皆さま、良いお年をお迎えください。
ふと頭上を仰いで見れば、円形に切り取られた快晴の青空はどこまでも高く澄み、大闘技場の熱気をより一層と高めるように、中天からは強烈な日差しが降り注がれていた。
観客席から舞台へと跳び下りたユンゲは、呼吸を整えるようにして中央に向けて歩き始める。
「――誰だ、アイツは?」
不意の乱入者に気付いた観衆の一人が声を上げ、何事かと視線が集まってくるのを背中に感じるものの、表情は努めて平静を保たないといけない。
ここで萎縮してしまうくらいなら、その他大勢と一緒に観客席で声援を送っていれば良かったのだ。
(……無様な姿は見せられないからな)
ひやりと背筋を伝っていく寒気に抗い、ユンゲは頓と前方だけを見つめる。
興業主である“大商人”オスクの肩を借り、退場していくウォー・トロールの背中を見送るのは、瞬く間に大観衆の支持を集めてしまった“魔導王”アインズ・ウール・ゴウンだ。
その強烈な存在感を放つ立ち姿から、決して目を逸らすことはできない。
「……来てくれたか、ユンゲ・ブレッター殿」
彼我の距離が、目算では十メートルほどに迫ろう
としたとき、こちらに悠然と振り返ったアインズが言葉を投げかけてきた。
その気安げな口調はありがたくも、今の状況を思えば畏れ多いばかりだ。
落ち窪んだ眼窩の奥に燃え立つ真紅の鬼火は、こちらの出方を試すような気配を帯びている。
静かに足を止め、ユンゲは瞑目するようにして気を落ち着かせながら、ゆっくりと口を開いた。
「……えぇ、面白い試合を拝見させていただきました。先日、お聞かせいただいた新しい冒険者組合の在り方についても、好評なようで何よりですね」
観衆の反応を直に接したのなら、魔導国に冒険者を募った演説の成功は一目瞭然だろう。
バハルス帝国が誇った大闘技場の覇者“武王”ゴ・ギンを真っ向から打ち破ることで実力を示し、その死に際して冒険者を支援するという自らの宣言に偽りがないことを証明する。
この世界では使い手の希少な〈リザレクション/蘇生〉の神々しい輝きに当てられ、観衆はいとも容易くアインズの虜になった。
筋書きや演出面の見事さもさることながら、やはり最も重要な点は、立ち振る舞いに醸し出される本人の圧倒的なカリスマ性にあるのだろう。
ユンゲにしても、自身が“魔導王”という絶対の存在に惹かれ始めていることを自覚していた。
「そうか、君に褒められるのなら光栄だよ。……では、返答を訊かせてもらえるかな?」
鷹揚に頷いた魔導王が、どこか気恥ずかしそうに小さく肩を竦めてみせる。
先に招かれた謁見の場において、アインズと対面したユンゲたち“翠の旋風”も、魔導国の管理下となる冒険者組合に所属しないかと勧誘を受けた。
突然の話だから返事は後日で構わない、と今日まで猶予を与えられてしまったものの、すぐに回答を求められていたとしても結論は変わらなかっただろうと思う。
「――俺たちの願いは、仲間とともに知らない世界を旅することです。でも、現状では力が足りないことを痛感しています」
ルプスレギナに見送られて貴賓館を辞した後、復興していくエ・ランテルの街並みや商業広場を巡りながら皆で相談したことを思い返す。
そもそもが虜囚となって過酷な境遇に苦しみ、それでも故郷“エイヴァーシャー大森林”には帰ることはできないと震えていた三人の森妖精〈エルフ〉の少女たちと、元より頼るべき相手や場所を持たない一人の転移者〈プレイヤー〉が偶然にも寄り集まっただけのパーティだ。
俺と一緒に探してみないか、と呼びかけた自らの言葉は、“ぼっちプレイで構わない”と強がってしまう人恋しさの裏返しでもあり、健気に応えてくれた彼女たちには決して後悔をさせたくない。
