インフィニット・ストラトス 世界への反抗   作:鉄血のブリュンヒルデ

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投稿まで時間空いて本っ当にごめんなさい!
今回はコラボ回!張り切って書きました!


二人の王

「なぁアンク。メダルあるのか?」

 

「あぁ、全部な」

 

「全部?」

 

全てのメダルを、持ってるって事か?それって、ウヴァみたいにメダルの器として暴走するんじゃ………。

 

「余計な事考えんな。来るぞ」

 

「っ!」

 

「まさかアンク君まで蘇っているとは。驚きましたよ」

 

まで?それって、やっぱりアンクは記憶から「オイ!映司!」俺の思考に、アンクの怒鳴り声が突き刺さる。

 

「とにかく、アイツ倒すぞ。話はそれからだ」

 

「………あぁ!」

 

今は考えるべきじゃない。とにかく、敵を倒すんだ!

 

「アンク!メダル!」

 

「させませんよ」

 

「「っ!」」

 

その時、恐竜グリードが紫炎を放った。俺はそれらを躱しながら、もう一度ドライバーを装着した。

 

「映司!これ使え!」

 

アンクがメダルを投げるのは、それと同時だった。

 

パシッ!

 

俺はそれを力強く受け取った。

 

カシャシャンッ!カシャンッ!

 

そして、メダルをスロットにセットしてオースキャナーを引き抜き、俺は叫んだ。

 

「変身!」

 

キキキンッ!

 

〈タカ!トラ!バッタ!タトバッ!タトバ!タ・ト・バッ!〉

 

懐かし……くはないな。たまに変身してるし。けど、やっぱりこの瞬間は、そんな気持ちになってしまう。

 

「ハァァ、ハァッ!」

 

俺はそのままメダジャリバーを構えて恐竜ヤミーに斬りかかった。

 

「フンッ!」

 

「ハアァ!」

 

ガキィィィンッ!

 

メダジャリバーと恐竜グリードの腕がぶつかり、甲高い音が響いた。

 

「この世界は彼の手で美しく終わりを迎える。その素晴らしさが、君には理解できないんですか?」

 

「えぇ。俺には、全くできません!」

 

お互いに欲がある。叶えたい欲が。

 

「ハァァ!」

 

「私にも理解できません。何故この世界に固執するのです。こんなにも欲で汚れてしまった世界など、もはや存在する事もおこがましい。オーズとして戦ってきた君なら、分かるでしょう?欲が、どれだけ醜いか」

 

いつかアンクが言った「夢ってのは人間が欲望を都合よく言い換えただけだ」という言葉を思い出す。当時は反発したけど、今なら分かる。

多くのヤミーと戦って分かったんだ。力を得た欲望が、どれだけ暴走しやすいか。

 

「それでも俺は、この世界を守る!例え欲が世界を終わらせるとしても、俺は諦めない!皆で手を取り合って生きていく。それさえできれば、人間は強くなれる!」

 

俺の心は揺るがない。相手がどんなに強大でも、どんな信念を持っていても、絶対に。

 

「ハァ!」

 

いくつもの欲が、この世界を作っている。時にそれが世界を危険に晒すかもしれない。

 

「ヌゥンッ!」

 

それでも、いや、だからこそ!

 

「俺は欲望を否定しない!欲で悪に染まる人も居る!例え悪意が無くても、暴走してしまう事もある!それでも、そんな誰かを助けられる欲だってある筈だ!俺は、だからこそ手を伸ばすんだ!」

 

ザンッ!

 

「グアァ?!」

 

俺の攻撃が、恐竜グリードを弾き飛ばした。

 

「どうやら、私の力が弱まっているようですね。本体に異常があったのでしょう。なら、質より量です」

 

そう言いながら、恐竜グリードは手を空に伸ばした。

 

ズドォォォォォォォォォンッ!

 

そして、その周りに四つの雷が落ちた。

 

「っ?!」

 

「真木の奴、厄介な事しやがったな」

 

アンクが舌打ちをしながらそうぼやく。

雷の落ちた場所には、今まで倒してきたグリードが、完全態となって立っていた。

 

「クッ!これじゃあ、俺達だけじゃ対処不可能だぞ!」

 

そこに、屑ヤミーを一掃した後藤さんが合流した。

 

「行きなさい」

 

恐竜ヤミーの掛け声と共に、グリード達が押し寄せる。例え自我が無いとしても、これは!

 

そう思った時だった。

 

〈タカ!トラ!バッタ!タトバッ!タトバ!タ・ト・バッ!〉

 

どこからか、オーズの変身の歌が聞こえた。

 

「ハァ!」

 

ドカァァァァァンッ!

