やっぱり戦闘は楽しいけど難しいです。
たくさんの誤字報告ありがとうございます。
本当はたくさんあるのはまずいんですけどね…キヲツケマス
ナザリック地下大墳墓その第9階層はギルドメンバーのための個室がある豪華絢爛な階層である。
その中の予備の1室に間借りしているダンテは現在惰眠を貪っていた。
この世界に転移してきてから早3日、ダンテはやることがなくなっていた。
モモンガが初日にアルベドとデミウルゴスに命じたダンテの防衛配置については、モモンガの護衛という立場に収まった。護衛といいつつも、モモンガの指示でどこにでも派遣されることを考えれば遊撃と見ても良いかもしれない。
アルベドの全く納得のいっていないといった表情が見ものだった。
とはいえ、アルベドの当初の主張である遊撃の役割が十分以上にあるため、何も言えないのである。
もちろん、役割が決まったといえ侵入者などダンテ以外にあるはずもなく、平和なものだった。
ダンテのすることといえば、自らのスキルの確認、武器の悪魔としての実体化実験だったり、その悪魔の強さを調べることだ。
付け加えるなら、主に第9階層にいるモモンガやセバス、メイドたちといった面々と話をするくらいだったりする。
悪魔の実体化実験の際には第6階層の闘技場まで行くのでアウラやマーレと戯れたりしていた。
また、夜にはバーに繰り出し、デミウルゴスやコキュートスと酒を酌み交わしていた。
ナザリックの為に働いているかと言われれば首を横に振るしかないが、概ねナザリックのシモベたちとの関係は良好と言える。
しかし、シャルティアを代表とする接点のない者の評価はともかく、そこそこ接点のあるアルベドはダンテのことを蛇蝎のごとく嫌っていた。
表面には出していないので気付いている者は、ダンテ本人を含む極僅かなのだが…。
もちろんモモンガは気付いていない。
ともあれ、一部不穏な空気はあれど、概ね平和だった。
その日も結局何事もなく夕方まで寝ていたダンテはメイドに起こされ夕食の時間を迎えた。
一般のメイドたちと一緒に食堂に来て、楽しくおしゃべりしながら料理に舌鼓を打っていると
「あー、ちょっとごめんな」
ダンテは話をしていたメイド達に一言詫びると自らのこめかみに指を当てる。
『ダンテさん?今どこにいますか?』
相手は、当然モモンガだった。
「食堂ですよ」
『っと、それは食事中にすみません』
「構いませんよ、それよりどうかしましたか?」
『食事が終わったらでいいので、闘技場へ来てください』
「了解。食ったら行きます」
ダンテは特に気にすることもなく、モモンガにそう伝えると
「モモンガ様ですか?」
ダンテの右隣に座って食事をしていた、デクリメントがおずおずと尋ねる。
「そう、なんか飯食ったら闘技場来いってさ。モモンガにボコられるのかな?」
「違いますよ、先ほどシモベ全体にアナウンスがあったのですが。ダンテ様の紹介を行うそうですよ」
ダンテの一言に即刻ツッコミをいれて事情を教えてくれたのは、デクリメントの正面に座るフォスだった。
「紹介ねぇ…今更必要か?」
「……必要ですよ!モモンガ様が仰るのですから間違いないです」
頬を膨らませながら食事していたフォアイルが口の中のものを飲み込んでから言い放つ。
理由がモモンガというのもナザリックならではだなとダンテは苦笑した。
「紹介と同時に至高の御方とダンテ様のPVPの記録を公開してくださると聞きましたわ」
「御方の雄姿を見れるなら絶対行かないとね!」
「まぁ、余裕のある者だけ来いと仰られましたけど、全シモベが集まるでしょうね」
メイドたちがわいわいと喋る姿を見ながらダンテは食事を続けた。
見目麗しい女性が楽しそうにしているところは目の保養である。
勿論、見るだけでお手付きをしようとはダンテも思っていない。
自身の身体を調べる過程で、モモンガと違い己に生殖機能が備わっていることは確認できているが、ダンテにとってナザリックのNPC達は、子供とは言わないまでも甥や姪といったような感覚なのだ。
(発散はしたいけどな)
欲求不満気味なのは確かだった。
下衆な話に思えるかもしれないが、これは意外と重要なことであるとはモモンガの言だ。
ユグドラシルでは食事や睡眠に関することがリアルとは多少の違いはあれ設定されていたのだが、性欲に関しては禁止されており何も加味されていない。
