可憐なる博徒 レイリ   作:tres

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8話 ♯9「2回戦 2」

(ふん、この壁を越えられんようだな)

 

「ドロー!スタンバイ!メイン!」

 

(まあ、こっちも似たようなものではあるが)

 

「モンスターセット!」

 

「以上!ターンエンド!」

 

 

 

彼女手札1枚

LP3200

◇ ◇ ◇

◇ 裏 い

い=《ミラージュ・ドラゴン》裏側守備

 

柴岡→彼女

 

ア=《重装機甲 パンツァードラゴン》表側守備

◇ ア 裏

◇ ◇ ◇

LP4000

柴岡手札0枚

 

 

 

「ドロー、スタンバイ、メイン」ドローカード《ディメンション・ウォール》

 

(まだ、突破できない)

 

「反転召喚します」

 

(でも、もう1枚引ける)

 

裏側守備《魔装機関車 デコイチ》反転召喚

《魔装機関車 デコイチ》効果→1ドロー ドローカード《超融合》

 

(きた、攻める)

 

ドローしたカードを見て、彼女は攻勢に出る。

 

「反転召喚します」

 

裏側守備《ミラージュ・ドラゴン》反転召喚

 

「《ドル・ドラ》を召喚します」

 

「ほほう、並べるのはいいが、どう崩すおつもりで?」

 

柴岡は余裕そうに彼女を煽るが、彼女は無反応だ。

 

(《サブマリンロイド》はもう墓地、なので大丈夫)

 

「バトルフェイズ、《ドル・ドラ》で裏側守備のモンスターに攻撃します」

 

「フフフ、そいつは爆弾よ!」

 

裏側守備《スフィア・ボム 球体時限爆弾》

《スフィア・ボム 球体時限爆弾》効果→装備対象《ドル・ドラ》

 

「さあ!少女よ、どうする?」

 

《スフィア・ボム 球体時限爆弾》の効果が発動し、喜びを見せる柴岡。

 

 

 

しかしこの爆弾は不発弾と化す。

 

「手札1枚をコストに速攻魔法、《超融合》を発動します」

 

「むむむ、そいつを握ってたか…ってことは!」

 

そして柴岡は理解する。

 

「わたしの《ドル・ドラ》と、柴岡さんの《重装機甲 パンツァードラゴン》を素材に…」

 

「《重装機甲 パンツァードラゴン》を攻撃表示で融合召喚します」

 

《超融合》発動コスト→《ディメンション・ウォール》

《超融合》効果→《ドル・ドラ》《重装機甲 パンツァードラゴン》《スフィア・ボム 球体時限爆弾》墓地

特殊召喚《重装機甲 パンツァードラゴン》攻撃表示

 

 

 

(3体の合計攻撃力は、ちょうど4000じゃないか!)

 

この2回戦の敗北を。

 

《超融合》の素材となった《重装機甲 パンツァードラゴン》の効果は発動せず、彼女のフィールドは3体のモンスターが並ぶ。

 

「《重装機甲 パンツァードラゴン》で攻撃します」

 

柴岡LP4000-1000=3000

 

「《魔装機関車 デコイチ》で攻撃します」

 

柴岡LP3000-1400=1600

 

「《ミラージュ・ドラゴン》で攻撃します」

 

柴岡LP1600-1600=0

 

 

 

「ぬう…敗北を喫してしまったか」

 

2回戦は彼女の勝利、これで1勝1敗となった。

 

 

 

2回戦終了後、紫は1回戦終了時に預かっていたお互いのカード10枚をそれぞれ返す。

 

そしてこれまでと同様に仕切りパネル置き、タイマーを設定した。なお1回戦開始前と違い、制限時間は5分である。

 

柴岡はカードを見ながら思考する。

 

(ふむ、1回戦の時や今の様子を見る限り気付かれてはいないようだな)

 

(故に問題無しか。なら3回戦もその戦術を使わせてもらおう)

 

(少女には悪いが、どんな相手でも情けはかけぬのが拙者の流儀なのでな)

 

 

 

ヘズはカードを選ぶ彼女を見つめる。

 

(このまま3回戦に入ってしまいそうだナ…)

 

(入ってしまえば最後、鈴瀬さんの勝ちの目は無くなってしまうだろウ)

 

(鈴瀬さんが勝つ道はまさに今、この選択時間にしかなイ)

 

(この時間内に気付き、辿り着ければ勝ちへ繋がる道ができル)

 

(だから、カード選びに時間を使ってる場合じゃないんダ…!)

 

 

 

彼女は組み上げたデッキを見て考える。あらかじめデッキに選ぶカードは決まっていたようだ。

 

(わたしの選ぶカードは、だいたい決まってる)

 

(柴岡さんが選ぶカードも、だいたいわかってる)

 

(でも、それだけ。確証は無いし、違うかもしれない)

 

(あとは、もうひとつの勝利への道…)

 

 

 

各々の考えが交錯する中、タイマーが5分経過を告げた。

 

仕切りパネルが外され、お互いのデッキがシャッフルされていく。

 

(間に合わなかったカ…やはりその席からじゃ見えなかったカ)

 

その時だった。

 

「あ…」

 

シャッフル中の彼女の手からバラバラとデッキが瓦解し、床へと滑り落ちた。

 

「ご、ごめんなさい」

 

彼女は1回戦の時と同じくテーブルの下に潜り込み、カードを拾い集める。

 

「ははは、案外おぬしドジっ娘属性持ちだったか!」

 

柴岡は微笑ましそうに彼女が拾い上げるのを待つ。

 

(また落とすとハ…表情には出てないが動揺してるのカ?)

 

(何にしても3回戦に入ってしまっタ。この勝負、鈴瀬さんは勝てなイ…)

 

ヘズがそう思った刹那、

 

(…いや、まさカ…!?)

 

脳に閃光が走り、ヘズのまぶたが大きく開かられる。

 

ヘズは慌てるように彼女へと視線を移す。彼女はちょうどカードを拾い上げたところであった。

 

「そうそう、シャッフルは慎重にしてくれたまえ」

 

「気をつけます」

 

彼女は慎重にデッキをシャッフルすると、柴岡に返す。

 

「どうぞ」

 

「うむ」

 

それを受けて柴岡も彼女へデッキを返し、これで準備が整った。柴岡の先攻で始まる最終デュエル。

 

「それでは3回戦、デュエルスタート!」

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