インフィニット・ストラトス 世界への反抗   作:鉄血のブリュンヒルデ

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心の叫び

「「うおおおぉぉぉぉ!」」

 

ガァンッ!

 

俺の雪片弐型と、箒の刀がぶつかる。その衝撃が空気を震わせ、俺達の腕にも振動を伝える。

 

「箒!お前はどう思ってんだよ!」

 

「さっき言った通りだ!私はボーデヴィッヒを信じる!そして自分の決断を信じる!それだけだ!」

 

箒の気迫は、凄まじかった。その剣戟の一つ一つが、まさに鬼すら凌駕する程の。

 

「ならばお前はどうなんだ!お前は本気でボーデヴィッヒを疑っているのか?!」

 

「当たり前だろ!俺見たんだ!アイツが二人を傷付けた所を!監視カメラも千冬姉が確認した!それにもしっかりと映ってた!」

 

「それだけか?!お前は、本当は疑いたくないんじゃないのか?!お前の心の声を聞かせろ!」

 

箒は剣戟は更に鋭く、早くなる。俺と箒の間にある専用機という壁が、どんどん壊されていく。このままじゃ、箒に負ける!

 

「俺は!あんなに純粋な目をしていたラウラを疑いたくない!でも、あの現場を見ちまったからには、真実を聞かなくちゃいけねぇんだよ!」

 

「そんな生半可な気持ちで、私に勝てるとでも思うのか!お前には失望したぞ!一夏ァ!」

 

「うるせえぇ!」

 

ガンッ!

 

「グッ!ダアァ!」

 

「ウオォ!」

 

俺達は剣を振るい続けた。まるで、子供の頃に戻ったみたいに。

 

「どうだ、一夏!何か感じるか!」

 

「感じるよ!俺のアホさ加減をな!」

 

「そんなもの!今更だろうがァ!」

 

「黙れえぇ!」

 

まさか箒の口からそんな櫂みたいな言葉が飛び出してくるとは思わなかったから、俺はつい感情をさらけ出してしまった。

 

「……それでいい。もっと、お前の心の叫びを聞かせてくれ!」

 

「あぁ!俺の、心の叫びを聞け!」

 

俺は構えをとる。この構えは、千冬に一度だけ教えられた構え。ここぞという場面で、敵の弱点を正確につけれる様な技量な無いと使えない技だと聞いている。それは。

 

「……その構え。篠ノ之流抜刀術か」

 

「あぁ、そうだ。お前の父さんが千冬姉に。そして千冬姉が俺に受け継がせた、この技で!お前を倒す!」

 

「その技なら何度も見た。実際、このまま突っ込まなければお前のシールドエネルギー残量の問題で勝負は決するだろうな。だが!」

 

箒は剣道の様に刀を構えると、目を閉じた。

 

「それでは、篠ノ之の名が泣く!私は、全力を持ってお前を倒す!」

 

箒はそう言いながら目を開き、スラスターを全て解放した。

 

「うおおおぉぉぉぉ!」

 

「っ!」

 

ここだ!

 

「抜刀!白銀白夜!」

 

これは、千冬姉が篠ノ之流抜刀術を応用して編み出した技だ。モンド・グロッソの時も使った、千冬姉の奥の手だ。

 

「なっ?!」

 

箒はその動きに驚いたのか、一瞬隙が生まれた。だが、その一瞬が勝敗を決めた。

 

「これでぇ!「ウオォォォ!」っ?!」

 

終わりだ。そう言おうとした。だが、それは突然聞こえた雄叫びに掻き消された。

 

「っ?!おいシャル!何だソイツ!」

 

「分からない!でも、中にはラウラが!」

 

「え?!」

 

シャルの目の前に居たのは、黒い泥の塊の様な奴だった。

 

「一夏!ボーッとすんな!」

 

その時、櫂の声が聞こえた。声が聞こえた方を見ると、非常口からウィザードになった櫂が飛び出して来た。

 

「え?!なんでお前変身してんの?!」

 

「ファントムだよ馬鹿野郎!とにかくお前はラウラは救え!それと!この前のはラウラじゃねぇ!コイツだ!」

 

「はぁ?!」

 

櫂の声と共に現れたのは、カメレオンの様な見た目のファントムだった。

 

「コイツは他人に化けられる!その能力を使ってラウラを追い込み、ラウラを絶望させるつもりだったんだとよ!」

 

「お、おい!ちょっと待て!それって!」

 

「あぁ!俺らは知らずにファントムの手伝いをしちまってたって事だよ!ラウラはゲートだ!お前がラウラを救え!俺がコイツをやる!シャルロットも協力してやれ!」

 

櫂はファントムと戦いながらも俺達に指示を飛ばす。そんな余裕は明らかに無さそうだが。

 

「箒!お前は避難誘導だ!現状まともにISを動かせる奴はあんまり居ねぇ!訓練機でも今すぐ使える状態のお前がやれ!セシリア達はもうやってる!出遅れんなよ!」

 

「あ、あぁ!」

 

それぞれが、それぞれに出来る事を。今の俺達に出来る事。それは、目の前で苦しんでるラウラを救う事!

 

「シャル!行けるか!」

 

「当然!」

 

そう言ってISを解除したシャルの半身に、シュマンの影が映る。

 

「しゃあ!俺達も行くぜ!」

 

〈ドライバーオン・ナウ〉

 

俺も白式を解除して、ドライバーを出現させる。

 

〈シャバドゥビタッチヘーンシーン!〉

〈ハイドロ・ナウ〉

 

「ウオォォォ!」

 

俺は櫂にリング製作の参考として借りていたウォーターウィザードリングで、ハイドロスタイルとなる。シャルロットは雄叫びを上げ、その姿をシュマンへと変えていく。

その間にも、ラウラは黒い泥の様な物に包まれていく。その形が千冬姉と千冬姉の使っていた暮桜に似ている事に怒りを覚えたが、その考えもすぐに消し去った。

 

「これ以上は考えても無駄だ。だから、考えるのやめた。ここからはフィーリングで勝負だ!」

 

俺はウィザーソードガンを構えながら、そしてシャルはまるで獣の様な構えで、ラウラを救うために走り出した。




最近、一夏に仮面ライダーの名言を言わせ過ぎてる気がする……(  ̄ω  ̄ )
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