仮面ライダー電王LYRICAL StrikerS Vol.1 Spring Party   作:(MINA)

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第六話 「機動六課 前編」

仮面ライダー電王がミッドチルダの大地を踏み、イマジンを倒したという現実をティアナ・ランスターは受け入れようとした。

人目も憚らず号泣しているフェイト・T・ハラオウンを優しく抱きしめている野上良太郎を見る。

とてもイマジンを倒した仮面ライダーと同じ人間とは思えない雰囲気を放っていた。

その場にいるだけで安心するという表現が最も適切なものだろう。

そして彼と共に現れた四体のイマジンも見る。

(世界を恐怖に叩き込む存在、なのよね……)

口コミやニュースで報道されている情報を聞く限りではそのような印象になっている。

だが目の前にいる四体はそんな事をしそうな外見をしてはいるが、そんな事をしそうな思考を持っているとは思えなかった。

持っていれば、高町なのはが敬意を持って挨拶をするはずがないからだ。

「どうしたの?ティア。難しい顔してるよ」

隣で自分ほどではないが、自体を受け入れようとしていたスバル・ナカジマが声をかけてきた。

「スバル……」

ティアナは知っている。

自分の相棒は一見能天気に見えるが、実は考えるところは考えているという事を。

普段の明るさとは裏腹に、人には公表できない『闇』を抱えている事を。

「何か凄い事になってきてるよね」

「私達の試験結果がどうなったのかがあまり気にならないくらいね」

「あ!」

スバルは指摘されてから、イマジンが乱入した事がどのような結果を招くのか想像して頭を抱えて蹲《うずくま》っていた。

「本当どうなっちゃうのかしらね……」

ティアナはこれから起こる事が自身の常識を覆してしまうような予感がしていた。

 

 

時空管理局本局に移動した良太郎達はこちらに向かってくる視線が気になって仕方がなかった。

誰も彼もが好機の眼差しを向けていた。

無理もないといえば無理もないことだ。

私服姿の二人の青年と一人の少女に五体のイマジンなのだから。

モモタロスが見てくる局員に睨み返している。

ウラタロスが女性局員を見境なしに声をかけていた。

キンタロスは腕を組んでいびきをかいていた。

リュウタロスは周囲をキョロキョロしていた。

デネブは局員一人一人にデネブキャンディーを配ろうとしたところを桜井侑斗にバスケットを丸ごと没収されてしまった。

侑斗は没収したデネブキャンディーを一つ口の中に頬張っていた。

良太郎は視線を感じたので、顔を向けると先程イマジンに襲われていた魔導師二人だった。

バリアジャケットから陸士隊の制服を着ていた。

(この二人にしてみたら居心地悪いだろうなぁ)

良太郎はそのような事を思いながら、二人と目が合ったから軽く会釈する。

二人---スバルとティアナも返してきた。

八神はやてとフェイトが新設される部隊の大まかな経緯を話していた。

(八神さんの言い方からしたら、いかにもって感じだ……)

自分の身内の中では、はやてとは一番付き合いの長い侑斗の顔を見る。

同じ様な表情をしていた。

わざわざ部隊創設までの経緯を話すというのは一見すると、美談に思える。

だがここは海千山千の連中が跳梁跋扈している時空管理局。

美談こそ『真実』を隠すためのカモフラージュには最適なものだと考える事も出来る。

侑斗と目が合う。

侑斗は首を縦に振ってくれた。

「あとは任せろ」という意味がこもっていた。

 

スバルは眼前の二人---はやてとフェイト、そして横に座っている得体の知れない面々などを見てから自分が結構緊張している事を自覚した。

(ハリノムシロって言うのかなぁ。こういうの……)

時空管理局に籍を置いている以上、この手の現場に出くわす事はあると覚悟を決めているがそれでもイメージと現実では違うものだと痛感した。

正直に言えば、はやてとフェイトが語っている内容の殆どが頭の中に入っていなかったりする。

先程軽く会釈してくれた青年を見る。

はやての話に真剣に耳を傾けていた。

(この人達も関係あるのかな……)

スバルは新設部隊にこの集団も関わるのだろうかと想像してみる。

(?)