そんな世界からほぼ設定そのままで転移してきているのだからどんな影響が出るかすらわからなかった。
もっとも、ダンテに限れば機能はあるので一人で処理すればなんとでもなるのだが、優先度としては「戦い」>(越えられない壁)>「食事、睡眠」>「性欲」なので割りとどうでもよかった。
デザートのストロベリーサンデーをしっかり堪能したダンテは闘技場の貴賓室でモモンガと落ち合った。
「来たな。ダンテ」
アルベドと何かを話していたらしきモモンガが、貴賓室に入ってきたダンテに声をかけた。
「待たせた」
「なに、構わんよ」
アルベドがいることを確認したダンテはモモンガに敬語を使わず適当な感じで話しかけた。
「で?挨拶はともかくPVPの記録ってなんだ?」
ダンテは食堂でリュミエールが話していたのを思い出して疑問をモモンガにぶつけてみた。
「メイドにでも聞いたのか?」
モモンガの言葉に頷くダンテ。
「ダンテの実力を知ってもらうにはいい機会だと思ってな…」
「……希望者と戦わせてくれたほうが嬉しいんだが?」
ダンテは少し、不満げに口を尖らせた。
「そう仰らないでください。いくらダンテ様の力が至高の御方々と同等であったとしても、万が一が起きては私達シモベにはお詫びしきれないのですから」
「……まぁ、そういうことにしとくか。実際俺も万全で戦えるかというとそういうわけでもないし」
アルベドの尤もらしい言葉に頷くダンテ。しかし、ダンテの言葉にモモンガは聞き捨てならないものを覚えた。
「戦えないのですか?」
モモンガより先にアルベドが食いついた。ダンテは失言だったなあ、なんて思いながら言葉を続ける。
「あー、まぁ…ちょっと本気で戦えないってだけだ、ものによるだろうけど見せるPVPの記録程度には戦えるはずだ」
「たっちさんとのPVPを見せるつもりだったが?」
「ああ、それなら大丈夫だ。あの頃よりは今の方が強いからな」
「それならいいんだが…」
モモンガは自信ありげに笑うダンテを若干心配そうに見た。
とはいえ、ダンテの言う「ちょっと本気になれない」というのは意外と洒落にならないことだった。
異形種の中には己の形態を変化させることができる種がいる。
ダンテはまさにそれであり、普段人型をとっていることで本来の姿に戻った際には相応のステータスアップが受けられる設定となっている。ダンテはそれを《魔人化》と言っている。
しかし、この世界に来てからというもの魔人化できないでいたのだ。
ダンテは人型のとき本来の80%の力しか出せない代わりに、魔人化した際には20%上乗せの120%の力が出せるようになっているのだった。
そのうえ、魔人化に時間制限を設けることでダンテは最大160%の力が出せるかなりピーキーな設定になっている。
現状では常に80%、つまり最大値の半分の力しかない状態だった。
「モモンガ様、揃ったようです」
アルベドが、闘技場にシモベ達が揃ったことをモモンガに伝えた。
「よし、では始めるとしよう」
モモンガはそう言うと闘技場の貴賓室からつながるテラスに出る。
ダンテとアルベドがモモンガに続いてテラスに出ると、モモンガが出てきたことに気付いたのか、ざわついていたシモベたちがあっという間に静まった。
「皆、忙しい中よく集まってくれた。感謝する」
モモンガが礼を述べると再びざわつく場内。モモンガも何度もこの現象(モモンガ様が謝ることなんて以下略)を経験しているため、手を上げざわめきを押さえる。
「今日は我々の家であるナザリック地下大墳墓の繁栄のため力を貸してくれるという、我が素晴らしき友をお前たちに紹介しよう。……ダンテだ」
その紹介の声に応えるように一歩前に出て、モモンガと並ぶダンテ。
「彼の者は我々がナインズ・オウン・ゴールとして活動していた頃より長年に渡り、アインズ・ウール・ゴウンのメンバー達を支え続けてきてくれた功労者である。そして私がメンバーと遜色なく信頼する者である」
モモンガの声に大いに盛り上がる場内、ダンテが全方位に手を振って応えれば、さらに歓声に沸く。
やがて、静かになり始めるとダンテが声を上げる。
「アインズ・ウール・ゴウンの子供達よ!俺の掛け替えのない友人達の子供達よ!こんなに俺を歓迎してくれてありがとう。俺はダンテ、モモンガの友人として約束しよう。俺は力の限りアインズ・ウール・ゴウンを!ナザリック地下大墳墓をお前達と共に繁栄させることを!」