 

そして、突っ込んで来るグリードと俺達の間に、何かが落ちてきた。

 

「まさか、世界も跨ぐなんてな。助けに来ましたよ!”エイジ”さん!」

 

「ばーか。お前も”エイジ”だろが」

 

「「?!」」

 

俺とアンクは、その姿に驚愕した。そこには、俺たちの姿をそのまま映した様に、オーズとアンクが立っていた。

 

「お前ら、何者だ?」

 

アンクが苛立たしげにそう聞く。

 

「あぁ、自己紹介がまだでしたね。俺は”火乃栄司”って言います。字は違いますけどね」

 

驚いたな。同じオーズで同じ名前だなんて。

 

「俺はまぁ、お前とは違う時間に生きる俺って訳だ」

 

その隣に居たもう一人のアンクが、そう言った。

 

「えっと、あのどれかの地球から来たって事でいいのかな?」

 

「はい!とにかく、今は真木博士を!」

 

「うん。倒そう!」

 

二人のオーズが並び立つ。一見見分けがつかないが、二人のアンクには分かっていた。どちらが自分の相棒か。

 

「オーズが二人………厄介ですね。まぁいいでしょう。結局、我々全員が完全態なのですから、数で押せば確実に勝てます。さぁ、彼らに、良き終末を」

 

グリード達が俺達に向かって押し寄せてくる。

 

「火野!ここは俺に任せて、お前は恐竜グリードを倒せ!」

 

後藤さんが完全態のグリード達へと向かい、そう叫んだ。

 

「でも、バース一人では!」

 

「大丈夫だよ」

 

栄司くんに語りかけながら、俺は構える。

 

「後藤さんを信じよう」

 

その言葉に、栄司くんは頷いた。俺はそれを確認した後、アンクに向かって叫んだ。

 

「ねぇアンク!もしかして、恐竜メダル持ってたりする?!」

 

「あぁ!使え!」

 

「アンク!俺達も!」

 

「分かってる!」

 

二人のアンクはそれぞれ、紫色に輝く三枚のメダルを投げる。俺達はそれをキャッチしながらベルトのメダルを引き抜き、入れ替える様にメダルをセットした。そしてオースキャナーを引き抜いて、メダルを読み取る。

 

〈〈プテラ!トリケラ!ティラノ!プットティラーノザウルース!〉〉

 

「栄司くん、行くよ!」

 

「はい!」

 

俺達はメダガブリューをそれぞれ構えて、そして攻撃を繰り出す。

 

「一体なんのつもりかは知りませんが、例えオーズが二人になったとしても、結局はプラスに過ぎません。私には到底敵いませんよ」

 

「いや、超えるさ。俺達は仲間がいれば強くなれる。その力は、プラス程度じゃ収まらない!」

 

「栄司くんの言う通り。例え貴方が強くても。例え貴方が何度蘇ろうと、俺は何度でも、貴方の野望を打ち砕く!」

 

俺達は、体の奥底から湧き上がる力を、そのまま解き放つ。

 

〈ゴックン!プットッティラーノ・ヒッサーツ!〉

 

「ハアァァァァ!」

 

俺はメダガブリューをバズーカモードにして、圧縮させたセルメダルの力を一気に撃ち出す。

 

「くっ!その程度!………っ?!」

 

〈スキャニングチャージ!〉

 

恐竜グリードが怯んでいる隙に、栄司くんはもう一度メダルを読み取り、必殺技を発動させる。

 

「グゥ?!」

 

トリケラの能力であるワイルドスティンガーが、恐竜グリードの腹部を貫いた。それと同時に、エネルギーが相殺しあって破壊できなかったのか、恐竜メダルが四つ体から落ちた。

 

「油断したなぁ。真木」

 

アンクがそれをすかさず広い、その場から離脱する。

 

「しかし、この程度では!〈タージャードルー!〉っ?!」

 

俺はアンクから前もって受け取っていた鳥系三枚でタジャドルコンボに変わる。

 

「グ、グゥゥゥゥ!」

 

ワイルドスティンガーを引き抜こうともがく恐竜グリードに、極寒の冷気が迫る。そして、恐竜グリードの全身が氷に覆われる。

 

〈プテラ・トリケラ・ティラノ!プテラ・トリケラ・ティラノ!ギガスキャン!〉

 

タジャスピナーに、紫色のエネルギーが流れる。

 

「ハァァァァ!セイヤァァァァァァァ!」

 

俺はオーズ最強クラスの破壊力を誇る、ロストブレイズを放った。

 

「うぐぅ?!」

 

直前で拘束を解いたのか、恐竜グリードは腕をクロスさせて防御していた。しかし、エネルギーはまだ尽きず、絶えず恐竜グリードの体にダメージを与えていく。

 

「栄司くん!」

 

「はい!」

 

〈プットッティラーノ・ヒッサーツ!〉

 

