インフィニット・ストラトス 世界への反抗 作:鉄血のブリュンヒルデ
「それで、二度目だ。一夏達にも最初から説明しろ」
「めんどくせぇ……。っと、危ない」
「もー、防御しないでよ」
「いや、するだろ」
さらっと櫂を殺そうとするこいつは、鳳 鈴音とか言ったか。あと隣でそいつを叱り付ける女子生徒は、中島 晴香だったな。
「ていうか、箒も来たんだな」
「え?あ、あぁ。少し気になる事があってな」
危ない危ない。一夏に話しかけられて変な声を出してしまう所だった。おっと、自己紹介が遅れたな。私は篠ノ之 箒。一夏と櫂の幼馴染だ。余談だが、私は一夏の事が好きだ。
「さてと、そんじゃあ話すか」
それから櫂は衝撃の過去を語りだした。私が転校した数年後に、こいつは命の危機にあっていた。私の苦悩など比べ物にならない程の苦悩を抱えていた。
「てな訳で、俺は今こうして魔法使いとして今も戦っています。めでたしめでたし」
「「「「めでたくない(です)!」」」」
「うおっ?!」
私と一夏と千冬さん、そして中島の声が重なる。
「櫂さん!いい加減楽観視するのは止めてください!分かってますか?あなたの体は日々ドラゴンに蝕まれているんですよ?!」
「まぁ、いいんじゃない?本人が良いって言ってるんだし」
「鈴は黙ってて!あなたは櫂さんが死んでもいいの?!」
「いいわけないじゃん。でも、ドラゴンは死んで欲しいから私はプラマイゼロだし」
こいつは何を言っている?櫂が死んでもいい?そんな訳無いだろ!こいつは誰よりも優しい奴なんだ!そんな奴に、こいつは………っ!
「ふざけんな!」
そう言おうとした私の声を遮り叫んだのは、一夏だった。
「お前どうしたんだよ鈴!なんで…なんでそんな悲しい事言えるんだよ!」
「何?今更幼馴染気取り?”私達”が大変だった時に、大した事無い様な事で絶望してたくせに!」
「私、達?」
「そうよ。私はあの日……櫂と一緒にサバトに居たのよ!」
「サバト、だと?」
私はついその言葉に反応してしまった。その言葉は櫂の口から語られていないにも関わらず、私は反応した。いつ聞いたんだ?
「サバトってのは、二年前の誘拐事件の時に行われた儀式だ。その時に大量のファントムと少数の魔法使いが生まれた」
「二年前………。そういえば、その年のその時期には日食がありましたが、関係ありますの?」
セシリアがそう聞く。確かに聞いた時期には日食があった。私は要人保護プログラムのせいで忙しない生活をしていたので見る暇は無かったが。
「関係大有りよ。日食には、不思議な力があんのよ」
「不思議な力?」
「詳細は各国を旅をする魔法使い達が調査中です」
「まぁ、とりあえず日食の力を利用した儀式をサバトって呼ぶんだ。元はヨーロッパで信じられていた魔女あるいは悪魔崇拝の集会の事で、誰がつけたかは知らん。多分儀式を起こした奴だろうけどな」
正直、話についていけない。大規模すぎる。まるで姉さんと話しているようだ。ん?姉さん?………あっ。
「櫂、一つ聞いていいか?」
そうだった。私がここに来た本来の理由を忘れる所だった。
「おう、なんだ?」
私は櫂の目をジッと見て言った。
「姉さんとどういう関係なんだ?」