ダンテはキャラじゃないと思いつつも、舞台俳優もかくやという身振りで声高に叫んだ。
「さて、皆にはダンテの実力の一端も見せておくとしよう」
モモンガはそう言うと闘技場中央に巨大な鏡を出現させた。
「これより、我々アインズ・ウール・ゴウン最強の戦士、たっち・みーとダンテのPVPの記録を放映する」
モモンガの宣言に会場が大いに沸いた。
PVPの記録を放映することは告知されていたが、ダンテの相手が誰であるかは告知されていなかったため、会場内のどよめき、歓喜の声は予想以上だった。
それは、アウラを除いた守護者達も同じだった。
「たっち・みー様との戦闘!?」
中でも、隙あらばダンテを陥れようと考えていたアルベドには驚きの情報だった。
アルベドはダンテの力をかなり低く見ていた。
モモンガの言うギルドメンバーと同等という言葉さえ、モモンガの贔屓目であると思っていたのだった。
ダンテは放映開始前の喧騒を尻目に自分の役目は終わったとばかりに自室に戻りながら、当時を思い出していた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
数年前、ナザリックに遊びに来ていたユーゴ(ダンテ)の一言がPVPのきっかけだった。
「ようやく、目指してた戦闘スタイルが完成したんですよ!!」
ユーゴはギルドメンバーらの祝福の声に「ありがとう、皆さんのおかげです」などとペコペコ頭を下げながら嬉しそうにしていた。
「それってこの間、公式の大会での優勝で取得したって言ってたクラスを組み込んだやつ?」
「そうなんですよ、《トリックスター》ってクラスなんですけど。これがもう俺が求めてたものピンポイントだったんですよ!」
ユーゴはペロロンチーノの言葉に身を乗り出してやや興奮気味に答えた。
「ユーゴさんは披露したいみたいだしPVPでもやったらどうですか?」
「いいんですか?」
ウルベルトが苦笑しながらPVPを提案すると、食い気味にユーゴがのる。
「いや、俺は魔法職だし…たっちさんやったら?」
「私ですか?」
「前衛職の実験には前衛職でしょ」
「いいですよ。やりましょうか」
「やった!お願いします」
というやり取りの後、すぐさま準備が行われ10分後には第6階層の闘技場で向かい合っていた。
「それじゃルールはいつもので、先にHP8割削った方が勝ちってことで…始め!」
モモンガの開始の合図と同時にユーゴは仕掛けた。
裂帛の気合と共に高速で接近、そのままの勢いをもってリベリオンによる突きを放つ。
しかし、ガァン!!とたっち・みーの盾に受け止められる。
「それは、予想通りですよ!」
たっち・みーは流れるように剣を横なぎに振るう。
ユーゴはそれを転がるようにして避けながら、屈みこんだ状況を利用し拳に力を溜める、いつの間にか装備した《衝撃鋼ギルガメス》をたっち・みーに叩きつけるべく突進し強烈な飛び上がりアッパーを放つ。
惜しくもアッパーはたっち・みーの盾に阻まれるが、ガードしたたっち・みーごと上空へ持ち上げる。
しかし、上昇の勢いがなくなってきた瞬間にたっち・みーがシールドバッシュでユーゴを地面へ叩き落した。
「ちっ」
ユーゴは舌打ちする。ほぼ完全に防がれてしまっていた。
墜落する瞬間、すばやく体勢を立て直し着地に成功したユーゴは一歩足を引きその場で回転した。
回転し始めたと同時にユーゴに対し、剣を突き立てようと落下して来たたっち・みーを避け、回転の勢いをもってして蹴りつける。
たっち・みーは体勢が悪いながらも盾によってユーゴの蹴りを受け止める。
「ったくどういう反射神経してんだよ…」
ユーゴはぼやきながらも冷気を出し続ける3節のヌンチャク《三氷棍ケルベロス》を振り回す。
素早い連続攻撃にたっち・みーは捌ききれず被弾するが、技の合間を狙ってシールドバッシュでユーゴを吹き飛ばす。
吹き飛ばされたユーゴはヌンチャクを地面に突き立てる。
「Chew on this!!」
次の瞬間、たっち・みーの立っている地面が不意に盛り上がり氷柱が聳え立つ。
たっち・みーは盛り上がる瞬間にはその場を飛びのいており、油断なくユーゴを見据えていた。
