眠り姫と過ごす日々   作:みかん箱@黒歴史

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名前詐欺の回です…。と言うかタイトルの変更を考えてます…w
この回は康助の独白です。ストーリーと大きくは関わらないはず…なのであんまり独白が好きではない方は読み飛ばしても問題ないと…思います…多分。


間幕 一人で過ごす日

今日は休日。

一人、考え事をしていた。

あの雨の日、莉津華に訊かれたことがずっと胸に引っかかっている。

なぜあの日夢乃は起きたのか。

考えれば考えるほど分からなくなる。ただ偶然起きただけじゃないかとも思える。そんな思考が堂々巡りしている。

莉津華に分かることが、幼馴染みであるはずの俺には分からない。正直悔しかった。だが考えても、何も出てきやしない。

俺は夢乃を“あの日”から変わっていないのだと…そんなはずはないのに…ずっと思っていた。

そして、莉津華のあの言葉に、異様な「危機感」を覚えた。

おかしな話だ。

偶には自分で起きて欲しいだとか言っているくせに、本当は怖いのだ。

もし、夢乃が俺に依存せずに生きていけるようになってしまったら…そんな事を考えてしまう。結局俺も、依存されることに優越感を感じ、依存しているのだ。

俺にとって彼女は、日常であり、想い人であり、それ以上に依存の対象。

俺は、彼女がいないと生きて行けないのだろう。

だからこそ、今も何が変わってしまったのかをずっと考えているのだ。

本来なら喜ぶべき変化を、俺は自身の危機として認識している。

自分が本当に彼女を想っているのかと疑問に思う時がある。

だが、きっと、それは間違いないのだ。この気持ちには、偽りはない…。でも、同時に、いつまでも俺に依存しないと生きて行けない、今まで通りの彼女であって欲しいと…そんな醜い思いがあるのも事実なのだ…。

矛盾した想いがせめぎ合い、拮抗し、巡り続ける。

ずっと俺に頼って、ずっと離れないで欲しい…。なのにその彼女は、必死に変わろうとしている。そしてそれを俺は、日常の崩壊として捉えている。

なんて事はない。

危機感の正体はただのエゴ。俺の自己満足、自己顕示欲、保護欲。欲求を満たせなくなる事への恐怖心と、当たり前だった日々が消える事への恐怖心。

夢乃が居なくなるわけでもなく、親や友人が消えるわけでもないのに…。

夢乃が頼ってくれるのが日常で、それに愚痴をこぼして、友人が苦笑いしながら同情してくれて…それが俺にとっての「日常」なのだろう。

ああ、俺は本当に嫌な奴だ。口先では依存しているのは夢乃の方と言った風を装っている。

だけどきっと、本当に寄り掛かっているのは…。

 

「クソが‼︎」

 

自己嫌悪の念で一杯になる。

今だってそうだ。最初は夢乃があの日なぜ起きたか考えていたはずなのに、気がつけば自分のことを考えている。

本当に嫌になる。そして、そうやって自己嫌悪に陥って…それすらも逃げ道に使うのだ。

こんな男が彼女に釣り合うはずがない。

そんな言い訳をして、相対するのを怖がって…逃げて、逃げて…想いから目を背けようとしている。

こんな「自分は自分の欠点が分かってますよ〜。」風に言っているこれでさえ、結局は言い訳なのだ。

どこまでも臆病で、顕示欲の塊。

それがきっと俺の正体。

幼馴染な想い人すらも、言い訳に使う。

ああ、憤ろしい!今の俺が何を言っても軽くなる。

こうやって逃げて、避けているから…日常で起きた些細な変化にすら気が付けないのだ。

…。

“あの日”の俺が彼女に誓ったあの言葉。今の俺には果たせていない。

果たすためには、夢乃に、そして今彼女から逃げている俺自身にも向き合わなければならない。

日常が壊れるのは怖い。けれど…いつまでも逃げていては進めない。

どちらにせよ崩れるのなら、後悔しない道を選ぼう…。




はい、どうもみかん箱@黒歴史です!
間幕ですが一応3話目の投稿です。文章量が少ない上に主人公の感情的な部分が多くなってしまいました…。
しかもヒロインが登場しないと言う…なんとも名前詐欺…。
それでも最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
感想、ご意見などを頂ければ今後の投稿の糧になる…はずです!是非是非お願いします!
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