そうした素直な気持ちに向き合えば、魔導王の構想する“真なる冒険者”としての姿は、ユンゲにとっても本当に魅力的な提案だった。
「……だから、ゴウン様の許で腕を磨かせていただきたいと考えています」
そう返答を口にして頭を下げつつ、我ながら身勝手な物言いだと呆れてしまうものだが――、
「なるほど……君たちであれば、素晴らしいロールモデルになってくれると考えていた。――では、よろしく頼む」
「あっ……はい、よろしくお願いいたします」
あっさりとしたアインズの了承に、少しばかり拍子抜けする。
「具体的な支援や訓練の内容については、また詳細を詰める機会を設けることにしよう。待遇面での要望があれば遠慮なく――」
そうして、何事もなく続けられる魔導王の台詞に戸惑いながらも、ユンゲは気を持ち直すように一つ息を吐いた。
(……今更、失礼は承知の上だ)
照りつける盛夏の日差しが、じりじりと肌を焦がすようだった。
酷い渇きを覚える喉を無理矢理と唾で湿らせて、ユンゲは静かに呼びかける。
「――あの、ゴウン様。誠に不躾ながら、一つお願いをさせてください」
「ん? ……何か希望があったかね?」
「あ、いえ……待遇についてではなく、この場で俺と試合をしていただけないでしょうか?」
「ふむ、なるほど……私としては構わないのだが、とりあえず理由を訊かせてくれるか?」
眼窩の奥に鬼火が揺らめき、意図を探るようにこちらの姿を見据えた。
思わずと気圧される感覚に堪えつつ、ユンゲは慎重に言葉を選んでいく。
アインズの実力を侮るつもりはない。
優れた魔法詠唱者たる能力の一端は、カルネ村で共闘したときに誰よりも間近で目撃している。
そして、今回の武王との一戦では、肉弾戦にも長けていることを思い知らされた。
どう足掻いても勝ち目のない相手――だが、魔法と剣技を超高次元で両立させている魔導王の姿は、本当の意味でユンゲの理想とする姿であった。
ユグドラシルを“ぼっちプレイ”で過ごしていた弊害により、中途半端な職業構成になっていることを自覚するユンゲとしては、憧れた高みを目指すためにも避けては通れない相手なのだ。
「……ですので、本当に勝手ながら戦いの中で、ゴウン様の技を見せていただきたいのです」
「……了解した。ならば、模擬戦形式のPVPといったところか――では、観客席を魔法障壁で守っておく必要があるな。早速、始めるとしよう」
ふと耳慣れない単語が流れていった気もしたが、こちらの不躾な願いを魔導王が受け入れてくれたことに、ユンゲの内心で緊張が張り詰める。
「あ、ありがとうございます。――っ、よろしくお願いします!」
慌てて感謝の言葉を口にし、ユンゲは深々と頭を下げるのだった。
*
飛び交う歓声が耳朶を劈き、燃えるような日差しと観衆の熱気が肌を焦がす。
大上段から振り下ろされる魔導王の一撃。
予め構えていたバスタードソードの剣腹で受け止めたものの、ユンゲが両腕で支えていながらも抗し切れない剛力に、全身の骨が軋みを上げる。
肘や手首がへし折れそうな恐怖の中で、噛み締めた奥歯は砕けんばかりに、獣の如き咆哮が喉の奥から迸っていく。
渾身の力で剣先を払って横合いへと逸らせば、甲高い金属同士の擦過音が耳許を引き裂き、超重量の衝突音が轟いた。
身体が浮き上がるほどの地響きとともに、舞台に敷き詰められていた石畳みが飴細工のように粉砕され、無数の破片が全方位へと弾け跳ぶ。
拳大ほどの石塊が礫となって次々とユンゲの頬を掠めていき、気付いたときには眼前に振れる横薙ぎの剣閃が迫っていた。
「……速過ぎるっ!」
咄嗟に引き戻したバスタードソードの柄を合わせて受け止めながらも、不自然な体勢ではなす術がなかった。