ユーゴはニヤリと笑いながらリベリオンを構えダッシュでたっち・みーに肉薄する。
袈裟切りに振り下ろすユーゴの剣とその対角線上の下から振り上げるたっち・みーの剣がぶつかり合い大きな音を立てる。
互いに弾かれるが意に介さず、剣を合わせ続ける。そんな中でたっち・みーが随所でシールドバッシュをユーゴに当てていく。
しかし、ユーゴはそれに怯むことなく攻撃を続ける。
よく見れば、たっち・みーの盾が当たる瞬間、ガァンという音とユーゴを包むような障壁のようなものが出現していた。
当然たっち・みーも謎の障壁には気付いてはいたが、今までの攻撃と手ごたえは変わらない上に、こちらが攻撃するたび必ず障壁が発生するわけでもないようなのでユーゴの防御スキルの一種だろうと踏んで攻撃を続けた。
剣と盾を巧みに操り戦うタイプのたっち・みーに対し、ユーゴは次々と武器を切り替え戦っていた。
たっち・みーとの距離が開けば、《雷刃ネヴァン》をギターフォームにし大量の雷をまとった蝙蝠の弾丸を飛ばす。
少し距離が詰まれば《炎風剣アグニ&ルドラ》の二刀を素早く振り回す。ユーゴの連続攻撃を盾でいなし、たっち・みーは斬撃を放つ。ユーゴは迎え撃つように二刀を交差させて斬り払い辛うじて斬撃を弾く。
たっち・みーは剣を弾かれた隙を補うべくシールドバッシュでユーゴを間合いの外に追いやろうとしたが、ガァンという音を立て障壁に阻まれた。
たっち・みーの返しの斬撃が戻ってくる前にユーゴはアグニ&ルドラを連結させて振り回す。そこから噴出させた炎風でもってたっち・みーを巻き上げる。
たっち・みーは上空へ吹き飛ばされながらもなんとか体勢を立て直し眼下で2丁拳銃エボニー&アイボリーを構えるユーゴに向けて盾を構え銃撃に備えた。
-----ガガガガガガガガンと盾に着弾すると音が響く中、銃撃の音が止むとほぼ同時に構えていた盾に上方向への力が加わり構えを崩されそうになる。
「ぐっ!」
ふと、たっち・みーがユーゴを見れば斜め上に掲げた手の内側でリベリオンが高速で縦回転しているのが見えた。
このまま盾の位置をずらされればあの縦回転に巻き込まれるのは間違いなかった。たっち・みーは無理な体勢のまま腕の力で盾を押し出し、自ら上空に飛び上がった。
たっち・みーが自ら飛び上がるとほぼ同時にユーゴもリベリオンを振り上げながら追随した。
姿勢を立て直そうとするたっち・みーを追撃し、さらに姿勢を崩す。
ユーゴとたっち・みーの飛び上がった高さが同一になった瞬間、両者が剣を振りぬく。
「「ハァッ!!!」」
しかし、方や体勢の悪いたっち・みーと万全の姿勢で剣を振ることができたユーゴでは、後者にわずかながら余裕ができた。
そのわずかな隙にユーゴは大振りの刀《閻魔刀》による居合い切りを二振り繰り出す。たっち・みーは辛うじて盾をユーゴ側に持ってくることで居合い切りの直撃を避けることができた。
しかし、ユーゴはいつの間にか背中から骨の翼のような《無尽剣ルシフェル》を背負っていた。その背中から赤い魔力の剣を取り出し、たっち・みーに突き立てていく。盾に1本、右足に1本、右腕に一本、左脇腹に一本、背中に一本。
5本の剣を突き立てると、ユーゴはたっち・みーの盾を踏み台にさらに飛び上がる。たっち・みーはその反動で地面に落されることになる。
しかし、たっち・みーは踏み台にされた直後に剣を振るい、ユーゴの右足を切りつけた。
ユーゴは切りつけられた勢いで、半回転して逆さまの状態になってしまった。が、その体勢を利用し、腰からエボニー&アイボリーを引き抜き落下中のたっち・みーに向かい連射する。
たっち・みーは地面に叩きつけられると同時に地面を転がる。直後、兜割の要領でユーゴが落下してきたのを確認した。
そのとき、ユーゴがにやりと笑ったのをたっち・みーは感じた。
地面を転がる勢いがまだ止まらず転がり続けていたその瞬間、盾に刺さっていた赤い剣が爆発し思いもよらぬ勢いで上体を起こされてしまった。
それを見越していたユーゴはリベリオンを構え滑るようにたっち・みーに接近した。
たっち・みーもそれを向かえ打とうと剣を構えた瞬間。
ユーゴはリベリオンを引きショットガンを数発撃ち込む。初発こそ被弾したたっち・みーだが2発目、3発目は盾で大部分を防御した。
