インフィニット・ストラトス 世界への反抗   作:鉄血のブリュンヒルデ

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帰還

「オツカーレ」

 

「それ違うだろ」

 

俺がシャルロットのアンダーワールドから出ると、櫂は変身解除して壁にもたれて座っていた。

 

「お前やっぱりダメージあるじゃねぇか」

 

俺はそう言いながら櫂に手を差し出す。

 

「お前が思いの外強いせいだ」

 

「それ褒めてんのか?」

 

「ばーか、嫌味だよ」

 

櫂は笑いながら俺の手を取った。そのまま引き上げて立たせると、櫂は俺にリングを一つ投げた。

 

「ソイツをシャルロットの右手にはめろ。一週間もすれば余分な魔力をある程度吸い取ってくれる」

 

「これがか?」

 

そう言って渡されたのが、真っ白で絵柄も無いリングだった。

 

「その魔法石は特殊でな。魔力をストック能力があるんだよ」

 

「魔力をストック?」

 

最近ウィザーズの協力者として色々勉強したが、そんな魔法があるなんて。

 

「例えばこれを俺が使ったとする。そして俺が死んだり、望んだりすれば俺の魔力や経験がそのままその魔法石に移される。で、そのリングを次に使った奴がその魔力とか経験がソイツに受け継がれる」

 

「なぁ、それなんか聞いたことあるぞ?多分ワンフォー「違うからな」あ、おう」

 

凄い否定された。まぁ、違うならいいや。

 

「とにかく。そうやって力を蓄えて一つの魔法を作り出すっていうのが、ソイツの役目だ。今まで、何人もの魔法使いが犠牲になった。その人達の命が、それには篭ってる。だから、しっかりシャルロットごと守れ」

 

「おう………………ん?俺が?」

 

「え?当たり前だろ」

 

いや、初耳だ。

 

「ん、んん……」

 

俺達が話していると、後ろから声が聞こえた。

 

「おっと、目が覚めたみたいだな」

 

「えっと、櫂に、一夏?」

 

「シャルロット!大丈夫か?何処か痛まないか?」

 

「うん。僕は大丈夫」

 

良かった。見た感じ擦り傷とかしかないみたいだ。

 

「なぁシャルロット。お前の会社と提携している組織、あるか?」

 

「え?あるけど、どうして?」

 

それを聞いた瞬間、櫂の表情が暗くなった。

 

「その中に、財団Xって言う名前の組織、あるか?」

 

「うん。あるけど」

 

櫂の目に憎悪が宿った。

 

「なぁ櫂。それがどうしたんだ?ていうか財団Xってあの医薬品とかの研究してるんじゃ」

 

「表向きは、な」

 

「そこまでだ。竜川、織斑、デュノア。お前達はここで何をしていた」

 

その時、俺とシャルロットの背後から低い声が聞こえた。けど、この声って……。

 

「やっぱり、千冬姉か」

 

「織斑先生だ。それと、今はそんな呑気な話をしている場合じゃない。ここの防犯設備は完璧だ。だが織斑とデュノアが監視カメラに写った直後からこのエリアの防犯装置だけが機能を停止していた。何があった」

 

千冬姉が目には、警戒心と心配が混ざった様な感情が宿っていた。

 

「織斑先生!これは全部僕のせいなんです!」

 

「なに?」

 

今完全にシャルロットに対して敵意が向いた。不味い。このままだとシャルロットが捕まる!

 

「違うんだ!これは!」

 

「シャルロットの中のファントムもどきがやった」

 

え?

 

「え?」

 

「どういう事だ。説明しろ」

 

櫂は懐から一つの指輪を取り出した。

 

「ほれ」

 

そして俺に向かって投げた。それはまた見た事ないリングだった。

 

「それはメモリーだ。使用者の記憶を周囲にいる人間が見る事が出来る」

 

「それなら丁度いいなこれで使えるか?」

 

「おう」

 

「分かった。なら」

 

俺はハンドオーサーを操作しながら千冬姉を見た。

 

「それでいいよな?」

 

「あぁ、構わんぞ。記憶なら改竄のしようがないからな」

 

千冬姉の了承も得た。じゃあ一先ず、やるか!

 

〈ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!〉

〈メモリー・ナウ〉

 

「悪いな、一夏」

 

「え?」

 

今、櫂なんて。

 

俺達の意識はそこで途切れた。

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