首を傾げる始末だ。

つまり、あまりに現実離れしているような気がしてスバルの処理能力では追いつけないのだ。

隣の相棒に念話の回線を開いてみようと考えるが、凄く真剣に聞いているので後でお小言を言われるのは想像できるので今は控える事にした。

 

はやては新設される部隊の説明をしながらも、二つの視線を気にしていた。

侑斗と良太郎だ。

あれから十年経って口達者になったとしても、この二人に自分の真意を勘付かれる可能性は充分にあると思っている。

(この二人を相手には『狸』と呼ばれてる私でも自信ないわ)

イマジンの契約者を捜すというのは優れた洞察力や観察力、そして推理力も必要になってくる。

この二人はそれらを誰から教えられたという事もなく、『現場』で培ってきたのだ。

訓練で得た知識というのは時と場合によっては枷になる事もあるというのも、自分は知っている。

そしてそれが『純度』を濁らす事になる原因になっているという事もだ。

(野上さんや侑斗さんにも関係あるかもしれへんしね)

はやてとしては自分が内々に秘めている事は、デンライナーやゼロライナーにも大きく関わりがあるものだと睨んでいる。

あの内容はそう思わせるには充分なものだからだ。

しかし、それはあくまで自分の想像の範囲内でしかない。

フェイトが説明の補足を始めたので聞き手に回りながら、頃合と見計らって締めくくろうとする。

「四年ほどかかってやっとそのスタートを切ることが出来た……、というわけや」

軽く口にしていた紅茶のカップを皿に置く。

「部隊名は時空管理局本局遺失物管理部『機動六課』!」

ソファの背もたれに器用に座っているリィンが締めくくった。

「登録は陸士部隊。フォワード陣は陸戦魔導師が主体で特定遺失物の捜査と保守管理が任務や」

はやては機動六課の主な概要を説明した。

「ロストロギア関連ってこと?」

良太郎が切り出して、はやては首を縦に振る。

別世界の人間でも過去に二度もロストロギア関連の事件に関わっているだけあって聡い。

ティアナが先に告げようとした事に目を丸くしていたが、すぐに平静に戻る。

「でも広域捜査は一課から五課までが六課《ウチ》は対策専門」

フェイトが補足する。

スバルがティアナに何かを訊ねようと念話の回線を開こうとしているが、睨まれて中断となったのが仕種から見てわかった。

そんなやり取りを見ながらも、この二人を選んで間違いないとはやては確信した。

「そこでや。スバル・ナカジマ二等陸士、ティアナ・ランスター二等陸士」

「「は、はいっ!」」

いきなりフルネームで呼ばれて、二人は恐縮する。

「私は二人を機動六課のフォワードとして迎えたいと考えてる。厳しい仕事にはなるやろうけど濃い経験は積めると思うし、昇進機会も多くなる。どないやろ?」

食いついてくるかどうかは、ハッキリと言えば二人次第だろう。

二人が向上心がなければ断りを入れるだろう。

だが自分には魔導師ランク試験を見た限り、そしてそこに行き着くまでの経緯を見る限りではこの二人が確実にこの勧誘に乗ると睨んでいた。

「「あ、ええと……」」

二人揃っていきなりの話なので、あたふたしていた。

「スバルは高町教導官に魔法戦を直接教われるし」

「はい……」

「執務官志望のティアナには私でよければアドバイスとかできると思うんだ」

「あ、いえ。とんでもない……」

フェイトがスバルとティアナに六課に入った際のメリットを話す。

「あの、取り込み中だったかな……」

両手で試験結果を抱えていたなのはが姿を現した。

「平気やよ」

はやては、なのはが座れるように席を作った。

 

