったんで次からは気をつけようと思う、うん。

 

 

「付けて来たぞ、これで良いんだろう?」

 

「なぁししょー、ししょーは俺の顔を風船みたいになるまで殴ったりしないから優しいな」

 

「いきなり何の話だ!?」

 

「いや、さんぼーは俺の事をボコボコにするだろーなってさ……」

 

「何かしたのか?」

 

「えっ? 俺さんぼーには何にもしてないよ?」

 

「さっき束にボコボコにされると言ってただろう?」

 

「なんで俺がさんぼーにボコボコにされるんだよ?」

 

「……なぁ、私はエスパーじゃないんだ、頼むからもう少し会話の余地をくれ」

 

 

そう言った織斑は深いため息を吐きながらがっくりと肩を落とした、なんとなく頭と腰につけた耳と尻尾にも元気が無いように見える、なんでだろ?

 

まぁいいや、織斑にも流れで仮装させたしこのまま外に連れ出して行こう、今日はシッターさんも居るんだし。

 

思い立ったがなんちゃらかんちゃら、俺は織斑の手を掴んでそのまま外へ遊びに行くのだった。

 




まだ異性を感じない主人公による異性を感じ始めたちーちゃんへのセクハラ回、この辺りまだ主人公は親愛100%なのが分かります。

主人公の過程を省く癖が悪化しつつある件について(白目

原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)

  • MF文庫J
  • オーバーラップ

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