可憐なる博徒 レイリ   作:tres

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2話 ♯7「3回戦・後」

彼女手札2枚

モンスター2枚 【魔導戦士 ブレイカー】守備表示 【イグザリオン・ユニバース】裏側守備

魔法罠0枚

 

村田手札0枚

モンスターセット1枚

魔法罠セット1枚

 

 

 

(あの裏側守備はイグザリオン・ユニバースか…あの端のモンスターはほんまなんやねん。あいつの左手全然動かんやんけ)

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

(イグザリオンは後々厄介になりそうやが、ここは動かん方がええな)

 

「カードセット、ターンエンドや」

 

 

 

彼女手札2枚

モンスター2枚 【魔導戦士 ブレイカー】攻撃表示 【イグザリオン・ユニバース】裏側守備

魔法罠0枚

 

村田手札0枚

モンスターセット1枚

魔法罠セット2枚

 

 

 

(…大丈夫、きっといける、落ち着いて…)

 

「ドロー」

 

(お?【手札抹殺】かいな)

 

「…スタンバイ、メイン」

 

「カードをセット」

 

(せやせや、使えんやろそれは。デッキあと2枚しか無いねんから)

 

彼女の額から一滴の汗が垂れ、頬を伝う

 

(…どうか、わたしの読みが当たっていますように)

 

彼女は左手に重なっている状態の手札をゆっくりと広げていく

 

(お!?ついに召喚するんか?)

 

そしてそのカードの正体が彼に露わになった。

 

(あん?【髑髏顔 天道虫】?なんやそんなカード気にしとったんかワイは)

 

「モンスターをセット」

 

(あと1ターン…)

 

「ブレイカーを攻撃表示にします」【魔導戦士 ブレイカー】守備表示→攻撃表示

 

「バトル、ブレイカーで裏側守備モンスターに攻撃します」

 

「おう」【人喰い虫】破壊

 

「じゃあ効果で真ん中のモンスター破壊するわ」

 

「…はい」【イグザリオン・ユニバース】破壊

 

「ターンエンド」

 

 

 

彼女手札1枚

モンスター2枚 【魔導戦士 ブレイカー】攻撃表示 【髑髏顔 天道虫】裏側守備

魔法罠セット1枚

 

村田手札0枚

モンスター0枚

魔法罠セット2枚

 

 

 

(おし、ここであいつを引いたら勝ちや)

 

「ドロー」

 

(よっしゃ!きたで!)

 

「スタンバイ、メイン」

 

「【アマゾネスの剣士】召喚や」

 

「ほんで【鎖付きブーメラン】発動や!アマゾネスの剣士に装備するで!」【アマゾネスの剣士】ATK1500→2000

 

(!…)

 

村田はニヤニヤと笑っている

 

「なあ、お前アホやなあ。ワイが提案したレートで受けとけば金も失わずに済んだのになあ」

 

「…」

 

彼女は下を向き黙って聞いている。

 

「ワイはな、エスパーやねん。お前のカード全部わかんねん」

 

「そんなはずはありません…のぞいてたんですか?」

 

「ハハ、さあどうやろな」

 

「…イカサマ」

 

「そりゃ人聞き悪いなあ。例えイカサマやとしても気付かないほうが悪いねんで」

 

「…そう、ですね」

 

「ものわかりええ子は好きやで。んじゃ終わらせるわな」

 

「アマゾネスの剣士でブレイカーに攻撃や!」

 

彼女は震える手でセットカードをめくり始める。

 

「ハハハ、それ手札抹殺やろ」

 

「…やっぱり『見てなかった』んですね」

 

「ああ?」

 

 

 

「罠発動!」

 

「!…はあ!?」

 

「【鎖付きブーメラン】やて!?」

 

「装備する効果のみ発動してブレイカーに装備します」【魔導戦士 ブレイカー】ATK1600→2100

 

【アマゾネスの剣士】破壊。効果発動。彼女のLP200-100=100

 

 

 

(何でや…!?確かに手札抹殺やったはず!)

 

「ターンエンドですか?」

 

「手札抹殺はどこいったんや!?」

 

「…ターンエンドですか?」

 

わめく村田とは対照的に彼女は冷静な態度でもう1度問う。

 

「黒スリーブの方。ターンエンドでよろしいでしょうか?」

 

審判としてデュエルを進行するため、青葉も村田に問う。

 

 

 

もう村田には打つ手が無い。

 

「…くそっ!エンドや!」

 

 

 

彼女手札1枚

モンスター2枚 【魔導戦士 ブレイカー】攻撃表示 【髑髏顔 天道虫】裏側守備

魔法罠1枚 【鎖付きブーメラン】

 

村田手札0枚

モンスター0枚

魔法罠セット1枚

 

 

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」ドローカード【魔導師の力】

 

「【魔導師の力】発動。ブレイカーに装備します」【魔導戦士 ブレイカー】ATK2100→3100

 

「【髑髏顔 天道虫】反転召喚」

 

「バトル、天道虫で攻撃します」村田のLP1500-500=1000

 

「ブレイカーで攻撃します」村田のLP1000-3100=-2100

 

一瞬の静寂に場が包まれた後

 

 

 

「わたしの、勝ちです…!」

 

彼女は震える声で勝利宣言をした。目元から溢れる滴を指で拭う。

 

 

 

「デュエル終了でございます。LP100対-2100で赤スリーブの方の勝利で3回戦決着でございます」

 

周囲から歓声があがる。前回よりも居合わせた人が多い分、歓声も大きい。

 

「同時にマッチ戦も決着でございます。2勝1敗でマッチ勝者は…赤スリーブの方でございます!」

 

 

 

「くそ!何でや!お前何をしたんや!?」

 

「………」

 

彼女は無反応だ。

 

「無視かワレ!?」

 

村田はテーブルを思いっきりバンッと叩く

 

その音に彼女はびくっとし、村田の顔を見る。

 

「…何かをしたとしても、同じことです」

 

「ああ!?」

 

「…気付かない方が悪いんでしょう?」

 

「ぐ…てめえ!」

 

「まあまあ社長、ここは抑えて」

 

黒川が村田を宥めにかかる。

 

「黒川!話が違うやんけ!」

 

「いえ、話した通りですよ。ただこの結果は私にとっても想定外でしたが」

 

「くそっ、今日は最悪や!」

 

「社長、気持ちはお察ししますがどうか気を取り直してください。特別に近々また女の子紹介しますんで」

 

「…ほんまか?次は頼むで!?」

 

「任せといてください」

 

黒川の一言で村田の怒りが治まった。

 

 

 

「それでは清算致します。レートは600の7500、マッチ30000ですな」

 

青葉は慣れた手付きで入力していく。

 

「1回戦、赤スリーブの方+201万」

 

「2回戦、黒スリーブの方+357万」

 

「3回戦、赤スリーブの方+207万」

 

「そしてマッチ勝者である赤スリーブの方に+300万」

 

「しめて351万、赤スリーブの方の勝ちですな。赤スリーブの方、おめでとうございます。これにて勝負は終了でございます。不肖、私青葉が審判兼進行役を務めさせていただきました」

 

青葉は一礼するとカウンターに戻っていった。

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