インフィニット・ストラトス 世界への反抗 作:鉄血のブリュンヒルデ
「行くぞ一夏!」
「おう!」
俺はウィザーソードガンで異形に斬り掛かる。剣術は白式の操縦や箒との特訓で鍛えた。反射神経は櫂との訓練や千冬姉の制裁で身につけた。今の俺はそんじょそこらの人間に負けない自信がある。
「グェアァァァ!」
だが、コイツは勝手が違う。身体能力は人間のそれを遥かに凌駕し、魔力は櫂に一人では勝てないと言わせる程だ。
「ハァ!」
「これで!」
「グルアァァァァァァァ!」
やっぱり、単純な攻撃ではダメージが入らない。それどころか、奴の闘争本能を刺激するだけだ。
「一夏!俺が囮になる!だからお前はコイツを斬れ!」
「お前!またそんな事言ってんのかよ!」
「シャルロットを救い出す為には、これしかねぇんだよ!お前は一瞬の隙も見逃すんじゃねぇぞ!」
櫂はそう言いながら右手のリングを変えた。
〈ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!〉
〈チョーイイネ!キックストライク!サイコー!〉
「ハァァァ!ハァ!」
櫂は右足に紫炎を纏わせると、一瞬で異形の背後に飛んで回し蹴りを放つ。だがそれは受け止められて櫂はその足を掴まれた。
「残念!本命はそれなんだな!」
櫂はその掴んだ腕を振りほどいて、背中から羽交い締めにした。
「今だ!やれ!」
「でも、そのままじゃお前も!」
「仕方ねぇだろ!これ以外思い付かねぇんだから!」
「でも!」
「いいからやれ!シャルロットを見殺しにしたいのか!」
「っ!」
それはズルい。俺はそう言おうとした。だが、確かにこれ以上に今出来る最善は無いかもしれない。
「後で文句言うなよ!」
「分かってるよ!」
今はやるしかない。俺は持っていたウィザーソードガンを構えなおしてハンドオーサーを展開した。
〈キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!〉
〈ボルケーノ!スラッシュストライク!ヒー・ヒー・ヒー!〉
「ウオォォォォォォ!」
俺は大きく振りかぶり、横一線に剣を振るった。
「グギャアッ?!」
異形は小さく悲鳴を上げ、俺が斬った部分には裂け目の様な物が生まれていた。
「一夏!そこから中に入れ!」
「え?でもアンダーワールドには潜れないんじゃ」
「普通のやり方じゃ、な!っと!」
「グェアァァァァァ!」
突然異形が暴れだした。櫂はそれを何とか抑えると、俺を見ながら言った。
「そのドライバーとお前ならやれる!コイツを向こうで使え!それがあればお前も戦える!」
そう言って櫂が俺に渡したのは、ドラゴンライズに良く似た白くて刀が描かれたリングだった。
「それを使えば、アンダーワールドで雪片が使える!零落白夜で、コイツの魔力の元を斬れ!」
「っ!分かった!やってみる!」
俺は覚悟を決めて、アンダーワールドへと続くゲートを潜った。