呆気なく吹き飛ばされ、身体ごと横滑りしていく視界の中、悠然と大剣を掲げてみせる“魔導王”アインズ・ウール・ゴウンの姿が遠ざかる。
反対に迫っていた壁面、――避けられない。
激突。まともな受け身も取れないままの洒落にならない衝撃に襲われ、胃の腑から全てを吐き出さんとする不快感。
「――っ、どんな馬鹿力だよ」
口の端からこぼれ落ちる呻めき声をどこか他人事のように感じながらも、ユンゲは剣を杖代わりに縋って無理矢理に立ち上がった。
この世界に転移する以前、人体の構造は自衛のために閾値を超えた痛みを閉ざすと聞いたような覚えがあったのだが、何らかの記憶違いをしているのかも知れない――頭、首、肩、胸、腹、腰と何処もかしこも全身が痛くて、痛くて堪らない。
意思とは無関係に震えてしまう膝や思う儘にならない足腰の働きには、文句の一つでも怒鳴りつけたくなるが――それでも、バスタードソードの柄を握り締めていた両手に力を込める。
そうして、大きくひび割れてしまった大闘技場の壁面に背中を預けながら、ようやっとユンゲが顔を持ち上げてみれば、追撃の構えを見せることもないままに、こちらを睥睨する“死の支配者”の泰然とした立ち姿が目に留まる。
その落ち窪んだ眼窩の奥では、燻るように揺れる赤い鬼火が妖しく揺らめいていた。
「……何で、剣を薦めちゃったのかね」
思わずと愚痴を吐き捨てつつ、ユンゲは自身の迂闊さを呪いたい気分になる。
つい先ほど模擬戦の開始を待っていたとき、身勝手な願いに応じてくれたアインズの装備を見遣り、ユンゲは一つの疑問を投げかけてしまった。
「お使いの武器は、そのスティレットと杖でよろしいのですか? パーティメンバーのリンダから、ゴウン様は剣を嗜まれているのではないか、と指摘をもらったのですが……」
その何気ない問いかけの答えが、「――では、こちらの剣でお相手をしよう」と身の丈を超えるほどの巨大な“グレートソード”だった。
剥き身である骸骨の身体のどこに膂力が隠されているのか、と分かるはずもない。
しかし、その皮肉を持たない細腕から繰り出される攻撃は、あまりに速く鋭く重い。
巨大な剣をまるで小枝を振るうかのように、さらりと取り回してしまう魔導王の剣技は凄まじく、筆舌に尽くせない。
先立っての“武王”との一戦では余力を残して、演出面に力を入れていたのかと疑いたくなるほどには圧倒的だった。
魔法と剣を駆使する自身の戦い方の参考になるかも……などという浅はかな考えを苦笑いに変えながら、ユンゲは観客席の一角へと意識を向ける。
苦痛に霞む視界に映るのは、祈るように肩を寄せ合っている三人の可愛らしい森妖精〈エルフ〉の少女たち――困惑と不安、そして一抹の期待とが綯い交ぜとなったキーファやリンダ、マリーたちの眼差しに、どのような表情を返せば良いのだろうか。
口腔に溜まっていた血痰を吐き捨て、〈ミドル・ヒーリング/中傷治癒〉の魔法を唱えてみれば、身体を包んでいく柔らかな輝きに手の感覚は戻ってきたものの、同時に全身を引き裂くような痛みも盛り返してくる。
やはり届かないか、と胸の内に込み上げる惰弱な思考を無理矢理に切り替え、ユンゲは痛みを無視して強引にバスタードソードを構え直す。
――手にしたい高みがあるのなら、せめて強がりを押し通すくらいの根性を振り絞りやがれ。
戦いの最中に振り乱され、ざんばらとなっていた髪を撫でつけるようにかき上げ、敢えて不敵な笑みを浮かべてみせた。
地鳴りのように響き渡る歓声を背に受けながら、ユンゲは掲げた左手の先に〈エレクトロ・スフィア/電撃球〉を紡いだ。
最高位の魔法詠唱者たるアインズを相手にするのなら、第三位階の魔法では目眩し以上の効果を望むべくもないのだろうが、ないよりはマシだと割り切るしかない。
