織斑一夏はIS学園のセックスシンボルだ   作:桃次郎

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だからお腹いっぱい食べさせてあげるね!


IS学園って元は女子校だし、学食の量も男子には少し物足りないんじゃないかなぁ

「それで、何か申し開きはあるか?」

 

出席簿を肩に背負いながら、一年一組担任織斑千冬は並んで正座する三人を見下ろす。

 

IS学園一年一組の教室で起こった昼下がりの狂った宴は、騒ぎを聞きつけ、教室へと突入した千冬によって鎮圧された。

騒ぎの中心となった本音、清香、そして不本意ながら巻き込まれた癒子の三人は肩を震わせながら千冬の沙汰を待つ。

仁王立ちで額に青筋を立てながら三人の前に立つ姿は正に初代戦乙女(ブリュンヒルデ)の名に相応しい。しかし、本音と清香は命知らずにも千冬へ反論する。

 

「だっておりむーがエッチなのがいけないんですよー!」

 

「そうですよ!織斑くんがスケベ過ぎるのが悪いんです!」

 

ぎゃあぎゃあと千冬へ反論する二人を横目に癒子は俯きながら、教室を席巻したあの熱狂に一瞬でも呑まれた事を一人恥じていた。

(けど…)

 

一夏のあられもない姿を脳裏に妄想する事だけはやめられなかった、今も癒子の脳内で一夏は腋を拡げて癒子を誘惑する。

 

(あぁ織斑くんダメだよぉ…そんなに拡げちゃ…)

 

そうこうしている内に本音と清香の頭頂部に千冬が手に持った出席簿を縦に振り落とす。

 

「いったーい!」

 

「うぎゃ!」

 

二人仲良く地に伏す本音と清香、これで正気に戻ってくれればいいのだがと癒子は二人を見つめる。

 

「あぁ、そういえばお前もだったな」

 

(雑っ!)

 

もののついでに千冬の制裁を受ける癒子、三人仲良く突っ伏す姿は滑稽極まりなかった。

 

 

 

「しかし困ったことになったな…」

 

馬鹿三人に制裁を加え、ひと段落着いた千冬は、今後の一夏の周囲で起こり得る事を考える。

あの男は、我が弟一夏は、もはや何か行動するだけでこの学園の女達の性的興奮を煽るだろう。

「いっそ一夏ひとりを別の教室に移してみるか…?」

 

方法としてはアリだろうが、それでは一夏が余りに可哀想だ、一夏自身も不服だろう。何せ悪いことなど何もしていないのだから。

ただそこに居るだけで、学園の秩序を崩壊させ得る存在。全く頭が痛くなる。

千冬が一人教室で悶々としていると、誰かが教室に飛び込んで来る。

 

「お、織斑先生!」

 

一年一組副担任、山田真耶は小柄な身体には不釣り合いなほど大きな胸を揺らしながら、血相を変えてやって来た。

 

「…どうした山田先生」

 

「織斑くんがっ…食堂で、複数の生徒達に取り囲まれています!」

 

 

 

あぁ、我が弟よ。何故おまえは呼吸するが如く問題を起こしていくのか。

 

 

「い、一夏!これも食べるか!?」

 

「一夏さん!私も分けて差し上げますわっ」

 

「一夏!アタシの酢豚もあげるわ!」

 

「一夏っ!」

 

「嫁ッ!!」

 

 

「「「「「「織斑くーん!!」」」」」」

 

 

織斑一夏は今、代表候補生を含めた大勢の生徒達からごはんを分けてもらっていた。

 

時間は少し遡る、きっかけは一夏の一言だった。

 

「学園の学食って美味いけど量がなぁー…」

 

「一夏さん?もしかして足りないのですか?」

 

英国代表候補、セシリア・オルコットが眉を八の字に曲げながら一夏に尋ねた。

 

「ほら、IS学園って元は女子校だろ?だから学食のメニューもさ、女子に適した量になってるんだよ」

 

「確かにな、この学園の食事は質は良いが量がおざなりだ」

 

ドイツ連邦共和国代表候補、ラウラ・ボーデヴィッヒが一夏の言葉に同意を示した。

 

「それでアンタいっつもおかず無くなってもご飯お代わりしてるわけか」

 

中華人民共和国代表候補、凰鈴音がそれに続く。

 

「一夏っ!よかったらボクのおかず少し分けてあげよっか?」

 

フランス共和国代表候補、シャルロット・デュノアが一夏におかずを分けてあげようとする。

 

「いいのか?」

 

「ダイエット中なんだ」

 

「い、一夏!私のもやるぞ!」

 

一夏の幼馴染の篠ノ之箒がズイッとそのやり取りに割って入る。

 

「お、織斑くん!私のも…」

 

話を聞きつけた周囲の生徒達がやがて一夏の周りに集まり、おかずを分けまくる。中にはほぼ大半のおかずをあげる者もいた。 一夏は満足気にそれらを全て平らげる。

 

「なんか皆ごめんな、俺の為に」

 

「いいよいいよ!織斑くん6限目になるといっつもお腹鳴ってたし」

 

あれ聴かれてたのかと一夏は少し顔を紅くした。その恥ずかし気な表情に、一夏を囲む少女たちの黄色い歓声が飛ぶ。

 

「ねえ一夏っデザートも食べる?」

 

「え、良いのか?」

 

一夏も食べ盛りの少年だ、当然甘いものも大好きだ。無邪気な表情を浮かべる一夏、微笑ましい光景だ。

 

「今日のデザートはー…」

 

 

 

 

「南国バナナのホイップクリーム添えだね」

 

 

 

微笑ましい光景が途端に淫靡なものへと変貌した。

 

 

 

そして現在、一夏はバナナを片手に持った女子たちに囲まれていた。南国産の熟れきった剥き身のバナナは反り上がり、その先端からホイップクリームが垂れ落ちる。

 

そして一人の女子が、一夏の口にバナナを突き入れた。

 

「んっ…んんッ」

 

「どう?織斑くん、美味しい?」

 

「お、おいひい…」

 

南国の熱い日差しを受けて育ったバナナは太く、長い。到底一口で食べられるサイズではない。

バナナ本来の甘味とホイップクリームのハーモニーが一夏の口内を蹂躙する。

「は、はむっ…」

 

堪らず一夏はバナナの3分の1の所でバナナを噛みちぎり、咀嚼する。

 

「ほら織斑くん、飲んで飲んで、喉に詰まっちゃうよ」

 

一人の女子が一夏の横から牛乳を差し出すと、一夏はそれを手に取り飲み干した。一夏の喉の動きが、彼女達に自分たちが差し出したバナナが一夏の胃へと送り込まれたことを示していた。

 

「はぁ……は……っ」

 

口元を抑える一夏、唇の端から零れた牛乳が艶めかしい光を帯びていた。

 

「…織斑くん、まだまだ沢山あるからね」

 

「あっ…」

 

一夏は再度自分の周りを見渡す、女子達の欲望に濡れた眼がギラついた輝きを放っていた。その手には、太く長い、バナナ。

 

 

 

 

「こ、これは…!」

 

千冬が食堂へ突入すると、そこには先程彼女が鎮圧した狂気の宴に似た熱気が満ちていた。

その宴の中心地には、我が弟、一夏。

 

「ち、千冬ねぇ……」

 

その足元にはバナナの皮が大量に落ちていた。

 




あれ…代表候補生たちどこ行った?
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