モモタロスは退屈に感じたので、深刻な話をしている面々の方に視線を向けていた。

イマジンは人間よりもあらゆる面が優れているので、この程度の距離なら全て耳に入ってくる。

「お、なのはまでが入り込んできたぜ」

なのはが回覧板に乗っかっている資料を凝視しながら、スバルとティアナを見据えていた。

内容から察するに、試験の結果らしい。

(アレ、試験の最中だったのかよ)

イマジンでも『試験』というものが何なのかは知っている。

合格したらおめでたいというもので、不合格なら悲しいものだ。

試験そのものに縁がないともいえるイマジンにとっての認識はこのくらいでしかない。

(俺達が割り込んだら、不合格になるんじゃねぇのか。あの二人)

イマジンとの戦闘も試験内容に含まれているのならば、明らかに自分達のしたことは『不合格』という烙印を押されても仕方のないものだ。

(ま、いいか)

モモタロスはそれ以上は考える事を中断した。

 

席に座ったなのはは、早速自分の仕事に取り掛かることにした。

「とりあえずは試験の結果ね」

なのはは先程までとは違う真剣な表情をしていた。

「二人とも技術は問題なし。でも危険行為や報告不良は見過ごせるレベルを超えています」

二人の表情が報告ごとに変わっていくが、なのはは続ける。

「自分やパートナーの安全や試験のルールも守れない魔導師が人を守るなんて、できないよね」

言い方は穏やかだが、受験生二人にはグサリと来るものだった。

「はい……」

ティアナは素直に受け止めていた。

「だから残念ながら二人とも不合格、なんだけどね……」

「「え!?」」

それで終わりというわけではなかったので、スバルとティアナは目を丸くする。

「二人の魔力値や能力を考えると次の試験まで半年もCランク扱いは却って危ないかもしれないし、それにイマジンの乱入で試験そのものが

無効になっても仕方がないというのが、私と試験官の共通見解」

「ですぅ~」

リィンもそれで納得している。

「ということでコレ。特別講習に参加するための申請用紙と推薦状ね」

なのはは、テーブルに二人分の資料と封筒を差し出した。

「コレを持って本局武装隊の特別講習を三日間受ければ四日目に再試験を受けられるから」

「え?え?」

なのはの説明にスバルの許容量は超え始めていた。

「来週から本局の厳しい先輩からしっかりと揉まれて、安全とルールをしっかりと学んでこよう。そうすればBランクなんて楽勝だよ。ね♪」

なのはは笑顔で締めくくった。

「「あ、ありがとうございます!!」」

二人は同時に感謝の言葉を述べて、頭を深々と下げた。

「合格までは試験に集中したいやろ。私への返事は試験が終了するまでってことにしとこか?」

はやては勧誘の返事はすぐでなくてもいいと言う。

「「すみません!恐れ入ります!!」」

スバルとティアナはその場で立ち上がって、敬礼した。

その時、互いに「やった♪」という心情が少しだけ表に出ていたりするのだが、誰もそれを詰問しようとは思わなかった。

 

スバルとティアナがその場から離れても、まだそこには人とイマジンが残っていた。

「十年ぶり……ですね。侑斗さん、野上さん」

はやてにしてみればこれからが本腰を入れなければならないものだと考えている。

紅茶を一口飲んでから、真面目な表情になる。

付き合いがある分、彼等が本世界(はやて達からすれば)に来た凡その理由はわかっている。

「そう……だね」

「俺達にしてみれば一ヶ月ぶりなんだけどな」

良太郎と侑斗はそれぞれの言葉で返答する。

「来た理由は観光、じゃないですよね?」

「まぁね」

はやてがおどけた事を言い、良太郎は苦笑する。

「お前達のことだから見当はついてるんだろ?」

侑斗は笑わないかわりに、おどける必要はないと言う。

「やっぱりイマジン絡み、なんですか?」

なのはの質問に良太郎が首を縦に振る。

「イマジンなのかもしれないし、違うかもしれないってのが僕たちの今のところの見解、かな」

良太郎は上着の懐から一枚の紙を取り出して、広げて呈示する。

「手掛かりがそれしかないからな。野上の言う事もわかるだろ?」

侑斗が付け足す。

良太郎が広げた紙を凝視する三人。

 