「……いきますよ、ゴウン様」
そう挑むように告げてから、ユンゲは勢いに任せて左腕を振り抜く。
紫電を纏った光球が雲間を迸る稲妻のように魔導王へと迫り――、振り抜かれたグレートソードに両断された。
身を捩って避けられることもなく、あっさりと霧散していく魔法の残滓を横目に、ユンゲは一足跳びに距離を詰める。
腰撓の構えから突き出した剣先で魔導王の肩口を狙い、同時に唱えていた〈ワイデンマジック・ファイヤーボール/魔法効果範囲拡大化・火球〉を二重発動。噴き上がる爆炎の中で、バスタードソードを真横に滑らせて駆け抜けた。
首筋へと変化させた一閃に、腕から全身までもが痺れる巌の衝撃――魔導王の構えていたグレートソードに受け止められてしまったが、その反動を利用して跳ねるように転身。
存分に遠心力を上乗せ、ユンゲは再びの横薙ぎから、更に腰を捻って蹴りの連撃を浴びせかける。
「――っ、やべぇ」
振り抜いた足首が空を切り、アインズが伸ばした骸骨の指先に掴み上げられるや、一瞬で身体が宙空を舞っていた。
高速で視界が流れていく中、投げ飛ばされて地面に叩きつけられようとしていることを理解し、咄嗟の判断から〈ディメンジョナル・ムーブ/次元の移動〉を詠唱する。
瞬くほどの暗転。辛うじて拘束からは逃れながらも、その勢いまで止めることはできない。
必死に空中で身を捩り、四足獣の姿勢で衝撃に堪えたユンゲの背後――不意に膨れ上がるのは、迫りくる濃密な死の気配。
意思とは無関係に跳ね上がる鼓動が煩わしいほどに、凍てつくような怖気が背筋を這い回り、ユンゲは後ろを振り返らないままに〈ピアーシング・アイシクル/穿つ氷弾〉を乱れ撃った。
遅れた後ろ髪を撫で切り、掠めていく斬撃に思わずと身震いを覚えながらも、無数に吐き散らした氷の礫を撹乱にして追撃を命からがらに避け切る。
間髪入れずに〈次元の移動〉を再発動し、距離を取って体勢を立て直せば、眼前に対峙する“死の支配者”の姿は、正しく大鎌を携えて命を刈り奪っていく死神の威容であった。
*
「今のは良い攻撃でしたね、ユンゲさん」
「それは、はぁ……どうもです」
魔法を叩き切るような卓越した剣技を披露してみせながらも、余裕綽々といった様子のアインズが息一つ切らすことなく朗らかに笑った。
(……もう、隠すつもりもないんだろうな)
対照的に肩で荒い息をしつつ、ユンゲは何とも言えない気持ちで感謝の言葉を口にする。
捌いた足首を掴み、無造作に投げ飛ばすような尋常でない膂力に、こちらの実力を引き出した上で新しい対処を求めてくる華麗な立ち回りには、何度となく世話になってきた。
今更と思い返したのなら、それぞれに連れている二人の“美姫”から放たれる捕食者の威圧感と身の丈を超える巨大なグレートソードに、この気安さと安心感の調和する声音――こちらの呼称や口調まで、いつもの雰囲気に戻っているのだから本当に今更なのだろう。
「……やっぱり、モモンさんには勝てそうにないですね」
「いやいや、ユンゲさんの上達も目を見張るものがありますよ――ぇ」
「これまでも稽古をつけていただきましたので、少しは強くなっていないと面目もないですからね。まだまだ実力不足ですが、モモンさんにそう言っていただけるのなら嬉しいです。あっ……今は、ゴウン様とお呼びしたほうが良かったですか?」
大闘技場ばかりか、帝都の街並みにまで轟くほどの大歓声の直中だ。
この場で交わす会話が観衆の耳に届くことはないのだろうが、相手の立場は慮らないと問題になるかも知れない。
「あ……いや、そ……そうだな。よろしく頼む」
何となく歯切れの悪い返答ながら、魔導王がようやっと肩を竦めてみせる。
