インフィニット・ストラトス 世界への反抗   作:鉄血のブリュンヒルデ

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覚醒

「姿が変わった所で、私との実力の差は変わらん!」

 

カメレオンはそんな事を言いながら、鉄よりも硬い魔法石の一種で作られた舌を俺に伸ばしてきた。

 

「ンなもん効くかよ」

 

俺はそれを親指と人差し指で掴むと、それをへし折った。

 

「グアァァ?!」

 

「上級だか何だか知らねぇが、俺達の力に勝てると思うなよ」

 

俺は悠々と歩いて近付く。今までとは明らかに違う。体の底から、とてつもない力がマグマの如く吹き出す。

 

「嫌だ!死にたくない!私には使命が!」

 

「テメェの使命なんざ、知った事か」

 

「クソ!こうなったら!」

 

カメレオンは何かを取り出す。それは細かい魔法石。俺達魔法使いの使う魔法石とは違う、ただの微弱な魔力の塊。だが、アイツらファントムが使う事でその真価を発揮するらしい。

 

「行け!グール!」

 

その魔法石はどんどん人型になり、そのまま異形を生み出した。

 

「残念だったな。そんなモン、これで十分だ」

 

俺は左手を横一線に振る。するとリングが輝き、そこから発せられた波動でグールは全て消滅した。

 

「な、なんだと?!」

 

「さぁ、終わらせようぜ」

 

「そ、そんな!私はまだ!」

 

ファントムは逃げようとする。だが、それを待ってやれる程俺は真っ当な性格をしている訳じゃない。

 

「これで終わらせる」

 

そう言いながらリングを変えようとした。だが、そこに邪魔が入る。

 

「おーっと、ソイツを殺されちゃ困るんだよなー」

 

「お前か」

 

そこに居たのは、忘れる訳もない。あの日のファントムだ。

 

「なぁ、そのお前ってのやめてくれねぇか?」

 

「なら名前くらい名乗れ」

 

「あれ?名乗ってなかったっけか?しゃーねーな。一回しか言わねぇからよーく聞いとけ。俺様はフォックス!そこの雑魚と同じ、ファントムの幹部の一人だよ」

 

フォックス、ねぇ。確かにそれっぽいわ。どっちかって言うと九尾っぽいが。

 

「しかし、お前また強くなったんだな。これはレベル2じゃあ勝てそうもねぇな」

 

フォックスは面白そうに笑うと、自身の武器である鎌を取り出した。

 

「行くぜ。レベル3!」

 

フォックスが叫ぶと、体から光が発せられる。

 

「レベル3を使うのは久しぶりだな。確か前はフェニックスだったか?」

 

「御託はいい。さっさと始めようぜ」

 

〈コネクト・プリーズ〉

 

俺はコネクトを使い、ウィザーソードガンを取り出してソードモードにした。

 

「さぁ、新しいの試してやる」

 

〈キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!〉

 

俺はメロディーが流れる中で、右手のリングを変えた。

 

〈コピー・プリーズ〉

 

俺はコピーを使い、ウィザーソードガンをもう一つ出現させた。

 

「いいねぇ。盛り上がって来たぜェ!」

 

フォックスは鎌を構えながら走って来る。

 

「ハァ!」

 

俺も走り出し、フォックスと激突する。

 

ガキィィンッ!

 

互いの得物がぶつかり、甲高い音を上げる。

 

「ハァ!」

 

「セイィ!」

 

俺達は何度も刃を混じえながら、次の手を考えていた。そして俺は、コイツを倒す最善手を思い付いた。それ同時にホルダーにセットしていたリングの一つが輝いた。

 

「ようやくコイツが使える」

 

そう言いながら取り出したのは、以前一夏が作った龍が火を吹く様なシルエットの描かれたリングだった。

 

〈ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!〉

〈チョーイイネ!スペシャル!サイコー!〉

 

俺が魔法を使うと、俺の背に赤い魔法陣が現れた。俺の体は宙に浮き、俺の周りを変身時と同じ様に炎の龍が飛び回る。

 

「いちいち目立ちたがり屋だなクソが」

 

ドラゴンは俺の背後の魔法陣へ飛び込む。すると、ドラゴンの首が俺の胸から生えてきた。

 

「まさかそう来るとはな。まぁいい。行くぜ!」

 

俺が魔力をドラゴンの首へと集中させると、ドラゴンが口を開け、フォックスへ向かって豪炎を吐いた。

 

「チッ!オラァ!」

 

フォックスは鎌を振るい鎌鼬を放った。だがそれはどんどん押し返され、豪炎は着実にフォックスに近付いていく。

 

「クソが!レベル4!」

 

奴が叫ぶと、また体から光を発した。そして二つ力は拮抗し、ぶつかり合っていた場所から爆発を起こした。

 

「魔法使い!この借りは返すからな!」

 

フォックスの声が響く。だが、奴の姿はどこにも無かった。ついでにカメレオンも。

 

「そう言えば、アイツらは」

 

俺は一夏達の戦いを思い出し、戦いが起こっているであろう方向を見た。すると、戦いは既に終盤だった。

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