『サイキョウニシテサイアクナルモノ』

 

という短い文章だった。

「「?」」

なのはとフェイトは意味がわからないので、首を傾げている。

対して、はやてはというと。

「………」

一瞬だが、青ざめていた。

それが何かを知っているものだと良太郎と侑斗は見逃さなかった。

(八神の表情が一瞬だが変わった……)

何かあると侑斗は踏んでいるが、それを今すぐ問おうとは思わない。

幼馴染二人がいる以上、適当にはぐらかされる可能性もあるからだ。

「僕達としては正直、ミッドチルダに関する地理や常識は全くといっていいほどないに等しいから付き合いのある君達に協力を頼みたいわけで」

良太郎は自身が別世界ではまったくの門外漢だという事は重々承知している。

「イマジンを倒すんだったら俺達の力はアテにはしていいぜ」

侑斗が自分達を加えることへのメリットを言う。

はやてとしてみれば電王とゼロノスでイマジン対策は解決したようなものだった。

(侑斗さんが訊ねてきたら、打ち明けるしかないやろな)

自分が内に秘めている事を近いうちに桜井侑斗は辿り着くだろう。

そうなればはぐらかさずに打ち明けようとはやては決めた。

「もちろん、皆さんの力は重々承知してますんで私等としては願ったり叶ったりです。でも今までのような感じにはならないということだけはご理解いただきたいんです」

はやては予めの注意事項として、二人に告げる。

「何か形式ばったことがあるのか?」

「そうなんよ。今まで侑斗さん等は『未来』から来たことを考えて、情報等は一切公開されてへんけど今回ばっかりはそういうわけにはいかへんのや」

「情報を一切公開しない協力者なんて不審者みたいなものだもんね」

はやての忠告は的を得ていると良太郎は素直に受け取る。

「どうする?侑斗」

「機動六課絡みなら八月になるまで、俺達の事は伏せてもらうしかないが俺達絡みだったら仕方ないだろう。隠蔽のしようがない」

「やっぱりそうなるよね」

侑斗に訊ね、的確な方針を述べられた良太郎はその方針に同意した。

「そう言うてもらえると助かります」

はやてとしてはこれで駄々をこねられたらどうしようかと考えていたくらいだ。

「おーい。話は決まったのかよー?良太郎ー」

と離れた場所にいたモモタロスが良太郎を呼んでいた。

「まぁねー」

と良太郎が軽快に返した。

 

チームデンライナーとゼロライナーが機動六課の協力者という立場になった。

 

 

スバルとティアナは本局の中庭で寝転がって、六課勧誘の話を思い返していた。

魅力的な話だとは思える。

自分達にもそれなりのメリットがあるので、願ったり叶ったりだ。

だが、やはり迷う部分もあった。

「ねぇティア」

「何よ?」

「新部隊の話、どうする?」

スバルは自分より冷静に物事を捉えている相棒の意見を参考にしようと考えた。

「アンタは行きたいんでしょ?なのはさんはアンタの憧れなんだし、同じ部隊なんて凄くラッキーじゃない」

ティアナはサラリと答えてくれた。

でもそこにはティアナ自身はどうなのかというのはわからないままだが。

「まぁそうなんだけどさ……」

スバルはそれでもどこか迷っている節があった。

やっていける事が出来るかという不安もあるのだ。

「私はどうしよっかな……」

(遺失物管理の機動課っていえば選り抜きのエリートが集まるところよね……)

場違いではないのかと思ってしまう。

自身が特出した技能を持ち合わせていないから余計にだ。

「そんな所に行って今の私がちゃんと働けるのかなって……。ん?」

視線を感じたので見てみると、訳知り顔のスバルが自分を見下ろしていた。

「何よ?気持ち悪い」

真剣な表情で見つめられているわけではないが、あまり見つめられ慣れていないティアナは少しだけ顔を赤くする。

「えへへぇ」

その直後、スバルは右手を拳にして両目をわざとらしいくらいに輝かせる。

 

