空き時間にケータイでぽちぽち書いてるのでは、なかなか仕上がりませんね…
リアルにヘロヘロさん状態で行き帰りの電車でくらいしか執筆できてません。
感想や質問にも返信していきたいと考えてはいるのですが…すみませぬ
「は…ふわぁ~」
ダンテは大きな欠伸をしながら森と草原の境目を西に向かってのんびり歩いていた。
ナザリックはあまりに暇で、やることがなかった。
早朝ではあったが、散歩がてらシャルティアにでも会ってみようかと第1階層に向かっていたところ、第2階層あたりでダンテは唐突に外へ情報収集に出てみようと思い立った。そんな時にシャルティア配下の
ちなみに、モモンガは自室でセバスを従え鏡の前でふしぎなおどりをしていたのでダンテは声をかけるのを辞めた。というより、近づきたくなかった。
(モモンガさんは忙しいんだ。そうに違いない)
ダンテはそのままナザリックを出て北へ向かい、モモンガが敷いた早期警戒網を避る。警戒網にかかればナザリックは侵入者と思い、無駄に警戒を強めることだろう。混乱するほどとは思わないが、いらぬ心配をさせるだろう。
それは迷惑すぎるとダンテは思った。
警戒網を抜け、さらに北へ向かい森に突き当たった後は西に向かって歩き始めたのだ。
「まぁ、情報は足で稼がないとな」
誰に弁明するでもなく一人呟く。
ダンテはリアルでは感じたこともない濃い自然の香りと降り注ぐ陽の光に興味津々に辺りを見回していたが、それも飽きてくるほどの時間歩き続けていた。
ふと視界が開けると森のすぐそばに村らしきものが見えてきた。
少し話でも聞いてみることにし、その村へ向かう。
「こういうのは、寒村?いや開拓村っていうのか?」
100人前後、多く見積もっても150人はいないだろう程度の小さな村だった。
よく言えば素朴で味のある木の家が建つ長閑な村。悪く言えば吹けば飛ぶボロい村だ。
しかし、よくよく見るとそんな村には不似合いの鎧を着込んだ人が多いようにも見える。
「まぁ、話ができれば誰でもいいや」
そう呟くと、ダンテぐっと伸びをしながら村へ歩き始めた。
一方、その頃のナザリック。
「ダンテが居ない!?」
モモンガが光っていた。
長い時間かかって
モモンガの目の前のメイドは酷く萎縮していた。
決して報告に来たメイドのインクリメントが悪いわけではないのだが…
むしろ、インクリメントのお陰でダンテ不在が早期発覚したとも言える。
いつもダンテがフラフラとストロベリーサンデーを食べに来る時間になっても食堂に現れないことを不思議に思ったメイド達の中からインクリメントがモモンガに報告することを提案した結果今に至る。
ちなみに最初はアルベドに報告しようとしていたらしいが、見つけられなかった。
インクリメントは忙しいのだろうと思い、次点でセバスにと思ったがそれも空振りした。
報告はできるだけ早いほうが良いと考え、畏れ多くもモモンガに直接という手段をとったのだった。
「いや、よく報告してくれた」
モモンガは気を取り直し、インクリメントを労う。
続けざまに各階層守護者に
各階層守護者達が情報を集める間にモモンガはアルベドの姉であるニグレドに
ニグレドとの通話を終えると同時に、今度はシャルティアから
『モモンガ様、第2階層で私のシモベがダンテ様を見たとの情報を得ました。「ちょっと出てくる」と仰っていたようです』
シャルティアはよっぽど慌てているのかいつもの言葉遣いも忘れて報告した。
「シャルティア、それはいつの話だ?」
「2時間は前と…」
シャルティアの答えにモモンガは諦めた。
今からダンテを捕まえるのは不可能だと…
ナザリック周辺に張り巡らせた早期警戒網に反応がなかったとはいえ、ダンテがいまだ周辺にいるとは考えづらい。
モモンガは知っていた。ダンテが何の悪気もなく良かれと思って行ったことがめんどくさいことになっていくことがあるということを…
今回もダンテの良かれと思ってが重なった結果だった。
良かれと思って、情報収集のため外へ出ようと思った。
良かれと思って、忙しそうな皆の手を煩わせないよう、最低限の言付けを残した。
良かれと思って、ナザリックを騒がせないために早期警戒網をうまく避けた。
この後、何が起こるか全く予想のできないモモンガは頭を抱えた。
『モモンガ様、ダンテ様を発見しました』
ニグレドからダンテ発見の報が舞い込んだ。
ダンテは基本的に気配を隠すなどしないので比較的探しやすい。そのせいでユグドラシル時代にはいろいろ面倒事もあったりした。
「よくやった、それでダンテは今どこに?」
『はい、ナザリックより直線距離にして10キロほどの森林にいらっしゃるようです』
モモンガはニグレドの言葉を聞きながら眼前の
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カルネ村。
現在ダンテが向かっている村の名前だ。
村娘の一人、エンリ・エモットが日課の水汲みを終え家に帰ろうとしていたときのことだった。
どこからか村の住人の悲鳴が聞こえた。ただ事でない様子に、汲んだ水をそのままにエンリは家へ向かった。
すると村のあちらこちらで騎士風の男達が村を襲っていたのだ。
何とか家までたどり着いたエンリは両親と妹のネムと共に森のほうへ避難することとなった。
しかし、騎士達は村中に散らばり無差別に村人達を手にかけていた。
誰にも見つからず避難することはできなかった。
姉妹は彼女達の両親を犠牲に何とかここまで走ってきてはいたが、捕まるのも時間の問題だった。
必死に走り続ける彼女達だが、まだ子供といって差し支えない年齢の上、女の子だ。甲冑を着込んでるとはいえ大人の男とは体力も走る速さも比べ物にはならなかった。
突如村を襲った脅威は今まさに彼女に凶刃を届かせようとしていた。
必死でネムの手を引き走るエンリが突如何か引っ張られるように体勢を崩す。
引っ張られた先をエンリが見ればネムが転倒していた。
エンリはすぐそばまで迫る騎士達からネムを守るように覆いかぶさった。
振り上げられるロングソード、エンリは迫り来る死の恐怖に強く目を閉じた。
━━ガキン!!