失礼しました、と軽く顎を引いて頭を下げつつ、ユンゲは縋るようにしていたバスタードソードの柄を握り締めた。
魔法を絡めた先ほどの連撃も呆気なく防がれ、更には手痛い反撃まで許してしまったのでは、正直なところ他に打つ手が思いつかない。
純粋な剣技や戦闘経験で劣り、膂力と魔力は文字通りの桁違い――あまりに差が開き過ぎているために、結局はいつもの模擬戦と変わらない稽古をつけてもらっただけになってしまうのだろう。
(……今の実力だと、ここまでかな)
落胆する気持ちに区切りをつけるように、ユンゲは一つ小さく息を吐いた。
ふと視線を巡らせてみれば、観客席の手摺りから身を乗り出すようにして応援の声を上げていたキーファやリンダ、マリーたちの姿が目に止まる。
――偽りの夜空を見上げながら、サービスの終了を嘆く必要はない。
この世界で彼女たちと過ごし、ともに高め合っていくための時間はたっぷりとある。
そのためにこそ、ユンゲたち“翠の旋風”は魔導国の冒険者となるアインズの誘いに応じたのだ。
胸の内に去来する悔しさはあるものの、やはり目指すべき存在が遥かな高みを見せてくれるのは、率直に嬉しいことでもある。
レベルキャップという成長限界が存在したユグドラシルでは、戦士職や魔法職を大別とした一系統の技能に特化する職業構成が良しとされていた。
しかし、この転移後の世界においては、そうした事情もあまり関係がないのだろう。
それらの本来なら相乗しないはずの技能をどちらも極める“魔導王”アインズ・ウール・ゴウン、或いは最高位アダマンタイト級の冒険者“漆黒の英雄”モモンという突出した傑物の存在が、ユンゲを願いに奮い立たせてくれるのだ。
高く澄み渡った青空へと昇り、燦々と燃え立つ太陽が見下ろす全てを焦がすほどに、強烈な盛夏の日差しを降り注ぐ。
それでも、超満員の観衆が詰めかけた大闘技場において、飛び交う歓声や悲鳴に彩られた戦いの熱気は、それをも遥かに凌ぐほどに苛烈だった。
(……とりあえず、この場をどうするかな)
先に散った武王のように、死者復活のパフォーマンスに使われるのは怖いので勘弁してほしいが、大観衆を納得させるためにも、派手な技を繰り出して破れていくのが無難だろうか。
「――あまり長引かせても申し訳ないので、また胸を借りるつもりでいかせていただきます!」
現在の実力では届かなくとも、いつかは同じ高みへと登れるように万感の願いを込めて、ユンゲは大声を張り上げた。
「……ふむ、お前の全力で挑んでみせよ!」
こちらの意図を汲んだアインズが大喝し、悠然とグレートソードを構え直してくれる。
ありがとうございます、と素直に口にしてみたのなら、自然と朗らかな笑みが口許に浮かんでしまうのを止められなかった。
かつて抱いた、忸怩たる感情ではない。
胸の内から湧き上がってくる言い知れない高揚感に身を委ねて、ユンゲは一陣の疾風となって大地を駆け出す。
――不意に過ぎる既視感。
身体の奥底から“未知の特殊技術”が起ち上がる気配に、バスタードソードの剣身が冴え冴えとした煌めきを収束しながら輝き始める。
「――っ、うぉおおおおおー!!」
渾身の想いを込めて振り抜いた斬撃が極大なる力の奔流となり、次元さえも引き裂いていく超常たる神代の光景――超弩級最終特殊技術。
〈ビギナーズ・ワールドブレイク/次元断切〉
以下は【設定まとめ】からの抜粋となります。
……お察しいただけると幸いです。
ルーキー(オリジナル)は独自設定の職業。
特殊技術〈ビギナーズ・ラック〉により、特定条件下において未取得職業の能力をランダムに発揮できることがあるものの、任意での発動は不可能……というご都合主義のための設定です。
使用されるかどうかは現時点で未定のため、設定倒れに終わるかも知れません。