とある野望の凶刃(凍結)   作:翔馬

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最新話投稿します。
良かったら見てください。
短いので読みやすいと思います。
(^_^)



決闘(4)

 

 

「痛ってぇ、こぶが出来ちまったぜ」

後頭部を擦りながら、学は立ち上がる。

距離にして、4、5メートルぐらいは

飛ばされたみたいだ。

 

 

「ほう〜。

今のを喰らって、立ってくるとは……流石は蒼天飛翔と言ったところか。

腐っても鯛という奴だな」

 

立ち上がった学の耳に、健児の嘲(あざけ)りが入ってくる。

 

両手をポケットに突っ込んだまま、

学に近づいてきていた。

 

体を右に左に、傾けながら学に迫る

健児。

 

 

その余裕で歩いてくる、健児を学は黙って見続ける。

 

吹っ飛ばされたダメージが、まだ残っていて、頭が重く感じるからだ。

 

だが、ただダメージが回復するのを、待つほど学は間抜けではない。

脳内で、健児の分析もおこなう。

 

(風使い、いや違う。といってテレキネシスでもない、音使いか?)

 

学は吹っ飛ばされた時の事を、思いだしながら、健児の能力が何なのか突き止めようと知恵をしぼる。

 

 

(それが一番可能性が高いか、とりあえず音使いと仮定して、後は戦闘してたら、詳しい事が判るか)

 

 

 

学はある程度能力分析を終えると、迎撃体勢に入る。

 

左手を軽く握りしめ、顔の前に置き、

右手を頬骨に付けて、肩幅に足を開く、左足を前にして、右足を後ろにする。

そのファイティングポーズは、ボクシングのオーソドックススタイルだ。

 

「ほう面白い。

俺にどつきあいを挑むというのか」

 

学の構えを見た、健児は立ち止まり、顎に手を置きながら、感心げに学を見る。

 

健児の問いかけを無視して、じりじりと、地面を擦りながら学が

距離を詰めてくる。

 

ゆっくり、ゆっくりと学は健児との

間の距離を縮めていく。

 

朝の太陽の光が二人を照らしている。

 

 

2

 

「どうしましょう、春上さん」

 

突然始まった、学と健児の喧嘩を

初春は口に手を置いて、困惑しながら

見ていた。

 

春上に話しかけられて、初春はやっと

心ここに非ず状態から、正気を取り戻していた。

 

隣にいる、春上も心配そうな顔で、ふたりの喧嘩を見ている。

 

時は既に、8時35分をまわっており、遅刻が決定してるのだが、心配している二人は気づいていない。

 

「先生呼んでこよう。

初春さん」

 

春上がそう決めて、強い口調で言う。

 

「そうですね」

 

春上の意見に初春は賛成する。

 

意思が決まった二人は、急いで学校にいる、先生を呼びに行くのだった。

 

 

3

 

 

 

初春達は気づかなかったが、初春達以外にも、二人の喧嘩を見ている者がいた。

 

「あいつ何やってんだ?」

 

 

 

初春達のクラスメイトである、山先将真(やまさきしょうま)である。

 

この山先、長田健児の親友である。

 

山先は親友が朝っぱらから、喧嘩しているのを見て、呆れ果てた声で呟く。

 

「血の気が多いのは知ってるけど、

よりにもよって、学校の校門近くで、

おっ始めるか?」

 

やれやれとばかりに、山先は首を振る。

 

次に山先は、健児の相手を見る。

 

(おうおう。臨戦体勢でこれまたおっかない)

 

山先は、小柄で一見ひ弱そうに見える

学(無論山先は名を知らない)の構えに

隙がないのに、気づきただ者でないと

見抜く。

 

(相当格闘技をやってるなぁ。

構えからして、ボクシングってとこか)

 

山先が観察している、間にも健児達は距離を縮めていく、もうすぐ両者共に射程距離に入る。

 

二人が距離を詰めていく、横を何人かの学生が早足ですり抜けていく。

 

関わり合いになりたくないのが、その態度から見てとれる。

 

「お坊っちゃんに、これが防げるか?

」

 

先に射程距離に入ったのは、健児。

間髪入れず、左のローキックを放った。

 

木のバットでもへし折れそうな、重い蹴りが学の足を刈ろうとする。

 

「!!」

 

が、学はその攻撃を読んでいた。

健児は威力を重視するあまり、蹴り足を振りかぶり過ぎていたのだ。

脚の描く軌道を見れば、狙いは判る。

 

 

蹴りが足に当たる前に、バックステップして、学は避けれた。

 

「しっ」

 

バックステップした後、すかさず

学は前に踏み込む。

 

反撃の右ストレートが、ローキックを

放って、片足状態の健児の顎目掛けて

打ち込まれる。

 

直後、鈍器か何かで壁でも殴ったような音が鳴り。

 

 

「ぐぅ……」

 

 

学が右拳を抑えながら、呻き声を

上げた。

 

 

「残念だったな」

 

健児の得意気な笑い声が、辺りに響くのだった。

 




最後まで読んでいただきありがとうございました。
(^_^)
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