個人的な目安として1話大体1000〜1500文字ぐらいにしたいです。
それなりの速歩と野宿で数日。この日は起きてから数時間ほど歩いた所で大きな河に差し掛かった。
(ここらで商業船にでも便乗させて貰えりゃ楽なんだがなぁ。)
河をいつもより少し速度を落としながら歩く。この辺りは割と道が整備されており、人通りがちらほら有る。行商人とも何度かすれ違ったりした。この辺りはまだ比較的に安全なのかもしれない。
そんな中、小さな桟橋に中型の船が止まっていた。そのすぐ近くには、いくつか荷物が置かれている。近くの村との交易なのかも知れない。
しめたもんだと、その船の船員へと声をかけた。
「失礼、この船はどちらに向かう奴だい?」
「うん?こいつは夏口から順に建業の方までいく予定だけど。」
不意に声をかけられビクッとした様だが、返答は徐庶の予想通りで、この近くで仕入れたのであろう荷を水夫が肩に担ぎながら答えた。
「荷運び手伝うから途中までのっけてくんない?」
返事を聞く前に置いてある荷を肩に担いだ。慌てた水夫が船に向かって大声をあげた。
船から厳つい男が顔を覗かせる。
「うるせぇな。なんだ。」
「船長!実はかくかくしかじかで。」
説明を受けた船長が徐庶を見る。その視線を感じながらも、慣れた様子で荷を船へと乗せていた。近くの水夫らとボソボソ話しをして船長が頷く。
「実際に働かれちゃあ断れねぇな。良いぜ、乗りな。ただし、濡須口までだ。」
「よっしゃ。じゃあ運賃分は働かせてもらうぜ。」
意気揚々と荷を運ぶ徐庶。その船を少し離れた草陰から覗く姿には気付かなかった。
荷を乗せ終わると、直ぐに船が動き始めた。
積荷が納められている部屋の扉の前に、自身の荷と共に徐庶は座っていた。部屋は幾つかあるが、空きは無いとのことなので仕方がない。
船に揺られる事、数時間経った。登りきった日が傾き始めた頃。もうすぐで次の大きめの港見えてくるだろうという所で異変は起きた。
小さな船が複数。しかも速い。最初にそれを見つけた水夫が顔を青くした。
「先登だ・・・。敵襲!!」
大声をあげる。するといくつかあった扉がバッと開いた。明らかに水夫ではない厳つい男達が槍やら刀やらを手に部屋から出て行った。
(傭兵か?江賊がいるなら当然か。そう考えると、俺よく怪しまれなかったな。)
呑気にそう考えながら狭い甲板への顔を覗かせる。チラッと艇が見えた。その先端には女が1人。その女が大声を張り上げる。
「大人しく積荷を渡せ。そうすれば命は保障しよう。」
言い終わると同時に一足飛びでこちらの船に飛び乗って来た。そして手にしていた刀をスッと構える。
チリンと鈴の音が響き渡った。