雫は小烏丸との話を終えた後、東京の中心部にある、めいじ館に向かっていた。めいじ館は表向き洋風茶房だが、裏は御華見衆の支部の一つである為禍憑の情報も入っている。
「雫、私お腹空いた。甘いもの食べたい。」
雪が言った。
もう少し待ってくれ。めいじ館に行ったら、甘いもの食べられるから」
「分かった。ならもう少し我慢する。それと雫、気づいてる?何か嫌な気配がする。」
「勿論気づいてるよ。これは、禍憑の邪気だろう。雪行くぞ」
「分かった」
二人は邪気のする方向に向かった。
近づくにつれて邪気は強くなって来た。だがそれだけではないことも気づいた。
「この気は巫剣と巫剣使いか。めいじ館にそういえば巫剣使いがいたな。そいつか。なら少しは安心か」
「けど、邪気が一向に減らない。多分苦戦してる。急ごう」
雪が珍しく表情に焦りを出している。雪は普段は余り表情を表に出さない。そんな彼女が表情に出しているということは、それだけ強い禍憑がいるということだ。
10分くらい走ってやっと邪気の場所に来ると、近くには一人の軍服の青年が3人の巫剣を指揮して巨大な蜘蛛の禍憑と戦っていた。だが、なかなか、巨大蜘蛛の攻撃に翻弄されてなかなか攻撃を加えられていない。そして青年の指揮も焦りのせいでまともな指揮が出来ていない様子だった。
「はぁ、あれじゃ無理だな。あの禍憑を祓うのは」
そう言って雫は刀を抜いた。
「やるの?」
「あのまま放置したら被害がでるからな。」
「分かった。私もやる。」
そう言って雪も刀を抜いた。
「はぁはぁ。なかなか倒せない。どうしたら。」
その時、巨大蜘蛛の足が俺にむけられた。
「くっ、ここまでか」
そう思った時その蜘蛛の脚は斬り捨てられていた。
「大丈夫?」
其処には俺の知らない巫剣が立っていた。
「ああなんとかな。それよりも助けてくれたのは君か?」
「そう。後は私達に任せて。だけどアイツは」
「問題ない。」
「はぁ。コイツは土蜘蛛か。確か古来より存在する巨大蜘蛛の妖怪だったはず。」
「キサマ、邪魔ヲスルナ。ワタシは食事をシニキタダケダ」
土蜘蛛が喋る。
「ああそういうこと。けどなお前のやってる事が此処に住んでる人達の邪魔になってるんだ。だから俺はお前の邪魔をする」
「フザケルナ。殺すコロシテヤル」
そう言って土蜘蛛は残った脚で雫を攻撃してきた。
「遅いなぁ。」
雫は、土蜘蛛の攻撃を軽く躱した。
「今度はこっちの番だよ。」
雫は刀を一度、鞘に戻して再び引き抜いた。すると土蜘蛛の、残っていた脚がバラバラになり、バランスを崩して土蜘蛛は地面に身体を倒した。
「これで終わりにしようか。清らかなる水よ、彼の者に永遠の幸を与え給え」
雫は刀から球体状の水を作り土蜘蛛に放つ。
すると水はは土蜘蛛を優しく包み込んだ。
「ナンダコレはワタシヲ優しく癒してくれるようだ。」
「じゃあな、せめてあの世で沢山食いな。」
すると土蜘蛛は水と一緒に消滅した。
「はぁ。疲れた。雪、そっちの巫剣使いと巫剣は大丈夫か?」
「うん。こっちは大丈夫。お疲れ様。雫」
「そうかそれは良かった。それよりも、其処の巫剣使い話したいことがある。めいじ館の奴だろ。めいじ館に行くぞ」
「それよりもさっきは助けてくれてありがとうございます。」
「礼はいらない。さっさと行くぞ」
雫はそう言ってめいじ館に向かって行った。