「……え?」
背後を振り返るとエンリからは呆けたような声が出た。
日を受けて輝くアゼルリシア山脈の山頂に積もる雪のような白銀の髪、血で染めたような赤いコートを翻す大きな背中。
エンリはそんなちぐはぐな印象の男の背中を呆然と見ていた。
助けてくれたのだろうか…?あまりの現実味のなさにエンリはぼんやりとそんなことを考えていた。
しかし、
「おいおい、大の男がノンヘアーのお嬢ちゃんたちを追回すのは感心しないぜ?あと10年は待ってからお上品に誘えよ」
その男は下品だった。
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ダンテは目の前の男達を観察した。
咄嗟に女の子に切りかかろうとしていた男のロングソードをリベリオンで受け止めたのだが……
(え?軽すぎない?)
スクロールを丸めた棒を受け止めたのかと錯覚したほどだった。
「なんだ貴様は!この村のものではないな!?」
「あぁ、違うな」
ダンテを取り囲むように動きながら威嚇する男達。
「そう、興奮するなよ。ちょっと話がしたいだけさ」
ダンテはリベリオンを肩に載せ戦意のないアピールをする。
「こちらは話すことなどない、見られたからには貴様にも死んでもらう!!」
しかし、聞く耳を持たない男はダンテに斬りかかった。
━━ターン!!
ダンテは素早く引き抜いたエボニーで男の足を撃ち抜いた。
「男でもいいとか見境なしかよ」
「ぐあああああああああああ!!!」
断末魔もかくやという男の叫びがこだました。
男の足は根元から消失していた。
「あ………なんかすまん」
ダンテは足止めのつもりだった。弾丸に込める魔力も抑えたつもりだった。
男の叫びにダンテの謝罪はかき消されていた。
ダンテが何をしたのか全く分かっていない男達は恐怖ににガタガタ震えていた。
男達から見れば、これに関してはエンリやネムも同じだが、ダンテが腰から何かを取り出したと思った瞬間、乾いた聞きなれない音と同時にダンテに切りかかろうとしていた男の足が消え去っていた。
この世界に銃器はないのだった。
痛みにのた打ち回っていた男が静かになったのに気付いたダンテはあちゃーと手で顔面を覆っていた。
男達はダンテに何かされると、のた打ち回って死ぬ。そう考え我先にと逃げ出した。
「あ、おいちょっと待て!」
ダンテは一瞬、またエボニーを発砲しようかとも考えたが、力加減を間違えるとめんどくさいので、「まぁいいか」と見逃した。
ダンテはエボニーを腰のホルスターに差込み、リベリオンを背に担いでから後ろを振り返る。
「よぉ、無事…でもないみたいだな」
エンリはすでに一度斬られていたのだった。背中には袈裟斬りにされたらしき跡と血がべっとりついていた。
ダンテは一度助けた手前、死なれても寝覚めが悪いと思い、アイテムボックスから
「飲みなお嬢ちゃん」
ダンテにポーションを差し出されたエンリは見慣れない赤色のポーションに戸惑いながらも痛む背中を堪え手を伸ばした。
そして、心配そうにエンリを見上げるネムに一度目を向け、意を決するかのように一息に呷る。
「…うそ」
見る見るうちに傷が治っていき痛みが治まったことにエンリはひどく驚いていた。
「もう、大丈夫だな?」
ダンテはそう言うとしゃがみこんだ。
「えっと、助けてくださってありがとうございます!」
「ありがとうございます」
エンリとネムが礼儀正しくお礼を述べた。
「どういたしまして。…で?なんだって追われてたんだ?」
「すみません、わからないんです」
ダンテの質問にエンリは申し訳なさそうに応えた。
それもそのはず、姉妹は殺されそうだったから逃げたに過ぎない。
「そうか」
ダンテはさっきの男達をなんとかして捕まえておくべきだったなあ、と少し後悔していた。
「……お嬢ちゃん達は、この先の村の住人か?」
「はい、私はエンリです。エンリ・エモット。こっちは妹のネムです。村…カルネ村には父と母との4人でくらしていました」
「ふぅむ……」
ダンテはこの期に及んではこの村を救うしかないと思った。
話をしようと向かった村は騎士達に襲われていて話どころではない。
