やはり俺の部活動選択は間違っている   作:屑太郎

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誤字報告本当に頭が上がりません、今回は繋ぎの回になっていますので文章相が少し少ないですが、お楽しみいただければ幸いです


やはり3つのストライカーはジャンプに必要である

結論から言って、部活マルチの首謀者は川崎姉に接触していた事が分かった。大体の目星はついていたんだ、俺が部活マルチを運営する立場であれば。仲介者は。

①総武高校の人間で

②口が堅く

③利害が一致し

④スマホを持ち

⑤微妙に金が足りない人間

が理想だ。そのすべての要素を持ち合わせていたのが川崎姉だった。川崎姉自体は、その話を蹴って今ここに居るらしいのだが、よく飛びつかなかったと、感心するばかりだ。まあ、それ以上のリスクを背負っていたのだが…………それは置いておこう。

 

まず、集金者はランダムで決めているが、首謀者の内輪の人間に頼んでいたことが分かった。友達として何か受け取ってとしか言っていなかったようだが、流石に何か変な事をしているという訳ではなかった。

 

一方で俺が打った手は今回の合宿費の集金を早めて、意図的に他のマネージャーに情報が渡るようにした。今回の合宿費は移動費込みで2万3千円。この値段設定なら1人当たり収集すべき金額は5千円前後、この値段なら出すのは少しためらうし普通の人間なら記憶ができる。実際に集めているのかわからないが他のマネージャー分のお金は出た。期日までに俺が回収し、先生預かりとなった。

 

そして今から、サッカー部の顧問に話をつけようとしている所だ。

 

ここで、1つ進学校の話を、というか総武高校の話をしよう。

例年、実は問題行動を起こす生徒は居る。深夜徘徊や無許可アルバイト位で済んでいる、というかそれ以上行くと一瞬で退学になる。問題行動の度合いで、変わって来るが徹底的に隠して学校の中で反省文や出席停止にするか、一瞬で退学にして知らぬ存ぜぬを貫き通すかの2択しかない。

先生自体の体質の問題で、今はありがたい事に顧問はそういう思考の持ち主で、尚且つ部活に力を入れている訳ではない。つまり、今は顧問への毒にしかなっていないということだ。それを懇切丁寧に教えてあげて「俺以外のマネージャー」を辞めさせるように誘導すればいい。

 

バレた時のカバーシナリオはこう。

『マネージャーの一人が、新しく入部したい人間を勝手に規制するようにして、お金を徴収していた、だが、バレそうになったのであらかじめサッカー部から名前だけを抜き、被害を反らすようにした。なぜなら、全員が葉山というイケメンに被害が行くことをよしとしなかったからである』

なら最初からやるなよとは思うし、そんな葉山人気なんかとも思うが、そのように見えればいい。

実際は、先んじて情報を得た俺が先生に働きかけて、トカゲの尻尾切りをさせてやろうということだ。あとは野となれ山となれ、俺には関係ない。

 

そして、そう考えている間に、顧問がいる数学研究室の前に立った。

 

 ◇ ◇ ◇

 

しばらくたって、俺はグラウンドに走った。

 

「やったぜ一色!これで洗濯機が買えるぜ!」

「あれ本当にやったんですか!?」

 

上の説明をした後、でもバレた時の責任が云々言ってやがったので、他の先生に相談しますといったら直ぐに動いてくれた。

 

「え?でも、退部届とかってどうやって…………?」

「普通に先生側でも退部させることができるぞ。生徒手帳の32ページ見てみな」

 

と言って、俺の生徒手帳を渡した。一色はぺらぺらとめくって、一瞬止まり、表情が固まった。

 

「本当にやったんですか…………」

 

一色は潰れたカエルがある通学路を通ったような、不快感をあらわにした顔でそういった。俺は悠々と部活の準備に取り掛かった。今日の朝にドリンク類などの準備は済ませて、あとは用具を出すだけとなっている。

 

「おう。で、葉山との進展はどうなんだ?」

「え?あ、ああ。可もなく不可もなくって感じですけど。そういえばボール入れのキャスターが歪んで動かしづらいんですよね」

「マジか、さっさと目的果たして辞めてくれ。後で用務員さんからハンマー借りて応急処置して置く」

 

それで終わりだ、俺は一人で動けるし、一色もヘドロが服着て歩いているような人間と一緒にやらなくてもいい。吐き捨てるようにそういった俺を見つめた、一色は口を開いた。

 

「それ、辞めよう思ったんですけど、私今やめてもメリット無いじゃないですか?」

「ん?」

「だって、仮に今葉山先輩と付き合っているとすると、爆弾抱えたまま付き合うことになります。正直葉山先輩と付き合いたいのは」

「校内一のイケメンと一緒にいる自分を見せる事で、簡単に文句を言わせないようにするとかか?」

 

普段のリア充が人間関係を振りかざしているなら。思えば、俺もボッチであることを振りかざして、川崎の件を解消したのだ。俺が一方的に嫌悪を抱くことはなんとも皮肉だ。

 

「まあ、そうですね。イケメンは好きですけど、葉山先輩じゃなくてもいいですし。」

「それを聞くと余計に辞めて欲しくなるな…………」

「あと、私女子に敵は多いですけど、男子にはわりとモテるんですよ。そういえば10番今日休んでますよ」

「うわ、ビブス用意して損した。そりゃあ、そんなに打算的に動いてるならそうなるだろ」

「だから、犯罪に近い事をしたという疑いを持たれること自体が私にとって不利益なんです」

 

一色のクラスは忘れたが、一色なら選手の内一人位なら覚えられてもおかしくはない。そして噂は一人から伝播しボッチ化する未来も見えなくはない。

俺はボッチでも大丈夫。だがそれは最初から一人だったからの話で、一色はそうではない。寧ろ人との繋がりに触れたからこそボッチになる苦しみは俺一倍はあるだろう…………。あれっ。つまり俺はナルト的に考えて主人公ポジ?いや螺旋丸撃てないし…………けど負のスパイラルって意味だったら俺でも螺旋作れるな。自己嫌悪スパイラル丸とかいやすぎる。当たればなんてそれネガティブホロウ。

 

「もう少しコレに付き合わなきゃいけないのか」

「はい、まだまだよろしくお願いしますね先輩?」

 

俺の中で千鳥と螺旋丸がぶつかって火花散らしてるんですけど。

…………まあ、結果としては金を横からかすめ取ることが出来たが、一人になることはできなかったなんて結果になった。マジで一色はどうなっても知らん。奴なら元気でやっていけるさ。

 

何にせよ、後はこのまま何事もなく夏休みが過ぎればそれでいい。

 

 

何も無い、なんて贅沢なことも起こるはずは無かった。

 

 

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