インフィニット・ストラトス 世界への反抗 作:鉄血のブリュンヒルデ
「織斑君!聞いた?今日転校生が来るんだって!」
「転校生?」
教室に入るとなにやら騒がしかったので近くの女子に聞くと、こう言われた。この微妙な時期に転校生?ここの入試はハイレベルな私立高校の入試なんて比では無い程だって聞いた。ッてことは転校となると相当頭いいだろうな。
「な、なぁ。そいつの国籍分かるか?」
「え?中国って聞いたけど?」
「悪い一夏。俺今日早退するわ」
「え?おう……ってオイ!なんでだよ!」
「いやだ!俺もうあいつと会いたくねぇ!」
櫂がえげつなく怯えてる。珍しい。こういう場合は…
「織斑先生ー!櫂が逃げようとしてまーす!」
「あ!てめぇ!」
「竜川ァ!」
「ギャーーー!これはこれで嫌だー!」
ガラガラ
その時、教室の扉が開いた。そこには髪を左右で結んだ少女が立っていた。
「かーーーーいーーーー!久しぶりーーーー!」
「ギャーーー!お前はくんなーーー!」
カシャンッ
「なんてな」
櫂は千冬姉の絞め技をするりと抜けると、少女の突きたてた武器を受け止めた。その手には、櫂が使っていた物と同じものが握られていた。
「ったく、お前はかわんねぇな。鈴」
そう呼ばれた少女の顔は、満面の笑みだった。
「なんで?変わらなくて良いじゃん。て言うかこれ離してよ」
「離したら刺すだろ」
「当たり前じゃん?」
えっと、あれ?なんか”俺の知ってる”鈴じゃない?多分彼女は鳳 鈴音。俺と櫂の箒の二番目の幼馴染、の筈だ。
「しゃーない」
そう言って櫂は鈴の指に指輪をはめる。
「何これ、新しいウィザードリング?まさか、結婚指輪?!」
「んな訳ねぇだろ」
櫂は鈴の右腕をベルトのバックルにあてる。
〈スリープ、プリーズ〉
「Z‐Z‐z」
声と共に、鈴は眠りに付く。
「はぁ、毎度毎度………」
えっと、こういう場合は事情を聞くべきなんだろうけど。オルコット、改めセシリアが凄い形相で櫂に詰め寄る。
「櫂さん!彼女は一体誰なんですの?!」
「幼馴染兼最悪のライバル」
「ライバル?お前、お前と鈴に何があったんだ?」
「あいつは、もう一人の魔法使いだ」
「「えぇ?!もう一人の魔法使い?!」」
驚きすぎてセシリアとハモッた。
「ていっても、俺と違って変身する程の 魔力はねぇけどな」
「どういう事だ?」
「あぁ、それは「鈴!どこ?!」ん?この声」
「あれ、櫂さん?」
「あ、やっぱお前晴香か」
櫂の視線の先には、見知らぬ少女が居た。
「櫂さん?彼女は?」
セシリア、目が笑ってねぇ…。
「あいつは中島 晴香。鈴の補佐だ」
「補佐?」
「俺にはいねぇけど、魔法使いには補佐役がいんだよ」
櫂の言葉に、俺はふと一つ疑問に思った。
「なぁ、魔法使いって何人居るんだ?」
「多分二十人ちょっと。でも変身能力は俺にしかねぇよ」
「なんでだ?」
「魔力の質と量」
「へぇ………」
俺達は、知らずの内にとんでもない世界の事情を知ってしまった。