とある野望の凶刃(凍結)   作:翔馬

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二話投稿いたします。
良かったら読んでいって下さい


序章惨劇(2)

さおりをお姫さま抱っこしてから大体数分は たったろうか。

 

俊一はこれなら門限に間に合いそうなので少し 楽しようと スピードを落とすことにした。

 

少し遠目だが常盤台中学女子寮が見えている約2百メートルぐらいだろう。

(余談だが常盤台中学女子寮は、学校と同じ学舎の園内にある寮と学舎の園外にある寮とふたつあり、さおりは外の寮に入寮している)

 

「も う恥ずかしいから降ろしてよ俊ちゃん」

 

さおりも寮が見えて安心したらしく、再び羞 恥心が高まったのだろう。

急に降りようともがきだす。

 

「わかった、 わかった! ここまで来たら大丈夫だろう。

すぐ降ろしてやるから暴れないでくれ」

 

俊一は言葉通りさおりをお姫様抱っこから解放 して地面に降ろしてやる。

少し残念な気がしたが、流石に鬼の前にお姫様抱っこで登場する度胸はない。

 

「ふう~ギリギリセーフ。後は一人で大丈夫だよな」

 

さおりを降ろした俊一は、野球の審判みたいに、セーフのジェスチャーをしたあと、声をかける。

 

 

 

「ちょっと恥ずかしかったけど……ありがとう!」

 

さおりは最後のありがとうだけ早口で お礼を言うと、顔を横にそむける。

そのそむけた耳が真っ赤になっている。

 

「そうかまあ今度からは気をつけるよ」

 

恋人の機嫌を損ねないで済んで俊一は安心し た。

 

「わかればよろしい……じゃあね

俊ちゃんまたメールか電話 するね」

 

そう言って笑顔でさおりが手を振りながら別れの挨 拶をしてくる。

その無垢な笑顔に思わず、抱き締めたくなるが、グッとこらえ自分も別れの挨拶をする

 

「ああこっちも寮に帰ったらメールするからよ。 じゃあな

ん?……誰だ」

 

別れを済ませようとしていた俊一は

遠くからこちらに歩いて来る人影が 見えたので、人影の方に目をやる。

 

遠いし晩で見通しが悪かったが、元野球部で外野手 をしてた俊一にはなんとか見える。

年は17、8か? Tシャツにジーパンというラフな格好だ。

 

顔も至ってあまり特徴のない普通で美形でもな ければ、不細工でもない 学生だ。

 

その中で強いて特徴を上げるとすれば右手に、 木刀を持っている事か。

 

普通ならおかしいかまたは危険だと思う所なの だが、何故か俊一は特に警戒しなかった。

 

その歩いて来る少年が左腕に、風紀委員 (ジャッジメント)の盾の腕章をつけていたから だ。

 

風紀委員

 

主に能力者の学生達で構成される、警備員(アンチ スキル)と並ぶ学園都市の治安維持機関であり、基 本的には個々の学校ごとに独立しており主に校 内の治安維持を行う組織である。

風紀委員は志願した学生で構成される。

ちなみにその審査は厳しく、9枚の契約書にサインして13種の適正試験と4ヶ月の研修を突破しなくてはならないという過酷なものである。

 

(風紀委員が夜回りね……まぁ最近物騒だから な)

自分達の方にゆっくりと歩いてくる

風紀委員らしき男を見ながら、俊一は

心の中で御苦労様と労う。

世情に疎(うと)い俊一だが子供が急に消える 神隠しだの 、無能力者狩りなど色んな物騒な事 件が嫌でも耳に入ってくるので、最近の治安が悪いのはわかる。

(うう……悪い事は 何もしてないが何か緊張す るぜ。 中学の時はしょっちゅう追っかけられてたから な……トラウマじゃないと思うが)

 

緊張している俊一の心情など関係なく、風紀委員は俊一の方に近づいて来る。

 

(ごく……)

 

俊一が微動だにせず、夜回りの風紀委員の様子を見ていると、 突然袖を二回程クイクイと引っ張られた

 

「ねぇねぇ~俊ちゃん」

 

引っ張られたせいで体が傾いた俊一は、 引っ張 られた方向を思わず見る。

さっき別れたはずの幼い恋人が居て小声で俊一に話しかけてきたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後まで読んで頂いてありがとうございました。
読むの違って書くのは難しいですね。
アドバイス頂けたら嬉しいです
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