東方深淵録 ~Abacus record...~   作:デュラント

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アリス視点から


1話裏

 

 

 

初めて見た時に感じたのは。

 

『死』だった。

 

 

私も魔法使いだから、ある程度自衛できる実力はあると自負してるし幻想郷でも強い方だと思う。霊夢と魔理沙には勝てないけど…

そんな私が初対面の外来人に恐怖した。

 

『すまない、少し尋ねたい事があってね。いいかね?』

 

「え…ぁぁ…だ、大丈夫よ。どうしたのかしら…?」

 

なんと情けない声が出たと我ながら思う、恥ずかしい。

 

『ここがどこかを知りたくてね…私が知っている場所とは似ても似つかないものでな。』

 

彼はそんなつもりはないんだろうけど、彼から溢れ出る威圧感、カリスマ性が凄い…レミリアに見せてあげたいわね…

 

「なるほどね…もしかして外来人かしら…?ここで説明するのもなんだし…中に入って頂戴、そこで説明するわ。」

 

 

『そうか、助かる。』

 

どうやら外来人だった。

困っている人を放っておくのも嫌だったので家へ招き入れた。

今思うと、よくあんな物騒な男を家に招き入れたと思う…悪い人だったら私やられてた…?

 

 

 

 

 

 

「まぁ今話したのが大体全てよ、理解したかしら?」

 

『あぁ、理解したよ。ありがとう、アリス。』

 

「ふふ、どういたしまして…ディアス。」

 

幻想郷の事を説明した。

よかった、脱線して雑談もしてたけど悪い人では無さそう…

けど、彼の容姿を改めて見たが…んー?どこかで見た事がある…何となく思い出せそうだけど、肝心なところで霧がかっててわからない。

 

害のある人じゃないならよかった。

 

まぁ、威圧感があって身体が重いのはなんとかして欲しい。

 

 

 

『さて、そろそろお暇させてもらおう。長居しても迷惑だろう。それに、幻想郷を見て回りたいのでな…』

 

 

「そう…また何かあったら来なさい。歓迎するわ。」

 

えぇ、もう全力で歓迎するわ。こんなに話してて楽しい男性は初めてね。

気が遣えて、優しくて、頼りに…なると思う。こんの雰囲気のある人が弱いとは思えない。

 

『あぁ、土産は私の旅の話とかでいいかね?ハハハ』

 

幻想郷を見て回ると言う、普通の外来人出会ったなら止めるか一緒に付き添うところだが…彼なら心配無用だろう。

 

「そうね、私の知り合いに出会ったらよろしく言っておいてちょうだい。」

 

『あぁ、では。また来る。』

 

「えぇ、またね。」

 

ふぅ…久しぶりに長時間会話したわ。

さて、さっきから気になっていた事を調べておこう…彼の容姿に見覚えがある。思い出せないし、家にある資料を見ておこうかしら。

 

 

 

30分後~

 

 

 

「あとはこれね…『魔帝の存在』…魔界でも有名な本ね。えっとどれどれ…」

 

 

ん?

 

 

 

んん??

 

 

 

んんぅ!?

 

 

 

 

容姿も名前も…話し方についても…全部当てはまる…!?

 

「お、おおお、おちちゅくのよ!大丈夫…それで?」

 

"幾多の異世界を渡り歩き力で支配してきた『深淵の魔帝』

髪の色も服装も黒ずくめという、まさに深淵という名にふさわしい魔帝~"

 

あぁ…嘘でしょ?

 

魔帝……ディアス 男 ???歳

 

 

「はは…私はとんでもない人物と友達になったのね…」

 

というか、伝承を見るが…殆どが彼を悪と見なし恐怖の象徴として描かれている。

 

「悪い人じゃないと思うのだけど…」

 

まぁ…うん。

大丈夫よね?なんかバトルジャンキーが多い幻想郷で彼が戦うことになったら…

 

幻想郷無くなるんじゃ…?

 

 

「紫は彼が来たの知ってるのかしら…」

 

伝えた方がいいかな…?

 

 

~ その魔帝くんは太陽の畑に向かってるけどね。(ナレーター)~

 

 





次回こそゆうかりん登場させる…

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