インフィニット・ストラトス 世界への反抗 作:鉄血のブリュンヒルデ
「さて、言い訳を聞こうか?」
あの後、千冬姉達と合流した俺達。(なんかラウラもついてきてた)櫂の案内で、ウィザーズの本部に行く為の魔法陣を使い、俺達は今ここに居る。そして目の前にいる男は、ウィザーズの責任者の笠木 宗吾さん。
「いや、最初から言い訳だと決めつけるのはどうかと思うぞ?」
「馬鹿か。普通の美術館とかなら盗まれても分かる。だがここは何処だ?何処の軍事施設も並べぬ程のウィザーズの本部だろ?何簡単に盗まれてんだよ」
櫂の怒りは仕方ないと思う。なんせ、自分達が戦ってる間に、味方のミスで敵を増やしたのだから。
「いや、我々とて何もせずに盗まれた訳では無い。必死に抵抗したさ。だが、奴はそれをものともせずに盗み出した。正直我々では奴に敵わん」
「だから、さっさと俺達に報告してどうにかしてもらおうと?判断としては正しいだろうが、やや早計過ぎやしねぇか?」
確かに、その判断は間違っていないと思う。俺達が事に当たれば、事件の解決の確率は格段に上がるからな。でも、俺たちだって暇じゃない。IS学園にはいつファントムが現れるか分からない。不安要素がデカすぎる。
「交換条件だ。お前らが隠している新たなドライバーを俺達に寄越せ。そしたら協力してやるよ」
「協力?これはそもそもウィザーズ全体としての意思だ。君達に拒否する理由は「あるね」なんだと?」
「お前、わざと盗ませたろ」
「っ?!」
そう。これが櫂が一番疑っていた可能性。ウィザーズの上層部が、意図的にルパンにドライバーを奪わせたという、最悪の可能性だ。
「な、何を言うんだ!そんな事をして我々に何の得が!」
「あのドライバーには、ある大きな特徴がある。魔力を持たない者や、魔力の弱い者でも変身出来るようにドライバーの中で魔力を精製する能力。だが、その増大し続けるエネルギーを制御するのは難しく、エネルギーが暴発する様になった。だから封印した。だが、その魔力は今も尚増大し続けている。そして壊せば何が起こるか分からない。だからこそ、お前はここの存在を裏に流し、意図的に誰かが盗む様に仕向けたんだ」
櫂の推理に、笠木さんは怯む。恐らく的をえていたのだろう。
「仕方、ないじゃないか。君達だけに戦わせたくなかったんだ!」
「でも、その行為が櫂達に別の戦いを強いているではないか!」
その時、ラウラが激昴した。
「お前達の勝手な思いが暴走し、挙句にはその目標と真逆の事をしている。お前達は何がしたいんだ!」
ラウラの怒りは周りに伝達して、次第に笠木さんに対する目が厳しくなる。
「おい、やめとけ」
それを止めたのは、櫂本人だった。
「何故だ!コイツはお前を危険に晒したんだぞ?!」
「俺達魔法使いに危険なんて相棒みたいなもんだ。それに、俺はコイツより多くお前達の事を危険に巻き込んだ」
「あんなの!」
「いいから、ここは引いとけ」
櫂の言葉に、今度こそラウラは黙り込む。
「さてと、新たなドライバーの話だ。あれを渡せば、お前達の尻拭いをしてやってもいい。どうだ?ちょうどいい交換条件だろ?」
「…………分かった。こっちだ」
笠木さんは立ち上がり隣の部屋の扉を開けた。俺達もその後についてその部屋に入った。そこには、まるで伝説の剣かの様に一本の剣が刺さっていた。
「これが、新型のウィザードライバーの発展型。ウィザーブレードとリングだ。だが、これも例のドライバーと同じタイプだから出力が大き過ぎるんだ。いくらお前でも、これを制御するのは困難だ」
「は?使うのは俺じゃねぇよ」
「なに?」
その時、櫂は箒を見た。
「なぁ箒。お前、力が欲しいか?」
その問いに、誰もが困惑した。