いや、前向きに行こう、これも主人公への信頼の高さから来るんだ(震え声
––––冬と言ったら雪、雪と言ったらスキー、ってな訳で3日前に二泊三日のスキー旅行に行ったんだけど、いやースキーって楽しいな!! いっぱい転けたけどスノボーもやれたし、冬限定のスポーツってのも楽しさを増やす隠し味だしまた行きたいなぁ。
「って訳で、お土産だよししょー!! ほーら一夏くんもお土産ー!!」
そんな事を考えながら俺は織斑ん家にお土産を渡しに来てた、篠ノ之ん家は温泉旅行に行くって言ってたし後でいいからなー。
今回のお土産はご当地ぬいぐるみとか言うゆるキャラ? のぬいぐるみ、織斑が一夏くんと遊ぶにはちょうど良さげな雪だるまみたいな奴を二種類買ってきたんだけど、ぼーっと見ながらぺたぺた触ってるあたり割と気に入ってくれたみたい。
一夏くんには男の子の雪だるま、織斑には女の子の雪だるまを渡しながらホットカーペットの上に座ってスキーの話をしてたんだけど、その最中に一夏くんがぬいぐるみを投げよった。
––––織斑に向けて。
けど流石織斑、ニュータイプ的直感か何かで真後ろから投げられたぬいぐるみを横に避けた。
ただ一つ問題なのはさ、織斑が避けるって事はつまりその真ん前で話をしてる俺の顔に向けてぬいぐるみが飛んでくるって訳じゃん? もちろん俺は避けらんない。
顔にぽすっと当たるぬいぐるみ、避けた織斑がしまったって顔をしてるから多分無意識に避けたんだと思う、別に怒ってないし織斑のレアな顔が見れたからいいんだけど。
「一夏くん? ぬいぐるみは投げるものじゃないよー?」
「う?」
「いや首を傾げられても俺困るんだけど……」
「その、すまなかった」
「別に気にしてないから大丈夫大丈夫、あーっ!! 一夏くん腕持って振り回すのダメだってば!!」
ちっちゃいぬいぐるみだからか凄く楽しそうにぬいぐるみを振り回す一夏くん、勢いあまってぽーんと投げられたぬいぐるみは織斑の勉強机の上にダイブ、鉛筆やらなんやらに突っ込み大っきな音を立てた。
その音にきゃっきゃと嬉しそうに一夏くんは笑ってるけど、その所為で織斑が若干おろおろしてる、多分叱りたいけど一夏くんが楽しそうにしてるから怒れないんじゃ無いかな?
取り敢えず俺は一夏くんの前に座り、目をジーッと見つめながら出来るだけ優しくダメだよって言った、だって織斑がてんでダメっぽいし。
「ね? 一夏くん、ぬいぐるみでもこんな風に使ったら痛い痛いって言ってるよ?」
「うぅ?」
「うーん一夏くんにはまだ早かったかなぁ? でもほら、こっちの女の子の雪だるまちゃんもお友達を投げられて悲しいって言ってるし、ごめんなさいしようね?」
そう言って俺は一夏くんの前に女の子の方のぬいぐるみを差し出すと、素直に一夏くんは頭を下げてごめんなさいをした。
「うんうん、素直にごめんなさいできるのはえらいよ一夏くん」
「……すまん」
「ん? どったのししょー?」
「いや、私が一夏を叱るべきなのに……すまん」
しゅんとした織斑はそう言ってしょげた顔をしてるんだけど、なんでそんな顔してんだろう? そんな風に織斑の顔を眺めてたらつつっと頬っぺたを涙が伝い始めた。
……織斑が泣いたところなんて初めて見たぞ!? ど、ど、ど、どうしよう!?」
「私は……ダメな姉だな」
「えっ? えっ? ししょー、マジでどうしたんだ!?」
「私は、お前のように優しく諭すことも出来ない、束のように色々な知識がある訳でもない、一夏のやんちゃにもどう接して良いのか分からない事の方が多い……私は姉失格だ」
「いやいや、今回偶々でしょ? だから別に––––」
そう言いかけて、壁や本棚に前まで無かったクレヨンの落書きやページがくしゃくしゃになった様な漫画がある事に気が付いた。
多分俺が居ない時に一夏くんがやんちゃしたんだろうな、一緒に遊んでる時は今日みたいにやんわり叱ってるんだけど、織斑は一夏くん大好きだからなぁ……。
「でもほら、俺も良くこんなふうに親父に叱られてたからそれを真似しただけだから、織斑もお父さんやお母さんにしてもらった様に接したら良いんじゃ––––」
「……んだ」
「わ、悪りぃ聞こえなかったからもう一回お願い」
「わ、私は、今まで一度も、一度も叱られた事なんかないんだ」
絞り出した様な声でそう言った織斑は、そのまま俺の胸に顔を押し当てながら静かに泣き始めたんだけど、この時の俺は予想外のことでどうしたらいいかわからなかったから、情けない事にただただ落ち着くまで固まってる事しか出来なかった。
ほのぼの詐欺になる安定のちーちゃん回、何がスイッチなのかわからないね(白目
…………ちーちゃんにデレさせようとしたらすーぐこれだよ(震え声
原作7巻までがどちらの会社かのアンケート(今後の描写に関わる為)
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MF文庫J
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オーバーラップ