完成度も自身ないです。
こんな愚作でも、暇潰しに慣れたらそれだけで嬉しいです。
千冬 side
私は信じられなかった。
一夏があのアマゾンに成ってしまった事が受け入れられなかった。
千冬「一夏、お前何時アマゾンに成ったんだ!?」
一夏「なんだ、職務を忘れるくらい動揺してんのか?・・・こないだ屋上で話しただろ?」
一夏は皮肉を言ってからそう返してきた。
千冬「あ、あぁ」
一夏「あれには一部脚色が有る。俺はアマゾンに成ってから束さんと再会したんだ」
一夏は屋上での話を訂正してきた。
千冬(なら誘拐犯は・・・まさか!?)
私は嫌な予感が頭を過った。
だが、聞かずには居られない。
千冬「なら、誘拐犯はどうした?」
一夏「話の中で察してるくせに聞くな。・・・喰い殺したに決まってんだろ」ギロッ
最後の処で一夏は私を睨みながら言った。
千冬「・・・ではお前は、人を喰ってるのか?」
一夏「へぇ、今の殺気でビビらねえんだな。・・あぁ、喰ってるぜ。ただし、裏の人間だけな」
千冬「裏の人間?」
私は鸚鵡返しした。
一夏「あぁ、女性権利団体、テロリスト、密売組織、悪徳権力者が主だな。束さんに所在を調べてもらい、俺が其処へ行って殺しまくる。それが俺の殺ってる事だ」
千冬「何で、何でそんな無慈悲な事が出来るんだ!?」
私は一夏が行ってきた事を聞いて、怒り任せに叫んだ。
一夏「ブーメランだな。お前も散々白騎士で殺したくせに、よくそんな事が言えるな」
だが一夏は動じず皮肉で返してきた。
千冬「今はお前の事を言ってるんだ!!何故そんな事が出来る!?お前のしている事は[理不尽]その物だぞ。どんな悪人でも、償う権利をお前は奪っているんだぞ!!!」
一夏「・・・だからどうした」
千冬「何だと!?」
一夏が居直った事で、私は更に怒りを露にし一夏の胸ぐらを掴んだ。
一夏「俺が償う権利を奪ってるなら、お前は罪の無い人間の人生を奪ってるだろうが!!大量殺人しといて、説教出来た義理か?俺が殺してるのは表で対処出来てない闇組織だ、表で裁ける悪人は警察に任せてる。お前と違って見境無しじゃねえんだよ」
千冬「・・・」
一夏の言葉に私は何も言えなくなり、胸ぐらから手を放す。
一夏の言う通り、自分が白騎士で大量殺人をしたのは事実だからだ。
だが一夏は線引きをしていた。
無差別に殺した私は何の反論も出来ない。
一夏「話は終わりか?なら腹が減ったから俺は行くぞ」
そう行って一夏が私を通りすぎようとした時
一夏「――――の事も聞いてるぞ」
千冬「な!?」
私はそれを聞いて慌てて振り返ったが、一夏はもうかなり離れた処を走っていた。
一夏 side
俺はイライラしていた。
自分の事を棚に上げて説教してくるダメ姉が、今までで一番憎かった。
一夏「クソ、せっかく海を眺めて落ち着いてたのに台無しだ!!あのクソ女が、マジでムカつくぜ!!」
俺はボヤきながら部屋に向かっていた。
一夏「畜生、まだイライラが治まらねえ。暴れてえけどそうも行かねえしなぁ、どうした物か?」
悩んでる内に部屋に着いてドアを開けると、箒の他にセシリア、楯無さん、簪、虚さん、本音の皆が部屋に集まっていた。
一夏「何で皆が居るんだ?」
俺は平静を装って聞いた。
箒「一夏を待っていたんだ。一緒に夕食を食べようと思ってな」
集まってた理由を箒が答えてくれた。
一夏「そうなのか、待たせて悪かったな。でも先にシャワー浴びさせてくれ、汗だくで臭いだろうから」
箒「・・・分かった。[ゆっくり]浴びてこい」
一夏「・・・悪いな、少し待っててくれ」
箒は俺の心情を察してくれたみたいだ。
敢えて[ゆっくり]を少し強調して言った。
それを聞いて、俺は一言断りを入れて風呂場に入った。
一夏(箒は何でもお見通しか・・・いや、束姉もか)
俺はそう思いながら、水と微温湯の中間の温度で汗を流した。
箒 side
帰ってきた一夏を見た時、かなりの怒りを抱いている事にすぐに気付いた。
何時も通りに振る舞っていたが、かなり無理をしていた。
