妙なミスさえしていなければ合格ですので当分テンション高いです(白目
––––彼の行動範囲はとても広い。
遊びに誘われたら山だろうと隣町だろうと足を延ばすから最近はGPS携帯電話を持たされてる、もちろん私もちーちゃんもその番号を教えて貰った。
けどあの野郎、この束さんが遊んであげようかなーって思って電話してもぜんっぜん予定が合わないんだよ!!
この前だって『うーん、今俺隣のクラスの奴とバスケしてるからまた今度なー』とか言ってあっさり切りやがったしさ!!
その前だって『今? 今は知り合いのお兄さんと一緒に釣りしてっからなー』とかだよ? 毎度毎度私が電話する度に遊んでるから軽い嫌がらせなんじゃ無いかって思うんだよね?
「酷いと思わない? アイツ自分から番号教えて来た癖にコッチから掛けてもしょっちゅう誰かしらと遊んでんだよ? それで私が諦めたら次の休みの日とかにしれーっと『なー暇だから遊びに行って良い?』とか言って来るんだよ? しかも来たら来たで私よりも箒ちゃんばっかり構ってるし」
思わずそんな愚痴をちーちゃんにしてしまうほどにはイラッとしてる、てか今日も『んー、今いとこが来ててその子と遊んでんだわ、だからまた今度なー』とか言ってた。
…………アイツの他人称が『あの子』とか『その子』の時は基本的に遊んでる相手が女の子の時だから思わずコッチから切ってやった、どうしてそんな事をしたのか自分でも不思議だけど。
箒ちゃんを膝の上に乗っけて後ろから抱きしめながら竹刀を振るちーちゃんに話しかけてたんだけど、話を聞き終わったちーちゃんは何故か納得したような顔をしていた。
「そうか、だからか」
「どうしたのちーちゃん? 何を納得したの?」
「いやなに、お前が朝から不貞腐れてたから何事かと思ってたんだが、なるほどアイツが中々構ってくれないからか」
「へっ? い、いや違うよちーちゃん!! 別に私はそんな事思ってないから!! ただほら、最近あんまり遊んで無いなーって感じがするってだけで……」
学校でも最近は上級生とか下級生に混ざって色々してるから朝のHRとか休み時間くらいしか話してないし、それがムカつくだけだからうん。
「てか、ちーちゃんだってそうじゃん、最近アイツがあんま遊びに来てないんでしょ?」
「最近といっても二週間遊びに来てないだけだろう? 学校では話をしてるし十分じゃないか」
「それは……そうなんだけどね」
頭じゃ分かってるんだけどなんとなくそれが気に入らないんだよね、一年の頃にはあんだけ毎日話しかけて来たりなんなりして来た癖に。
まぁそんな事を考えてはいるものの実は口で言うほど怒ってない、だって彼の友達の多さは何時もの事だし、私もちーちゃんも彼にとっては大勢の友達の中の一人、彼からしたら特別扱いをする理由が無いのは理解してるからさ。
そんな事考えてたら汗を拭いたちーちゃんが稽古の続きに戻っちゃった、もう少し話してたかったけど変にからかわれる気がして引き止める気にならなかったし、諦めて箒ちゃんの頬っぺたに頬ずりしてたんだけど、涼しい秋風と道場の窓から差し込む日差しで箒ちゃんも眠かったみたいでいつのまにか眠っちゃってたんだよね。
無理に起こすのは可哀想だから自重するとして……どうしよう、本当にやる事が無い。
以前の私ならパソコンでも弄って暇つぶしでもしてたんだろうけど、アイツと本格的に遊ぶ様になってからは調べ物がある時くらいにしか触らなくなった。
……いやちょっとまって?これだとまるで私があの馬鹿に影響されて変わったみたいじゃないか、それは無い、断じてない、あり得ない、答えはノーだ、この稀代の超天才の篠ノ之束があんなのほほんとしたノータリンに影響されるとか無い、絶対無い。
だから私が前みたいにパソコン弄って興味の無い知識でも無駄に頭に詰め込まなくなったのは暇を持て余す事がそこまで嫌じゃなくなったからであって、それはつまり知識の世界に籠る必要がなくなったって事だからえっと、そう!! 箒ちゃんのお陰って事だからアイツは無関係!!
無関係だから最近遊んで無い事とか全ッ然気にならないし? 別に他の女の子とかと遊んでても私には関係無いし? そもそもアイツが遊びに誘って来なくて清々するくらいだし? そう、私の中ではアイツはその程度の奴って事で!!
「んで、考え事終わったのかさんぼー?」
「うぇ!? ちょっ、お前他の奴と遊んでるんじゃ無かったのかよ!?」
「塾があったんだってさー、だから昼食ってから遊びに来たんだけど……ダメだった?」
考え事をしてる間に何時の間にか馬鹿がチューペットを咥えながら横に座ってた。
「お、お前ごときの接近に気が付かないなんて……てか来るなら来るで電話しろよ!!電話!!」
「あー、あれさ、遊んでる時に塀の上から落っこちて画面割れちゃったんだよね」
「絶対叱られるよねそれ!?」
「渡された時に超念押されたからなー、家に帰るのが怖い」
そう言って彼は私にチューペットの片割れを差し出しながら手を合わせて『てな訳でさんぼー!! 怒られない言い訳を一緒に考えてくれ!!』と言って来た。
––––はぁ、全くもう、このバカは何時もこうなんだから。
主人公に(構っての要求を)振られた束さん回。
表情の推移はご想像にお任せしますが (´・ω・)→(*゚∀゚*)まででは無いです(白目
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