目撃者も消すつもりだったのだから、騎士達とはおそらく話しにならないだろう。
助けた二人の表情を見れば、このままなら村は全滅になるだろうことは容易に想像できた。
また、ここからこのまま去ってしまえば、せっかく助けたエモット姉妹はさっき逃げた騎士達かその仲間に殺されるだけだろう。
なにより、2時間以上かかってようやく見つけた村なのだ。この機会は逃したくなかった。
「とりあ━━」
ひとまず、姉妹を連れて村へ戻ろうと声をかけようとしたその時、モモンガからの
『ダンテさん!そんなとこで何やってるんですか!!』
「何って…情報収集だけど」
『前に説明しましたよね?この世界の脅威が分からないから迂闊に動くべきではないと』
「覚えてるさ、でも閉じこもってたって何にもならないだろ?」
『それは確かにそうですが、ダンテさんの今の行動は迂闊です。…が、今更それを言っても仕方ありませんね』
「……え~」
『反省してください。で?後ろの人間は何ですか?』
不満げな声を上げるダンテにモモンガは問いかけた。
「この近くの村の住人だ。襲われていたところを助けた」
『村があったんですか?襲われてたって何に?」
「あー、説明するより見てもらった方が早いかもな。このお嬢ちゃん達を認識してるって事は鏡で視てるんだよな?それならこの先に村があるから様子を教えてくれないか?」
そう言ってダンテは上空を見上げながら村のほうを指差した。
偶然であろうが、モモンガが使用している
ダンテは探知系のスキルには滅法弱かったはずなので、視点の位置がばれている可能性は限りなく低く、モモンガは少し驚いていた。
『とにかく見てみます』
「村はカルネ村というらしい、遠めに見た感じだと人口はおそらく90~120人くらいだと思う」
モモンガはダンテの話を聞きながら鏡を操作する。
「で、まさに今その村は鎧を着込んだ騎士に襲われてるんだと思う。全員が鎧を着ているかはわからないが…」
『ありましたよ、確かに騎士風の者に襲われていますね。まさか助けるんですか?』
「助けるさ…」
ダンテはそうモモンガに伝えると、姉妹の方を見た。
「さぁ、お嬢ちゃん達。村に帰るぞ」
「え?でも……」
エンリは騎士の死体をちらり見た。
「ねぇ、おじさん。さっきは誰と話していたの?」
ネムがエンリの後ろからひょいと顔を出しながら、ダンテに尋ねた。
「あ?」
ダンテはしまったという顔をした。
こっちの世界に来てからダンテはずっと声に出していたのだった。
「あー…凄い魔法詠唱者の友達だ。そいつが村を助ける手伝いをしてくれる。ってワケだから急ぐぞ」
ダンテはそう言うとエンリとネムを両脇に抱え村へ走り出した。
『ちょ、ちょちょちょダンテさん!!村に突っ込む気ですか?』
『そのつもりだけど?騎士風のやつらならレベル30以下なのは間違いないから余裕だ』
今度は声に出さずに応えた。
ダンテが撃ち殺してしまった騎士に向かって発砲した弾丸はダンテの想定ではレベル30~40くらいなら少しダメージを負うという程度の攻撃だった。
しかし、それでも足が吹き飛ぶでもなく消失する程度の防御力しかないのは明白だった。
『え?そんなに弱いんですか?』
『俺の戦ったやつなら』
『…わかりました、でも強者の存在は絶対に警戒してください』
『了解』
強者がいたらいいなぁと思うダンテだが。あまり期待はしていなかった。
『現在の村の様子ですが、住民達は村の中央の広場に集められてるみたいです。他の騎士達も住人が残っていないか捜索しているようで、戦闘は起こってないみたいですよ』
『ありがとう。助かる』
ダンテは村の中央を見据えた。
「盛大なパーティに…なりそうもないか…」
ダンテが盛大にため息を吐いた。
ちなみに、ダンテ不在の報を受けたアルベドさんは部屋で編み物中でしたが、あまりの不快感に編み棒をへし折ったとかなんとか…
たくさんの閲覧、お気に入り、評価、感想本当にありがとうございます。
仕事以外のやる気がもりもり沸いてきます。
お気に入り数が2000をも越えて、踊りで嬉しさを表現するのは諦めました。
次回もお時間ありましたら、お付き合いください。