シャワーを浴びたいと言ったのも、間違いなく頭を冷やす為だろう。
箒(フッ全く、弱味を見せないのも相変わらずだな。限界を越えないと言わないから手を焼かされる)
私は呆れながらも懐かしくなり、つい笑ってしまった。
それに気付いて、楯無さんが話し掛けてきた。
楯無「どうしたの箒ちゃん?一夏君がお風呂に入った途端にニヤニヤして」
箒「いえ、相変わらずな処が有るなと思いまして」
楯無「ムッ幼馴染み特権を使わないでくれるかしら、一夏君を好きなのは箒ちゃんだけじゃないんだから」
楯無さんが扇子を開きながら文句を言ってきた。
扇子には[不公平]と書かれている。
簪「お姉ちゃんの言う通りだよ。箒だけ皆より一夏に近いのはズルい」
楯無さんに便乗して簪からもクレームが入ってしまった。
セシリア「全くですわ箒さん。私(わたくし)達にも教えて下さいまし」
簪に続いてセシリアからも。
箒「分かりました。原因は分かりませんが、かなりイライラしていましてね」
簪「え?私には怒ってる感じには見えなかったけど」
楯無「そうね、気のせいなんじゃないの?」
セシリア「・・・それは、お付き合いが長い箒さんだからこそ気付かれたのではなくって?」
簪と楯無さんは首を傾げていたが、セシリア悔しそうにしながらも理解していた。
箒「まぁそうだな、一夏の事は何となく分かるんだ」
楯無「むぅ、箒ちゃんは本当にズルいわ」
簪「不公平だよ」
セシリア「悔しいですわね、年期の差と言うのは」
三者三様の反応だった。
箒「こればかりは譲れませんよ。幼馴染みの特権です」
楯無「むぅ」プク
簪「むぅ」プク
セシリア「むぅ」プク
虚「クスッ」
本音「ハハハ、皆賑やかだね~」
私は少し優越感を出しながら自慢気に言う。
それを見て3人は剥れてしまった。
それを見て微笑む虚さん。
楯無「ちょっと虚ちゃん本音ちゃん、なに笑ってるの?」
虚「いえ、こうして見るとお嬢様と簪様がケンカしていたのが嘘みたいだと思いまして」
本音「本当~昔より明るく成ったよね~」
ジト目で虚さんと本当を見ながら訊ねる楯無さん。
虚さんは笑みを崩さす答え、本音は何時もの口調ながら感慨深くそう言った。
簪「それも全部、一夏のお陰。あの時、一夏の言葉が無かったら今も疎遠のままだったと思う」
そうしていると一夏が浴室から出てきた。
一夏「はああぁぁ、サッパリした。悪かったな、待たせちまった」
箒「いや、此方が勝手に待っていただけたかr!?」
私は一夏の謝罪に、気にしないよう言うつもりだったか言いきれなかった。
一夏の服装に面食らってしまった。
出てきた一夏は、タンクトップと半ズボンだけだったからだ。
普段から鍛練を欠かさず続けている一夏の身体は、細身の逆三角形だった。
楯無「///」
簪「///」
セシリア「///」
虚「///」
本音「わぁ~ムッキムキ~」
5人供、一夏の体格に見とれている様だ。(本音だけは照れていないが)
箒「おい一夏!!!お前にはデリカシーと言うモノが無いのか!?年頃の女性の前でその格好はなんだ!!!」
私は声を荒げて一夏に言った。
一夏「あ、悪い。すぐジャージ着るよ」
一夏はそう言って、タンスからジャージを出して浴室に入った。
箒「全く、相変わらずそういう処が鈍感で困る」
私が呆れていると、楯無さんが話し掛けてきた。
楯無「ねぇ箒ちゃん、一夏君の身体を見て何とも思わないの?」
箒「いえ、正直かなり動揺してます。あんな一夏は初めて見ました」
実際、この1ヶ月余り生活してきて一夏のあの格好は初めて見た。
何時もお風呂上がりは必ずジャージを着てから出てくる。
箒「やっぱり何か遭ったみたいだな。普段の習慣を忘れるなんて、かなりストレスを抱えているみたいだな」
私は一夏の様子を見て直感した。
鈴 side
アタシは、アリーナの射出場で現在進行形で落ち込んでいる。
感情的になって一夏を殴っちゃった、しかもISで。
でも、次の日に成って一夏の顔に痣が無かったのは不思議に思った。
あの時、かなり力任せに殴った筈なのに?
