可憐なる博徒 レイリ   作:tres

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6話 ♯6「琥珀 vs 麗梨・2」

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

(固められました。でも、崩してみせます)

 

「《サイクロン》を発動します」

 

(《サイクロン》…)

 

琥珀は考える。《剣闘獣ヘラクレイノス》の効果で無効にするか、そのまま通して破壊されるか。

 

(会長の伏せカードは前のターン手札に加えた《剣闘獣の戦車》…私だったら通すかな、《剣闘獣エクイテ》でまた拾えると思うし…)

 

綾芽はそう考えるが、琥珀は綾芽とは違う答えを出す。

 

「通さないわ、《剣闘獣ヘラクレイノス》の効果発動。手札を1枚捨てることで無効にして破壊するわ」

 

(これはおそらく《サイクロン》くらいなら通すだろう、という彼女の読みね。それで《剣闘獣の戦車》を破壊して効果モンスターで倒そうっていう戦略。甘いわよ、そんなものお見通しだわ!)

 

琥珀は無効にすることを選んだ。しかし、その選択が裏目に出る。

 

 

 

「《ブラックホール》を発動します」

 

「なっ…!」

 

(《ブラックホール》ですって…!?読み違えたわ…!)

 

これでモンスターが居なくなり、《剣闘獣の戦車》が発動できなくなった。

 

(何かモンスターを召喚してくるわよね…?)

 

琥珀はそう予想するが、

 

「ターンエンドです」

 

彼女はそのままターンを終えた。

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP5600 手札1枚

 

 

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

(《地砕き》…モンスターが欲しいところね。今はブラフにしかならないわ)

 

「カードをセット、ターンエンドよ」

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP5600 手札1枚

 

 

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

彼女は少し考える素振りをすると、

 

「ターンエンドです」

 

何もせずにターンを終了した。

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP5600 手札2枚

 

 

 

(何もしなかった…いや、出来なかったのかしら?)

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

(来たわ!)

 

「《剣闘獣ダリウス》を召喚」

 

「バトルフェイズ、《剣闘獣ダリウス》で攻撃」

 

「はい」彼女LP5600-1700=3900

 

「バトルフェイズ終了時、《剣闘獣ダリウス》の効果発動。《剣闘獣ダリウス》をデッキに戻して…」

 

(《剣闘獣レティアリィ》で《サイバー・ドラゴン》を除外しておこうかしら?)

 

琥珀はデッキから《剣闘獣レティアリィ》を抜き取ろうとしたが、思いとどまる。

 

(…違うわね。《サイバー・ドラゴン》がデッキに1枚だけとは思えないわ。ここは引かれた時のために…)

 

「《剣闘獣ラクエル》を特殊召喚。《剣闘獣ラクエル》の効果発動。攻撃力が2100になるわ」

 

「ターンエンドよ」

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP3900 手札2枚

 

 

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

彼女は前のターン同様、少し考える素振りをすると、

 

「ターンエンドです」

 

何もせずにターンを終了した。

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP3900 手札3枚

 

 

 

(…わからない。でもこれって赤石さんとデュエルした時と同じ…?ってことは、きっと何か考えがあるはず…よね?)

 

(またですの!?何を考えてるのかしら?…とにかく今は攻め時だわ!)

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

(あら?2ターン連続で引くのね)

 

「《剣闘獣ダリウス》を召喚」

 

(また《剣闘獣ダリウス》…!麗梨さん…!)

 

「バトルフェイズ、《剣闘獣ラクエル》で攻撃」彼女LP3900-2100=1800

 

「《剣闘獣ダリウス》で攻撃」彼女LP1800-1700=100

 

「…」

 

彼女はただ黙って攻撃を受ける。残りLPが100であろうと動じない。

 

「バトルフェイズ終了時、《剣闘獣ダリウス》の効果発動。《剣闘獣ダリウス》をデッキに戻して《剣闘獣レティアリィ》を特殊召喚」

 

「《剣闘獣レティアリィ》の効果発動。あなたの墓地の《サイバー・ドラゴン》を除外するわ」

 

「《剣闘獣ラクエル》の効果発動。《剣闘獣ラクエル》をデッキに戻して《剣闘獣ダリウス》を特殊召喚」

 

「《剣闘獣ダリウス》の効果発動。墓地から《剣闘獣ヘラクレイノス》を特殊召喚」

 

「ターンエンドよ」

 

(あと100のLP、削り取ってみせるわ!)

 

 

 

琥珀LP8000 手札0枚

 

彼女LP100  手札3枚

 

 

 

(会長のLPが8000なのに対し、麗梨さんのLPはたったの100…マンガやアニメだとここから大逆転って展開はよくあるけど、流石にこの状況はかなり厳しいかも…)

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

 

「手札から《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚」

 

(2枚目の《サイバー・ドラゴン》。やっぱり1枚だけじゃなかったわね)

 

「《融合呪印生物-光》を召喚。《融合呪印生物-光》の効果発動。特殊召喚するのは《サイバー・ツイン・ドラゴン》」

 

「させないわ。罠発動、《剣闘獣の戦車》」

 

「はい」

 

(《剣闘獣の戦車》の存在を忘れてたわけじゃないわよね…?)

 

まるで警戒心を感じさせないプレイングに琥珀は疑念を抱く。

 

しかし、すぐにその疑念は飛んだ。

 

 

 

「手札から《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚」

 

(なっ、3枚目ですって!?)

 

「《オーバーロード・フュージョン》を発動します。フィールドの《サイバー・ドラゴン》、墓地の《サイバー・ドラゴン》《サイバー・ダーク・ホーン》《サイバー・ダーク・エッジ》《サイバー・ダーク・キール》を除外して《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を融合召喚します」

 

(攻撃力4000…!さっきの2枚は囮で、本命は《キメラテック・オーバー・ドラゴン》だったのね)

 

「バトルフェイズ、《キメラテック・オーバー・ドラゴン》で《剣闘獣ヘラクレイノス》に攻撃します」琥珀LP8000-1000=7000

 

「《キメラテック・オーバー・ドラゴン》で《剣闘獣ダリウス》に攻撃します」琥珀LP7000-2300=4700

 

「《キメラテック・オーバー・ドラゴン》で《剣闘獣レティアリィ》に攻撃します」琥珀LP4700-2800=1900

 

「ターンエンドです」

 

彼女は淡々と進行し、ターンを終えた。

 

 

 

琥珀LP1900 手札0枚

 

彼女LP100  手札0枚

 

 

 

(すごい…麗梨さん、持ち直した)

 

(この子、抜かりないわね…しっかりと《剣闘獣ヘラクレイノス》から攻撃してきたわ。この様子だとセットカードもブラフだと見抜かれてるかしら)

 

《剣闘獣ダリウス》の効果で特殊召喚された《剣闘獣ヘラクレイノス》は《剣闘獣ダリウス》がフィールドから離れるとデッキに戻ってしまう。

 

そうならないために彼女は《剣闘獣ヘラクレイノス》から攻撃した。《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の効果も考えて1番ダメージが通る順番をきっちりと選択した。

 

(でも《キメラテック・オーバー・ドラゴン》は伏せてる《地砕き》で破壊できるわ。ここでモンスターを引けば私の勝ちよ!)

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」

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