インフィニット・ストラトス 世界への反抗 作:鉄血のブリュンヒルデ
「逃げるんだよォォォォォォォォォ!」
「死ぬ死ぬ死ぬーーーー!」
「えぇー?!なんなのー?!」
突然騒がしくて、すみません。今俺達は、女子の軍団に追いかけられてます。なんでかって言うと、それは朝のHRの時の事。
…………………………
「ねぇねぇ、おりむーにかいかい知ってる?」
「何をだ?本音」
「そうだよのほほんさん。主語抜けてるぞ?」
この女子生徒は布仏 本音。皆からのほほんさんと呼ばれている。実際のほほんとしてるし、本人も嫌がっていないので、この呼び名で通っている。まぁ、櫂は呼ばないんだけど。
「あのねぇ、今日このクラスに転校生が来るんだよぉ」
「またか?多いな」
「櫂、一夏さん、おはよう」
俺達が話していると、後ろから箒が話しかけてきた。
「おう、おはよ」
「おっすー」
「モッピー、おはよぉ」
「あぁ、おはよう」
箒も、随分クラスと打ち解けたな。前まではあまり多く人と関わろうとしなかったんだけど、それも櫂が変えてくれた。まぁ、少し強引だったけど。
「なぁ箒。転校生の話知ってるか?」
「ん?あぁ、確か昨日そんな話があったな」
なんだ。箒も知ってたんなら話してくれても良かったのに。
プシューーッ
空気を圧縮する音と共に、教室のドアが開く。千冬姉と山田先生が揃って入って来ると、皆席に着き始めた。
「諸君、おはよう。我々が着いて席に着くのは構わないが、ちゃんとその前から座る様、に………」
千冬姉が絶句した。その視線の先は俺の後ろの櫂の筈だ。一体何が………………え?
「Z-z-z………」
「…………こいつ、私が入った数秒で寝たのか?」
視線の先にいた櫂は、寝息をたててた。
「起きろ!」
千冬姉がフルスイングで出席簿を振る。
〈ディフェンド・プリーズ〉
突如響いた声と共に、櫂の頭上に魔法陣が現れた。
「フッ、俺がHR中に寝ると思ったか?」
「いや、思うだろ」
「エェーーー」( ´•д•`)
なんて顔すんだよ。こいつは。
「フンッ!」
パリーーーーンッ!
「なぬ?!」
その時、なんと千冬姉が櫂の魔法陣を砕いた。
「ちょ、おま」
ゴツッッ!
「いっとぉあ?!え?はぁ?!あんたどうなってんだよ!」
櫂が本気で動揺してる。まぁ、確かに、生身で魔法破るなんて…………はぁ?!
「千冬姉!今のどうやったんだよ!」
「別に、ただ振り下ろしただけだ。あと織斑先生と呼べ」
「あの、織斑先生!」
「なんだ」
「あ、あの、外の子達が…」
「………………あっ」
何となくデジャブを感じる様な展開に、櫂はため息をついた。
「はぁ、成長ねぇな」
「「お前が言うな」」
俺と箒の声が重なった。まぁ、そりゃ友達歴長いからな、俺達。
「とにかく、今は連絡だ。山田君、頼む」
「はい!だいぶ噂になっていますが、今日はこのクラスに転校生がいます!入ってきて下さい!」
山田先生に呼ばれて入ってきたのは、小柄な銀髪の少女と…………………え?!
「………え?」
「ちょっと、あれって」
「嘘でしょ?」
「皆さん初めまして。フランスから来ました。シャルル・デュノアです」
金髪の、男?!
「男………!?」
「はい。僕と同じ境遇の子がいると聞いたので、急遽転入することになりました」
「……………キ、」
〈テレパシー・プリーズ〉
(皆、耳塞げー)
(おう)
(分かった)
(大丈夫ですわ)
(おーけーだよぉ)
櫂が魔法を使い俺達に連絡する。
ちなみにこれはこの前輪島さんから貰った魔法石で俺が作った物だ。凄いでしょ?最っ高でしょ?天っ才でしょ?!
……………すみません。少しふざけました。
この思考、僅か一秒。そして次に
「「「「「キャアアアアアアア!!!」」」」
女子の歓声。
うん。騒いでない皆は防御出来てる。
「うわぁ!?」
うん、そうなるよね。
「男子よ男子!三人目!」
「守ってあげたくなる系の!」
「お姉ちゃんって呼んで!」
(やっべぇ、めちゃくちゃうるせぇ)
(そう言うなって)
後ろを見ると、櫂は耳栓をしてゲームをしていた。
「静かにせんか。まだ自己紹介が残っている。山田君、頼む」
「わかりました。ラウラさん、自己紹介してくれるかな?」
千冬姉に言われて、山田先生がもう一人に声をかける。
「………………………」
何か随分無愛想な子だな。
(そういえばコイツ、クロエに似てるな)
(クロエ?)
(あぁ、切るの忘れてた)
あ、アイツテレパシー切りやがった。
「ラウラ、挨拶をしろ」
「はい教官」
千冬姉の言うことは聞くのか。ていうか教官?
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「えっと、あの、それだけ?」
「以上だ」
うお、これまたストレートな。ってあれ?なんかこっちに来た。
「………………………」
と思ったら素通りして櫂の方に。
「櫂!」
そして、なんと櫂の名前を呼んだ。
「ん?あぁ、ラウラか。どうしたんだ?」
しかも、櫂も名前で呼んでるし
「知り合いか?」
「おう。半年前にちょっとな」
「あの時は!「ボーデヴィッヒ。この後も授業がある。思い出話は後でな」………はい、教官」
「織斑先生だ、全く。おい織斑、竜川。デュノアの世話をしてやれ。それと竜川は放課後生徒指導室に来い」
「お前何したんだよ」
「いや、何もして…………あっ」
「なるほど、別件でも呼ぶ必要がありそうだな」
すげぇ。千冬姉が勝ち誇った顔してる。まぁ、いつも櫂に言い込められてるしな。
「チッ。とりま行こうぜ」
「え?まだ一時間目までは時間結構あるよ?」
「いやいや、お前今から女子が着替えるだろうが」
「え?それがどうかしたの?」
え?こいつ何言ってんだ?みたいな顔してるな。まぁ、確かにそうなるよな。
「もしかしてお前の前いた学校って男女別れずに着替えてたのか?」
「え?あ、あぁ!そうだよね!急いで出なきゃ!」
「?」
「下手かよ……」
櫂がなんかボソッ呟いたけど、とりあえず今は急がなくちゃ!
「っ!走るぞ!」
「え?なんで?」
「奴らが来る!捕まったら死ぬぞ!」
「えぇ?!」
少しわざとらしく大げさに言うけど、実際に過労死くらいならしてもおかしくない。
「見つけた!転入生も一緒よ!」
「皆の者!行けぇー!」
「私達の向かう先に、男子がいるからよ。だから、止まるんじゃねぇぞ…っ!」
「脳細胞がトップギアで、命燃やすぜ!」
なんか色々なネタが飛び交いながら俺達を追いかける女子達。仕方が無い。それなら!
「逃げるんだよォォォォォォォォォ!」
「死ぬ死ぬ死ぬーーーー!」
「えぇー?!なんなのー?!」
という訳で、話は冒頭に戻ります。