では最新話どうぞ。
転校生3
「おはよう〜初春」
10メートル先ほどに親友の初春飾利を発見した佐天涙子は、後ろから呼びかけた。
時刻は8時ちょうど。
この日佐天涙子は自身が通う、柵川中学校への通学途中だった。
ちなみに藤田学が寮の部屋を出た、
15分後の事である。
「あっ、佐天さん。
おはようございます」
佐天の呼びかけに気づいた、初春は
人懐っこい笑みを浮かべながら、佐天の元に走っていく。
佐天は声を掛けると同時に近づいて来ていたので、二人はすぐに合流できた。
合流した佐天と初春は、一緒に並ぶと通学路を仲良く歩き出す。
朝の通学路は、彼女達と同じ制服の中学生達が歩いていたりする。
また中学生だけでなく、近隣の高校生の姿もちらほら見える。
バイクであっという間に走り去っていく学生もいた。
「ところで佐天さん。
今日は早く登校してきたんですね。
下校はともかく、登校中に会うのは
珍しいですね」
「う〜んそうだね。
まぁいつもは遅刻ぎりぎりが多いからね」
佐天は初春の問いに、頭を掻きながら
照れ笑いを浮かべる。
セミロングの髪に、彼女のトレードマークの白梅の花の髪飾りが映える。
「そうでしたね。
全く閉まりかけてる、校門にヘッドスライディングは危ないと何度も言ってるのに、結局起きるのが遅くてって
はわぁ!?」
突然初春が奇怪な悲鳴を上げる。
「おう。今日は薔薇のパンツかぁ、
これって確か前に学舎の園に行った時のだよね」
指を立てて話していた、初春のスカートを歩きながら、捲り上げる佐天。
「何、何してるんですか!?
佐天さん!!」
初春が捲られた事に気づくと、慌てて
両手でスカートを抑えながら、後ずさる。
「何って……日課」
涙目になってる親友に、悪びれることなく普通に佐天は答える。
何を今さらって、不思議がってるように小首を傾げる。
「そんな日課認められません」
頬を膨らませ真っ赤な顔で、断言する初春。
「いやぁそう言われても、一日一回は
やらないと、調子が出ないって言うか
落ち着かないっていうか」
頬を掻きながら、ひきつった笑みで答える佐天。
しかし怒れる親友は当然納得しない。
「佐天さんの日課のために、なんで
私がスカート捲られて恥ずかしい
思いをしないといけないんですか」
初春は佐天に詰め寄りながら、両手を
駄々っ子みたいに、上下に振る。
初春の、拳が佐天の胸に当たる。
「まぁまぁ初春、落ち着いてってば
もう何度もやってる事なんだからさ」
佐天は両手のひらを初春の顔につきだしながら、どうどうと馬をなだめるようにして、初春を落ち着かせようとする。
「こんな、通行人がたくさんいる
往来でスカート捲るなんて、セクハラです佐天さん」
初春は涙目のまま、駄々っ子パンチを続ける。
それを苦笑いしながら、佐天は喰らい続ける。
「わかった、わかったよ。
初春もうしないよ
」
佐天が、初春のけんまくに譲歩する。
「本当ですか」
初春は、パンチを止めると、涙を手で拭うと、上目遣いで佐天を見る。
「本当だよ」
佐天が優しい笑みを浮かべて初春の
頭を撫でる
「約束ですよ」
「うんわかった、わかった。
あたしも初春の反応は見たいけど
泣かれるのは困るしね」
「佐天さん」
初春は、やっと理解してくれた親友に
感極まったとばかりに、目を潤ませ、
両手のひらを合わせる。
そのまま拝んでしまいそうだ。
「じゃあこれからは、あまり人目のないとこでするね。
あたしの部屋とか、初春の部屋とか
あるいは177支部内とかだね」
「えっ!」
佐天を拝みそうになるほど、感動していた初春が、直後続いた佐天の言葉に固まる。
「あの〜佐天さん?」
「スカート捲るなら、人目のないところでこっそり捲ってもらうのが、
初春の趣味だったんだ。
知らなかったよ」
佐天はテヘっと笑いながら、自分の頭の後頭部を撫でる。
「佐天……さん」
初春は、重ねていた両手を解くと
その手を握り締め、拳を作る。
「全然わかって無いじゃないですかぁ!!」
握り締めた拳を佐天の顔面めがけて、
ぶちこもうと、初春は拳を振りかぶる。
「わぁー待った、待った。
初春落ち着いて、良いじゃん減るもんじゃないんだからさ」
佐天が両手なひらを顔の前に、つきだしながら、ストップ、ストップと必死に初春を止める。
「減るもんじゃないって、佐天さんは
捲られたりしないから、そんな事が言えるんです」
初春が、叫びながらパンチを振るうが、佐天はバックステップして、これをかわしてしまう。
「えっ何?、もしかして初春もあたしのスカート捲りたかったの?
何だそれなら、そうと言ってくれたらいいのに」
そう言うと佐天は、自身のスカートの 端を摘まんで、ヒラリとスカートを捲り上げる。
「!?」
佐天の大胆な行動に、再び初春は固まってしまう。
「いやぁ初春にスカート捲りの趣味があったなんてね。
わざわざ捲りに来なくても、初春なら
何時でも見せて上げるのに」
佐天はスカートを上げたり、下げたりして、ほらほらとばかりに見せつける。
その光景を目が点になりながら、見る
初春。
「おは、おはようなの」
その時スカートの中を見せつけてる、佐天とそれを呆然と見ている初春の二人に
呼び掛ける声が一つ。
「春……春上さん」
初春が弱々しい声で、呼び掛けてきた
声の主の名を呼ぶ。
流石の佐天も春上の登場に、上げ下げしていた、スカートから指を放す。
「おはようなの、初春さん、佐天さん」
彼女達と同じクラスの春上衿衣が、
頬をひきつらせながら、再び初春と佐天に挨拶をしたのだった。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
それにしても、読むと書くは大違いですね。
執筆は難しい。
しかし最後まで頑張ります。
何かお気づきの点が有ったら教えて頂けると幸いです。