「そんなことはない!ティアもちゃんとできる!」

 

言った直後にスバルの両目は異様な輝きから普通の輝きに戻っていた。

「って言ってほしいんだろ~?」

そのスバルに対してティアナの反応はというと。

青筋を立てて、スバルのお尻を思いっきり抓っていた。

とりあえず気が済むまで抓るとそっぽを向く。

「ねぇティア」

今度くだらない事したら、さっきの倍の力で抓ってやろうと心のうちに決めながらスバルのほうへと顔を向ける。

「口では不貞腐れた事を言うけど、本当は違うんだって。フェイト執務官にも内心ではライバル心メラメラなんでしょ~」

「ラ、ライバル心とかそんな大それたものじゃないけど……。知ってるでしょ?執務官は私の夢なんだから……、勉強できるならしたいって気持ちもあるわよ」

ティアナは照れながらも本音を打ち明ける。

「だったらさ、やろうよティア!」

スバルが移動してティアナの正面に立つ。

「私は、なのはさんに色んなことを教わってもっともっと強くなりたい。ティアは新しい部隊で経験積んで自分の夢を最短距離で追いかける!」

こういうときのスバルの言葉は異様に説得力がある。

(コレ、褒めたら絶対に付け上がるから言わないけど)

「それに、当面まだまだ二人で一人前扱いなんだしさ。まとめて引き取ってくれると嬉しいじゃん♪」

スバルは心のそこから嬉しそうに言う。

対してティアナはというと。

青筋を浮かべて、背後からスバルの頬を抓る行動を取った。

気が済むと、立ち上がって腕を組む。

「まぁいいわ。上手くこなせれば私の夢への短縮コース。アンタのお守りはゴメンだけど、ま、我慢するわ」

そのような事を言うティアナをスバルはクスクスと笑みを浮かべていた。

その笑みが何となく癪に障っているのだが、スバルに詮索する事がまたドツキ漫才になる事をティアナは直感したので理性を抑える事にした。

 

 

時空管理局本局のとある休憩室ではというと。

良太郎、イマジン四体、コハナ、フェイトがいた。

ミッドチルダの通貨を持っていない良太郎達はフェイトの奢りでジュースを飲んでいた。

その中で一人、フェイトは頭を抱えていた。

(ど、どうしよう……。十年ぶりだからってあんな……あんな……)

人目も憚らず、大泣きして良太郎に抱きついてしまった事だ。

久しぶりだが、穴が入ったら入りたくなった。

隣に座っている良太郎は心配げな表情をしていた。

(十年経ってもみっともないよ……)

成長した自分を見てもらおうと思ったのに、駄目な部分しか見せていないと自己分析する。

「あの……フェイトちゃん」

良太郎が声をかけてきた。

「な、なに?良太郎」

「さっきからどうしたの?頭抱えてさ、もしかしてさっきの……事?」

「……うん」

わざわざ誤魔化す必要もないので、フェイトは顔を赤くしながら素直に首を縦に振る。

「ま、まぁやってしまった事を後悔しても仕方ないよ。それにナカジマさんだって、なのはちゃんと再会できたことにその泣いてたし……」

「う、うん……」

良太郎も顔を赤くしながらフォローにならないフォローを言う。

意味合い的には同じといえば同じだと良太郎は考えているのだろう。

「でも何かホッとしたよ」

「え?」

「十年経ってるから別人みたいだと思ったけど、そうやって顔を赤くしたりあたふたしたりするところを見てるとフェイトちゃんはフェイトちゃんだってね」

「もう……」

良太郎の一言にフェイトは俯きながら、軽く良太郎の右肩を叩いた。

 

 

 




次回予告

第七話 「機動六課 後編」
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