それでも殴った事には変わりないから、謝りたかった。
でも一夏に何て言って謝れば良いか分からなくて言うに言えなかった。
そんなこんなでズルズルと時間だけが過ぎて行って、とうとう対抗戦の日に成っちゃった。
鈴「はぁ、選りにも選って初戦で一夏と当たるなんて。運が良いのか悪いのか」
対戦表を見て、溜め息しか出ない。
まるで仕組まれたみたいな この組み合わせ。
気が重いのもあるけど、一夏とセシリアの試合の記録と一夏のプロフィールを見て更に気が重くなった。
鈴「何なのよ一夏のあの動きはぁ、あんなのモンドグロッソでも見た事が無いわよ!!!レーザーを見ないで避けるって何よ!?漫画みたいな事しないでよねえ!!!しかも篠ノ之博士のテストパイロットとか訳分かんない!!!」
そんな文句を言ってると、プライベート回線に通信が入って来た。
鈴「うん?誰かしら」
アタシは直ぐに回線に出た。
鈴「どちら様?」
一夏「俺だ、一夏だ」
鈴「一夏!?」
アタシは思わず叫んじゃった。
いきなり悩みの種から通信が来て本気でビックリした。
一夏「鈴、お前の事だから俺を殴った事を気にしてるんだろ?」
鈴「ウッ」
いきなり図星を突かれて言葉が出ない。
一夏「鈴、俺が昔に思わせぶりな返事をしたのが悪いんだ。その上で待たせた挙げ句に付き合えないじゃ、お前の怒りは当然だ。だから気に病むな。お前は、何時もの勝ち気な鈴で居てくれ。じゃないと、俺が調子狂うんだよ」
アタシの気持ちを察して慰めてくれる一夏。
鈴(全く、鈍感からジゴロに化けないでよね)
アタシは一夏の慰めで、心臓が煩くなって顔も熱くなった。
鈴「(まったく、ふった女を堕とすの止めなさいよ)アンタねぇ、それって自覚して言ってるの?」
一夏「自覚って、何の事だよ?」
アタシが一夏に含みながら聞くと、一夏はあっけらかんに返した。
鈴(訂正、天然ジゴロだったわ)
アタシが呆れ半分にそう思った。
すると一夏が、真剣な声音で話してきた。
一夏「鈴、お前は代表候補生だ。俺もテストパイロットって役職を持ってる、互いにそれぞれの看板を背負ってんだぞ。切り替えろ鈴。じゃねえと、お前を代表候補生に選んだ中国政府達にも顔向け出来ねえだろ?俺もそうだ、何時までも引きずってたら束さんに申し訳ねえ。だから、お前の全部を俺にぶつけて来い。そして受け止めた上で、俺が勝つ」
お説教紛いの後に宣戦布告。
コレは多分、一夏なりの激励なのかもしれない。
鈴「フッ・・・上等じゃない、覚悟しなさいよ。アンタをコテンパンにしてやるから」
一夏「・・・望むところだ、掛かって来い鈴」
憎まれ口を叩き合うアタシ達。
『試合開始1分前です。1回戦出場の選手は、所定の位置に付いて下さい』
アナウンスが流れて、いよいよ試合。
一夏「行くか」
鈴「えぇ」
そしてアタシ達は、アリーナで対面した。
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