更に、もう一度メダガブリューからの必殺技を当てる。しかし、まだ倒れない。

 

「この空間では、記憶の力こそ最強なのです。どれだけ力を振り絞ろうと、私には勝てませんよ」

 

恐竜グリードの言葉に、俺と栄司くんは焦り出す。倒せないのなら、足止めくらいは。そう考えたその時だった。

 

「なら、記憶の力を使えばいいんだろうが」

 

「っ?!」

 

空中でロストブレイズに力を送り続けていた俺の隣に、アンクが近寄る。

 

「これを使え」

 

アンクは、一枚のメダルを差し出す。

 

「まさか、これって」

 

「あぁ、俺のコアだ。お前が持っていたのを、記憶の力で一時的に繋ぎ止めた」

 

アンクの手には、ヒビの入ったタカメダルが乗っていた。

 

「分かった。いつか、またお前に会えるいつかの明日に、辿り着く為に!」

 

俺はそれを受け取って、タカのメダルを入れ替える。

 

〈タカ!クジャク!コンドル!タージャードルー!〉

 

アンクの力を受けて、更に進化したタジャドルへと進化する。けど、もう恐竜メダルの力は使い切り、砕けてしまった。もう、ロストブレイズは使えない。

 

「バカかお前は。これがあるだろ」

 

アンクはそう言って、もう二組の鳥系コンボのメダルを取り出す。

 

「え?!なんでメダルなくなって平気なんだよ!」

 

「お前がさっき取り替えたメダルを全部回収したんだよ」

 

「お前、いつの間に……」

 

相変わらず現金なヤツだ。でも、これで倒せる!

 

〈タカ!クジャク!コンドル!タカ!クジャク!コンドル!ギガスキャン!〉

 

「ハァァァァ…………」

 

タジャスピナーに、全エネルギーを注ぎ込む。

 

「決めろ!映司ィ!」

 

「セイヤァァァァァァァ!」

 

俺の…俺達の全力の思いが乗せられた必殺技。

エターナルブレイズ。

俺達の絆は永遠だと、例えこのアンクが記憶であろうと関係ないと、そんな気持ちが篭った技だ。

 

ゴォォォォォォォォォ!

 

「グアァァァ?!」

 

エターナルブレイズが、恐竜グリードに直撃する。そしてその後も、威力を増し続ける。

 

「この技を、貴方は打ち消せない!俺達二人の絆を、無に返す事なんて、この世の誰にも出来はしない!」

 

尽きることの無い炎が、恐竜グリードの体を蝕み続けていた。

 

「また、私が完成してしまう………ワタシは、オワる訳ニハ……」

 

「いや、ここで終わりです!ウオォォォォォォ!」

 

「う、ウグォアァァァァァァ!」

 

ドカァァァァァァァァァンッ!

 

恐竜グリードの断末魔と共に、爆発が起こった。爆煙が晴れたその場所には、もう誰もいなかった。他のグリードも後藤さんが倒してくれたらしい。

そして、俺は変身を解いた栄司くんの元に駆け寄った。

 

「ありがとう栄司くん。君が来なければ、俺は負けてたと思う」

 

俺がそう言うと、栄司くんはあからさまに謙遜する様に手を振った。

 

「いえいえ!俺も、映司さんの役に立ててよかったです!」

 

「「めんどくせぇなお前ら」」

 

二人のアンクが呆れた様にそう呟いた。現状、アンク達も同じ状況なんだけどって言ったら、多分怒るだろうなぁ…。

 

「それにしても、顔もよく似てるね。まるで自分のアルバムを見てる気分だ」

 

「そう言って貰えると、嬉しいです。あ、そうだ。これをどうぞ」

 

栄司くんはそう言いながら、金色に輝くメダルを手渡してきた。

 

「これって、スーパーメダル?でもどうして」

 

これは前にミハルくんが未来から持ってきたメダルと同じ物だ。それをどうして栄司くんが?

 

「これ、俺達の世界で作られたメダルです。とは言っても、まだ試作品なんですけどね俺の世界はここから少し離れてるから、あまり長くはいられないので、これを映司さんに託します」

 

栄司くんの真剣な眼差しを見て、俺はそれを受け取った。

 

「分かった。ありがたく使わせてもらうよ」

 

「はい!それじゃあ、俺達はもう行きます。頑張って下さい!」

 

「うん。そっちもね」

 

こうして、俺と栄司くん。二人のオーズの共闘は終わった。




今回コラボさせて頂いたのは
ユーザー名、「Proto」さんの「インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜」より
火乃 栄司。仮面ライダーオーズ!

シチュエーションはおまかせとの事でしたので、二人のオーズが並び立つという、個人的な欲求に使いました!ごめんなさい!
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