たっち・みーは近くまで迫っているだろうユーゴを突き刺す構えを取ろうとしたが、今度は自らの右足で爆発が起こり、姿勢を崩す。
その僅かな隙に肉薄したユーゴはリベリオンによる目にも留まらぬ連続の突きを繰り出した。
連続突きの最中、ユーゴの攻撃を捌こうとするたびに、突き刺さっている魔力の剣が爆発を起こしたっち・みーの剣筋を反らし、盾の構えを開かせる。
ユーゴの仕込んだ様々な布石の結果、リベリオンによるフルスイングがたっち・みーを捕らえ、吹き飛ばす。
「Adiós, amigo!!」
ユーゴはいつの間にか口に加えていたバラの花をたっち・みーに向けて投げる。
さすがに、吹き飛んだたっち・みーまで花が届くはずもなく、地面に落ちた。その瞬間たっち・みーの背中に刺さっていた最後の魔力の剣が爆発をおこした。
ユーゴはモモンガのPVP終了の合図がないことに気を引き締め砂煙が立ち上る爆心地を見ていた。
「
たっち・みーのその声と同時に砂煙が晴れ、可視化された斬撃が飛んでくる。
「やべっ!」
ユーゴは咄嗟に己の力を解放し魔人化する。その姿は全身が赤い甲羅のような物で覆われており、頭部は甲冑のヘルムのようで目の位置には赤い光がともっていた。
力を解放したユーゴはリベリオンを構え溜めを作った
『Drive! One! Two!』
エコーのかかったようなユーゴの気合の一声と共に赤い斬撃が3本たっち・みーの放った
しかし、
ユーゴもそれは予想していたのかすでに閻魔刀を構えていた。
『はっ!!』
閻魔刀の一振りでユーゴの前には斬撃の渦が生成される。ほぼ同時に
その爆発のあおりを受け、ユーゴは大ダメージを負いながら吹き飛んだ。
「そこまで!!」
モモンガの試合終了の声でユーゴは自らが敗北したことを悟った。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
放映を終え、しばらくしてもシモベたちは動けないでいた。
「すごかったね、お姉ちゃん」
「そうね、何度見ても凄い…」
ユグドラシル時代に直接見ている双子が呟く。
その呟きに呼応するようにシュコーとコキュートスは白い息を吐いた。
「マサカコレ程トハ…」
コキュートスはダンテの力を過小評価していたことを恥じた。
先日のダンテとの戦いは、全く本気でもなんでもないダンテにシャルティアともども遊ばれただけだと気付いた。
「コキュートス、私は強さというものに疎いのでね。少し解説をしてくれないか?」
コキュートスはデミウルゴスの問いに対し考え込む。
「理解デキタ範囲デ語ロウ…マズたっち・みー様ハワールド・チャンピオントイウ職ヲ持ッテオラレル。コノ職ハカナリ強力デ、同ジワールド・チャンピオンデモナケレバ、同等ニ戦ウタメニ3人ハ必要ダ」
「つまり、そんなたっち・みー様に敗れこそしたがお一人で同等に戦っていたように見えたダンテ様は……」
「マサニナザリックデモ有数ノ強者ダロウ」
コキュートスは断言した。
「でも、ダンテ様は単純な強さというよりは、その…戦闘がお上手に見えんしたわ」
「そうね、隙のない武器の切り替え、その一撃一撃が次の一撃に繋がる流れのようなものを感じたわ」
シャルティアの感想に同意するようにアルベドが続ける。
「特ニ、時間差デ爆発スル赤イ剣ノ使イ方ガ絶妙ダ」
「確かに、布石の作り方が素晴らしい、まるで未来が見えているのかと思ったくらいだったよ」
デミウルゴスが興奮気味にダンテを称える。
アルベドとしては少し面白くないが、本当のことなので異を唱えることはなかった。
「それでも勝利するたっち・みー様はやはり素晴らしいということね」
アルベドは精一杯の抵抗をした。
5000~6000文字程度でまとめようと思ってはいるんですけどね…
戦闘については基本DMC3、4をベースに混ぜて使っていますのでゲームで再現できません。
次回からカルネ村行きたいと思います。
お時間ありましたらお付き合いください。
また、たくさんのお気に入り登録、評価ありがとうございます。
とっても嬉しいですが、僕はもう踊り疲れました。
玉ねぎ王子様、シキ様、
X兵隊元帥(曹長)様、
無限j地獄様、焼肉パーティ様、
皆練様、セシリア-2様、
ツンデレ様、そるぶれ様、
天間@緑茶様、放課後補修ランナー様
感想ありがとうございます。励みとして、糧としてがんばります。