でも描きたいことが多すぎて3話からまだ数時間しか経ってないの。
二度あることは三度ある。三度目の正直。温故知新とは言うがどちらが正しいのかは先を見た者にしかわからない。しかし、この2つに結果以外の違いを見出すとするならば、それは事象が受動的であるか能動的であるかなのだろう。
74層に転移した。全員で、集まって事実確認だけして今回はお開きにしようとした。だが、現実はそうでは無い。既に主街区は奴らの擬態するために用意した壁に侵食されきっていた。クライン含む風林火山のメンバー達が奮闘している。彼らも、あのモンスターがプレイヤーアバターだと気づいたのだろう。決定打を与えないように、慎重に攻撃していた。しかし、彼らには一つ、情報が足りていない。
パリン…パリン…
一番多く切り込んでいた、クラインのカタナが消失した。奴らの体液は耐久値とHPを減らす効果がある。恐らくHPの方には気付いていただろう。体液を被れば嫌でも分かる。しかし装備品の耐久値は戦闘中わざわざ確認しない。あのヒースクリフですらその特性に気付けず自分の愛剣を失ったのだ。自分のカタナの消失を認識出来ずに呆然としているクラインを強引に後ろに下がらせる。他の風林火山のメンバーともぎこちなくもスイッチし、俺、アスナ、エギル達で食い止める。
「どこでもいい!コイツらの居なさそうな階層に転移出来るように準備しろ!!準備出来次第全員で撤退するぞ!!」
そう呼び掛け、風林火山の奴らに転移門を操作させる。その間も奴らは休みなく襲いかかってくる。コイツらは何が厄介かってその外殻の硬さだ。俺のエリュシデータでフルスイングで辛うじてダメージが通る。しかしソードスキルで切りつけるとHPが8割近く無くなる。そこまで減ると手足が切り落とせなくなり、無力化が計れないのだ。事実、75層では3体ほど片手を失い、HPもレッドゾーンになった個体を作ってしまった。アスナに至ってはノックバックさせる程度しか出来ず、余計に苦戦している。戦闘中に考え事は危険だが、コイツらは謎が多すぎる。一つ一つ解き明かしながらでないと加減を誤りそうで怖い。もう何本切り落としただろうか。襲いかかってきた新しい個体を切りつける。
・・・しまった!!
俺が切りつけた個体のカーソルは緑だった。まだプレイヤーに一度も攻撃していない個体だったのだ。俺のカーソルが、オレンジになる。
「準備出来ました!」
風林火山のメンバーが声をかけてくる。ちくしょう!!
「お前らは先に行け!!」
「はぁっ!?おめぇ何言って・・・!?」
そこまで言ってクラインが気づく。俺のカーソルがオレンジだと。
「見ての通りだ!!俺は回廊結晶で離脱する!!カルマ浄化クエストを受けてから戻る!!お前らは早く行け!!」
「キリトよぉ・・・おめぇぜってえ帰ってこいよ!!帰って来なかったら俺が殺しに行くからな!!俺に殺されるまで死ぬんじゃねぇぞ!!」
「勝手に人を助からないみたいにすんな!戻ったら飯奢れよ!」
絶対に帰るさ。必ず。
「転移 グランザム!!」
「コリドー オープン!!」
光に包まれる。
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