織斑一夏はIS学園のセックスシンボルだ   作:桃次郎

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せっかくの外伝なのでたまには一夏たち以外の目線から話を書こうと思います。

追記

タイトルから『外伝』の文字を削除しました。


変態たちの沈黙

「ねえ見た!?織斑くんの新しいISスーツ!」

「見た見たっ」

「超エロくね!?」

 

 

 

 

(バカみたい)

 

1年4組クラス代表更識簪は同級生達の下世話な話を聴きながら自分の席で作業を続けていた。

織斑一夏、あの忌々しい男。私の専用機製作を妨げたばかりか今度は私の快適な作業環境すら壊そうというのか。

(猿みたいにキャーキャー吼えて…)

 

簪と一夏の双方には面識はない、一夏の方に至っては簪という少女に対しては顔も見た事もないだろう。だが簪の方は違った。

この日本国内において織斑一夏という少年の顔を知らないというのは恐らく居ないだろう。彼がISを操縦出来る事が発覚した際には国内の主要メディアがそれを一斉に報道したからだ、当然と言えば当然だろう。

では何故『忌々しい』などという言葉が出てくるのか、答えは簡単だ。彼女、更識簪が織斑一夏から損害を受けたからだ。

一夏がISを操縦出来る事がわかった当初、ISに携わる各種企業、団体に所属する者達に混乱をもたらした。

そして彼が初代ブリュンヒルデ『織斑千冬』の実弟であること、更にかのIS産みの親『篠ノ之束』とも知り合いである事がわかった際はもう大混乱だった。

この突如降って湧いたISのサラブレッドを逃がすまいと政府機関は躍起となった。彼の身柄の安全と、そして何よりもIS業界においてのビッグネーム二人の身内。これを贔屓しなきゃ他の誰を贔屓しろというのか。

とにかく内閣府がまず真っ先に指示したのが『IS学園』への進学、そして彼自身がその身の護る手段の確保。すなわち専用機の開発だった。

 

『織斑一夏の専用機開発を最優先事項とするべし』

 

それが彼等の指示だった。

 

『全リソースを割いてでも優先させよ』

 

とのオマケ付きだ。

 

そして案の定、日本代表候補『更識簪』の専用機開発は中断されたというわけだ。

 

 

 

語弊がないように言っておくが、これら一連の流れは一夏が簪に明確な害意を持って行った事ではない。誰が悪い訳ではないのだが、じゃあ誰が悪いのだと言われればISを動かしてしまった一夏という事になる。

あれ、おかしいな。まあ良いか、一夏だし。

 

(あの変態男…今度は何をやらかしたの)

 

変態、それが簪が一夏に現在下している評価である。あんまりな評価だが仕方ない。

Xvideosに上がっている投稿者不明のあの一夏の動画も簪は視聴済みだ。その上での評価だ。

 

(触手責めであんなによがり狂った顔を見せつけて…その上で今まで通りに呑気な顔して学校に来て…!)

 

簪はあの動画を何度も見た、その視聴回数は100にも達するだろう。

 

(あの顔を学校で見る度に気が狂いそうよ…)

 

あのハンサムな顔が快感に狂う様を見せつけられた今、彼女の一夏に対する執着はより強いものとなっている。

 

 

(見てなさい織斑一夏…私の専用機が完成した暁には、貴方を必ず…!)

 

「フッ…フフフッ…!!」

 

気色の悪い笑みを浮かべる簪、それを同級生達は哀れみともつかない顔で遠目で見ていた。

 

「更識さんなんかヤバくなってない?」

「無理もないよ、専用機一人で作ってるんでしょ」

「そのせいで頭おかしくなったとか…」

「可哀想に…」

 

同級生達たちは、壊れゆく簪をただ見ていた。手を差し伸べない理由はただ一つ、簪がキモいからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって、此処は都内のとある高級ホテルの最上階。赤いソファに腰掛けた金髪の美女がワイングラスを片手にある動画を観ていた。

 

『あっ…!あぁぁぁっ!』

 

「いつ見ても良いわ、コレ…」

 

ある動画とは、あの動画だった。銀蛸が最期に遺したXvideosに投稿したあの一夏の触手責め動画。それをワイングラスを傾けながら彼女は観ていたのだ。

本来ならば優雅さよりも滑稽さが勝るだろう光景だが、そうならないのは彼女の美貌の賜物か。

 

「織斑一夏、彼こそが…我らの…!」

 

恍惚とした表情でその動画を観る女の名前は『スコール・ミューゼル』

秘密結社『亡国機業』の幹部であり、豊かな金髪と抜群のスタイルを併せ持った女だ。性的趣向がそれを台無しにしているが。

 

「スコールー!」

 

ドアを荒っぽく開けて室内に入って来た女、これもまた美女だった。スコールとは対照的に険のある顔つきの女だが、目鼻立ちは良く健康的なスタイルをした美女だ。

名は『オータム』スコールの部下であり、恋人でもある女だった。

 

「あー!またエロいの見てんのかー!いーけないんだー!」

 

小学生みたいな口調でスコールを責めるオータム、それを受けたスコールはやれやれといった顔でオータムを宥めた。

 

「これは作戦に使う資料よオータム、勘違いしてはダメよ」

「そーなのか?」

「そうなの」

「そーなのか」

 

オータムは単純な女だった、恋人の言うことは何でも信じてしまうのだ。

 

「で?どうしたのオータム、慌てて来たからには何か事情が…」

「あ、そうだった!これこれ!」

 

オータムが懐から何かを取り出した、それは掌に収まるほどの大きさをした黒々とした蠢くものだった。

 

「そこですげーデカいカブトムシ見つけたんだ!」

「…」

 

オータムは単純な女だった、小学生がそのまま大きくなった様な女だった。

 

「オータム貴女ね…」

「どうしたスコール?」

 

オータムの両肩に自身の両手を乗せるスコール、その顔には恋人であるオータムにも察せられないものが渦巻いていた。

 

「す、スコール?」

「オータム…貴女は…」

「どうしたんだよスコール?」

 

 

 

「かわいいわッ!!」

 

ガバッとオータムを抱き寄せるスコール、そのままオータムの頬にキスの雨を降らせた。

 

「子供みたいよオータム!かわいいわ!」

「えへへ」

 

オータムをまるで大型犬を撫でるように愛でるスコール、部屋の隅に置かれた観葉植物とオータムの手から落ちて仰向けになったカブトムシだけが二人のラブシーン(?)の観測者だった。

 

「あ、それとさスコール」

「ん?何かしらオータム」

「一緒にカブトムシ採ってたMが途中ではぐれちゃってさ」

「え?」

「一緒に探してくれ」

「え?」

 

 




ようやく簪と亡国機業のメンバーを出せた…

あと前投稿した『ノムリッシュ織斑一夏はIS学園のセックスシンボルだ』はみんな忘れてくれ、あれ酒飲みながら投稿したから。
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